マスカレード・ホテル
『マスカレード・ホテル』は、東野圭吾の長編ミステリ小説。「マスカレード」シリーズの第1作目。
マスカレード・ホテル | ||
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著者 | 東野圭吾 | |
発行日 | 2011年9月10日 | |
発行元 | 集英社 | |
ジャンル | ミステリ、推理小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 四六判 | |
ページ数 | 464 | |
次作 | マスカレード・イブ | |
公式サイト | books.shueisha.co.jp | |
コード |
ISBN 978-4-08-771414-2 ISBN 978-4-08-745206-8(文庫判) | |
ウィキポータル 文学 | ||
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概要
編集2008年12月から2010年9月まで集英社の月刊誌『小説すばる』に掲載されのち、2011年9月10日に集英社より単行本が発刊された。東野の作家生活25周年記念作品第3弾の作品[1]で、タイトルの「マスカレード」が英語で仮面舞踏会を意味することであることから、表紙にはアイマスクが描かれている。2014年7月18日には、集英社文庫版が刊行された。
なお、舞台となった架空のホテルは、巻末に取材協力団体として紹介されている日本橋の「ロイヤルパークホテル」がモデルになったと推察される[1]。
あらすじ
編集東京都内で3件の予告殺人事件が起きた。事件現場に残された不可解な暗号から、3つの事件は連続殺人事件として捜査される。警視庁の捜査本部は、数列の暗号が次の犯行現場を予告するものであると解読し、第4の殺人は高級ホテル「ホテル・コルテシア東京」で起こると推測する。
数名の捜査員が、第4の事件を未然に防ぐためフロントスタッフやベルボーイに扮してホテルに配置され、不慣れなホテルマンとしてのホテル業務に悪戦苦闘しつつ、不審な宿泊客を監視する事を強いられる。捜査一課の刑事・新田浩介は、英語ができる帰国子女であることから、同ホテルのフロントスタッフに扮することになり、新田の補佐・教育係には、優秀なフロントクラークの山岸尚美が任命された。
立場も職業倫理も異なることから、潜入捜査が始まった段階では衝突の多い2人だったが、共にホテルマンとして、時には捜査員としての目線を互いに共有しながら、日常起こるホテル内での悲喜交々の出来事に対峙していくうち、二人の間には信頼と共闘意識が生まれる。そして、捜査本部がこれまでにない厳戒体制を敷いた、ある特別な1日が始まった。
登場人物
編集警視庁
編集- 新田浩介(にった こうすけ)
- 主人公で捜査一課の警部補。フロントスタッフとして潜入する。
- 稲垣(いながき)
- 捜査一課係長。新田の上司。
- 尾崎(おざき)
- 捜査一課管理官。潜入計画の立案・責任者。
- 本宮(もとみや)
- 捜査一課。新田の先輩。客を装ってホテルの監視に当たる。
- 関根(せきね)
- 捜査一課。巡査。ベルボーイとして潜入する。
- 能勢(のせ)
- 品川警察署の刑事。一見愚鈍だが、バディを組んだ刑事は、皆一目置いている。
ホテル・コルテシア東京のスタッフ
編集- 山岸尚美(やまぎし なおみ)
- 主人公でフロントクラーク。新田の教育係の担当を任命される。
- 藤木(ふじき)
- 総支配人。尚美の初上京時の副支配人。尚美にホテル就職を決意させた温厚な人物。
- 田倉(たくら)
- 宿泊部長。尚美の直接の上司。
- 久我(くが)
- フロントオフィス・マネージャー。
- 川本(かわもと)
- 若手のフロントクラーク。
- 杉下(すぎした)
- ベルキャプテン。
- 町田(まちだ)
- 入社1年目のベルボーイ。
- 仁科理恵(にしな りえ)
- 宴会部ブライダル課。
ホテル・コルテシア東京の客
編集- 片桐瑶子(かたぎり ようこ)
- 宿泊客。目の不自由な老婦人を装う。新田はかすかな違和感を覚える。
- 古橋(ふるはし)
- 宿泊客。以前宿泊した際、チェックアウト後にバスローブが紛失していた。
- 安野絵里子(あんの えりこ)
- 宿泊客。館林の写真を示し、決して近づかせないでほしいと依頼する。
- 館林光弘(たてばやし みつひろ)
- 宿泊客。スイートルームで一泊する予約を入れてある。
- 栗原健治(くりはら けんじ)
- 宿泊客。新田に不自然なほど絡み、理不尽な要求を繰り返す。実は過去に新田と因縁があった。
- 高山佳子(たかやま けいこ)
- ホテル・コルテシア東京で渡辺紀之(わたなべ のりゆき)と挙式をする予定。
- 自宅の郵便物が紛失するなど、ストーカーに狙われている疑いがある。
- 森川寛子(もりかわ ひろこ)
- 宿泊客。二十代半ばの和風美人。
殺人事件の関係者
編集- 岡部哲晴(おかべ てつはる)
- 第1の事件の被害者。プレイボーイ気質の会社員。自身が所有するボルボの中から絞殺体として発見された。
- 手嶋正樹(てしま まさき)
- 岡部哲晴と同じ職場の先輩。
- 本多千鶴(ほんだ ちづる)
- 手嶋正樹の元恋人。
- 井上浩代(いのうえ ひろよ)
- 本多千鶴の友人で、飲食店経営者の妻。
- 野口史子(のぐち ふみこ)
- 第2の事件の被害者。主婦。ビルの建設現場で扼殺体として発見された。
- 野口靖彦(のぐち やすひこ)
- 史子の夫。自動車部品メーカーの下請け工場の経営者。
- 畑中和之(はたなか かずゆき)
- 第3の事件の被害者。高校教師。毎夜ジョギングで走る道路上で撲殺体として発見された。
- 松岡高志(まつおか たかし)
- 役者志望のモデル。物語開始時点で既に故人。高取清香(たかとり きよか)のヒモでもある。
映画
編集マスカレード・ホテル | |
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MASQUERADE HOTEL | |
監督 | 鈴木雅之 |
脚本 | 岡田道尚 |
原作 | 東野圭吾『マスカレード・ホテル』 |
製作 |
上原寿一 和田倉和利 |
製作総指揮 | 臼井裕詞 |
出演者 |
木村拓哉 長澤まさみ 小日向文世 梶原善 泉澤祐希 東根作寿英 石川恋 濱田岳 前田敦子 笹野高史 髙嶋政宏 菜々緒 生瀬勝久 宇梶剛士 橋本マナミ 田口浩正 勝地涼 松たか子 鶴見辰吾 篠井英介 石橋凌 渡部篤郎 |
音楽 | 佐藤直紀 |
撮影 | 江原祥二(J.S.C.) |
編集 | 田口拓也 |
制作会社 | シネバザール |
製作会社 | 映画「マスカレード・ホテル」製作委員会 |
配給 | 東宝 |
公開 |
2019年1月18日 2019年3月21日 2020年9月4日 |
上映時間 | 133分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 46.4億円[5] |
次作 | マスカレード・ナイト |
2019年1月18日公開。主演は木村拓哉。
キャスト
編集- 新田浩介:木村拓哉
- 山岸尚美:長澤まさみ
- 能勢:小日向文世
- 本宮:梶原善
- 関根:泉澤祐希
- 久我:東根作寿英
- 川本:石川恋
- 綾部貴彦:濱田岳
- 高山佳子:前田敦子
- 大野浩一:笹野高史
- 古橋:髙嶋政宏
- 安野絵里子:菜々緒
- 館林光弘:宇梶剛士
- 森川寛子:橋本マナミ
- 政治評論家:田口浩正
- 女装した男:勝地涼
- 栗原健治:生瀬勝久
- 片桐瑶子 :松たか子
- 杉下:五刀剛
- 町田:松川尚瑠輝
- 渡辺紀之:植木祥平
- 松岡高志:水間ロン
- 岡部哲晴:平山祐介
- 古橋の愛人:青山めぐ
- 館林の愛人:伊藤優衣
- 仁科理恵:太田美恵
- 野口史子:千咲としえ
- 畑中和之:白畑真逸
- 大竹:明石家さんま(友情出演)
- 田倉:鶴見辰吾
- 尾崎:篠井英介
- 藤木:石橋凌
- 稲垣:渡部篤郎
スタッフ
編集- 原作:東野圭吾『マスカレード・ホテル』(集英社文庫刊)
- 監督:鈴木雅之
- 脚本:岡田道尚
- 音楽:佐藤直紀
- 製作:石原隆、木下暢起、藤島ジュリーK.、市川南
- エグゼクティブプロデューサー:臼井裕詞
- プロデューサー:上原寿一、和田倉和利
- アソシエイトプロデューサー:日高峻
- ラインプロデューサー:森賢正
- 撮影:江原祥二(J.S.C.)
- 照明:吉角荘介
- 美術:棈木陽次
- 録音:武進
- 衣装デザイン:黒澤和子
- 美術進行:杉山貴直
- 美術デザイン:小林久之
- 装飾:野本隆行
- 美術プロデュース:三竹寛典
- 編集:田口拓也
- 選曲:藤村義孝
- 音響効果:壁谷貴弘
- スクリプター:山縣有希子
- VFXスーパーバイザー:小坂一順
- カラーグレーダー:齋藤精二
- キャスティング:緒方慶子
- 助監督:吉村達矢
- 製作担当:鍋島章浩
- 配給:東宝
- 制作プロダクション:シネバザール
- 製作:映画「マスカレード・ホテル」製作委員会(フジテレビジョン、集英社、ジェイ・ストーム、東宝)
- 撮影協力:ロイヤルパークホテル(東京・日本橋)
テレビ放送
編集回 | 放送日 | 放送時間 | 放送局 | 放送枠 | 視聴率 | 備考 |
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1 | 2020年1月3日 | 金曜 21:00 - 23:45 | フジテレビ | (なし) | 12.4%[6] | 新春3夜連続木村拓哉スペシャル[7] |
2 | 2021年9月18日 | 土曜 21:00 - 23:40 | 土曜プレミアム | 16.7%[6] | 最新作「マスカレード・ナイト」公開記念[8] フジテレビでは20:54 - 21:00に事前番組『まもなくマスカレード・ホテル』を別途放送 |
- 視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム。
脚注
編集- ^ a b “東野圭吾さんの小説「マスカレード・ホテル」発刊-舞台はロイヤルパークホテル”. 日本橋経済新聞 (2011年9月13日). 2013年4月26日閲覧。
- ^ “木村拓哉×長澤まさみが初共演! 東野圭吾「マスカレード・ホテル」実写映画化”. cinemacafe.net (2017年10月12日). 2017年10月12日閲覧。
- ^ “木村拓哉のホテルマン姿解禁、長澤まさみとの共演作「マスカレード・ホテル」特報”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2018年8月16日) 2018年8月17日閲覧。
- ^ “東野圭吾原作、宝塚花組「マスカレード・ホテル」出演に瀬戸かずや”. ステージナタリー (ナターシャ). (2019年7月24日) 2020年1月3日閲覧。
- ^ 2019年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟 2020年2月17日閲覧。
- ^ a b “映画「マスカレード・ホテル」世帯視聴率16・7% 地上波2度目でも高数字”. Sponichi Annex. (2021年9月21日) 2022年9月2日閲覧。
- ^ “木村拓哉を3夜連続で堪能、正月に「マスカレード・ホテル」地上波初放送”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2019年11月29日) 2020年1月3日閲覧。
- ^ “土曜プレミアム・映画「マスカレード・ホテル」-フジテレビ” 2021年9月13日閲覧。
外部リンク
編集- マスカレード・ホテル&マスカレード・イブ - 特設サイト - 集英社 - ウェイバックマシン(2015年8月29日アーカイブ分)
- 映画『マスカレード・ホテル』公式サイト
- 映画『マスカレード・ホテル』 - YouTubeプレイリスト