エアチェック: Aircheck) は、テレビラジオ放送番組録画録音して楽しむこと、またその録画・録音した媒体の意味で使われる言葉。

音質においてはAM放送よりもFM放送のほうが優れているので、エアチェックの対象はFM放送となることが多かった。そのため日本ではFMチェックと呼ばれることもあった。1990年代後半により音質がCD並みのCS-PCM音声放送が登場してからは再び「エアチェック」と呼ばれるのが普通である。

概要編集

本来はコマーシャルが契約通り放送されているか提供者が視聴検査することをいったが、日本では特に視聴者(聴取者)が気に入った番組やアーティストなどをビデオテープカセットテープCD-RMDDVDBlu-ray Discなどに記録する時に「エアチェックする」という表現がよく使われている。

FM放送のエアチェック編集

1970年代まで音楽媒体の中心はアナログレコードであったがきわめて高価なもので、買い揃えることは富裕層を除くと困難であった。一方でこの時期、日本では「カセットテープ」(「コンパクトカセット」)が広く普及。性能も向上し音質的にも満足できるものとなると、FM放送の音楽番組を録音して楽しむ人々が現れた。この「エアチェック」を趣味とする人々を読者の対象としたFM情報誌が相次いで創刊されると、それに掲載された番組表を参考にエアチェックは盛んに行われた。

録音方法はカセットテープが一般的であったが、音質の向上をめざすオーディオマニアの間では、番組全体をオープンリールPCMプロセッサーを接続したビデオデッキで録音し、そこから必要な曲だけをカセットにダビングするような方法を採る場合もあった。

しかし、1980年頃にレンタルレコード業が出現すると手軽に目当ての曲のレコードを聞くことが可能となり、またレコードから直接録音することによって、カセットテープで聞く音楽の音質はさらに向上した。1982年にCDが発売され、1980年代にかけてCDレンタルも一般化すると、FM放送をカセットテープに録音する「エアチェック」は次第に廃れ始めた。

FM放送の番組表では放送する楽曲が事前に発表されていることが多く、エアチェックはそれを前提としていたが、電撃テレフォンジョッキーを中心とするリクエスト番組の構成が(J-WAVEなどで)話題を博したり、楽曲の紹介を音楽にかぶせるディスクジョッキーが主流となってきた事などから、1990年代前半にはFM放送をエアチェックする人々が減少。多くのFM情報誌も廃刊や休刊を余儀なくされた。