李善権(リ・ソングォン 朝鮮語: 리선권)は、朝鮮民主主義人民共和国軍人外交官。前外務相朝鮮労働党政治局員、国務委員会委員。

李善権
2011年
出生地 朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮
所属政党 朝鮮労働党の旗朝鮮労働党

朝鮮民主主義人民共和国の旗 外務相
内閣 金才龍内閣
金徳訓内閣
在任期間 2020年1月 - 2021年6月

選挙区 広成選挙区
当選回数 1回
在任期間 2019年3月 -
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李善権
各種表記
チョソングル 리선권
漢字 李善權
発音 リ・ソングォン
英語表記: Ri Son-gwon
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経歴 編集

朝鮮人民軍出身。最終階級は大佐とされている。2000年代に南北軍事実務会談で北朝鮮側代表を務めた後、外交畑に転じ、2010年代に祖国平和統一委員会の北朝鮮側首席代表として活動した。2018年9月に平壌で開催された南北首脳会談時、玉流館で昼食をとっていた韓国経済人らの前に突然現れ「よく冷麺がのどを通るな」という暴言を吐いたことでも知られる[1]

2019年2月にベトナムで開催された第2回米朝首脳会談が決裂すると、米朝関係の実務を主導してきた党副委員長・統一戦線部長の金英哲が失脚。さらに2020年1月に外相の李容浩も更迭され、押し出されるように後任の外相となった[2][3]。外交経験はほとんどなく、外交的な手腕は未知数である[4]

2020年4月11日の第7期党中央委員会政治局会議で政治局員候補に選ばれた[5]。また翌12日の最高人民会議第14期第3回会議で国務委員会委員に選出された[6]

2021年2月11日の第8期党中央委員会第2回総会で政治局員に選ばれた[7]

2021年6月11日、 朝鮮中央通信が、朝鮮労働党中央委員会拡大総会に於いて李善権に替わり、第一外務次官の崔善姫外務相に就任させたことを伝えた[8]。人事を決定した中央委員会総会拡大会議は6月8-10日に開催[9]

脚注 編集

  1. ^ 北朝鮮に外相交代説 軍出身の「後任」は対米強硬に転じるのか”. j-cast news (2020年1月20日). 2020年3月3日閲覧。
  2. ^ 「冷麺にのど」李善勧外相抜てき説…金正恩委員長、対米強攻のメッセージ?”. 中央日報 (2020年1月20日). 2020年3月3日閲覧。
  3. ^ 太永浩元駐英北朝鮮公使「李容浩氏の解任、金正恩委員長の不安心理が反映」”. 中央日報 (2020年1月21日). 2020年3月3日閲覧。
  4. ^ 北朝鮮、外相に軍出身の李善権氏 外交手腕は未知数”. ロイター (2020年1月21日). 2020年6月18日閲覧。
  5. ^ “存在感増す金与正氏 解任後に返り咲きか”. 産経新聞. (2020年4月12日). https://www.sankei.com/article/20200412-YPJVI5MRIVOXHO5TECHKSQYS4E/ 2021年2月12日閲覧。 
  6. ^ 김태균 (2020年4月13日). “北朝鮮が最高人民会議開催 李外相らを国務委員に=正恩氏は出席せず”. 聯合ニュース. 2020年4月13日閲覧。
  7. ^ 北朝鮮、外相を政治局員に選出 党中央委総会が閉会 SankeiBiz 2021年2月12日配信 2021年2月12日閲覧
  8. ^ "北朝鮮外相に崔善姫氏". 沖縄タイムス・プラス. 沖縄タイムス社. 11 June 2022. 2022年6月11日閲覧
  9. ^ 外相に米国通の崔善姫氏 金正恩氏、核実験への言及なし―北朝鮮党総会 時事通信社 2022年6月11日配信 2022年6月12日閲覧
   朝鮮民主主義人民共和国
先代
李容浩
外務相
2020年 - 2022年
次代
崔善姫