マット・カラシティー

アメリカの野球選手 (1991 - )

マット・カラシティー英語: Matt Carasiti, 本名:マシュー・ジョゼフ・カラシティーMatthew Joseph Carasiti , 1991年7月23日 - )は、アメリカ合衆国コネチカット州ハートフォード郡ニューブリテン出身のプロ野球選手投手)。右投右打。MLBコロラド・ロッキーズ所属。

マット・カラシティー
Matt Carasiti
コロラド・ロッキーズ #62
東京ヤクルトスワローズ時代
(2018年9月22日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 コネチカット州ハートフォード郡ニューブリテン
生年月日 (1991-07-23) 1991年7月23日(33歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2012年 MLBドラフト6巡目
初出場 MLB / 2016年8月12日
NPB / 2018年3月30日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

編集

プロ入り前

編集

コネチカット州ベルリン高等学校英語版を卒業。高校生の時は目立つ投手であった。高校卒業後、ニューヨーク州セント・ジョーンズ大学に特待生として進学する。2012年ビッグ・イースト・カンファレンスのトーナメントでUSF(サウスフロリダ大学、University of South Florida)を7-3で下し優勝に貢献した。カラシティーは4試合のうち2勝をあげ、最優秀選手に選ばれた[1][2]

プロ入りとロッキーズ時代

編集
 
コロラド・ロッキーズ時代
(2016年3月5日)

2012年6月5日、MLBドラフト6巡目(全体194位)でコロラド・ロッキーズから指名された[3]

2016年8月12日のフィラデルフィア・フィリーズ戦でメジャーデビュー。リリーフで2回を投げたがチームは敗れた。 12月15日にロッキーズとマイナー契約を更新し、翌年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった。

カブス傘下時代

編集

2017年6月26日にザック・ロスカップとのトレードで、シカゴ・カブスへ移籍した[4]。11月6日に契約を更新したが、12月1日に日本でプレーするために放出された。

ヤクルト時代

編集

2017年12月5日に日本プロ野球(NPB)の東京ヤクルトスワローズと契約を結んだ[5]

2018年はオープン戦、公式戦の開幕後も不安定な投球が続き、2試合連続でセーブを失敗したことから抑えの座を石山泰稚に譲ることになり、敗戦処理での調整が続いた。それでも失点が止まらず、一度二軍落ちした。再昇格以後はロングリリーフで好投。その中のオリックス・バファローズ戦で打ち込まれた原樹理の後を受けて登板し5イニングを投げて1安打無四球の好投を見せ、翌週から先発に転向。最初の登板こそ5回4失点の内容であったが、それ以後は不安定な投手の多かったヤクルトの先発の中ではそこそこの安定感を見せ、先発ローテーションの一角に加わった。打撃も良く、26打数7安打、打率.269、1本塁打、5打点を記録した[6]。12月2日に公示された保留者名簿に記載されず、自由契約となった[7]

カブス傘下復帰

編集

2019年1月3日にマイナー契約でカブスに復帰し、傘下のAAA級アイオワ・カブスで開幕から16試合の登板で防御率2.67の投球を続けた。6月7日に自らの希望で自由契約となった。

マリナーズ時代

編集

2019年6月7日にシアトル・マリナーズとマイナー契約を結び、傘下のAAA級タコマ・レイニアーズへ配属された。6月23日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[8]。9月8日にマイナー契約となった(そのままAAA級タコマへ配属。)。オフの11月4日にFAとなった[9]

ジャイアンツ傘下時代

編集

2020年1月6日にサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[10]。スプリングトレーニング中の3月8日、右肘のトミー・ジョン手術を受ける事が発表された[11][12]

レッドソックス傘下時代

編集

2021年1月27日、ボストン・レッドソックスとマイナー契約を結んだ[13]。この年は2度目のトミー・ジョン手術を受けたため、マイナーでも登板がなかった。オフの11月7日にFAとなった[9]

ジャイアンツ傘下時代

編集

2022年1月22日、サンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を結んだ[9]。7月17日に自由契約となった[9]

独立リーグ時代

編集

2022年8月12日にアトランティックリーグロングアイランド・ダックスと契約した[9]

ロッキーズ復帰

編集

2022年12月15日にコロラド・ロッキーズとマイナー契約を結んだ[9]2023年5月21日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[9]。以降は中継ぎとしてメジャーに定着し、6月3日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦で2016年以来となる勝ち星を挙げ、12日のボストン・レッドソックス戦でメジャー初セーブを記録した[14]

選手としての特徴・人物

編集

長身から繰り出す最速159km/hを計測したストレートスプリットが武器[15]。その他にもカットボールチェンジアップを投げる[16]

森永製菓菓子であるハイチュウ(特にストロベリー味)が好物であり、ヤクルト入団後は自身のスプリットに「ハイチュウ・スプリット」と命名した[17]

愛称は「シティー[18]。 登録名のマットも愛称である。

詳細情報

編集

年度別投手成績

編集




















































W
H
I
P
2016 COL 19 0 0 0 0 1 0 0 2 1.000 83 15.2 25 1 11 0 3 17 2 0 17 16 9.19 2.30
2018 ヤクルト 32 13 0 0 0 7 3 3 1 .700 420 94.2 89 7 43 1 4 73 7 0 53 44 4.18 1.39
2019 SEA 11 5 0 0 0 0 1 0 0 .000 43 9.2 11 2 5 0 0 10 4 0 6 5 4.66 1.66
2023 COL 16 0 0 0 0 1 0 1 3 1.000 110 24.1 28 3 11 0 1 16 1 0 19 17 6.29 1.60
MLB:3年 46 5 0 0 0 2 1 1 5 .667 236 49.2 64 6 27 0 4 43 7 0 42 38 6.89 1.83
NPB:1年 32 13 0 0 0 7 3 3 1 .700 420 94.2 89 7 43 1 4 73 7 0 53 44 4.18 1.39
  • 2021年度シーズン終了時

記録

編集
NPB

投手記録

編集

打撃成績

編集

背番号

編集
  • 61(2016年)
  • 37(2018年)
  • 56(2019年)
  • 62(2023年 - )

脚注

編集
  1. ^ Carasiti Pitches St. John's To Big East Championship. patch.com
  2. ^ "St. John's Wins 2012 Big East with 7-3 win over USF". BigEast.org. May 27, 2012.
  3. ^ McLaughlin, Chris (June 7, 2012). "Carasiti goes to Rockies in 6th round". The New Britain Herald.
  4. ^ "Rox place Anderson, CarGo on 10-day DL" (Press release) (英語). MLB.com. 26 June 2017. 2019年6月24日閲覧
  5. ^ "新外国人選手獲得のお知らせ". 東京ヤクルトスワローズ公式サイト閲覧.
  6. ^ 2018年度 東京ヤクルトスワローズ 個人打撃成績(セントラル・リーグ)”. 日本野球機構. 2022年1月29日閲覧。
  7. ^ 自由契約選手 | 2018年度公示”. 日本野球機構. 2022年1月29日閲覧。
  8. ^ Greg Johns (2019年6月23日). “Seattle calls up Carasiti, Wright to bolster 'pen” (英語). MLB.com. 2019年6月24日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g MLB公式プロフィール参照。2023年7月11日閲覧。
  10. ^ Jeff Todd (2020年1月6日). “Giants Sign Joey Rickard, Matt Carasiti, Sam Moll” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年3月15日閲覧。
  11. ^ Andrew Baggarly Tough breaking news in #SFGiants camp.” (英語). Twitter (2020年3月8日). 2020年3月9日閲覧。
  12. ^ Fantasy Baseball - Matt Carasiti” (英語). ROTOWIRE (2020年3月8日). 2020年3月9日閲覧。
  13. ^ 元ヤクルト・カラシティ、Rソックスとマイナー契約 2年ぶりメジャー復帰なるか”. full-count (2021年1月28日). 2021年2月23日閲覧。
  14. ^ 一村順子 (2023年6月24日). “元ヤクルトのロッキーズ・カラシティ投手が遅咲きの開花。引退危機からプロ11年目でメジャー初セーブ。”. Yahoo!ニュース個人. 2023年7月11日閲覧。
  15. ^ マット・カラシティー | 選手”. 週刊ベースボールONLINE. 2021年8月22日閲覧。
  16. ^ 新外国人カラシティーはハイチュウ投法/今日の一番 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2021年8月22日閲覧。
  17. ^ ヤクルト・カラシティーの武器は“ハイチュウスプリット”!? | ショウアップナイター”. BASEBALL KING. 2021年8月22日閲覧。
  18. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2018年1月25日). “【来日一問一答】燕・カラシティー、愛称は「シティーと呼んで」”. サンスポ. 2021年8月22日閲覧。

関連項目

編集

外部リンク

編集