出逢い (安全地帯の曲)

出逢い」(であい)は、日本のロックバンドである安全地帯の24枚目のシングル。2002年7月10日発売。

出逢い
安全地帯シングル
初出アルバム『安全地帯IX
B面 野蛮人でいい
リリース
規格 マキシシングル
録音 ウッドストックスタジオ
ジャンル ロック
ポップス
AOR
バラード
時間
レーベル Sony Music Records
作詞・作曲 作詞:松井五郎玉置浩二
作曲:玉置浩二、安藤さと子
プロデュース 星勝
チャート最高順位
安全地帯 シングル 年表
ひとりぼっちのエール
1993年
出逢い
2002年
反省/あの頃へ
(2002年)
安全地帯IX 収録曲
EANコード
EAN 4988009009919
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概要編集

2002年7月10日Sony Music Recordsからリリース。移籍第1弾。

作詞は松井五郎玉置浩二、作曲は玉置と安藤さと子

編曲は安全地帯と星勝。プロデュースは星が担当。

活動休止前にリリースされたシングル「ひとりぼっちのエール」(1993年)より9年5ヶ月振りの新曲となり、バンド初のマキシシングルとなった。本作から26thシングル「雨のち晴れ」までSony Music Recordsからの発売である。

安全地帯の曲としては初となる玉置が他者と共作した曲で、安藤が1997年頃に録音したデモテープを元に制作。また作詞家の松井と玉置が久しぶりに邂逅した事から「出逢い」と名付けられた。

日本テレビ系テレビドラマ『火曜サスペンス劇場』(1981年 - 2005年)の主題歌として使用され[1][2]オリコンチャートでは最高位20位となった。

背景編集

アルバム『安全地帯VIII〜太陽』(1991年)リリース後、安全地帯はデビュー10周年記念してコンサートツアー「10th Anniversary Acoustic Special Night」を敢行し、最終日となった12月26日神奈川県立県民ホールでのライブは玉置が「これは安全地帯のベスト・ライヴだった」と証言する程の満足度の高いものとなった[3]

しかしその後玉置とメンバーの志向の違いから溝が生まれ、シングル「ひとりぼっちのエール」(1993年)をリリース後、1994年武沢豊が脱退を表明しバンドは活動休止を余儀なくされる事態となった[4]

その後ソロ活動に転じた玉置は、須藤晃との強硬なコラボを皮切りに、精力的にリリースを重ねる。中でも7thアルバム『GRAND LOVE』(1998年)において、過去にバックバンドの一員として参加していたミュージシャンである安藤さと子と共作した「願い」や安藤が単独で作曲した「ワルツ」など、玉置のキャリアの中では初めて他人が作曲した曲を収録する事となった[5]。その後1998年6月に女優の薬師丸ひろ子と離婚した玉置は、1999年12月12日に安藤と入籍し、精神的に安定を得た玉置は安藤との音楽活動に意欲的となっていった[6]

また同時期に玉置は、自身のアルバムやコンサートツアーに安全地帯のメンバーを一人ずつ順を追って参加させる事で信頼を徐々に取り戻していく事となった[4]。玉置のセルフカバー・アルバム『ワインレッドの心』(1999年)には田中裕二六土開正矢萩渉の3名が参加。次回作は安全地帯の復活アルバムを製作する予定であったが変更され、玉置のソロアルバム『ニセモノ』(2000年)としてリリースされた[7]。その後同アルバムのプロデュースを担当していた須藤晃からの提案により『ニセモノ』のコンサートツアーに武沢豊を参加させる事となり、玉置、矢萩、武沢の3名が揃う事となった[8]。玉置はアルバム『スペード』(2001年)を受けたコンサートツアー終了後、メンバーだけでなくプロデューサーの星勝や作詞家の松井五郎、妻の安藤を含めた形で安全地帯の復活を模索する事となった[9]

録音編集

本作の原曲は玉置の6thアルバム『JUNK LAND』(1997年)制作中に安藤が作曲した作品であった[5]。この曲に惚れ込んだ玉置が「サビは俺に作らせろ」と安藤から横取りする形で曲を完成させ、録音したデモテープを残しておく事となった[5]。また、本作の製作中に作詞家の松井五郎が訪ねてきた際、安藤が仮タイトルを決めるよう玉置に促した所、「五郎ちゃんがいるから、"出逢い"だ」と玉置が答えたため「出逢い」というタイトルに決定した[10]

それから約5年後、安全地帯の活動再開が決定した後に正式に作詞が行われ、松井と玉置の初の共作による作詞となった[11]。演奏に関しては、5年振りに取り出したデモテープに収録された安藤によるピアノの伴奏に安全地帯のメンバーが音を重ねる形でレコーディングが進められた[11]。かつて玉置はシングル「ワインレッドの心」(1983年)のリリース前にスタッフから井上陽水に作曲を依頼する事を打診され、「曲は俺が自分で作る。それができないんならバンド辞めて北海道に帰ります」と言い放ち自身による作曲に固執していたが、本作の制作によって新たな他者とのコミュニケーション能力を開拓する事となった[12]。また玉置は安全地帯復活の要因として安藤から「安全地帯やんないの?」と度々確認されていた事も大きかったと述懐している[13]

リリース編集

2002年7月10日Sony Music Recordsからマキシシングルの形態でリリースされた。

リリースに先駆け7月9日には乃木坂にあるソニー・スタジオにてメンバー全員が揃った形で安全地帯復活の記者会見が行われ、その席で本作のリリースが告知された[14]

批評編集

専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
CDジャーナル肯定的[1]

音楽情報サイト『CDジャーナル』では、安全地帯の10年ぶりとなるシングルである事に触れた上で、玉置のボーカルに関して「成熟した男の色気ムンムンのヴォーカル」と表現し、「大人の女性をきっと酔わせることでしょう」と肯定的に評価、音楽性に関しては「背筋を撫でるように美しいストリングス&メロディ」と表現した他、成熟を遂げた各メンバーの演奏がしっかり表現されていると称賛した[1]。一方で、本作がピアノ、ストリングス中心の「しっとり歌い上げ系バラード」である事から玉置のソロとの差異がない事や、カップリング曲である「野蛮人でいい」の方がバンド再結成の成果が表れていると指摘した[1]

チャート成績編集

オリコンチャートでは最高位20位、登場回数40回となり、売り上げ枚数は4.6万枚となった。

シングル収録曲編集

全編曲: 安全地帯星勝
#タイトル作詞作曲時間
1.出逢い松井五郎玉置浩二玉置浩二、安藤さと子
2.野蛮人でいい松井五郎玉置浩二
3.出逢い(オリジナル・カラオケ)  
合計時間:

収録アルバム編集

出逢い
野蛮人でいい

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d 安全地帯 / 出逢い”. CDジャーナル. 音楽出版. 2020年12月6日閲覧。
  2. ^ 出逢い|安全地帯”. オリコンニュース. オリコン. 2020年12月6日閲覧。
  3. ^ 志田歩 2006, p. 103- 「第5章 初心にかえろう」より
  4. ^ a b 志田歩 2006, p. 181- 「第12章 21世紀の安全地帯」より
  5. ^ a b c 志田歩 2006, p. 156- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
  6. ^ 志田歩 2006, p. 153- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
  7. ^ 志田歩 2006, pp. 183 - 184- 「第12章 21世紀の安全地帯」より
  8. ^ 志田歩 2006, p. 184- 「第12章 21世紀の安全地帯」より
  9. ^ 志田歩 2006, pp. 184 - 185- 「第12章 21世紀の安全地帯」より
  10. ^ 志田歩 2006, pp. 156 - 157- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
  11. ^ a b 志田歩 2006, p. 157- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
  12. ^ 志田歩 2006, pp. 158 - 159- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
  13. ^ 志田歩 2006, p. 159- 「第9章 巡り逢ってしまった者たち」より
  14. ^ 志田歩 2006, p. 187- 「第12章 21世紀の安全地帯」より

参考文献編集

  • 志田歩『玉置浩二 幸せになるために生まれてきたんだから』雲母書房、2006年4月30日、103 - 187頁。ISBN 9784876722006

関連項目編集