スケアクロウ
『スケアクロウ』(Scarecrow)は、1973年公開のアメリカ映画。製作会社はワーナー・ブラザースで、監督はジェリー・シャッツバーグ。主演はジーン・ハックマンとアル・パチーノ。題名は日本語で「案山子」、「みすぼらしい人」、「痩せ衰えた人」の意
スケアクロウ | |
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Scarecrow | |
監督 | ジェリー・シャッツバーグ |
脚本 | ギャリー・マイケル・ホワイト |
製作 | ロバート・M・シャーマン |
出演者 |
ジーン・ハックマン アル・パチーノ |
音楽 | フレッド・マイロー |
撮影 | ヴィルモス・スィグモンド |
編集 | エヴァン・ロットマン |
配給 | ワーナー・ブラザース |
公開 |
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上映時間 | 113分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
解説編集
正反対の人格を有する二人の男が次第に友情を深めていく過程を描いたロードムービー。第26回カンヌ国際映画祭においてパルム・ドールと国際カトリック映画事務局賞をダブル受賞。
千葉真一主演の『十字路』と『冒険者カミカゼ -ADVENTURER KAMIKAZE-』でモチーフにされるなど[1][2]、後世のテレビドラマ・映画にも影響を与えている。
あらすじ編集
暴行傷害の罪で服役し、6年間の刑期を終えたばかりのマックス(ジーン・ハックマン)と5年越しの船乗り生活から足を洗ったライオン/ライアン(アル・パチーノ)が出会うところから物語は始まる。
マックスは洗車屋を始めるためにピッツバーグへ、ライオンは一度も会ったことのない自分の子どもに会うためにデトロイトへ向かう。二人の出会いはヒッチハイクの途中だった。喧嘩っ早く、どこか神経質なマックス。陽気で人なつっこいライオン。正反対の二人がふとしたきっかけで意気投合し、道中を共にしていくことになる。マックスが「カラスをスケア(脅かす)から案山子」というのに、ライオンは「おかしな格好のかかしを見て笑い転げて、この畑の持ち主はいい人だ、だから荒らさずにおこうと思う」という。
二人はマックスの妹の家に寄り、皆で行ったバーで宴を始めるが、そこでのマックスの喧嘩で再び更生施設送りになる。ライオンは牢名主のジャック・ライリー(リチャード・リンチ)に暴行を受けケガを負う。マックスは刑務作業中にライリーを叩きのめし、二人は1ヶ月後に出所する。
デトロイトに着く。ライオンは妻のアニー(ペネロープ・アレン)に会うため理髪店と教会に寄り、彼女の家の前で電話をする。しかしアニーは2年前に再婚しており、「子どもは死んだ」と嘘をつく。それを聞いたライオンは公園で錯乱状態に陥り病院に担ぎ込まれる。「お前がいないと洗車屋ができない、お前の面倒は俺が見る」と眠り続けるライオンに語りかけるマックス。一人で駅へ向かったマックスは、ピッツバーグ行きの往復切符を買うのだった。
キャスト編集
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
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NETテレビ版 | テレビ東京版 | ||
マックス・ミラン | ジーン・ハックマン | 小池朝雄 | 大塚明夫 |
フランシス・ライオネル・“ライオン”・デルブッキ | アル・パチーノ | あおい輝彦 | 平田広明 |
ジャック・ライリー | リチャード・リンチ | 堀勝之祐 | 田中正彦 |
コーリー | ドロシー・トリスタン | 此島愛子 | 金野恵子 |
フレンチー | アン・ウェッジワース | 荒砂ゆき | 藤生聖子 |
アニー・グリーソン | ペネロープ・アレン | 野沢雅子 | 折笠愛 |
ダーリーン | アイリーン・ブレナン | 麻生美代子 | |
ミッキー | リチャード・ハックマン | 細井重之 | |
バーテンダー | フランク・シャルティエ | 渡部猛 | |
不明 その他 |
村松康雄 若本紀昭 |
さとうあい 荒川太郎 桐本琢也 柳沢栄治 宇垣秀成 西宏子 高宮俊介 加藤沙織 | |
演出 | 左近允洋 | 春日一伸 | |
翻訳 | 篠原慎 | 武満真樹 | |
効果 | |||
調整 | 田中和成 | ||
制作 | グロービジョン | ||
解説 | 淀川長治 | ||
初回放送 | 1976年11月7日 『日曜洋画劇場』 |
2000年6月5日 『20世紀名作シネマ』 |
備考編集
脚注編集
- ^ 保科幸雄「高鳴る!冒険者たちのメロディ 燃える夢喰い男・千葉真一」 (パンフレット) 『冒険者 (アドベンチャー) カミカゼ』、東映株式会社映像事業部、1981年11月7日、 4 - 5頁。
- ^ “日本初のスパイパロディで14年ぶりに主演「0093 女王陛下の草刈正雄」”. 映画.com. (2007年10月19日) 2013年8月20日閲覧。