プライムステージPrime Stage1992年3月25日 - 不明)は日本競走馬繁殖牝馬。主な勝ち鞍は1994年札幌3歳ステークスフェアリーステークス。関西馬(栗東トレセン所属馬)であるが、全競走で美浦トレセン所属の岡部幸雄が騎乗した。

プライムステージ
1995年4月9日 京都競馬場
欧字表記 Prime Stage
品種 サラブレッド
性別
毛色 黒鹿毛
生誕 1992年3月25日
死没 不明(2014年12月23日用途変更)
登録日 1994年5月12日
抹消日 1997年4月4日
サンデーサイレンス
ダイナアクトレス
母の父 ノーザンテースト
生国 日本の旗 日本北海道千歳市
生産者 社台ファーム
馬主 横山秀男
調教師 伊藤雄二栗東
競走成績
生涯成績 12戦3勝
獲得賞金 1億6975万2000円
勝ち鞍
GIII フェアリーステークス 1994年
GIII 札幌3歳ステークス 1994年
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半兄に、1994年日経賞などを制したステージチャンプがいる。

経歴 編集

競走馬時代 編集

1994年、サンデーサイレンスの初年度産駒として札幌デビュー戦をレコードで快勝。続く札幌3歳ステークスを制し、同産駒のJRA重賞初勝利を記録する。この後「気性面で幼く、行きたがるところがあるから」(1994年12月21日調教コメント)との理由で、阪神3歳牝馬ステークスには向かわずフェアリーステークスに出走。直線中位から抜け出し重賞2連勝、春のクラシック有力馬の一頭に挙げられる。

明け4歳、初戦クイーンカップ2着を経てチューリップ賞に出走。前走で課題の距離延長をクリアし1番人気となったが、道中掛かり気味に先頭に立ってしまい3着。本番の桜花賞では、当日から降りしきる雨のため馬場が渋化し、キレ脚も鈍ったためか、中位からの追撃も僅差で届かず3着に敗れる。

迎えた優駿牝馬(オークス)、「この気性で2400mはどうか」と関係者がコメントする中、パドックからイレ込み出し、本馬場入場直後には騎乗する岡部を振り落とさんばかりに激しく暴れ出す。更に返し馬を経て発走ゲート前に集合するまでそのイラつきは収まらず、目隠しをつけての枠入りとなった。レースも5着に敗れ、母ダイナアクトレス(3着)の無念を晴らすことはできずに終わる。

秋はローズステークスから始動、2着と幸先の良いスタートを切る。次走エリザベス女王杯ではオークス優勝馬ダンスパートナー不在で混戦ムードの中、押し出されるように1番人気の支持を受ける。しかしレースはオークス同様、中位から直線好位置につけるも手ごたえは無く10着と惨敗、牝馬三冠は無冠に終わる。

この後、オープン特別を1走したのち休養に入る。古馬となってからは目立つ成績は残せず、1997年4月繁殖期を目前にし現役引退となった。

引退後 編集

引退後は故郷社台ファームにて繁殖牝馬として繋養された。6番仔のアブソリュートが2009年の東京新聞杯を制し、産駒の重賞初制覇を果たしている。

2014年12月23日付で用途変更となる[1]。それ以降の動向は不明。

競走成績 編集

年月日 競馬場 競走名 頭数 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量
[kg]
距離(馬場) タイム
(上り3F
タイム
勝ち馬/(2着馬)
1994 7. 9 札幌 3歳新馬 7 02.4 (2人) 01着 岡部幸雄 53 芝1000m(良) 0:58.0 (33.9) -0.1 (ヤマニンアリーナ)
7. 31 札幌 札幌3歳S GIII 13 01.8 (1人) 01着 岡部幸雄 53 芝1200m(良) 1:10.2 (35.8) -0.3 (キタサンサイレンス)
12. 24 中山 フェアリーS GIII 13 03.4 (2人) 01着 岡部幸雄 53 芝1200m(良) 1:09.2 (35.4) -0.1 エイシンバーリン
1995 1. 29 東京 クイーンカップ GIII 9 02.3 (2人) 02着 岡部幸雄 55 芝1600m(良) 1:35.6 (35.3) -0.1 エイシンバーリン
3. 11 京都 チューリップ賞 GIII 11 01.7 (1人) 03着 岡部幸雄 54 芝1600m(良) 1:35.2 (36.5) -0.5 ユウキビバーチェ
4. 9 京都 桜花賞 GI 18 05.8 (2人) 03着 岡部幸雄 55 芝1600m(稍) 1:34.4 (35.6) -0.0 ワンダーパヒューム
5. 21 東京 優駿牝馬 GI 18 09.7 (4人) 05着 岡部幸雄 55 芝2400m(良) 2:27.7 (36.8) -1.0 ダンスパートナー
10. 22 京都 ローズS GII 16 05.0 (2人) 02着 岡部幸雄 55 芝2000m(良) 2:01.5 (34.7) -0.3 サイレントハピネス
11. 12 京都 エリザベス女王杯 GI 18 04.9 (1人) 10着 岡部幸雄 56 芝2400m(良) 2:28.1 (35.5) -0.9 サクラキャンドル
12. 23 中山 クリスマスS OP 16 03.1 (2人) 02着 岡部幸雄 54 芝1600m(良) 1:34.2 (36.6) -0.3 シンコウキング
1996 6. 1 東京 エプソムカップ GIII 14 11.5 (5人) 04着 岡部幸雄 55 芝1800m(良) 1:46.4 (35.6) -0.7 マーベラスサンデー
1997 3. 16 中山 東風S OP 15 08.6 (3人) 10着 岡部幸雄 55 芝1600m(稍) 1:36.9 (37.9) -1.1 グロリーシャルマン


繁殖成績 編集

生年 馬名 毛色 父親 戦績
初仔 1998 プラチナキャスト 栗毛 ティンバーカントリー 2戦0勝(引退・繁殖)
2番仔 1999 ヴァクストゥーム 鹿毛 エリシオ 21戦2勝(うち地方1戦0勝・引退)
3番仔 2000 アマビリータ 鹿毛 ダンシングブレーヴ 22戦2勝(うち地方11戦5勝・引退)
4番仔 2002 プライムアクトレス 鹿毛 エルコンドルパサー 20戦3勝(引退・繁殖)
5番仔 2003 エアスービック 鹿毛 フサイチコンコルド 13戦1勝(引退)
6番仔 2004 アブソリュート 黒鹿毛 タニノギムレット 28戦7勝(引退)
7番仔 2005 エフティアクトレス 黒鹿毛 ファルブラヴ 18戦2勝(引退・繁殖)
8番仔 2009 ステージナーヴ 黒鹿毛 98戦10勝(うち地方78戦9勝、引退)
9番仔 2011 ギンマクノヒロイン 栗毛 グラスワンダー 45戦3勝(うち地方42戦3勝、引退・繁殖)
10番仔 2013 サトノバレット 鹿毛 ワークフォース 4戦0勝(引退)
11番仔 2014 ショータイム 鹿毛 7戦1勝(うち地方4戦1勝、引退)

血統表 編集

プライムステージ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系

*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛 アメリカ
父の父
Halo
1969 黒鹿毛 アメリカ
Hail To Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
父の母
Wishing Well
1975 鹿毛 アメリカ
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss

ダイナアクトレス
1983 鹿毛 日本
*ノーザンテースト
Northern Taste
1971 栗毛 カナダ
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Lady Victoria Victoria Park
Lady Angela
母の母
モデルスポート
1975 黒鹿毛 日本
*モデルフール
Model Fool
Tom Fool
Model Joy
*マジックゴディス
Magic Goddess
Red God
Like Magic
母系(F-No.) マジックゴディス系(FN:1-s) [§ 2]
5代内の近親交配 Almahmoud 4×5、Lady Angela 5・4(母内) [§ 3]
出典
  1. ^ [2]
  2. ^ [2]
  3. ^ [2]


半兄ステージチャンプ(父リアルシャダイ)がいるほか、甥に2008年ジャパンカップなどを制したスクリーンヒーロー2006年中山大障害などJ・GI2勝を挙げたマルカラスカル2020年阪急杯を制したベストアクターがいる。

脚注 編集

  1. ^ プライムステージ(JPN) - 血統書サービス、2022年4月23日閲覧。
  2. ^ a b c 血統情報:5代血統表|プライムステージ”. JBISサーチ. 一般社団法人日本軽種馬協会. 2018年11月3日閲覧。

外部リンク 編集