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株式会社サンジゲン: SANZIGEN Inc.)は、日本アニメ制作会社。3DCGアニメーションを中心に制作している。

株式会社サンジゲン
SANZIGEN Inc.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
167-0043
東京都杉並区上荻一丁目2番1号
インテグラルタワー17F
設立 2006年3月
業種 情報・通信業
法人番号 1011701010673
事業内容 アニメーション作品等における3DCG2D3Dモニターグラフィックス、撮影、編集
アニメーション作品の企画・制作
代表者 代表取締役 松浦裕暁
資本金 8,550万円
従業員数 220名(2019年4月時点)
主要株主 株式会社ウルトラスーパーピクチャーズ
関係する人物 鈴木大介(取締役)
外部リンク http://www.sanzigen.co.jp/
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歴史編集

フリーランスで活動後、GONZO にて一年間活動した松浦裕暁が退社後、2003年に数名の仲間とともにフリーランス集団「三次元」を結成。その後、2006年3月に鈴木大介(現:取締役)、足立博志、名倉晋作、志賀健太郎と共に「株式会社サンジゲン」として会社を設立した。設立当初はスタジオ・イースター第2スタジオの一室で活動していた。その後、活動拠点を同敷地内の第1榎本ビルに移設し、2011年に本社を東京都杉並区上荻のインテグラルタワーに移転した[1][2]。東京以外にも京都福岡名古屋に支社がある。2019年5月からは東京都立川市に第二スタジオを開設。これにより全国5か所を拠点としての活動となる[3][4]

アニメーション作品における3DCG制作をはじめ、2D・3Dモニターグラフィックスや撮影、編集、作品の企画・制作を主な事業とし、2012年には『ブラック★ロックシューター』(テレビアニメ版)で初の制作元請けを行った(Ordetとの共同制作)。

2018年2月23日より、毎週金曜21時からYouTubeにて『ラッシュルーム』が配信されている。MCは松浦とアイドルPremonyのひなのあやが務め、撮影・編集をエディッツが担当する。番組内容は、サンジゲンが制作した作品を中心にアニメの作り方を学ぶ番組となっている[5]

2012年、第17回アニメーション神戸賞・特別賞を受賞[6]

関連企業編集

2011年8月8日、Ordetトリガーと共にホールディングカンパニー『株式会社ウルトラスーパーピクチャーズ』を設立。松浦が代表取締役社長を務める。

2012年2月、ウルトラスーパーピクチャーズの傘下としてバーナムスタジオの里見哲朗・岩城忠雄と共に作画スタジオ『株式会社ライデンフィルム』を設立。設立当初は松浦が代表取締役を務め、2014年以降は取締役を務める。

2014年10月10日、パチンコ・パチスロメーカーのサミーと共同でCG映像制作会社『株式会社ギャラクシーグラフィックス』を設立。ウルトラスーパーピクチャーズの傘下となり、松浦が代表取締役を務める。サンジゲンのCG技術とサミーの遊技機開発の技術を融合させて新たな映像制作ラインを確立させることを目的としており、サンジゲン制作作品の多くに参加している[7]

2016年3月25日、ウルトラスーパーピクチャーズ傘下であるOrdetの創設者であった山本寛が代表取締役を辞任し、松浦が代表取締役を交代することとなった。Ordetは代表取締役交代以降、活動休止状態となっている。

2017年1月、社内ブランドとして活動していた編集チーム『エディッツ』が独立し法人化した。独立後はサンジゲン制作作品を中心に多くの作品にて映像編集、ディレクションを担当している。

2017年10月10日、株式会社SOLA ENTERTAINMENT、ギャラクシーグラフィックス 、東映アニメーションの共同出資により、フルCGアニメーションなどを制作するスタジオ『株式会社TENH ANIMATION MAGIC 』を設立。松浦が取締役副社長を務める[8]

2018年6月1日、KADOKAWA、サミー、ウルトラスーパーピクチャーズの共同出資により、デジタル作画と3DCGの映像技術を融合させたハイブリッドデジタルアニメーション制作スタジオ『株式会社ENGI』を共同で設立。松浦が顧問を務める[9]

事業持株会社
関連企業
  • 株式会社ギャラクシーグラフィックス - 松浦が代表取締役を務める
  • 株式会社Ordet - 松浦が代表取締役を務める(2019年時点、休眠状態)
  • 株式会社TENH ANIMATION MAGIC - 松浦が取締役副社長を務める
  • 株式会社ライデンフィルム - 松浦が取締役を務める
  • 株式会社ENGI - 松浦が顧問を務める
  • 株式会社エディッツ - サンジゲンの編集部門が独立

制作体制編集

制作体制としては、社内に制作部、創作部(3DCG、色彩、撮影、デジタル作画)、システム開発部門を擁し、映像編集をエディッツが務める。元請制作では、背景美術を除きほどんどを内製、または関連会社と協力して制作する体制となっている。生産性の向上のために作品によって制作ラインを分けることはせず、基本的に全スタッフがすべての元請作品に関わる[10][11]。また、セクションを明確に分けることは少なく、一人のスタッフが様々なセクションの仕事を担当できる環境となっている[12]

サンジゲンと関連会社のギャラクシーグラフィックスにて映像制作を志している新卒や業界未経験者を対象に、サンジゲンのCG制作について無料で講義を行う「サンジゲン・クリエイティブ・サーキット(SCC)」が1年ごとに開催されている。3ヶ月間の全課程を修了すると、希望する者に対しては面接などの選考を行った後に、サンジゲンやギャラクシーグラフィックスのスタッフとして採用される流れとなっている[13]

全国でスタッフを集めるために、全国7ヶ所に支社を設立する案を2011年頃に企画し、2012年7月に京都スタジオを設立。2015年に福岡、2017年に名古屋に支社を設けており、2019年5月には東京都立川市に立川スタジオを開設。最終的な目標としては全体で1000人規模のスタッフを集めることを目標としている(2019年4月現在の従業員数は約220名)。これは、世界市場向けの企画を展開していくためである[12]

  • 本社スタジオ - 制作部、創作部(CGアニメーション)、システム開発部門、編集部門[14]
  • 立川スタジオ - 創作部(モデリング・リグ・CGアニメーション・デジタル作画・撮影)、編集部門[14]
  • 名古屋スタジオ - 創作部(モデリング・リグ・CGアニメーション・デジタル作画・背景)[14]
  • 京都スタジオ - 創作部(モデリング・CGアニメーション)[14]
  • 福岡スタジオ - 創作部(モデリング・CGアニメーション)、ゲーム開発部門[14]

特徴編集

3DCGアニメーションでは世界的に主流になっている一秒24コマのフルアニメーションではなく、動きを一秒8コマに簡略化したリミテッドアニメーションとセルルック(CGを手描きの作画アニメのように見せる技術)の組み合わせにより、3DCGを作画のように表現するスタイルを特徴としている。リミテッドやセルルックによる表現に注力する理由は、作画アニメを意識しているわけではなく、作画によるアニメが主流の国内アニメーション市場で地盤を固めるためである[10]

全編を3DCGで制作する体制を築き、表現方法をセルルックによるリミテッドアニメーションにすることで、モデルを1体制作するモデリング作業に2か月から4か月かかることからモデリング制作の期間や初期費用は作画アニメよりも必要となるが[15]、一度制作されたモデルを使いまわせる点や作品全体に必要なスタッフを少人数に抑えられる点などから、作画アニメよりも全体的なコストを抑えることができ、生産性が向上する効果がある[16]。また、過去作にて作成されたキャラクターのモデルや各種素材などを次回作に応用できる点から、技術の蓄積や作業の効率化につながっている[17]

作画のような表情を作るために、キャラクターごとに大量のモーフターゲット(モデルの表情を変形させるために必要な表情差分)を作成。モーフィング(モーフターゲットをもとにモデルの形状を別の形状に変化させる機能)を利用することで、表情豊かなアニメーションを実現している。さらに、作成したモデルの表情を制御するためのリグを通常より多く設定することで、CGアニメーターがモデルの表情や顔の輪郭を自由に操作できるようにしている。これにより各カットを担当するCGアニメーターの個性がモデルの動きだけではなく表情や顔の輪郭にも表れ、同じモデルを使用しながらも話数やカットごとに見た目や表情を変化させてCGアニメーターごとの個性を出すことが可能となったほか、作画でなければ難しいような映像表現も実現している[18]

2014年10月にデジタル作画部門を設立。ソフトにはTVPaint Animationを導入しており、作画によるレイアウトから原画、動画、仕上げ(色彩)までの作業をこのソフトですべて行える環境となっている[19]。少ないカット数しか登場しない特殊な衣裳や人物、コミックテイストな視覚効果については、3DCGでモデルを制作して作業するより作画の方が品質もよくコストも抑えられるためデジタル作画を採用している。鉛筆と紙によるアナログ作画ではなくデジタル作画を使用することで、3DCGの上から重ねるように動きに合わせて絵を描き加えるときに、CGと作画がずれることを抑えることができ、映像の精度が上がる点で大きなメリットとなっている[20]。また、デジタル作画を採用することでCGレイアウトをもとに作画を行うことが容易になるほか、制作進行の負担軽減、作画用紙の消費削減、膨大な量の動画の保存・管理の効率化、地方スタジオやグループ会社とのやり取りがスムーズになるなど様々な点で効率化が図れている[19]

撮影部門も社内に構えている。社内に撮影部門があることは、3DCGで作られたキャラクターとデジタルや手描きで描かれる背景美術を違和感なく馴染ませる処理やCGに馴染むエフェクトを加えることが効率的に行えるなどクオリティ向上につながっている[21]。また、撮影された素材はサンジゲンから独立した映像編集部門「エディッツ」が編集している。同部門のメンバーが映像作品の監督や演出を務めることもある。

背景美術は作品によってはモデリングが大量に必要となりコストがかかりすぎてしまう点やセルルックに馴染む映像にするためにCGではあまり制作しておらず、CG背景や背景原図の作成以外は基本的に美術専門の制作会社に外注することがほとんどである[22]

作風編集

設立以降、SF作品をメインにアニメーション元請制作をしていたが、2018年より参加した『BanG Dream!』シリーズにて、自社元請制作作品としては初めて「非SF作品」であり「日常芝居」がメインのアニメーション作品の制作を務めた。これは、日常芝居をしっかりと描いて評価されることが、今後のサンジゲンにとって重要な課題だと松浦が判断したためである。なお、松浦は『BanG Dream!』プロジェクト立ち上げ当初からプロデューサーやCGアドバイザーとしてプロジェクトに関わっている。理由としては、プロジェクト開始当初、ブシロードがミュージックビデオを含めたアニメーション制作をサンジゲンに依頼していたため。スケジュールの関係でサンジゲンは制作を引き受けられなかったが、元々バンド経験者でもあった松浦は何らかの形でプロジェクトに関わりたいと考え企画に参加し、後のサンジゲンの本格的な企画参加につなげた[23]

作品リスト編集

会社設立前の作品については、こちらを参照。

元請制作編集

テレビアニメ編集

劇場アニメ編集

Webアニメ編集

アニメーションMV編集

CM編集

ゲーム編集

舞台・ライブ編集

イベント編集

書籍編集

その他編集

制作協力編集

主に3DCG、撮影、編集作業にメインスタッフ、制作協力として参加した作品を掲載。

テレビアニメ編集

OVA編集

劇場アニメ編集

脚注編集

出典編集

  1. ^ 『サンジゲン』松浦裕暁氏インタビュー”. ARIA JAPAN. AutoDesk. 2013年3月23日閲覧。
  2. ^ 沿革-株式会社サンジゲン - 2013年3月23日閲覧。
  3. ^ [ https://twitter.com/MatsuuraHiroaki/status/1091185965270323200 Twitter 松浦裕暁 2019年2月1日]
  4. ^ Twitter 松浦裕暁 2019年5月9日
  5. ^ ラッシュルーム”. 2018年11月14日閲覧。
  6. ^ アニメーション神戸 第17回アニメーション神戸賞 受賞者・受賞作”. アニメーション神戸. 2013年8月6日閲覧。
  7. ^ “株式会社ギャラクシーグラフィックス”. http://www.galaxygraphics.jp/ 2018年11月14日閲覧。 
  8. ^ . (2018年7月2日). http://uspi.jp/news/?p=4873+2019年1月5日閲覧。 
  9. ^ “KADOKAWA×サミー×ウルトラスーパーピクチャーズ ハイブリッドデジタルアニメーション制作スタジオ「ENGI」新設のお知らせ”. (2018年6月1日). https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004599.000007006.html 2019年1月5日閲覧。 
  10. ^ a b “Autodesk×Digicon6 コラボ企画 Top Creator's Eye ~CG業界のフロンティア達の視点~ 『サンジゲン』松浦 裕暁 氏 インタビュー”. https://area.autodesk.jp/case/creators_eye/sanzigen/ 2018年11月14日閲覧。 
  11. ^ “サンジゲンの制作体制が可能にしたCGアニメ『ブブキ・ブランキ 星の巨人』インタビュー(中編)”. (2016年10月17日). https://nizista.com/views/article2?id=02f237e08baf11e699992fd39665901e 2018年11月14日閲覧。 
  12. ^ a b “日本にフルCG アニメは根付くのか? 識者に聞く、和製3DCG アニメーションの未来 ”. (2013年1月). http://www.toei-anim.co.jp/sp/ee_cgmovie/interview/010.html 2018年11月14日閲覧。 
  13. ^ どこに行けば、キャラクターをつくれますか?” (2018年11月26日). 2019年3月22日閲覧。
  14. ^ a b c d e Twitter 松浦裕暁 2019年5月9日
  15. ^ Twitter サンジゲン 2019年3月22日
  16. ^ アニメ制作会社サンジゲンが目指す日本流のフルCGアニメーションとは?――サンジゲン代表取締役・松浦裕暁氏に聞くアニメ業界の現状とこれから” (2013年1月8日). 2019年3月22日閲覧。
  17. ^ “3DCGを「日本のアニメ」っぽく。セルルックで業界の常識を変えるサンジゲンへ!#突撃会社訪問”. (2017年12月21日). https://www.pixivision.net/ja/a/3122 2018年11月14日閲覧。 
  18. ^ 作画崩壊は褒め言葉!? 日本のアニメ風グラフィックスをいかに作るか” (2016年8月25日). 2019年3月22日閲覧。
  19. ^ a b サンジゲンがデジタル作画の魅力を語る あにつく2015レポート” (2015年9月30日). 2019年3月21日閲覧。
  20. ^ 続・アニメーターが紙と鉛筆を捨てるとき:ACTFでみた、デジタル作画戦国時代の到来” (2016年3月23日). 2019年3月21日閲覧。
  21. ^ 月刊New Type2019年3月号 P94-95
  22. ^ “「ブブキ・ブランキ×亜人」サンジゲン×ポリゴン・ピクチュアズ対談――3DCGアニメにおける「モーションキャプチャ」の可能性”. (2016年11月12日). https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1478851258 2018年11月14日閲覧。 
  23. ^ アニメ『BanG Dream! 2nd Season』、なぜフル3DCGに? サンジゲン松浦氏に聞く“アニメ表現の多様性”” (2019年3月13日). 2019年3月14日閲覧。
  24. ^ サンジゲン10周年アニメ『ブブキ・ブランキ』16年1月放送”. ORICON STYLE (2015年11月10日). 2015年11月10日閲覧。
  25. ^ いたずら魔女と眠らない街【XFLAG ANIME公式】 2017年12月1日

外部リンク編集