大野 靖子(おおの やすこ、1928年1月30日 - 2011年1月6日)は、日本脚本家

おおの やすこ
大野靖子
プロフィール
本名 大野靖
誕生日 (1928-01-30) 1928年1月30日
出身地 東京府東京市麻布区(現・東京都港区
死没日 (2011-01-06) 2011年1月6日(82歳没)
死没地 千葉県君津市
主な作品
テレビドラマ国盗り物語
花神
映画東京湾炎上
居酒屋兆治
受賞
第7回日本アカデミー賞優秀脚本賞
『居酒屋兆治』(1983年)
日本女性放送者懇談会賞(1983年)
紫綬褒章(1997年)
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人物 編集

東京市麻布区出身[1]。本名は大野靖(オオノヤス)[2] 。1945年、東京都立第三高等女学校卒業[3]

さまざまな職を転々としながら、演劇活動に熱中[4]三好十郎に師事。児童劇団の脚本が青江舜二郎に評価されたのが縁で、子ども番組「お父さんの職場」の構成に携わる[5]。以降、1962年からフジテレビ、NHK、テレビ朝日など各局でテレビドラマの脚本を手がけた[6]

時代劇から現代劇まで幅広く手掛け、向田邦子橋田壽賀子らと共に女流脚本家の地位を確立した。

特にフジテレビでは、五社英雄ディレクターと組んで「三匹の侍」「眠狂四郎」などの時代劇や、岡田太郎ディレクターと組んでメロドラマ、森川時久ディレクターとは社会派の「若者たち」と、多様なジャンルで活躍[7]

骨太でダイナミックな群像劇、シャープで乾いた叙事的作風で歴史物や社会派物に強みを発揮、NHK大河ドラマを始め、数々の作品を手掛けた。

「霧の旗」「火の記憶」「天城越え」「波の塔」など数多くの松本清張作品を手がけた[8]。中国とのかかわりも深く、モンゴル初ロケでジンギスカンが主人公の「蒼き狼」(名古屋-テレビ朝日系)、日中合作映画「未完の対局」、初の日中合作テレビ「その人の名を知らず」(NHK)、「流れてやまず」(NHK)などがある[9]

舞台では「鹿鳴館物語」「とおりゃんせ」「天の鍵(日・中・韓合作)」などがある[10]

1983年の『居酒屋兆治』(東宝映画)で日本アカデミー賞優秀脚本賞、日本女性放送者懇談会賞[11]1997年には紫綬褒章を受章した。体調を崩して晩年は執筆が少なくなったが、小説も書いた。

2011年1月6日卵巣がんにて死去[12]。82歳没。

賞詞ほか 編集

作品 編集

テレビドラマ 編集

映画 編集

著書 編集

  • 流れてやまず 講談社 1992.11
  • 少女伝 講談社 2002.4
  • 松島市兵衛風流帖 講談社 2004.1

脚註 編集

  1. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
  2. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
  3. ^ 朝日新聞人物データベース
  4. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
  5. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
  6. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
  7. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
  8. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
  9. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
  10. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
  11. ^ 歴代受賞者”. 日本女性放送者懇談会 SJWRT. 2016年6月21日閲覧。
  12. ^ 訃報:大野靖子さん 毎日新聞 2011年2月21日閲覧
  13. ^ ドラマスペシャル その人の名を知らず - NHK名作選(動画・静止画) NHKアーカイブス

外部リンク 編集