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プリンセスと魔法のキス』(プリンセスとまほうのキス、原題:The Princess and the Frog) は、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが製作した長編アニメーション映画。全米で2009年12月に公開され、日本での公開は2010年3月6日。

プリンセスと魔法のキス
The Princess and the Frog
The Princess and the Frog Logo Black.svg
監督 ジョン・マスカー
ロン・クレメンツ
脚本 ジョン・マスカー
ロン・クレメンツ
ロブ・エドワーズ
製作 ピーター・デル・ヴェッチョ
製作総指揮 ジョン・ラセター
アギー・コー
音楽 ランディ・ニューマン
編集 ジェフ・ドラヘイム
製作会社 ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ
配給 ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
公開 アメリカ合衆国の旗 2009年11月25日NYCL.A.限定)
アメリカ合衆国の旗カナダの旗 2009年12月11日(全米)
日本の旗 2010年3月6日
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $105,000,000[1]
興行収入 $266,475,899[1]
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目次

概要編集

2002年に発表されたメリーランド州の作家E.D.ベイカーのジュブナイル小説『カエルになったお姫様(The Frog Princess)』を基にしている他、グリム童話かえるの王さま』を劇中話に引用したりパロディとして使用している。舞台をニューオーリンズフレンチ・クオーターにしたり、主人公を黒人の少女にするなどの変更が行われた[2]。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ長編作品の第49作にあたり、同社の長編アニメーション映画としては、2004年公開の『ホーム・オン・ザ・レンジ にぎやか農場を救え!』以来の2D作品となる。監督は『リトル・マーメイド』や『アラジン』で知られるジョン・マスカーロン・クレメンツである。

ヒロインのティアナは、2007年公開『魔法にかけられて』のジゼルを除けば、1998年公開『ムーラン』のファ・ムーラン以来の正式なディズニープリンセスとなる。

あらすじ編集

ニューオーリンズフレンチ・クオーターに住むティアナは、亡き父・ジェームズの夢であった自分のお店のレストランを開くことを実現させる為に、お金を貯めて頑張っているひた向きな少女。

ティアナの夢が実現するのが近いとある日、マルドニアの王子であるナヴィーン王子が、フレンチ・クオーターに来航し、幼い頃からプリンセスになることを夢見るティアナの幼馴染・シャーロットの父が開催するパーティーに招待されているという。ティアナは調理人として出席したが、ティアナがレストランを開こうとしていた空き家に先客の買い取り手が出てしまう。シャーロットに促され、渋々プリンセスのドレスを着ることになったティアナは、ナーバスになり思いふけっていると、一匹のカエルが人間の言葉を話し、自分に話しかけて来たのだ。当然驚くティアナ。

カエルは、自分が悪い魔法使いドクター・ファシリエに促されるままに魔法をかけられてしまったナヴィーン王子だと名乗る。ナヴィーン王子の召使いであるローレンスは、彼の姿に成り代わり、シャーロットの父の財産を狙ってシャーロットに求婚する。ナヴィーンは人間に戻るためには「プリンセスとキスをすること」が条件だと言い、ティアナをプリンセスだと思い込み彼女にキスしてくれるようにせがむ。ティアナは躊躇の末キスをすることになったのだが、ナヴィーンの姿は戻らず、逆にティアナの姿がカエルに変わってしまったのだった。

カエルの姿に変わってしまったティアナとナヴィーンは衝突し、反りが合わない。ジャングルに着いた2人は、人間と一緒に演奏することが夢の巨大なワニ・ルイスと出会い、ナヴィーンと意気投合。更に一番星をメスのホタルだと勘違いして恋しているホタル・レイ(レイモンド)とも出会い、かけられた魔法を解くことが出来るという尼僧・ママオーディの元を目指し、密猟者に狙われるなどピンチに見舞われるが、胸の内を語り合ったティアナとナヴィーンはお互い心惹かれていく。

そしてティアナたちはママオーディと出会い、人間に戻して貰うように頼むが、「望むものではなく、本当に必要なものは何か考ること」をティアナたちに教える。そして夜の12時までにシャーロットにキスして貰うことで人間に戻れるとママオーディは言う。ティアナたちはニューオリンズまでの船に乗り、2人は人間に戻るとこが出来るのか…

登場キャラクター編集

ティアナ
本作のヒロイン。幼い頃から料理を得意としており、亡き父に代わり自分のレストランを持つことを夢見ている。ひた向き勝つ努力家で生真面目な性格で、当初はナヴィーンと衝突ばかりしていたが次第に彼への見方を変えていく。
ラセターはワシントン・ポストの取材に対し、これまでのディズニー作品でのヒロイン像との違いの一つとして、「彼女の夢が王子様と結婚することでないこと」を強調している[2]。初のアフリカ系かつアメリカ合衆国国籍[3]ディズニープリンセスである。プリンセスとしては金色の花をかたどったブルーもしくは淡いイエローグリーンのドレスを着ている。人間時は彼女を演じたアニカ・ノニ・ローズと同じエクボがある。
企画時におけるヒロインの名は「Maddy」だったが、これは「Mammy」(お母ちゃん)に聞こえるということ以上に、「Addy」(典型的なアメリカ黒人奴隷の名前)に聞こえるという問題があり、「ティアナ」に変えられた。
ナヴィーン
マルドニア(架空の国家)の王子。楽天的でお調子者のプレイボーイ。実はあまりの奔放ぶりに親からは勘当されており、そのことは世間には知られていない。
訪米中にファシリエによって魔法をかけられ、カエルの姿に変えられてしまう。カエルになっても無責任で怠け者だったが、やがて自らの力で何かをすること、欲を我慢することを学び、ひた向きに夢を追い続けるティアナに惹かれ始める。
シャーロット
ティアナの親友。白人の裕福な家庭に育ち、少々思い込みが激しくワガママな所があるが、友達思いの心優しい性格。幼い頃からティアナと共にお姫様のお話を聞かさせていた為お姫様願望が強く、いつもピンクのドレスを着ている。
ドクター・ファシリエ
本作のディズニー・ヴィランズ。通称"影の男"。ブードゥーの秘術を操り、ナヴィーンをカエルに変えた張本人。ビッグ・ダディを呪い殺して遺産を奪い取り、ニューオーリンズの街を支配しようと企む。影が別個の意思を持っており、自由に動き回ることができる。
レイ(レイモンド)
ニューオーリンズの川辺に住むホタルケイジャン[4]
ママ・オーディにティアナ達を会わせるための手助けする。エヴァンジェリーンという名前の一番星を美しい雌のホタルだと思い恋している。
ルイス
ジャズを歌えたり、トランペットの演奏ができる巨大なワニ。お気楽な性格でナヴィーンと意気投合する。いつか人間に混じってジャズの演奏をするのが夢であり、最後はその夢が叶う。方向音痴なのが欠点。棘のある植物とをもった人間が苦手。
ママ・オーディ
およそ200歳になる盲目のブードゥー教尼僧。魔法を解いて貰うため、ティアナとナヴィーンは彼女の元を訪れることになる。ややとぼけた性格だが、ティアナとナヴィーンに「望むものではなく、本当に必要なものは何か考えて」という重要なアドバイスをする。
ジュジュ
ママ・オーディのペットのヘビ。杖の代わりになったり、ママ・オーディを補佐している。
ローレンス
ナヴィーンの召使い。ナヴィーンにこき使われる生活に嫌気がさし、ファリシエと手を組み彼の魔力でナヴィーンとして成り済まし、シャーロットにプロポーズする。
イーライ"ビッグ・ダディ"ラボフ
シャーロットの父。街一番の大富豪で、製糖工場を所有している。ニューオーリンズ・マルディグラでは5年連続でカーニバル・キングに選ばれている。
ユードラ
ティアナの母。仕立屋を営む。ビッグ・ダディ曰く、ニューオーリンズ一の名人。働きすぎのティアナを心配している。密かに孫の顔が見たいとも望んでいる。
ジェームズ
ティアナの父。レストランを持つのが夢だったが、ティアナが大人になるまでに(戦争に行き)亡くなっている。彼の存在がティアナに「最も大切なもの」が何かを気づかせることになる。
ダーネル
カエルの狩猟者。

声の出演編集

主題歌・劇中歌編集

主題歌
劇中歌
  • 『それがニューオーリンズ (Down in New Orleans)』歌:ドクター・ジョン
  • 『夢まで あとすこし (Almost There)』
  • 『ファシリエの企み (Friends on the Other Side)』
  • 『もうすぐ人間だ (When We're Human)』
  • 『連れて行くよ (Gonna Take You There)』
  • 『ぼくのエヴァンジェリーン (Ma Belle Evangeline)』
  • 『もう一度考えて (Dig a Little Deeper)』

評価編集

興行成績編集

北米では、映画興行収入ランキングに、初登場1位(2500万ドル)であった。日本公開時の映画興行収入ランキングでは、初登場5位であった。

高い評価を得て世界中でおよそ2億7千万ドルの興行成績を得たが、ディズニー社が予想していたほどの収益は得られなかった。同社は原因が「プリンセス」を強調しすぎていたために男子層からあまり支持を得られなかったことにあると考え、次作『塔の上のラプンツェル』の原題を『ラプンツェル』(Rapunzel)から『タングルド』(Tangled)に変更している。

受賞&ノミネート編集

斜体太字は受賞した部門

第82回アカデミー賞
第37回アニー賞

黒人社会からの批判編集

「ディズニーが作った黒人アニメ映画」としての本作の内容に関しては、初のアフリカ系アメリカンのディズニープリンセス作品としての賞賛がある一方、「仲間のホタルが歯抜けとして描かれている」「当時あった人種差別などを描いていない」等のアメリカ黒人社会からの批判がある。

声優を務めたオプラ・ウィンフリーはディズニーの配慮を賞賛した上で、「残念ですが、不満を持つ人々が映画を見ない限りは、ティアナはおそらくディズニー最後の黒人のプリンセスになるでしょう」とコメントしている[5]

豆知識編集

作中にA113の数字が登場する。

参考文献編集

  1. ^ a b The Princess and the Frog (2009)” (英語). Box Office Mojo. 2010年4月30日閲覧。
  2. ^ a b Disney Introduces First Black Princess, Tiana, in 'The Princess and the Frog、thewashingtonpost.com 2009年4月19日配信
  3. ^ 現在のアメリカ合衆国に該当する地方出身のディズニープリンセスは、先住民であるポウハタンインディアンポカホンタスがいる。
  4. ^ 英語版ではナヴィーンに言葉の訛りを指摘され、フランス系移民のケイジャンだと自称している。
  5. ^ Bill Matthews(2009-6-2)."Disney’s Black Princess is the Most Racist Thing Ever [1]" The Peoples News

関連項目編集

外部リンク編集