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ドライブイン

自動車に乗車したままで乗り入れることのできる商業施設
トロントのハーバーフロント地区にあるドライブイン観覧車
国道156号線沿いの母野ドライブイン

ドライブイン(英:drive-inまたはdrive inn)とは、自動車に乗車したままで乗り入れることのできる商業施設のことである。

概要編集

世界初のドライブイン・チェーン店は、1921年アメリカテキサス州ダラスに開業した「ピッグ・スタンド(Pig stand)」である[1]。ピッグ・スタンドは客筋をドライバーに特化した点で従来の軽食店と異なっており、カーホップと呼ばれた給仕員を介して客は車から降りることなく注文から決済まで行うことができた。以来、モータリゼーションの発達に伴い、同様の業態のドライブインが全米に普及した[1]。 アメリカ合衆国では車に乗ったままで映画を見られるドライブインシアターのほか、注文から食事までできるファーストフード店や車ごと乗れる観覧車まである。

北アメリカではドライブイン施設は1950~60年代に最盛期を迎え、その後はドライブスルー施設が増えてきた。

日本では、交通量の多い道路脇などに設けられた、駐車場を伴う休憩施設英語でのrest areaに近い)や商業施設を指すか、もしくは特に幹線道路沿いの駐車場付きレストランのことを示す。

日本のドライブイン編集

日本では一般に、街道沿いに位置する駐車場完備の商業施設のことを指す。高速道路にあるものは有人無人を問わずパーキングエリアサービスエリアと呼ばれる。

古くは、街道筋(特に有名観光地に通じるような道路)の食堂みやげ物店などが店舗ごとに駐車場を用意し、ドライブインを名乗っていた。その多くは貨物トラックの普及に伴う、運転手休憩所として機能しており、ほとんどが食事のみだが、横になって仮眠できるような部屋やシャワーなどを設置するものもあった。なかにはトラック運転手のために交通情報を告知したり、運輸省(現・国土交通省)国道事務所から委属された国道情報連絡所を兼ねた所もあり、緑色六角形で「国道情報連絡所」の標識を設置していた。

無人での飲食物提供施設はオートレストランと呼ばれ、自動販売機による飲食物の購入が可能な休憩所として機能するほか、ゲームセンターを併設した有人施設(スタッフが常駐する)の形態をとる場合もある。トラック輸送が国道から高速道路へ移行したり、国道の多車線化やバイパス化によって中央分離帯が設置され、片側一方向の集客しか見込めないようになると、廃業したりコンビニエンスストアに転業したりする店が増え、数は激減した。 都市部から郊外にかけての街道沿いでは、道の駅のほか、長距離輸送の大型トラック観光バスに向け、特に駐車場を拡大整備したコンビニエンスストア、ファミリーレストランガソリンスタンドが見られ、飲食やトイレ、シャワーなどのサービスを提供するようになった。

このため、団体旅行客などに集客を依存してきた老舗ドライブインは苦戦するようになっている[2]

最近では、競争力や集客力を高めるために複合店舗化が進んでおり、トイレと複数の商業施設が広大な駐車場を取り囲むように並ぶものが増えてきている。また、レストランや物販店を備えた公的な休憩施設である「道の駅」が郊外や地方の幹線道路沿いを中心に多く置かれるようになった。

また、減少する中における希少さがインターネットテレビ番組等で取り上げられ、コアなファンが多く訪れることで、コンスタントに売り上げを出していることも多い。とりわけ群馬県には数が多く[3][4]、2015年になってから新規出店する例も見られる[5]

更に2018年に放送されたテレビアニメゾンビランドサガ」に登場した「ドライブイン鳥(本店:佐賀県伊万里市)」は、聖地巡礼の一環として訪れる客も増えている[6]

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  1. ^ a b 原克『暮らしのテクノロジー:20世紀ポピュラー・サイエンスの神話』 大修館書店 2007年 ISBN 9784469213102 pp.161-165.
  2. ^ オホーツク観光がドライブイン閉鎖へ 団体旅行減と道の駅急増で競争激化 北海道新聞(2017年11月18日)2017年11月28日閲覧
  3. ^ 全国懐かし自販機マップ、2015年11月14日閲覧。
  4. ^ 黄昏ドライブイン、2015年11月14日閲覧。
  5. ^ おたくま経済新聞 (2015年4月12日). “昔懐かしオートレストランに新規店? 群馬・伊勢崎にオープンした『自販機食堂』”. ガジェット通信. 2015年11月14日閲覧。
  6. ^ やき鳥一番、鳥めし二番 車は入れないけどドライブイン 朝日新聞デジタル 2018年12月25日、2019年1月4日閲覧。

関連項目編集