ノー・ウェイヴ
(ノー・ウェーブから転送)
ノー・ウェイヴ(No Wave) は広義としては1970年代後半から1980年代前半にかけてニューヨークでおきたパフォーマンス・アート、コンテンポラリー・アート、ミュージック・アートや映画、ビデオなどのメディア・アートから影響を受けたパンク・ロックのサブカルチャーを称す。
ニュー・ウェイヴが世界の音楽シーンにおいて大きな勢力を持つ中、それを営利目的の商業主義だとして対抗するようにフリージャズ、実験音楽、前衛音楽、ノイズ・ミュージックを演奏するバンドが出現し始めた。主にダウンタウンのアート・スペースで行われ、表現者のコンテンポラリー・アートと見受けられている。
名前の由来編集
80年代中頃から商業主義的なアーティストが増えたニュー・ウェイヴ(New Wave)の文字を風刺してノー・ウェイヴ(No Wave)という言葉が作られたという説、ブライアン・イーノがプロデュースした前衛パンクバンドのコンピレーション・アルバム『ノー・ニューヨーク』(Antilles Records, 1978)の音楽を、リディア・ランチがノー・ウェーブと称した[1]という説などがある。また、当時ノー・ウェーブの中心となっていたZEレコードの創立者、マイケル・エステバンは、自分が言い出したのではなくジャーナリストが言い出したと答えている[2]。
主なノー・ウェイヴ・バンド、アーティスト編集
- アート・リンゼイ - ノー・ウェイヴの中でも代表的なバンドDNAのリーダーでギタリスト。
- DNA
- サーストン・ムーア - ノイズ・フェスティヴァルを運営したソニック・ユースのギタリスト
- グレン・ブランカ(Glenn Branca) - セオリティカル・ガールズのメンバー。
- ジェームス・チャンス・アンド・ザ・コントーションズ(James Chance & The Contortions)
- リジー・メルシエ・デクルー(Lizzy Mercier Descloux)
- リディア・ランチ(Lydia Lunch)
- マーズ(Mars)
- ティーンエイジ・ジーザス・アンド・ザ・ジャークス(Teenage Jesus & The Jerks)
脚注編集
- ^ 『アフター・アワーズ #15 SPECIAL ISSUE』p.38
- ^ Strange Days magazine: interview with Michel Esteban, 2009 Archived 2011年2月14日, at WebCite (2010年12月11日閲覧)