御田寺圭

日本の文筆家、マスキュリスト、アンチフェミニスト

御田寺 圭(みたてら けい)は、日本の文筆家[1]。インターネット上ではテラケイ白饅頭名義でも言論活動を行っている。

概要編集

地方出身。大学入学を機に上京し、東京都港区へ移住した[2]

当時は金の持ち合わせもなかったため、4年間「ホームレスのおじさん」と運河へ手製の釣り糸を垂らすなどして時間を潰していた。当時、駅前では大学の国際協力系サークルが募金活動を行っており盛況を呈していたが、その隣で行われていたビッグイシューの販売はほとんど見向きもされていなかったこと、「ホームレスのおじさん」に公的支援を受けることを勧めても「俺は、だめな人間だからこうなった。だから、いまさら他人様のお世話になってはいけないと思う」と言われたことから、誰にも顧みられることのない、「透明化された人びと」の存在を意識し始めたという[3]

その後、会社員を勤める傍らで、インターネットでの言論活動を行う。2018年平成30年)に初めて「御田寺 圭」名義を用い、単著『矛盾社会序説 その「自由」が世界を縛る』を上梓した。現在、プレジデントオンライン現代ビジネスBLOGOSなど様々なネットメディアに社会評論記事を寄稿している。現代リベラルに対して批判的な論調で知られるが、スタジオジブリの出版部が発行する雑誌「熱風」に2021年12月号から連載コラム「ブリッジ」を寄稿している[4]

主張編集

おっさん差別批判編集

御田寺によると、現代社会においては、大勢の人が「正しさ」に飢えており、自身が正しい側にいることを欲している。しかし、社会が高度に複雑化し、「善悪で二元論的に単純処理できるような事柄」があまり多くないことが明らかになってしまった。それゆえに、シンプルな「悪」であるおっさんに対して差別的な言説が許されていると主張している[5]。  

かわいそうランキング編集

著書では「かわいそうランキング」という語を用い、世間から「かわいそうだ」と思ってもらえる者とそうでない者の格差について問題提起し、例として大々的に社会問題化された2015年(平成27年)の電通東大卒女性社員過労自殺事件と、ほとんど話題になることのなかった2017年(平成29年)の新国立競技場男性社員自殺事件とを比較して論じている[6]。また、相模原障害者施設殺傷事件の犯人に対する「ネット底辺層」の支持の声を取り上げ、障害者に対してであれば許されない「生産性」を「人の価値」とする態度も、相手が「できの悪い健常者」であれば「自己責任」「努力不足」で済まされるという問題を提起している[7]

赤木智弘との対談では、「人間がかわいそうだな、情けをかけてあげたいなと、感情に基づいて選択しようすればするほど、結果的に救われない人が出てきます」「みんなの悪気ない『小さなノーサンキュー』が積もり積もって巨大な闇みたいになっていく」と述べ、生活保護の水際作戦を例として「みんなが爪弾きにするようなタイプの人であろうが受けられるものにしないといけない」と述べている[8]

リベラル・フェミ批判編集

リベラリズムフェミニズムに関しては概して批判的であり、リベラリズムを推進しながら日本よりも少子化の進んでいるフィンランドの例から、「女性が高学歴化し、社会進出し、活躍」するような「リベラルな社会」は、いかに立派な思想を持っていても、子供が生まれないゆえに「持続しない」と述べている[9]

また、2019年令和元年)に日本赤十字社のポスターに用いられた漫画『宇崎ちゃんは遊びたい!』のイラストが「性的」と批判された騒動に関し、リベラリストたちが目指しているのは「お前たちがこの社会に存在してよいのかどうかを決められるのはこっちだぞ」という「社会の規範を決定する権利の獲得」であると述べている[10]

2020年(令和2年)に草津町の女性町議が町長からのセクハラを訴えてリコールされた騒動では、ツイッター上で「#草津温泉には行かない」「#セカンドレイプの町草津」などのハッシュタグによる抗議を展開したフェミニストを「お気持ち人民裁判」と批判し、女性が被害を申し立てただけの段階で被告発者が「性犯罪者」と断定される社会状況を「端的に異常であるとしか言いようがない」「左派が政治的ただしさによって正当性を得た「エモ」によって人びとを動員し、右派がロジックやエビデンスでこれをちくちくと批判する逆転現象が起きている」と述べた[11]

無縁社会編集

現代社会では「多様性の時代」が叫ばれる一方、包摂されるに値すると見做されるのは「ポリティカル・コレクトなコミュニケーション」を行うことのできる人間のみであり、「コミュニケーションがキモく、拙く、しょうもない人間」は容赦なく排斥されるという問題を指摘している。近年問題となっている「無縁社会」は、「社会的に望ましいコミュニケーション・コード」の要求値が大きく高まり、自分が好まない他人との接触を自由に拒否できるようになったことから、必然的に生じた問題であるとする[12]

著書編集

  • 『矛盾社会序説 その「自由」が世界を縛る』イースト・プレス、2018年。 
  • 『ただしさに殺されないために 声なき者への社会論』大和書房、2022年。 

脚注編集

参考文献編集

  • 御田寺圭『矛盾社会序説 その「自由」が世界を縛る』イースト・プレス、2018年。ISBN 4781617263 

外部リンク編集