ダニー・グリーン (バスケットボール)

アメリカのバスケットボール選手 (1987 - )

ダニエル・リチャード・グリーン・ジュニアDaniel Richard Green Jr. , 1987年6月22日 - )は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ノース・バビロン出身のプロバスケットボール選手NBAメンフィス・グリズリーズに所属している。ポジションはシューティングガードスモールフォワードを兼ねるスウィングマン。元プロバスケットボール選手のジェラルド・グリーンは従兄弟である[1]

ダニー・グリーン
Danny Green
1 danny green toronto raptors 2019 (cropped).jpg
トロント・ラプターズのグリーン
(2019年)
メンフィス・グリズリーズ
ポジション SG / SF
所属リーグ NBA
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1987-06-22) 1987年6月22日(35歳)
出身地 ニューヨーク州の旗 ニューヨーク州ノース・バビロン
身長 198cm (6 ft 6 in)
体重 98kg (216 lb)
ウィングスパン 208cm  (6 ft 10 in)
キャリア情報
高校 ノース・バビロン高等学校
セント・メアリーズ高等学校
大学 ノースカロライナ大学
NBAドラフト 2009年 / 2巡目 / 全体46位[1]
プロ選手期間 2009年–現在
経歴
2009–2010クリーブランド・キャバリアーズ
2010エリー・ベイホークス
2010サンアントニオ・スパーズ
2011リノ・ビッグホーンズ
2011-2018サンアントニオ・スパーズ
2011オースティン・トロス
2011ユニオン・オリンピア
2018–2019トロント・ラプターズ
2019–2020ロサンゼルス・レイカーズ
2020-2022フィラデルフィア・76ers
受賞歴
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten

経歴編集

ハイスクール編集

ノース・バビロン・ハイスクールに入学し、初年度は、バスケットボールだけでなく、アメリカンフットボールチームでクォーターバックをプレーした。2年時にマンハッタンのセントメリーハイスクールに入学し、3年時には平均20得点、10リバウンド、4アシスト、4ブロックの好成績を残している。2005年のカレッジ進学選手の全米ランクで、No.8のシューティングガード、全体でNo.31番目の選手、州ではNo.3の選手と目された[2]

カレッジ編集

2005年にノースカロライナ大学に進学し、ターヒールズでの初年シーズンは、シックスマンであった。2シーズン目で平均5.2得点、2.8リバウンドの成績を残した。2年目を終えた時点で転校を予想されていたが、その後も残り、カレッジキャリアのすべてをノースカロライナ大で終えている。3年次に平均22分出場、11.5得点、4.9リバウンド、2.0アシスト、1.2スティール、1.2ブロックの成績を残し、ゴール成功率も46.9%、フリースロー成功率87.3%、3ポイント成功率37.3%と向上を見せた。4年次進級を前に、2008年NBAドラフトにアーリーエントリーを表明したが、大学に残る選択肢を残すためにNCAAルールに従いエージェントとは契約せず、結局6月16日に大学に残ることを選択した。4年次には平均27分出場、13.1得点、4.7リバウンド、2.7アシスト、1.8スティール、1.3ブロック、ゴール成功率47.1%、3ポイント成功率41.8%と成績を軒並み向上させた。このシーズンでACCオールディフェンシブチームに選ばれ、タイラー・ハンズブローらと共にチームキャプテンを務め、2009年NCAAチャンピオンを獲得した。

主な記録編集

NBAキャリア編集

クリーブランド・キャバリアーズ編集

 
クリーブランド・キャバリアーズ時代のグリーン(2009)

ノースカロライナ大学を卒業し、2009年NBAドラフト2巡目46位で、クリーブランド・キャバリアーズに指名を受けNBAのプレーヤーとなったが、数度のウェーバー、Dリーグなどを経て、2011年、サンアントニオ・スパーズと契約。

サンアントニオ・スパーズ編集

スパーズ入団直後はロースターに定着できず苦労したが、2年目で3ポイントシューターとしての資質が開花し、その高い成功率とタフなディフェンスでスターターに定着した。特に2013年ファイナル第3戦でスパーズは、9本中7本を成功させたグリーンを中心とし、ゲイリー・ニールらとともにNBAファイナル1試合新記録の3ポイント16本(32投)を決めた。第6戦では6本のスリーポイントを決め、対戦チームのレイ・アレンボストン・セルティックスで2008年に記録したファイナル3ポイント総成功数記録22本を超え、更に25本まで記録を伸ばした。この時点で成功率は66%であった。更に第6戦、最終戦ではそれぞれ1本に抑えられ敗れたものの、記録を27本にまで伸ばした。

2013年 NBAファイナル 3ポイント記録
Game 成功数ー投数 成功率 合計成功数 合計投数 総成功率
1[3] 4-9 .444 4 9 .444
2[4] 5-5 1.000 9 14 .642
3[5] 7-9 .777 16 23 .700
4[6] 3-5 .600 19 28 .679
5[7] 6-10 .600 25 38 .658
6[8] 1-5 .200 26 43 .605
7[9] 1-6 .166 27 49 .551

2013-14シーズンは、手の骨折により14試合を欠場したが、68試合に出場、59試合に先発し、3ポイントを135本、41.5%の高率で決めた。ファイナルを含めたプレーオフでは、すべての試合に先発出場し、安定した3ポイントと、タフなディフェンスで重要な場面でスティールを成功させ、主力として優勝に貢献した。この優勝により、マイケル・ジョーダンジェームズ・ウォージーと同じくNCAAおよびNBAでチャンピオンとなったノースカロライナ大学出身選手の仲間入りを果たした。2014年7月、ノースカロライナ大学、クリーブランド・キャバリアーズ時代の背番号14に戻すと公表した[10]

2014-15シーズンは、クワイ・レナードと共にダブルスウィングマンとしてスターターに定着し、ディフェンスでは、相手エースとのマッチアップも増え、オフェンスでは従来のスポットアップの3ポイントに加え、カットプレーなどのバラエティも増やして、ロールプレーヤー的な選手から主軸選手へと変貌した。 1月22日のワシントン・ウィザーズ戦で、スパーズ史上最速の256試合で、500-3ポイント成功を達成した。500以上達成選手は、マヌ・ジノビリ(385試合)、ブルース・ボウエン(661/430試合)、マット・ボナー(401試合)、ショーン・エリオット(563/608試合)を含め5人。 3月12日、クリーブランド・キャバリアーズ戦で5本の3ポイントを決め、5本以上を記録した試合数を29試合とし、マヌ・ジノビリのスパーズ記録に並んだ。 4月12日、フェニックス・サンズ戦で3本の3ポイントを決め、シーズン3ポイント成功数を191とし、正確なショットから”ライフルマン”と呼ばれたチャック・パーソンの1998年の190を抜き、スパーズのフランチャイズ記録を達成した[11]

2015年7月1日、フリーエージェントとなった同日にスパーズと4年4500万ドルの再契約に合意し[12]、7月14日、契約にサインした[13]

2015-16シーズンは、開幕から自身の最大の武器である3ポイントの調子が上がらず苦戦したが、安定したディフェンス能力を発揮し、チームの好スタートに貢献した。2016年1月6日のユタ・ジャズ戦で、662本目となる3ポイントを決め、スパーズフランチャイズ記録で、ブルース・ボウエンを抜き2位となった[14]

2016年11月9日、左大腿筋の故障が回復し、シーズン初出場となった[15] 。2016−17シーズンのNBAオールディフェンシブチームのセカンドチームに選ばれた[16]

2017年12月28日 のニューヨーク・ニックス戦で、リーグ127人目となる3ポイント成功数900を記録した[17]

トロント・ラプターズ編集

2018年7月18日にカワイ・レナードデマー・デローザンを含む大型トレードでトロント・ラプターズに移籍した[18]

ロサンゼルス・レイカーズ編集

2019年7月6日に2年3000万ドルでレイカーズと契約した[19]

2019年10月22日にロサンゼルス・クリッパーズとのシーズン開幕戦にて、32分間の出場で9本中7本のスリーポイントを沈め、28得点を記録したがチームは112-102で敗れた。そして28得点はカリーム・アブドゥル=ジャバーのレイカーズのデビュー戦の27得点を上回り、デビュー戦得点記録としてレイカーズのフランチャイズ最高記録となった[20]

フィラデルフィア・76ers編集

2020年11月18日にデニス・シュレーダーとのトレードでジェイデン・マクダニエルズの交渉権とともにオクラホマシティ・サンダーへ移籍し[21][22]、さらに12月8日にアル・ホーフォードテオ・マレドンらの交渉権と将来のドラフト指名権のトレードでフィラデルフィア・76ersへ移籍した[23]。2020-21シーズン終了後にシクサーズと2年2000万ドル(2年目は無保証)で再契約した[24]

2021-22シーズンも主力として活躍したが、プレーオフのマイアミ・ヒートとのカンファレンス準決勝第6戦にて、チームメイトのジョエル・エンビードと交錯して左膝の前十字靭帯外側側副靱帯を断裂[25]。チームは試合に敗れてシーズン終了となり、自身も来シーズン中の復帰は絶望的となった。

2022年のNBAドラフト当日にデアンソニー・メルトンとのトレードで、メンフィス・グリズリーズへ放出された[26]

個人成績編集

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  太字  キャリアハイ

NBAレギュラーシーズン編集

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2009–10 CLE 20 0 5.8 .385 .273 .667 .9 .3 .3 .2 2.0
2010–11 SAS 8 0 11.5 .486 .368 .000 1.9 .3 .3 .1 5.1
2011–12 66 38 23.1 .442 .436 .790 3.5 1.3 .9 .7 9.1
2012–13 80 80 27.5 .448 .429 .848 3.1 1.8 1.2 .7 10.5
2013–14 68 59 24.3 .432 .415 .794 3.4 1.5 1.0 .9 9.1
2014–15 81 80 28.5 .436 .418 .874 4.2 2.0 1.2 1.1 11.7
2015–16 79 79 26.1 .376 .332 .739 3.8 1.8 1.0 .8 7.2
2016–17 68 68 26.6 .392 .379 .844 3.3 1.8 1.0 .9 7.3
2017–18 70 60 25.6 .387 .363 .769 3.6 1.6 .9 1.1 8.6
2018–19 TOR 80 80 27.7 .465 .455 .841 4.0 1.6 .9 .7 10.3
2019–20 LAL 68 68 24.8 .416 .367 .688 3.3 1.3 1.3 .5 8.0
2020–21 PHI 69 69 28.0 .412 .405 .775 3.8 1.7 1.3 .8 9.5
キャリア 757 681 25.6 .422 .401 .805 3.5 1.6 1.0 .8 9.0

プレーオフ編集

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2011 SAS 4 0 1.8 .333 .250 .000 .3 .5 .3 .3 1.3
2012 14 12 20.6 .418 .345 .700 3.2 1.1 .5 .7 7.4
2013 21 21 31.9 .446 .482 .800 4.1 1.5 1.0 1.1 11.1
2014 23 23 23.0 .491 .475 .818 3.0 .9 1.4 .7 9.3
2015 7 7 29.1 .344 .300 .667 3.1 2.1 1.0 1.0 8.3
2016 10 10 26.7 .469 .511 .667 3.1 0.7 2.1 0.8 8.6
2017 16 16 27.2 .405 .342 .571 3.6 1.4 .6 .9 7.8
2018 5 5 20.6 .267 .250 2.2 .2 .2 .8 4.2
2019 TOR 24 24 28.5 .342 .328 .913 3.6 1.1 1.3 .5 6.9
2020 LAL 21 21 25.0 .347 .339 .667 3.1 1.2 1.0 .8 8.0
キャリア 145 139 25.6 .403 .387 .753 3.3 1.2 1.0 .8 8.1

プレースタイル編集

3Pシュートとディフェンスに優れたウイング。スウィングマンのなかでは運動量[27]に加えてブロックが多いほうで[28]、特にトランジッションデフェンスでのブロックを得意としている。フリースローが高確率であり、チームスローの際に担当することも多い。

その他編集

  • TV中継で、グリーンの3ポイントが、出身大学のスポーツチームであるノースカロライナ・ターヒールズのチーム名を合わせて「ターヒール・トリプル」と呼称されることがある。

脚注編集

  1. ^ Dany Green Bio”. NBA.com. 2012年3月28日閲覧。
  2. ^ DANNY GREEN”. rivals.com (2005年). 2015年3月24日閲覧。
  3. ^ http://scores.espn.go.com/nba/boxscore?gameId=400467195
  4. ^ http://scores.espn.go.com/nba/boxscore?gameId=400467334
  5. ^ http://scores.espn.go.com/nba/boxscore?gameId=400467335
  6. ^ http://scores.espn.go.com/nba/boxscore?gameId=400467336
  7. ^ http://scores.espn.go.com/nba/boxscore?gameId=400467337
  8. ^ http://scores.espn.go.com/nba/boxscore?gameId=400467338
  9. ^ http://scores.espn.go.com/nba/boxscore?gameId=400467339
  10. ^ It’s Back to #14 for the San Antonio Spurs’ Danny Green
  11. ^ Duncan leads Spurs to rout of Suns for 11th straight win”. Yahoo.sports (2015年4月12日). 2015年4月13日閲覧。
  12. ^ Danny Green Agrees Upon Four-Year, $45M Deal With Spurs”. RealGM.com (2015年7月1日). 2015年7月2日閲覧。
  13. ^ Spurs Re-Sign Danny Green”. NBA.com/spurs (2015年7月14日). 2015年7月15日閲覧。
  14. ^ NBA Game Info UTA vs. SAS(2016/01/06) NBA.com 2016年01月06日
  15. ^ Harden's triple-double leads Rockets past Spurs, 101-99
  16. ^ KAWHI LEONARD AND DANNY GREEN NAMED TO NBA ALL-DEFENSIVE TEAMS”. NBA.com (2017年6月26日). 2017年6月27日閲覧。
  17. ^ Aldridge leads Spurs' charge past Knicks, 119-107”. ESPN.com (2017年12月28日). 2017年12月28日閲覧。
  18. ^ Toronto Raptors Acquire Kawhi Leonard” (英語). NBA.com (2018年7月18日). 2018年10月23日閲覧。
  19. ^ Lakers Sign Quinn Cook, DeMarcus Cousins, and Danny Green” (英語). Los Angeles Lakers. 2019年7月7日閲覧。
  20. ^ Lakers vs. Clippers - Box Score - October 22, 2019 - ESPN” (英語). ESPN.com. 2019年10月23日閲覧。
  21. ^ レイカーズとサンダーがデニス・シュルーダーのトレードで基本合意と報道”. nba.rakuten.co.jp (2020年11月16日). 2020年11月17日閲覧。
  22. ^ Lakers Acquire Dennis Schröder”. NBA.com (2020年11月18日). 2020年12月8日閲覧。
  23. ^ Team Acquires Green, Ferguson, and Poirier”. NBA.com (2020年12月8日). 2020年12月8日閲覧。
  24. ^ 76ers Re-Sign Danny Green” (英語). Philadelphia 76ers. 2021年8月9日閲覧。
  25. ^ 76ers' Green diagnosed with torn ACL, LCL” (英語). ESPN.com (2022年5月13日). 2022年6月24日閲覧。
  26. ^ De'Anthony Melton Acquired in Trade with Grizzlies | Philadelphia 76ers” (英語). www.nba.com. 2022年6月24日閲覧。
  27. ^ Player Tracking Speed”. NBA.com. 2015年3月24日閲覧。
  28. ^ Player Tracking Defence”. NBA.com. 2015年3月24日閲覧。

外部リンク編集