ジョン・クリアリー
ジョン・クリアリー(Jon Cleary、1962年8月11日[1] - )は、米国ルイジアナ州ニューオーリンズを拠点に活動するシンガー兼ピアニスト。イギリス出身だが17歳のときに渡米。今では、ニューオーリンズを代表するピアニストの一人として知られている。プロフェッサー・ロングヘアらのニューオーリンズR&Bを影響を色濃く受けながらも、ファンク、ラテンなど幅広い音楽的要素を取り入れたサウンドが特長。ボニー・レイットのバンド・メンバーとしてツアーとレコーディングに参加したことでも知られている。
ジョン・クリアリー Jon Cleary | |
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![]() ジョン・クリアリー (2008年) | |
基本情報 | |
出生名 | Jonathan Cleary |
生誕 |
1962年8月11日(58歳)![]() |
ジャンル |
R&B ブルース ファンク ラテン音楽 |
職業 | ミュージシャン |
担当楽器 | ピアノ |
活動期間 | 1994年 - |
レーベル | ヴァージン/ポイントブランク、ベイシン・ストリート、FHQ |
共同作業者 |
ボニー・レイット タジ・マハール スヌークス・イーグリン ジョン・スコフィールド |
公式サイト |
www |
来歴編集
1962年、ロンドンの北部に生まれる。父親や伯父、祖母、祖父が歌手またはミュージシャンという音楽的な家系だった[1]。5歳でギターを手にし、15歳で初めてのバンドを結成する[2]。
1980年、17歳の時に渡米する。ニューオーリンズの著名なクラブ、メイプル・リーフ・バーでペンキ塗りの仕事をする傍ら、音楽活動をするようになった[1][2]。ニューオーリンズでピアノの魅力に取り憑かれたクリアリーは、本格的にピアノに取り組むようになった[2]。
ニューオーリンズでは、ウォルター"ウルフマン"ワシントン、スヌークス・イーグリン、アーニー・ケイドー、ジョン・ムーニーなどのミュージシャンたちとの共演を重ねた[1]。1992年には、ダーウィン"ビッグD"パーキンズ(ギター)、コーネル・ウィリアムズ(ベース)、ジェフリー"ジェリービーン"アレクサンダーをメンバーとした自身のバンド、アブソリュート・モンスター・ジェントルメンを結成。バンド名はジョニー・"ギター"・ワトソンの曲名から取られている。1994年には、ニューオーリンズのミュージシャンたちをバックにレコーディングされたソロ・デビュー・アルバム『アリゲーター・リップス&ダーティ・ライス』をリリースした。
ビザの問題から出国を余儀なくされたクリアリーは、この後、一時的にイギリスに拠点を移したが[2]、1995年にはニューオーリンズに戻っている[1]。この頃、クリアリーはタジ・マハールのツアーに参加。続いて、ボニー・レイットからも声がかかり、彼女のバンドに迎え入れられた。ツアーに同行し、彼女の2002年のアルバム『シルバー・ライニング』にも参加した。
1999年には、メジャー・レーベルのヴァージン/ポイントブランクよりセカンド・アルバム『Moonburn』をリリース。続いて地元ニューオーリンズのレーベル、ベイシン・ストリートより2枚のアルバムを発表するなど、順調に作品をリリースしていった。
2008年には自主制作による初のライブ・アルバム『Mo Hippa』をリリース。同年秋には、アブソリュート・モンスター・ジェントルメンとしての初となる日本ツアーのために来日し、横浜、東京、名古屋、大阪の4都市で公演を行った[3]。
また同年、ジョン・スコフィールドの新バンド、パイアティ・ストリート・バンドに参加。翌2009年、アルバム『パイアティ・ストリート』がリリースとなった。このバンドはニューオーリンズのミュージシャンが中心となったもので、アルバムには他にジョージ・ポーターJr.、ジョン・ブッテらが参加している。2009年9月、クリアリーは同バンドとともに再来日を果たした[4]。
2012年、アラン・トゥーサンの曲のカバー集『Occapella』をリリース。翌2013年には5月、9月と相次いで来日公演を行った[5]。
2016年、アルバム『Go Go Juice』で初のグラミー賞を受賞した(リージョナル・ルーツ・ミュージック・アルバム)[6]。
ディスコグラフィ編集
アルバム編集
- 『アリゲーター・リップス&ダーティ・ライス』 - Alligator Lips & Dirty Rice (1994年、Ace)
- Moonburn (1999年、Virgin/Poinblank)
- Jon Cleary & the Absolute Monster Gentlemen (2002年、Basin Street)
- Pin Your Spin (2004年、Basin Street)
- Do Not Disturb (2007年、FHQ) ※EP
- Mo Hippa (2008年、FHQ)
- Occapella (2012年、FHQ)
- Go Go Juice (2015年、FHQ)
- Live at CHICKIE WaH WaH (2017年、FHQ)
- 『ダイナマイト』 - Dyna-Mite (2018年、FHQ)
参考文献編集
外部リンク編集
- Jon Cleary公式サイト (英語)
- Allmusicのバイオ (英語)
- ジョン・クリアリー - Discogs