今川 (福岡市)

福岡市中央区の地名

今川(いまがわ)は、福岡県福岡市中央区町名。現行の行政地名は、今川一丁目及び今川二丁目である[1]。面積は28.36ヘクタール[2]。2022年9月末現在の人口は4,980人[3]郵便番号は810-0054[4]

今川
今川(福岡市中央区、新今川橋より)
今川(福岡市中央区、新今川橋より)
地図
今川の地図
今川の位置(福岡市内)
今川
今川
今川の地図
今川の位置(福岡県内)
今川
今川
今川 (福岡県)
今川の位置(日本内)
今川
今川
今川 (日本)
北緯33度35分12.9秒 東経130度22分2.8秒 / 北緯33.586917度 東経130.367444度 / 33.586917; 130.367444
日本の旗 日本
都道府県 福岡県
市町村 福岡市
中央区
面積
 • 合計 28.36 ha
人口
(2022年(令和4年)9月末現在)
 • 合計 4,980人
等時帯 UTC+9 (JST)
郵便番号
810-0054
市外局番 092

地理 編集

福岡市の都心部とされる中央区天神の西約3キロメートル、中央区の北西部に位置する。北で明治通りを挟んで地行、東で黒門及び大濠、南で鳥飼、西で樋井川を介して早良区西新と隣接する。町域内は主に住宅地として土地利用がなされている。北側の明治通りの沿線などには医院商業施設なども立地する。また、旧唐津街道が町内を通っており、寺院や神社などの歴史的な文化財も多い。

河川 編集

今川には次の河川が流れている[5]が横断している。

都市計画 編集

都市計画に関しては、「福岡市都市計画マスタープラン」[6]において定められた方針については次のとおりである。交通ネットワークとして都市の骨格となる明治通りの沿道や幹線道路である地行鳥飼七隈線の沿道は、商業、業務、サービス施設や中高層住宅などが連続した「都市軸」や「沿道軸」に位置付けられている。樋井川の河川沿いは、散策・憩いの場となるとともに、緑と広がりのある景観が連続したゆとりと潤いのある水辺空間として「河川緑地軸」に位置付けられている。土地利用については、今川地区は、戸建住宅などの低層住宅が大部分を占めるが、一部中層住宅などが立地する「低中層住宅ゾーン」に位置付けられ、良好な住環境の保全・形成、低層住宅と中層住宅の調和などがまちづくりの視点とされている。また、課題としては、幅員4メートル未満の狭隘道路が多い地区があり、築30年以上の木造建築物も多いため、災害時の安全性などの面で課題となっている。用途地域は、明治通りの道路境界線から概ね30メートルの範囲、明治通り、県道東油山唐人線、今川1248号線及び今川1249号線で囲まれた範囲、今川1249号線(東側約48メートルの区間のみ)の南側道路境界線から概ね30メートルの範囲、明治通り、今川1289号線、今川1291号線及び樋井川で囲まれた範囲、今川1291号線(樋井川沿いを除く)の南側道路境界線から概ね30メートルの範囲は商業地域に、これら以外は第一種住居地域に指定されている。また鳥飼八幡宮境内は、都市計画法第8条第1項第12号の規定に基づき、緑地等の保全を図るために特別緑地保全地区[注釈 2]に指定されており、都市緑地法第12条から第19条までの規定に基づき、建築物の新築等の行為が制限される。

語源 編集

地名の「今川」については、黒田長政が福岡城築城の時、新しい掘割をつくって、樋井川の流れを海へ導いたことから「今の川」、「今川」と呼ぶようになったとされる[8]

歴史 編集

町域の変遷 編集

現在の地名は、1963年昭和38年)における住居表示の実施に伴う地名変更によって定められたものであり、その実施前後の地名は次表のとおりである[8]

住居表示実施後 実施年月日 住居表示実施前
今川一丁目及び今川二丁目 1963年(昭和38年) 福岡市西町と地行西町・地行東町・鳥飼町一丁目から六丁目まで・鳥飼の各一部

人口 編集

今川一丁目と二丁目を合わせた人口の推移を福岡市の住民基本台帳(公称町別)[3]に基づき示す(単位:人)。集計時点は各年9月末現在である。

交通 編集

道路 編集

主な幹線道路は次の通り。

県道 編集

市道 編集

鉄道 編集

鉄道については、福岡市交通局が運営する地下鉄福岡市地下鉄空港線が地区の北側に通っており、黒門、唐人町、地行及び今川に跨る位置に次の駅がある。

バス 編集

バスについては、西日本鉄道株式会社が運営する西鉄バスが運行しており、次の停留所がある。

  • 明治通り沿い:地行、今川橋
  • 地行鳥飼七隈線沿い:今川西町公園前

施設 編集

公共・公益施設 編集

学校 編集

町内に学校は存在しないが、校区については、小学校区、中学校区についてそれぞれ次の学校の校区に属する[10]

商業施設 編集

町内北側の明治通りの沿線(商業地域)や旧唐津街道の沿線には商業施設等が立地する。

その他の施設 編集

名所・旧跡 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 現在、菰川は暗渠となっており、県道東油山唐人線(一部が市道大濠東油山線と重複)として整備されている。
  2. ^ 名称:今川特別緑地保全地区、位置:今川二丁目1区22番1、0.8ヘクタール[7]
  3. ^ 所在地:今川二丁目8番29号北緯33度35分13.6秒 東経130度22分1.5秒 / 北緯33.587111度 東経130.367083度 / 33.587111; 130.367083
  4. ^ 所在地:今川一丁目21番23号、業務内容:郵便窓口、貯金窓口、ATM、保険窓口北緯33度35分12.0秒 東経130度22分9.4秒 / 北緯33.586667度 東経130.369278度 / 33.586667; 130.369278
  5. ^ 所在地:今川二丁目8番北緯33度35分12.7秒 東経130度22分1.8秒 / 北緯33.586861度 東経130.367167度 / 33.586861; 130.367167、公園種別:街区公園、面積:2,539m2、開園年度:1955[9]
  6. ^ 所在地:今川二丁目1番17号、経営主体:医療法人ひまわり会、設置主体:宗教法人 鳥飼八幡宮
  7. ^ 法人番号:3290005000567、名称:平野神社、所在地:今川一丁目7番14号[11]。鳥飼八幡宮の兼務神社。
  8. ^ 所在地:今川一丁目13番27号北緯33度35分19.29秒 東経130度22分12.22秒 / 北緯33.5886917度 東経130.3700611度 / 33.5886917; 130.3700611
  9. ^ 所在地:今川二丁目1番13号北緯33度35分14.35秒 東経130度22分0.88秒 / 北緯33.5873194度 東経130.3669111度 / 33.5873194; 130.3669111
  10. ^ 法人番号:1290005000478、名称:鳥飼八幡宮、所在地:今川二丁目1番17号北緯33度35分14.72秒 東経130度21分57.24秒 / 北緯33.5874222度 東経130.3659000度 / 33.5874222; 130.3659000[11]
  11. ^ 法人番号:5290005000342、名称:大通寺、所在地:今川二丁目1番26号[11]山号院号寺号等:岡徳山大通寺、宗派:日蓮宗
  12. ^ 所在地:今川二丁目3番23号北緯33度35分8.63秒 東経130度21分51.65秒 / 北緯33.5857306度 東経130.3643472度 / 33.5857306; 130.3643472、法人番号:2290005000106[11]、宗派:曹洞宗、山号:耕雲山、外部リンク:金龍寺. “曹洞宗耕雲山金龍寺”. 2022年11月5日閲覧。福岡市経済観光文化局文化財活用部文化財活用課. “福岡市の文化財”. 2022年11月5日閲覧。→検索→「金龍寺・貝原益軒の墓」
  13. ^ 所在地:今川二丁目3番23号、金龍寺境内北緯33度35分8.01秒 東経130度21分51.22秒 / 北緯33.5855583度 東経130.3642278度 / 33.5855583; 130.3642278
  14. ^ 所在地:今川二丁目3番23号、金龍寺境内、銅像台座の碑文:「樸陋之質▼衰朽之軀▼引鏡窺影▼彷彿画図▼玩古不倦▼至老増娯▼千慮有得▼斯語庶乎」
  15. ^ 所在地:今川二丁目3番23号、金龍寺境内、碑文の内容(上段):「このころの▼己れのこころの▼さやけさや▼くるあさあさを▼たゝにむかふる」、(下段)「倉田百三福岡寓居の記▼『出家とその弟子』を大正六年に出版した倉田百三は、翌年夏病気療養のため久保猪之吉博士を頼って、妻晴子・長男地三と福岡へ来て、一二転居の後、今川金龍寺境内の貝原益軒記念堂(後の金龍幼稚園)に、同八年十一月明石に移るまで一年餘仮寓した、『愛と認識との出発』はその前後の論文集で、戯曲『俊寛』はここで構想を練り執筆を続けた。▼福岡佛教文化の会」
  16. ^ 法人番号:7290005000241、名称:慈眼寺、所在地:今川二丁目3番34号北緯33度35分7.1秒 東経130度21分51.3秒 / 北緯33.585306度 東経130.364250度 / 33.585306; 130.364250[11]

出典 編集

  1. ^ 福岡市. “福岡市区の設置等に関する条例”. 2022年8月28日閲覧。→別表第1
  2. ^ 福岡市統計調査課. “平成27年(2015年)国勢調査の結果”. 福岡市. 2022年8月28日閲覧。
  3. ^ a b 福岡市統計調査課. “登録人口(公称町別)- 住民基本台帳(日本人)男女別人口及び世帯数”. 福岡市. 2022年11月5日閲覧。
  4. ^ 日本郵便株式会社. “郵便局”. 2022年10月7日閲覧。→「郵便番号を調べる」→キーワード検索等
  5. ^ 福岡市河川計画課. “福岡市の河川概要”. 福岡市. 2022年8月28日閲覧。より「河川図」参照
  6. ^ 福岡市都市計画課. “福岡市都市計画マスタープラン”. 福岡市. 2021年5月21日閲覧。
  7. ^ 福岡市住宅都市局花とみどりのまち推進部みどり運営課. “特別緑地保全地区”. 2022年8月29日閲覧。
  8. ^ a b 「角川日本地名大辞典」編集委員会 竹内理三『角川日本地名大辞典』 40 福岡県(初版)、角川書店、1988年3月8日、193、1497頁。ISBN 4-04-001400-6 
  9. ^ 公園等検索”. 公益財団法人福岡市緑のまりづくり協会. 2022年8月29日閲覧。
  10. ^ 福岡市教育委員会. “福岡市通学区域”. 福岡市. 2022年8月29日閲覧。
  11. ^ a b c d e 国税庁長官官房企画課法人番号管理室. “国税庁法人番号公表サイト”. 2022年8月29日閲覧。

関連項目 編集