15th L'Anniversary Live

L'Arc~en~Cielのコンサート(2006年) 及び ライブビデオ(2007年)
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L'Arc〜en〜Ciel 15th L'Anniversary Live』(ラルク アン シエル フィフティーンス・ラニバーサリー・ライヴ)は、日本ロックバンドL'Arc〜en〜Cielのコンサートおよび、それを収録したライヴビデオ。

コンサート 編集

概要 編集

L'Arc〜en〜Ciel
15th L'Anniversary Live
 
公演が行われた東京ドーム
イベントの種類 音楽系イベント
開催時期 2006年11月25日26日
会場 東京ドーム
主催 ニッポン放送キョードー東京
後援 Ki/oon Records
企画制作 MAVERICK D.C., INC.、BACKSTAGE PROJECT
運営 MAVERICK D.C., INC.
来場者数 109,652人
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「L'Arc〜en〜Ciel 15th L'Anniversary Live」は、L'Arc〜en〜Cielが2006年11月25日26日東京ドームで開催した、バンド結成15周年を記念したライヴ。各メンバーのソロ活動期間を経たL'Arc〜en〜Cielにとって、2005年9月に開催したライヴツアー「ASIALIVE 2005」以来約1年2ヶ月ぶりのライヴとなった。

本公演は、タイトルが示すようにL'Arc〜en〜Cielのバンド結成15周年を記念したライヴとなっており、<L'Arc〜en〜Cielの4人が機長を務める『東京ドーム型のタイムマシン』に搭乗し、過去のL'Arc〜en〜Cielを見るためのタイムトラベルを行う>というコンセプトのもと、ライヴ制作が行われている[1]。タイムトラベルというテーマに合わせ、メンバー4人は各コーナーでその時代に使用していた楽器や衣装などを身に着けライヴパフォーマンスを行っている。余談だが、前述のタイムマシンは架空の航空会社「パンラル(PAN L'AL)」が製作したという設定となっているが、これはパンアメリカン航空のパロディとして名付けられたものである。なお、本公演のタイトルとなった「L'Anniversary(読み:ラニバーサリー)」は、バンド名と「anniversary(記念日)」を組み合わせた造語となっているが、これは本公演以降に開催した記念ライヴでも使われている。

セットリストは、L'Arc〜en〜Cielが15年の間に発表した楽曲から満遍なく選曲したうえで組まれている。また、本公演では新曲として「Bye Bye」が初披露されている。そして今回のライヴ開催前には、2006年9月からオフィシャルサイトの特設ページにてファンから演奏曲リクエストを募集している。この投票結果を受け、ランキング上位のうちから一部の楽曲が披露されている[2](投票結果の詳細は下記項目を参照)。今回演奏した楽曲では、「I'm in Pain」「Voice」「Dune」「All Dead」「White Feathers」「夏の憂鬱 [time to say good-bye]」「the Fourth Avenue Café」が約10年以上ぶりに披露されており、これらの多くはyukihiroがバンドに加入してから初演奏となった。この中でも「I'm in Pain」は、L'Arc〜en〜Cielが結成直後に実施したレコーディングで録音した楽曲で[3]、初代ギタリストのhiroが作曲を担当したものとなっている。余談だが、久々に披露された「All Dead」は、kenのリクエストによりセットリストに組み込まれたという。

この公演を振り返りyukihiroは、自身が加入する前に発表していたL'Arc〜en〜Cielの楽曲を演奏することに関し、最初は抵抗感や恐怖心があったことを示唆している[4][5]。yukihiroは、2007年に受けた音楽誌のインタビューにおいて「ある程度吹っ切れた部分はありますね。初期の曲(ここでは、自分が加入する前までの楽曲を指します)は、正直言ってあんまりやりたくなかったというのはあるんですが、ああいうライヴをやったことで吹っ切れた部分はあります。まぁ過去の曲をやるのは、今でもやっぱり抵抗はあるんですけどね。その時のメンバーでやったほうがいいと思うんですよ、その曲は。僕も経験してるじゃないですか。たとえばZI:KILLだったら僕が抜けた後もやってるけど、やっぱり違う曲になっちゃうんですよ。いい/悪いは別としてね。それが怖かったんですよね。外タレでもそうじゃないですか。誰かが抜けて誰かが入ったライヴを観に行って、がっかりしたりすることもあるから。そう思われるのが凄く嫌だし…嫌だというか、怖かった。でもまぁ、ああいうライヴやって、昔の曲を今までになくいっぱいやって…頑張ればできるかなぁって(笑)。どうとられるかはわからないけど、楽しんで演奏することはできるなってところまでは行けたかな。いろんな部分で吹っ切れたというのはあると思いますね[4][5]」と述懐している。

本公演の模様は、2006年12月23日WOWOWでダイジェスト放送されている。この番組では、ライヴ本編の映像の他、L'Arc〜en〜Cielのメンバー4人へのインタビュー動画が放映されている。また、この放送は日本を含め、世界25ヶ国(日本、中国香港台湾韓国シンガポールインドネシアマレーシアフィリピンアメリカカナダメキシコブラジルチリドイツフランスイギリスイタリアスペインポーランドオランダベルギースウェーデンオーストリアスイスフィンランドモナコ)で流されている。

演出 編集

ステージセット
  • 外野スタンド側に設置されたメインステージ、内野スタンドに設置されたサブステージの2箇所。
セット
  • メインステージ中央部には、上部に大型LEDビジョンを、メンバー後部には透過型LEDディスプレイを設置。左右には過去のアルバム作品のアートワークをモチーフとしたオブジェを配置。
  • サブステージへの移動は、1・2曲目の間の移動がゴーカート、17・18曲目および19・20曲目の間の移動が馬車を模した車で行われた。

演奏曲 編集

演奏順 11月25日 11月26日
1 the Fourth Avenue Café[注 1]
2 Caress of Venus
3 Vivid Colors
4 Lies and Truth
5 夏の憂鬱 [time to say good-bye]
6 All Dead
7 White Feathers
8 trick[注 2] NEO UNIVERSE[注 3]
9 HONEY
10 STAY AWAY
11 metropolis
12 winter fall
13 Pieces あなた
14 NEO UNIVERSE[注 3] trick[注 2]
15 L'Arc〜en〜Ciel PARADE 2006[注 4]
16 Driver's High
17 Shout at the Devil いばらの涙
18 I'm in Pain[注 5] Dune[注 5]
19 Dune Voice
20 New World[注 6]
21 自由への招待
22 瞳の住人 叙情詩
23 Killing Me
24 READY STEADY GO
25 Link
26 Bye Bye[注 7]
27

演奏曲目リクエスト結果 編集

(※)は本公演で演奏されなかった楽曲

その他 編集

  • 動員数は2日間の合計で10万9652人(公式発表)。
  • チケット料金はS席が8,000円、「PREMIUM SEAT」が50,000円。「PREMIUM SEAT」への入場者には、特典として「iPod shuffle -15th L'Anniversary Model-」(第1世代・512MBモデルベース)が付与された。

注釈 編集

  1. ^ 1994年」へのタイムトラベル。サブステージから登場し、演奏終了後にゴーカートでメインステージへ移動。
  2. ^ a b 1999年」へのタイムトラベル。同年開催のコンサートツアー「GRAND CROSS TOUR 1999」がモチーフ。
  3. ^ a b 「1999年」へのタイムトラベル。同年開催のカウントダウンライヴ「RESET>>LIVE *000」がモチーフ。
  4. ^ メドレー。
  5. ^ a b 1991年」へのタイムトラベル。以降2曲はサブステージでの演奏。
  6. ^ 「2006年」への帰還。
  7. ^ 本公演で披露された新曲。2012年2月8日に発売された12thアルバム『BUTTERFLY』に初収録された。

DVD・Blu-ray 編集

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15th L'Anniversary Live
L'Arc〜en〜Cielライブ・ビデオ
リリース
録音 2006年11月25日26日
東京ドーム
(メイン収録日は11月26日)
ジャンル ポップ・ミュージック
ロック
時間
レーベル Ki/oon Records
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン・DVD総合/音楽)
  • 2007年度年間15位(オリコン)
ゴールドディスク
  • ゴールド(日本レコード協会[6]
  • L'Arc〜en〜Ciel 映像作品 年表
    FIVE LIVE ARCHIVES
    2007年
    15th L'Anniversary Live
    2007年
    CHRONICLE 3
    2007年
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    2007年9月12日発売。発売元はKi/oon Records

    本作品は、2006年11月25日26日にバンド結成15周年を記念し行ったライヴ「15th L'Anniversary Live」の模様を収録したライヴビデオである。

    収録された映像はWOWOWで録画放送されたものと同様に2日目の公演を中心としているが[7]、1日目公演のみで演奏された「I'm in Pain」「Pieces」「Shout at the Devil」「瞳の住人」をボーナストラックとして収めている。さらにボーナストラックには、新曲として披露された「Bye Bye」のダイジェスト映像も収録されている。なお、「Bye Bye」のダイジェスト映像は、動画投稿サイトYouTubeを模した架空のサイト「L'ArTurn」にアップロードされた動画という設定で収録されており、演奏の途中で映像が終了する仕様となっている。

    フィジカルは通常盤(2DVD)の1形態でリリースされている。また、初回限定仕様はスペシャルパッケージ(プラスチック製スリーブケース・2面デジパックケース)仕様となっており、初回封入特典としてスペシャルポストカードセットが封入されている。2枚組DVDのうちDisc1には14曲目に披露された「trick」までのライヴ本編が収録され、Disc2にはライヴ本編の続きに加え、前述のボーナストラックが収録されている。なお、本作のジャケットには一つのイチゴと十匹のアリが描かれたデザインが採用されている。これは"15周年(=イチ・ゴ)、ありがとう(アリが十)"を意図したダジャレとなっている。ちなみに本作は、2007年8月から開始した「シングルアルバムDVD全6作品・5ヶ月連続リリース」の一環で発表されており、この企画に関連するリリース・イベントはこれが第2弾となった。

    本作は発売初週となる2007年9月24日付のオリコン週間DVD総合チャートで、2005年に発表したライヴビデオ『ASIALIVE 2005』以来約1年3ヶ月ぶり通算5作目の首位を獲得している。なお、本作は日本レコード協会からゴールド認定(出荷枚数10万枚以上)を受けている[6]

    また、2014年2月26日には本作を含む音楽作品18タイトルを収録したBD-BOXL'Aive Blu-ray BOX -Limited Edition-』が発売され、本作のライヴ音源CDも収録された。同年3月19日には、前述のボックス・セットに収められた本作のBlu-ray Disc版が単体でリリースされた。さらに、2018年3月14日からiTunes Storeにて配信が開始された。

    収録曲 編集

    • DVD版は本編を2枚に、BD版は1枚に収録。「L'Arc〜en〜Ciel PARADE 2006」以降がDVD版のDisc 2に収録。
    1. the Fourth Avenue Café
    2. Caress of Venus
    3. Vivid Colors
    4. Lies and Truth
    5. 夏の憂鬱 [time to say good-bye]
    6. All Dead
    7. White Feathers
    8. NEO UNIVERSE
    9. HONEY
    10. STAY AWAY
    11. metropolis
    12. winter fall
    13. あなた
    14. trick
    15. L'Arc〜en〜Ciel PARADE 2006
      HEAVEN'S DRIVE
      DIVE TO BLUE
      LOVE FLIES
      花葬
      finale
      浸食 〜lose control〜
      Anemone
      flower
      snow drop
      HEAVEN'S DRIVE
    16. Driver's High
    17. いばらの涙
    18. Dune
    19. Voice
    20. New World
    21. 自由への招待
    22. 叙情詩
    23. Killing Me
    24. READY STEADY GO
    25. Link
    26. EXTRA
      Pieces
      Shout at the Devil
      I'm in pain
      瞳の住人
      Bye Bye [8]

    関連項目 編集

    脚注 編集

    1. ^ WOWOW『L'Arc〜en〜Ciel 15th L'Anniversary Live』2006年12月23日放送分
    2. ^ 演奏曲目リクエスト結果の上位にランクインした楽曲すべてが演奏されたわけではなく、メンバーからのリクエストも反映した上で曲順が決定された。
    3. ^ 『L'Arc〜en〜Ciel is』、p.48、シンコー・ミュージック、1996年
    4. ^ a b 『MUSICA』、p.47、株式会社FACT、2007年11月号
    5. ^ a b 『WORDSⅡ L'Arc〜en〜Ciel』、p.168、角川マガジンズ、2010年
    6. ^ a b ゴールドディスク認定 2008年4月 - 日本レコード協会
    7. ^ 2006年12月23日にWOWOWで放送された『L'Arc〜en〜Ciel 15th L'Anniversary Live』では、2日間で披露された計27曲の中から16曲を放送している。ちなみにWOWOWの映像編集には、ライヴビデオの映像構成に携わったスタッフも加わっている。
    8. ^ 動画投稿サイトYouTubeを模した架空のサイト、「L'ArTurn」へアップロードされた動画という設定。ダイジェスト収録であり、演奏の途中で映像は終了する。