天売島

北海道、日本海側にある島

天売島(てうりとう)は、北海道北西部の日本海に浮かぶ離島留萌振興局管内の苫前郡羽幌町にある羽幌港から30km西にあり[1]、天売島の東側に並んで浮かぶ焼尻島とともに羽幌町に属している。面積5.47km2[1]、周囲約12km[2]、人口は317人(平成29年3月時点)。島の名は、アイヌ語の「テウレ」(魚の背腸)もしくは「チュウレ」(足)に由来すると言われている。

天売島
天売島.jpg
焼尻島から見る天売島
所在地 日本の旗 日本
所在海域 日本海
座標 北緯44度25分28.0秒
東経141度18分54.0秒
面積 5.50 km²
海岸線長 12 km
最高標高 184.5 m
天売島の位置(北海道内)
天売島
天売島
天売島 (北海道)
天売島の位置(日本内)
天売島
天売島
天売島 (日本)
Project.svgプロジェクト 地形
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天売島の空中写真。この写真は上方が北西方角である。1977年撮影の5枚を合成作成。
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。

概要編集

羽幌町立の北海道天売高等学校(3年制定時制)があり、全国から生徒を募集し、平成28年には東京都からの生徒の受け入れをしている。島は漁業、観光が主産業である。島の医療機関としては唯一、天売診療所があり、医師、看護師、事務員各1人が常駐している。急患が発生して北海道本島の医療機関に搬送する必要がある場合は、自衛隊札幌市等からヘリコプターによる空輸を依頼するか、海上保安庁巡視艇によるか、島内の漁師が所有する漁船によるかのいずれかで搬送されている。島への交通機関は羽幌港からのフェリー、高速船[1]で、宿による出迎えが名物となっている。

駐在所はなく 警察官は常駐していない。

1808年樺太出兵から帰還中の会津藩士が嵐に遭い、この島に漂着した。

1961年には、この島を舞台としたテレビドラマ『オロロンの島』が、北海道放送制作・TBS系列近鉄金曜劇場」で放映された(第16回芸術祭賞受賞)。また2004年には、天売診療所を舞台としたテレビドラマ『女医・優〜青空クリニック〜』が、東海テレビ制作・フジテレビ系列で放映された。

2011年度全日本吹奏楽コンクール課題曲II『天国の島』は、この島を舞台にした楽曲である(作曲者の佐藤博昭は、この島で1年間、中学校の音楽科教諭として勤務していた経験がある)。

自然編集

島の北西海岸断崖が続き、ウミガラス(オロロン鳥)やウトウケイマフリウミウオオセグロカモメなどの海鳥繁殖が確認されている。ウミガラスについては日本国内で唯一の繁殖地である[3]1938年昭和13年)8月8日に「天売島海鳥繁殖地」として国の天然記念物[4]1982年(昭和57年)3月31日には、国指定天売島鳥獣保護区(集団繁殖地)に指定されている(面積546ヘクタール、うち特別保護地区117ヘクタール)。羽幌町では海鳥など野生動物の保護を目的に2012年4月に『天売島ネコ飼養条例』が施行され、野良猫の増加抑制策を進めた[5]。殺処分は避け、飼い猫登録制の導入、野良猫への餌やりの禁止や捕獲したうえでの飼い猫としての譲渡、去勢手術で対応した。2014年に200匹以上いた野良猫はほぼいなくなり、が襲われなくなったことで2015年に約1000羽へ減ったウミネコが2019年は約5000羽へ回復した[2]

現在では緑に覆われた島となっているが、明治時代以降、入植者(ニシン漁従事者)による乱伐、山火事の発生により島内の森林の大半を喪失する状態にあった。生活に必要な水資源に事欠くような状況となったため、第二次世界大戦後、北海道が治山事業により植林を開始。厳しい自然環境の下、育成は困難を極めたが1980年代から1990年代にかけて、ようやく成果が見られるようになった。1990年(平成2年)8月1日には、周辺の暑寒別山系焼尻島等とともに暑寒別天売焼尻国定公園に指定されている。それまでは北海道立の「天売焼尻道立自然公園」であり、同じく道立の「暑寒別道立自然公園」と統合されて国定公園に格上げされた。

参考画像編集

交通編集

天売港
  • 羽幌沿海フェリー
    • 羽幌港 - 焼尻島 - 天売島(高速船1時間、フェリー1時間35分)
    • 焼尻島 - 天売島(高速船15分、フェリー25分)

天売港を起点として反6の字状に周回する北海道道548号天売島線が島内の基幹道路となっている。

 
赤岩

名所・旧跡・観光スポット・施設編集

  • 天売島海鳥情報センター「海の宇宙館」
  • 千鳥ケ浦 - 海鳥の繁殖地で、3〜7月にかけて多数の海鳥が飛来する。海鳥観察舎・観音岬展望台から海鳥の様子を観察できる。
  • 赤岩 - 海面から38メートルの高さに垂直に切り立った奇岩。

脚注編集

  1. ^ a b c 離島の概要 天売島 国土交通省(2020年10月19日閲覧)
  2. ^ a b 「野良猫消え海鳥スクスク 北海道・天売島」『読売新聞』朝刊2020年10月19日(社会面)
  3. ^ ウミガラス保護増殖事業 北海道海鳥センター(2020年11月16日閲覧)
  4. ^ 天売島海鳥繁殖地 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  5. ^ “天売島 野良猫の捕獲、滑り出し順調 島外で飼い慣らし開始”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2014年10月18日). http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki4/569268.html 

関連項目編集

外部リンク編集