後藤和智
略歴編集
宮城県仙台第二高等学校を経て[要出典]、東北大学工学部建築学科を卒業し、同大学院工学研究科博士課程前期(都市・建築学専攻)修了。
中学2年の時に、1999年3月25日に放送されたTBS系列の番組『学校へ行こう!』内のコーナー「未成年の主張」に出演した経験がある[1]。また、2005年から2006年まで、仙台市の成人式実行委員会に所属し、2005年(平成17年)度に限っては副委員長を務めた。
2000年に相次いで発生した、17歳前後の若者による凶悪犯罪がマスメディアにセンセーショナルに取り上げられた事(「キレる17歳」など)に疑問を抱き、高校時代から独自に若者批判言説(俗流若者論)のデータを収集して、その研究や検証を行っていた。この他、宮城県の地方紙・河北新報や朝日新聞社の論壇誌『論座』の読者投稿欄にも寄稿していた。
2004年11月、ブログ『後藤和智事務所 –若者報道と社会–』(現:『新・後藤和智事務所 〜若者報道から見た日本〜』)を開設。2004年以降顕著になった、ニート(若年無業者)に対するバッシングと対峙する活動が光文社の目に留まり[2]、2006年1月、同様の見解を持っていた本田由紀、内藤朝雄と共に『「ニート」って言うな!』を出版。2008年には単著『「若者論」を疑え!』を出した。
インターネット上での言論活動を主としており、俗流若者論をまとめた同人誌をコミックマーケットやネット上などで販売している。主に、後藤本人が論理的ではない、もしくは根拠が曖昧と見なした言説とその発言者を批判している。評論家の宮崎哲弥は、朝日新聞の書評で『「ニート」って言うな!』を取り上げ、ブログ上で評論活動を続けてデビューした経歴に触れて、「ネット時代の言論のあり方として記念碑的である」と評している[3]。
著書編集
単著編集
- 『「若者論」を疑え!』(宝島社新書、2008)
- 『おまえが若者を語るな!』(角川oneテーマ21、2008)
- 『「あいつらは自分たちとは違う」という病: 不毛な「世代論」からの脱却』(日本図書センター、2013)
共著編集
俗流若者論編集
後藤が提唱した概念であり、若者を単純にレッテル張りし非難するような言説のことである[4]。この語は後藤が運営するブログで生まれたもので、自著や雑誌への寄稿でも、この語を繰り返し用いている。
関連書籍編集
- パオロ・マッツァリーノ著『反社会学講座』(イースト・プレス、2004)
- パオロ・マッツァリーノ著『反社会学の不埒な研究報告』(二見書房、2005)
- 続・反社会学講座(改題されて再版。「四年目の補講」と題し増補。筑摩書房、2009)
- 速水敏彦著『他人を見下す若者たち』(講談社現代新書、2006/2)
- 内田樹著『下流志向 - 学ばない子どもたち、働かない若者たち』(講談社、2007/1/31)
- 香山リカ著『私は若者が嫌いだ!』(ベストセラーズ、2008/12/9)
- 香山リカ著『ぷちナショナリズム症候群』(中公新書ラクレ、2002)
- 前田雅英著『少年犯罪』(東京大学出版会、2000)
- 澤口俊之 南伸坊著『平然と車内で化粧する脳』(扶桑社、2000)
脚注編集
- ^ “はじめまして(ページ下部を参照)”. 新・後藤和智事務所 〜若者報道から見た日本〜 (2004年11月7日). 2010年1月24日閲覧。
- ^ 後藤和智、本田由紀・内藤朝雄『「ニート」って言うな!』光文社(光文社新書)、2006年、まえがき。
- ^ 宮崎哲弥『新書365冊』朝日新聞社、2006年、353頁。ISBN 978-4022731067。
- ^ “<若者論>対談【速水健朗×後藤和智】若者を″食い物″にしているのは企業? メディア? 論壇?”. ライブドアニュース (2009年3月18日). 2015年5月19日閲覧。