ウィレム・ド・ジッター

オランダの天文学者 (1872-1934)

ウィレム・ド・ジッター(Willem de Sitter、1872年5月6日 - 1934年11月20日デ・シッテルとも)は、オランダ数学者物理学者天文学者である。

Willem de Sitter
ウィレム・ド・ジッター
生誕 (1872-05-06) 1872年5月6日
オランダの旗 オランダ フリースラント州スネーク
死没 1934年11月20日(1934-11-20)(62歳没)
オランダの旗 オランダ 南ホラント州ライデン
国籍 オランダの旗 オランダ
研究分野 物理学
研究機関 喜望峰王立天文台英語版
ライデン大学
ライデン天文台
出身校 フローニンゲン大学
博士課程
指導教員
ヤコブス・カプタイン
主な業績 ド・ジッター宇宙
ド・ジッター空間
主な受賞歴 王立天文学会ゴールドメダル(1931)
署名
プロジェクト:人物伝
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現代宇宙論
宇宙
ビッグバンブラックホール
宇宙の年齢
宇宙の年表

生涯

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フリースラント州スネーク1872年5月6日に生まれた。フローニンゲン大学数学を学んだ後、フローニンゲンの天文学研究所に入った。1897年から1899年までは南アフリカ喜望峰王立天文台英語版に勤務した。1908年に、ライデン大学の天文学の教授に就任した。1919年から亡くなるまで、ライデン天文台の台長を務めた。1934年11月20日ライデンで亡くなった[1][2][3]

功績

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ド・ジッターは、物理学的宇宙論の分野で大きな貢献をした。1932年、アインシュタインとの共著で、宇宙の曲率に関する宇宙論的データの意味を論じた。また、ド・ジッター空間ド・ジッター宇宙という概念を提唱した。ド・ジッター宇宙は、アインシュタインの一般相対性理論における時空の曲率を決定する方程式であるアインシュタイン方程式の厳密解の一つで、普通の物質を含まず、宇宙定数が正の値をとる宇宙である。これにより、指数関数的に膨張する空虚な宇宙が実現する。1913年に速く動く連星を利用して、光源の運動が光の速さにおよぼす影響を測れると唱えた。木星の衛星の運動に関する研究でも知られる[4]

賞と栄誉

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主な論文

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  • De Sitter, W. (1911). “On the bearing of the Principle of Relativity on Gravitational Astronomy”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 71 (5): 388–415. doi:10.1093/mnras/71.5.388. hdl:2027/mdp.39015019246357. 
  • De Sitter, W. (1913). “A proof of the constancy of the velocity of light”. Proceedings of the Royal Netherlands Academy of Arts and Sciences 15 (II): 1297–1298. Bibcode1913KNAB...15.1297D. 
    • “Ein astronomischer Beweis für die Konstanz der Lichtgeschwindigkeit [An astronomical proof of the constancy of the speed of light]”. Physikalische Zeitschrift 14: 429. (1913). 
  • “On the constancy of the velocity of light”. Proceedings of the Royal Netherlands Academy of Arts and Sciences 16 (I): 395–396. (1913). 
  • De Sitter, W. (1913). “Über die Genauigkeit, innerhalb welcher die Unabhängigkeit der Lichtgeschwindigkeit von der Bewegung der Quelle behauptet werden kann [On the accuracy within which the independence of the speed of light from the motion of the source can be asserted]”. Physikalische Zeitschrift 14: 1267. Bibcode1913PhyZ...14.1267D. 
  • アインシュタインの重力理論とその天文学的帰結について
    1. de Sitter, W. (1916-07-14). “On Einstein's Theory of Gravitation and its Astronomical Consequences. First Paper” (英語). Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 76 (9): 699–728. Bibcode1916MNRAS..76..699D. doi:10.1093/mnras/76.9.699. ISSN 0035-8711. https://academic.oup.com/mnras/article/76/9/699/1027501. 
    2. de Sitter, W. (1916-12-08). “On Einstein's Theory of Gravitation and its Astronomical Consequences. Second Paper.” (英語). Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 77 (2): 155–184. Bibcode1916MNRAS..77..155D. doi:10.1093/mnras/77.2.155. ISSN 0035-8711. https://academic.oup.com/mnras/article/77/2/155/979347. 
    3. de Sitter, W. (1917-11-09). “On Einstein's Theory of Gravitation and its Astronomical Consequences. Third Paper.” (英語). Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 78 (1): 3–28. Bibcode1917MNRAS..78....3D. doi:10.1093/mnras/78.1.3. ISSN 0035-8711. https://academic.oup.com/mnras/article/78/1/3/1239878. 

ド・ジッターの名にちなむもの

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家族

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息子の一人に地質学者のウルボ・ド・ジッター英語版(1902年 - 1980年)がおり、その子供に社会学者のウルボ・ド・ジッター英語版(1930年 - 2010年)がいる。

また、息子のアーナウト・ド・ジッター(1905年 - 1944年9月15日[6])は、インドネシア(当時はオランダ領東インド)のレンバン英語版にあるボスカ天文台の台長で、球状星団M4の研究を行っていた。

脚注

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  1. ^ Obituary Notes of Astronomers at www.astro.uni-bonn.de
  2. ^ 1947BAN....10..287D Page 287 at articles.adsabs.harvard.edu
  3. ^ Adriaan, Blaauw (2004). “My Cruise Through the World of Astronomy”. Annual Review of Astronomy and Astrophysics 42 (1): 1–37. Bibcode2004ARA&A..42....1B. doi:10.1146/annurev.astro.42.053102.134020. 
  4. ^ Leiden Observatory Archives, Willem de Sitter papers (WdS)” (pdf). 2019年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月7日閲覧。
  5. ^ Willem de Sitter (1872 - 1934)”. オランダ王立芸術科学アカデミー. 19 July 2015閲覧。
  6. ^ Obituary Notes of Astronomers at www.astro.uni-bonn.de

関連項目

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外部リンク

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死亡記事

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