デイヴィッド・フォード (サッカー選手)

デイヴィッド・フォードDavid Forde, 1979年12月20日)は、アイルランドゴールウェイ出身の元同国代表サッカー選手。現役時代のポジションはゴールキーパー

デイヴィッド・フォード
名前
ラテン文字 David Forde
基本情報
国籍 アイルランドの旗 アイルランド
生年月日 (1979-12-20) 1979年12月20日(44歳)
出身地 ゴールウェイ
身長 188cm
選手情報
ポジション GK
利き足 右足
ユース
イングランドの旗 ニューカッスル
アイルランドの旗 ゴールウェイ・H
1996 アイルランドの旗 ベルヴェディア英語版
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
1999-2001 アイルランドの旗 ゴールウェイ・U 38 (0)
2001-2002 ウェールズの旗 バリー 16 (0)
2002-2004 イングランドの旗 ウェストハム (loan) 0 (0)
2003 北アイルランドの旗 デリー (loan) 4 (0)
2003 イングランドの旗 バーネット (loan) 7 (0)
2004 アイルランドの旗 ゴールウェイ・U 22 (0)
2005-2006 北アイルランドの旗 デリー 63 (0)
2006-2008 ウェールズの旗 カーディフ 7 (0)
2007 イングランドの旗 ルートン (loan) 5 (0)
2008 イングランドの旗 ボーンマス (loan) 11 (0)
2008-2017 イングランドの旗 ミルウォール 299 (0)
2016-2017 イングランドの旗 ポーツマス (loan) 46 (0)
2017-2019 イングランドの旗 ケンブリッジ 43 (0)
通算 443 (0)
代表歴
2011-2016 アイルランドの旗 アイルランド 24 (0)
1. 国内リーグ戦に限る。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

経歴  編集

クラブ 編集

初期 編集

1999年10月3日リーグ・オブ・アイルランドに所属する地元のサッカーチーム、ゴールウェイ・ユナイテッドFCでデビューを果たす。その後、ウェルシュ・プレミアリーグに所属するバリー・タウン・ユナイテッドFCへ移籍。そこで才能を開花させ、ポーツマスFCからのオファーを断って2002年2月にウェストハム・ユナイテッドFCへ7.5万ポンドで加入[1]。元ウェストハムの選手であり、バリー・タウンの監督ケニー・ブラウン英語版にハマーズに行くことを勧められ[2]、トライアルを経ての入団であった。 イングランド代表の守護神にウェストハムの正GKであるデイヴィッド・ジェームスが定着した当時、クラブの将来を担っていくと期待されていたが、2002年の夏にクラブがレイモント・ファン・デル・ハウ英語版と契約すると、フォードのチーム内での序列が下がった。 2002-03シーズンが開幕すると、当時の監督グレン・ローダー英語版によって、デリー・シティFCローン移籍することが決定した。その後バーネットFCへのローン移籍を経て、2004年にゴールウェイ・ユナイテッドへ復帰することになった[3]。 ゴールウェイ・ユナイテッドでまたも高パフォーマンスを見せると、2005年にデリー・シティから獲得のオファーが届き移籍した。 2004-05、2005-06シーズンは一貫して高パフォーマンスを見せてチームを失点から幾度となく救い、リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンで2期連続での2位フィニッシュに貢献した。

カーディフ・シティ時代 編集

2006年12月5日、デリー・シティとの契機満了に伴って、フットボールリーグ・チャンピオンシップに所属するカーディフ・シティFCへ2年半契約で移籍する[4]。クラブ加入後、当時の正GKニール・アレクサンダー英語版の後継者として期待された。デリー・シティから移籍し、さらに2006シーズンの彼のチームへの貢献から2006年11月13日、エイコム及び"Soccer Writers Association of Ireland"によって年間最優秀GKにノミネートされた。アレクサンダーがクラブと契約延長の交渉に入った2006-07シーズンに、いくつかの試合で高パフォーマンスを見せた。最終的にアレクサンダーはカーディフを去り、ロス・ターンブルマイケル・オークス英語版と背番号1を争うことになった。

2007年8月、1か月間ルートン・タウンFCにローン移籍することに合意[5]。その後カーディフに戻ってきてからは、リーグ戦5試合、フットボールリーグカップ1試合の計6試合に出場。2007-08シーズンはターンブルやカスパー・シュマイケルペテル・エンケルマンと共にオークスの控えに甘んじた。1月22日にAFCボーンマスと緊急でローン契約に署名したが、デビュー戦の日に経営陣と契約交渉ができないと通達され、結局カーディフに戻ることになった。カーディフ帰還後はFAWプレミアカップウェルシュプール・タウンFC英語版戦に出場し1-0の勝利に貢献した。

1月31日、スコティッシュ・プレミアリーグダンディー・ユナイテッドFCからレンタルのオファーが来たが、1人の選手が1シーズンに3つのチームに加入することが規則に抵触し、スコットランドサッカー協会によって契約は不成立となった。その後ルートンでプレーし、ダンディー・ユナイテッドが再びフォードを獲得しようとしたが[6]、結局FIFAの許可は下りなかった。ボーンマスが契約する許可を得た後、緊急で1週間のローン契約を結んだ。3月8日のリーズ・ユナイテッドAFC戦がデビュー戦となり、3日後のオールダム・アスレティックAFC戦にも出場した。両試合ともに0-2で敗れた。3月27日にローン契約をシーズン終了まで延長することに合意した[7]

ミルウォール時代 編集

2008年6月5日、フットボールリーグ1ミルウォールFCに2年契約で移籍[8]。デビュー戦はシーズン開幕戦であるオールダム戦であったが3-4で黒星スタートとなった。2008年8月30日、移籍後5試合目のハダースフィールド・タウンFC戦では2-1と試合をリードしていたが、土壇場で相手にPKを献上するが、自らPKをセーブし本拠地で勝ち点3を得ることができた。更にプレーオフ準決勝では、ジャーメイン・ベックフォードのPKをセーブし、クラブを決勝へと導いた。その後ウェンブリー・スタジアムで行われた2009年と2010年のフットボールリーグ1のプレーオフに連続で出場した。 ミルウォールでのリーグ戦デビューに引き続き、2008-09シーズンで48試合全てに出場(リーグ戦46試合、プレーオフの準決勝と決勝の2試合)。2009-10シーズンも前季と変わらない充実したキャリアを送り、2010年8月14日にはミルウォールで最初の試合から2年と5日で公式戦100試合出場を達成した。

2010年11月のプレストン・ノースエンドFC戦では、試合中にユニフォームが相手選手のシュートにより破け、プレストンの赤いトレーニングジャージに着替える珍事が発生した[9]。2013年12月のウィガン・アスレチックFC戦では、チームの守護神であることを証明して見せた。2-1でミルウォールが試合をリードした状況で、終盤にウィガンのアーリークロスをゴール前の相手選手が頭で合わせた。そのボールは弧を描きながら自身の頭上を一度は越えるもこれをブロック。これによりミルウォールは3試合ぶりの勝利を手にし、ウィガンは公式戦5連敗となった。また2014年4月、当時チームはチャンピオンシップで23位と低迷する中で迎えたワトフォードFC戦では、自身が蹴ったボールが味方のシド・ネルソンの頭に直撃し、その後両者が言い争う場面が見られた。結局この試合を0-2で落としたミルォールのチーム状況が垣間見られた瞬間であった。

2016年7月29日、シーズンローンでポーツマスFCに加入した[10]

ケンブリッジ時代 編集

2017年7月20日、ケンブリッジ・ユナイテッドFCに移籍した[11]

2019年8月6日、現役引退を発表した。

代表 編集

ミルウォールがチャンピオンシップに復帰してから出場した20試合で1つのゴールも許さなかったことが、ジョヴァンニ・トラッパットーニに強い印象を与え、2011年3月13日にフォードは初めてアイルランド代表に招集された。アイルランド代表はマケドニアウルグアイと戦ったが両試合ともにベンチであった[12]

2011年5月24日、5-0で勝利した北アイルランド戦で後半70分から出場しA代表デビューを飾った[13]

2011年6月7日、国際親善試合のイタリア戦にフル出場し無失点で試合を終えた[14]。2011年11月14日のギリシャ戦にも出場したが、この試合唯一のゴールを許してしまった[15]

シェイ・ギヴンキーラン・ウェストウッドらと共にEURO2012のメンバーに選ばれた。しかしながらギヴンが全試合に出場し、フォードが出場することはなかった。同大会閉幕後にギヴンは引退を表明し、その後しばらくの間はウェストウッドが守護神となっていた。だが当時彼の所属していたクラブが、彼が代表でプレーすることを拒否し、トラパットーニは国際親善試合のポーランド戦で、フォードにチャンスを与えることを決定する。2013年2月6日に行われたその試合で無難なプレーを見せ、チームも2-0で勝利した。このプレーを受け、トラパットーニは今後フォードを正ゴールキーパーとして起用していくことを表明した。

2013年3月13日、33歳を迎えた年にアイルランド代表で最年長の選手として、ブラジル・ワールドカップ欧州予選スウェーデン戦に出場した。この試合でクリーンシートを保ったままアウェーで貴重な勝ち点3を手にした[16][17]. 翌週のオーストリア戦にも出場し、2失点を許すも随所で彼が好調であることが見受けられた[18]。2013年6月7日、アビバ・スタジアムで行われたフェロー諸島戦でアイルランド代表として9回目の出場となった。2013年9月6日に同会場で行われたワールドカップ予選のスウェーデン戦では、怪我の疑いがもたれていたがアイルランドのスカッドに復帰した。 代表監督がマーティン・オニールに交代した後も正守護神の座を守り続け、EURO2016予選ジョージア戦に先発で出場し、試合終盤のエイダン・マクギーディのゴールにより2-1で勝利した。2014年8月14日、ドイツ戦で先発出場すると記憶に残るプレーを見せ、格上相手に1-1の引き分けに貢献。マリオ・ゲッツェの決定的なシュートをセーブし、試合を1-0に保ったまま迎えた試合終盤、ジョン・オシェイの得点でフェルティンス・アレーナで貴重な勝ち点1を獲得した。

タイトル 編集

クラブ 編集

デリー・シティ

個人 編集

  • ミルウォール年間最優秀選手 : 2013-14

脚注 編集

  1. ^ "Hammers sign Barry keeper" BBC Sport Retrieved on 5 October 2007
  2. ^ Forde roars into West Ham
  3. ^ Galway man David Forde a Wembley hero for Trap's Boys in Green
  4. ^ "Forde completes Bluebirds switch BBC Sport Retrieved on 5 October 2007
  5. ^ "Cardiff's Forde loaned to Luton" BBC Sport Retrieved on 5 October 2007
  6. ^ "SFA put brakes on Forde's move" South Wales Echo Retrieved on 3 February 2008
  7. ^ "Hasselbaink and Fowler could go" BBC Sport Retrieved on 21 May 2008
  8. ^ "Keeper Forde makes Millwall move" BBC Sport Retrieved on 5 June 2008
  9. ^ Getting Shirty”. http://www.goalkeepersaredifferent.com. 2012年9月4日閲覧。
  10. ^ David Forde: Portsmouth sign goalkeeper on loan from Millwall”. BBC Sport (2016年7月29日). 2017年3月27日閲覧。
  11. ^ “Cambridge United sign vastly experienced keeper David Forde”. Cambridge United Official Site. (2017年7月20日). https://www.cambridge-united.co.uk/news/2017/july/forde-signs/ 2018年8月2日閲覧。 
  12. ^ “Well Done Fordey”. Millwall FC. (2011年3月13日). オリジナルの2011年3月16日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110316060511/http://www.millwallfc.co.uk/page/NewsDetail/0%2C%2C10367~2315728%2C00.html 
  13. ^ As It happened: Rep Ireland 5–0 Nth Ireland”. RTÉ Sport (2011年5月24日). 2011年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年6月7日閲覧。
  14. ^ Forde to make most of full debut”. Irish Independent (2011年6月7日). 2011年6月7日閲覧。
  15. ^ Ireland 0–1 Greece RTÉ Sport, 2012-11-14.
  16. ^ Rating Rep. of Ireland's Players in World Cup Qualifier vs. Sweden”. bleacherreport.com. 2013年3月23日閲覧。
  17. ^ David Forde bolsters Ireland's chances by keeping Sweden out”. Guardian (2013年3月22日). 2013年3月26日閲覧。
  18. ^ http://thescore.thejournal.ie/ireland-v-austria-heres-how-the-players-rated-846445-Mar2013/

外部リンク 編集