全日本吹奏楽コンクール

全日本吹奏楽コンクール(ぜんにほんすいそうがくコンクール、All Japan Band Competition)は、一般社団法人全日本吹奏楽連盟朝日新聞社が主催し、毎年開催するアマチュア吹奏楽団体を対象とした音楽コンクールである。1940年昭和15年)に同新聞社が創設したものの、太平洋戦争勃発により中断、戦後は1956年(昭和31年)に再開された。本大会は、日本の吹奏楽界では最大規模の大会である。

歴史[1][2]編集

主催 大日本吹奏楽連盟・朝日新聞社 後援 陸軍省海軍省文部省厚生省
課題曲 吹奏楽部 大行進曲「大日本」斉藤丑松) 喇叭鼓楽部 意想曲「野営の篝火」(大沼哲
表彰 学生部 1等「文部大臣賞」、2等「連盟賞」 青年部 1等「厚生大臣賞」、2等「連盟賞」 優秀団体に「永井建子賞」
出演団体数 吹奏楽・学生部3、吹奏楽・青年部4、喇叭鼓楽・学生部3、喇叭鼓楽部・青年部2、賛助出演1、特別出演1
  • 1941年(昭和16年)11月23日 第2回大会 全国吹奏楽大行進大競演会 名古屋市鶴舞公園・名古屋朝日会館
  • 1942年(昭和17年)11月23日 第3回大会 大日本吹奏楽大会 福岡市東公園・福岡中学校講堂

<戦争のために中断>

全日本吹奏楽コンクールとして再開。
主催 全日本吹奏楽連盟・朝日新聞社
表彰 部門毎に出演団体に順位を点け表彰する。
中学の部、高校の部、大学の部、職場の部、一般の部:30名以内、演奏時間10分以内。
3年連続1位受賞による招待演奏(特別演奏)制度開始(1970年まで)。
  • 1957年(昭和32年) 中学の部、高校の部、大学の部、職場の部、一般の部:40名以内、演奏時間12分以内に改定。
  • 1964年(昭和39年) 高校の部:45名以内 大学の部:45名以内 に改定。
  • 1965年(昭和40年) 高校の部:40名以内 に改定。
  • 1970年(昭和45年) 金賞・銀賞・銅賞のグループ表彰になる。
  • 1975年(昭和50年) 5年連続金賞受賞による招待演奏(特別演奏)制度開始(1995年まで)。
  • 1974年(昭和49年) 中学の部、高校の部:45名以内 大学の部、職場の部:55名以内 一般:60名以内 に改定。
  • 1981年(昭和56年) 高校の部:50名以内 に改定。
  • 1982年(昭和57年) 中学の部:50名以内 一般:制限なし に改定。
  • 1994年(平成6年) 3金1休制度[注 1]開始(1998年まで)。
  • 1996年(平成8年) 3年連続金賞受賞団体特別表彰制度開始(1998年まで)。中学の部、高校の部で入場券を前半の部と後半の部に分け、入場者の入替制を開始。
  • 1999年(平成11年) 3出1休制度[注 2]開始(2012年まで)。
  • 2003年(平成15年) 一般の部:80名以内 に改定。
  • 2007年(平成19年) エレキベースサイレントベースを含む)を使用禁止とする。
  • 2009年(平成21年) 「職場の部」と「一般の部」を「職場・一般の部」に統合。中学、高校、大学、職場・一般の4部門になる。高校の部:55名以内 職場・一般の部:65名以内 に改定。
  • 2013年(平成25年) 指揮者について、同一部門において指揮することができるのは1団体とする。
  • 現在に至る

概要編集

規定[3]編集

参加を希望する団体はまず該当地域の吹奏楽連盟に加盟登録し、連盟理事会で毎年指定する課題曲(吹奏楽連盟会報「すいそうがく」、連盟公式ホームページ、朝日新聞紙上、吹奏楽関連雑誌で発表)と各団体が選曲する自由曲の2曲を決めて参加申込をする。 なお、以下の規定は全日本吹奏楽コンクール(便宜上、以下「全国大会」と記す)に通じる部門【A】のものである。

実施部門編集

中学校の部(以下、中学の部)、高等学校の部(以下、高校の部)、大学の部、職場・一般の部 の4部門[注 3]

[注] 2009年度より「職場の部」と「一般の部」が「職場・一般の部」に統合された。当初、2008年度からの統合が予定されていたが、更なる検討が必要として先延ばしされていた。統合後は、これら2部門の団員参加資格を同一のものとし制限人員を新たに設定。連盟への加盟登録については従来通り「職場」、「一般」とそれぞれ分かれた形を維持している。

参加人員編集

中学の部:50名以内 高校の部:55名以内 大学の部:55名以内 職場・一般の部:65名以内
ただし、支部大会の申込人員を超えることはできない。なお、指揮者はこの人員に含まれない。

参加資格編集

同一人が二つ以上の団体に重複して出場することは認めない。なお、年齢については問わない。

  • 中学の部:同一中学校に在籍している生徒とする。(同一経営の学園内小学校児童の参加は認める。)
  • 高校の部:同一高等学校に在籍している生徒とする。(同一経営の学園内小学校児童・中学校生徒の参加は認める。)[注 4]
  • 大学の部:同一の大学に在籍している学生とする。
  • 職場・一般の部:当該団体の団員とする。ただし、職業演奏家[注 5]の参加は認めない。

指揮者の資格については制限しないが、同一部門において指揮することができるのは1団体とする。課題曲と自由曲は同一人が指揮すること。

演奏編集

  • 課題曲及び自由曲を演奏して審査を受ける。
  • 編成は次のとおりとする。
  • 課題曲と自由曲は同一メンバーが演奏しなければならない。ただし、楽器の持ち替えは認める。
  • 課題曲と自由曲は支部大会で演奏したものとする。
  • 著作権の存在する楽曲を編曲して演奏する場合は、事前に著作権者から編曲の許諾を受けなければならない。この許諾を受けないで本大会に出場することは認めない。
  • 演奏時間は12分以内とする。演奏時間とは、課題曲の演奏開始から自由曲の終了までの時間をいう。
  • 演奏時間が超過した場合は失格とし、審査の対象としない。

その他の規定編集

本大会に15回出場した指揮者は、「長年出場指揮者」として表彰することができる。なお、同一大会で複数部門に出場した場合も1回とする。

過去の規定編集

  • 楽器編成について、エレキベースサイレントベースを含む)は2006年度まで使用できたが、2007年度から使用禁止となった。ヴァイオリンチェロ[注 6][4]も使用できた年代があったが、現在では使用禁止である。
  • 「招待演奏(特別演奏)」、第4回大会(1956年)から第17回大会(1969年)までは、3年連続1位、その後、第18回大会(1970年)から第41回大会(1993年)までは、5年連続金賞入賞団体を全国大会に招待して演奏を披露させる「招待演奏(特別演奏)」が行なわれていた。招待演奏制度の終了後は、後述する3出1休制度が終了するまで、全日本吹奏楽連盟が「国民文化祭・吹奏楽の祭典」への出場推薦をしたり、各支部・都道府県吹奏楽連盟が支部大会や都道府県大会での審査に関わらない特別演奏を依頼することがあった。
  • 「3金1休制度」、「3年間連続して全国大会で金賞を受賞した団体は、その翌年は地区大会、県大会や支部大会といった下位大会も含め、吹奏楽コンクールに参加することができない。」という制度が、第42回大会(1994年)から第46回大会(1998年)まで存在した。第42回(1994年)大会では前年の第41回大会(1993年)で3年連続して金賞を受賞した3団体(高校1・一般2[注 7])がコンクールに出場できなかった。
  • 「3出1休制度」、「3年間連続して全国大会に出場した団体は、その翌年は地区大会、県大会や支部大会といった下位大会も含め、吹奏楽コンクールに参加することができない。」という制度(通称「3出1休制度」、「三出制度」、「三出休み」)が、第44回大会(1996年)から第61回大会(2013年)まで存在した。第44回大会(1996年)から第46回大会(1998年)大会まで3年連続出場を達成した26団体(中学6・高校11・大学1・職場6・一般2)がコンクールに出場できなかった。なお、同年8月28日東京文化会館において吹奏楽コンクール・マーチングフェスティバルアンサンブルコンテストそれぞれの全国大会に3年連続出場した団体を招いて特別演奏会を開催した。
    当初より制度に対する疑問の声[注 8]があった。
    全日本吹奏楽連盟の「できるだけ多くの人に全国大会を経験して欲しい」という方針により設けられているこの規定について、連盟の 石津谷治法 理事は「高校の顧問としては、3年連続出場して、1年休むのはよい制度だと思う。」としたうえで「中学校における部活の難しさを考えると、やはり『三出制度』には疑問がある」と意見している[5]

審査・表彰編集

この節の審査方法は全国大会のものである。下位大会については「予選」を参照のこと。

現在の審査方法編集

  • 審査員は、各部門及び前半の部・後半の部ごとに、課題曲と自由曲を総合し、A(金)・B(銀)・C(銅)の3段階で相対評価する。
  • 審査員は、各部門及び前半の部・後半の部ごとに、審査説明会で示されたA・B・Cの数を厳守し、審査を行う。A・B・Cの数については、その年度ごとに理事会で定める。
    ABCの個数(2019年度大会) 審査内規第3条の「審査員が付ける A・B・Cの数」については、下記のとおり。
    15 団体:A(5) B(5) C(5) 13 団体:A(5) B(4) C(4)[6][注 9]
  • 審査員の過半数がA評価:金賞、審査員の過半数がC評価:銅賞、それ以外:銀賞。各賞の数については制限を設けない。

過去の審査方法編集

9人の審査員が上述の課題曲と自由曲のそれぞれに対し、「技術面」「表現面」に分けてABCDEの5段階で各々絶対評価を行う(つまり審査員は、課題曲の技術面・表現面、自由曲の技術面・表現面の4点についてABCDEの評価をそれぞれ行う)。その後、ABCDEの評価を得点化し、その得点の上位順から金賞・銀賞・銅賞のいずれかの賞が与えられる。ただし、審査の公平性をより高めるため、9人の審査員の審査のうち「最も高い評価をした審査員1人・最も低い評価をした審査員1人」の評価はカットされる(カット対象となる評価が同一の場合は、いずれか1人の評価のみをカット)。よって得点化されるのは9人の審査員の評価のうち、最高点・最低点間の評価を行った7人の審査員の評価となる。この上下カットによる審査方法は第44回大会(1996年)から実施されていた。結果発表後、各演奏団体の代表者には各審査員から合計9枚の自団体の審査票が渡される。審査票には表があり、課題曲・自由曲の技術・表現の評価がA〜Eのいずれか1つにそれぞれ○がつけられている。特記事項の欄が表の下に設けられているが、講評が書いてあることはまれであった。審査票には審査員名も書かれておらず、どの審査員の評価かわからないものであった。審査結果の一覧は、開催年度の1月発行の会報「すいそうがく」で2012年度まで公表されていた。それを見ることで出場団体の順位を知ることができた。

表彰制度編集

金賞・銀賞・銅賞のいずれかとする。

第1回大会(1940年)から第3回大会(1942年)までは、学生部では1等「文部大臣賞」・2等「連盟賞」、青年部では1等「厚生大臣賞」・2等「連盟賞」、優秀団体に「永井建子賞」が授与されていた。
第4回大会(1956年)から第17回大会(1969年)までは、1位・2位・3位…の順位制であり、1位の団体には優勝旗が授与されていた。
第18回大会(1970年)から現在のグループ表彰制になる。

予選編集

参加団体はまず、例年7月から8月に行われる地区大会・府県大会に参加する(「コンクール予選構成」も参照のこと)。審査によって代表に推薦されると上位大会である支部大会(北海道支部・東北支部・東関東支部・西関東支部・東京都支部・北陸支部・東海支部・関西支部・中国支部・四国支部・九州支部)に出場できる。支部大会で審査によって代表に推薦されるとさらに上位大会である全国大会へ出場できる。全国大会の審査は上述の方法で行われるが、各支部大会、各府県大会ごとに審査方法、審査員の人数、代表選出方法は異なっている。なお、支部大会、都道府県大会によっては、前年度の大会で上位大会に進んだ団体に対してシード権を付し、上位大会である府県大会や支部大会からの参加を認める場合がある。

予選部門編集

全日本吹奏楽連盟では、中学の部および高校の部において全国大会の予選部門は「A」(以下、【A】とする)と呼称しているが、支部によって「大編成」、「A部門」、「A編成」、「A組」、「Aの部」、「Aパート」等と呼称が統一されていない。一方、全国大会の予選部門以外の部門を「B」(以下、【B】とする)と呼称しているが、各支部・各都道府県吹奏楽連盟内で呼称される「B部門」、「B編成」、「B組」、「Bの部」、「Bパート」等とは定義が異なっている。東関東吹奏楽連盟内では「B部門」は30名以内の小編成部門のことを指すが、福岡県はじめ九州支部内の一部の県吹奏楽連盟では「Bパート」はフリー部門のことを指す。同様に、「C部門」であっても各支部・各都道府県吹奏楽連盟によって小編成部門を指したり、フリー部門を指したり、合同部門を指したりするなど定義が異なっている。

各支部・各都道府県吹奏楽連盟によって小編成部門やフリー部門、合同部門、プライマリー部門、ジュニア部門など【B】を設置している。これらの部門は支部大会まで、府県大会まで、地区大会までなど全国大会への道は開かれていない。しかし、各支部・各都道府県吹奏楽連盟内の実態にあわせて複数の団体の合同バンドを認めたり人数規制を緩和するなど柔軟に対応しているので、人数や予算に制約があるが吹奏楽コンクールに参加意思のある団体が参加しやすようになっている。また中学や高校で部員数増加により全ての部員を【A】に出場させることができない場合、残りの部員を【B】相当するフリー部門やジュニア部門で参加できるようにしている地区もある。 なお、北海道・東北・東関東・西関東・東京都・北陸の各支部連盟では、小学生および中学・高校の小編成部門の最上位大会として東日本学校吹奏楽大会を設置している。

[注]:小編成部門の全国大会は開催していない。全日本合唱コンクールと違い部門別の下限人数が定められていないため、全国大会出場を目指し上限人数以下で吹奏楽編成を維持しつつ課題曲で指定されている編成を尊重して演奏ができる場合、演奏人数に関わらず【A】への参加は可能である。しかし、上位大会では下位大会で申請した参加人数を超えることはできないため、参加上限数と等しい、もしくは上限に近い人数でコンクールに参加している団体が多い。

表彰制度編集

金賞・銀賞・銅賞のグループ表彰制を行っている支部・府県・地区吹奏楽連盟が多いが、部門によって優秀賞・優良賞のグループ表彰を行っている地区吹奏楽連盟もある。 金賞・銀賞・銅賞の数は、審査集計結果に基づいて各支部、各府県、各地区の理事長が承認・決定する場合が多い。支部代表数、府県代表数、地区代表数は、事前に決められているので、代表数と金賞の数は同数ではないことが多い。そのため、金賞を受賞しても上位大会へ推薦されないことがある(逆に銀賞受賞でも上位大会へ推薦されることもある。)。 金賞を受賞しても、その中から上位大会に推薦されなかった場合の金賞のことを「ダメ金」もしくは「タダ金」と通称されている。ダメ金においても、茨城県大会のように「次点」の団体を公表する都道府県大会もある。 表彰式の結果発表の際やステージ上での吹奏楽連盟理事長等の読み上げの際は、金賞と銀賞は発音が似ていて聞き間違いによる誤解を招く危険性があることから、金賞は「ゴールド金賞」、「金賞ゴールド」「ゴールド」等、銀賞は「銀賞」、「シルバー」等と読み上げる場合が多い。これは、ファイナリストに金・銀・銅のメダルを送る制度を擁していた、今は失われてしまったヴィオッティ国際音楽コンクールの名残である。

代表編集

各支部大会、各府県大会、各地区大会ごとに代表選出方法が異なる。審査集計結果に基づいて、合計得点の上位から決定する方法、新増沢式採点法によって決定する方法、勝ち点方式によって決定する方法、金賞団体の中から投票で決定する方法、金賞団体の中から審査員の合議で決定する方法(得点上位校が代表に推薦されるとは限らない)など様々である。

予選構成編集

支 部 都道府県 地 区
北海道 北海道 札幌、函館、空知、旭川、名寄、留萌、稚内、北見、日胆、帯広、釧路
(北海道は全道大会が支部大会となる)
東 北 青森県 中央、弘前、八戸
岩手県 県北、盛岡、中央、県南、沿岸
宮城県 仙台青葉泉、仙台太白・仙台宮城野若林、名取仙南、多賀城石巻、栗原大崎、登米本吉
秋田県 県北、中央、県南
山形県 村山、最北、置賜、田川、飽海
福島県 県北、県南、会津、いわき、相双
関東 茨城県 県東、県南、県西、県北、中央
栃木県 地区大会なし
千葉県 地区大会なし
神奈川県 横浜、川崎、相模原、県南、県央、西湘、湘南(以上中高のみ)
西関東 群馬県 西部、中部、東部(以上中Bのみ※)(中Aのみ予選通過団体による代表選考会を開催)
埼玉県 中央、東部、西部、南部、北部(以上中のみ)、高校、大・職一
新潟県 上越、中越、下越(以上中BC、高Cのみ※)
山梨県 地区大会なし
東 京 東京都 中学、高校、大学、職場・一般
(東京都は都大会が支部大会となる)
北 陸 富山県 地区大会なし
石川県
福井県
東 海 長野県 北信A、北信B(※)、東信、中信、南信A、南信B(※)(以上中Aのみ)、東北信、中南信(以上高Aのみ)
岐阜県 美濃飛騨、可茂東濃、岐阜西濃(以上中BCのみ※)
静岡県 東部、中部、西部(以上中高のみ)
愛知県 名古屋、知多、東三河、東尾張、西尾張、西三河北、西三河南(以上中高のみ※)
三重県 地区大会なし
関 西 滋賀県 中学高校湖北・湖東・中部、中学大津・湖西、中学南部・甲賀、高校大津・湖西・南部・甲賀
京都府 地区大会なし
大阪府 北摂、北、中、南
兵庫県 東阪神、西阪神、神戸、東播、西播、但馬、淡路(以上中高のみ)
奈良県 地区大会なし
和歌山県 地区大会なし
中 国 鳥取県 地区大会なし
島根県
岡山県
広島県
山口県
四 国 徳島県 地区大会なし
香川県
愛媛県
高知県
九 州 福岡県 北九州、筑豊、福岡(以上中高のみ)、中学福岡、中学筑前、中学筑後
佐賀県 地区大会なし
長崎県 県南、県央、県北(以上中のみ)
熊本県 地区大会なし(※)
大分県 地区大会なし
宮崎県 地区大会なし
鹿児島県 地区大会なし(中のみ予選通過団体による代表選考会を開催)
沖縄県 地区大会なし
  • 配列は全国地方公共団体コードに基づいている。
  • [注](※)
    • 【A】だけでなく【B】に相当する部門も全日本吹奏楽コンクールの予選ではないが便宜上記載してある。
    • 長野県の北信A、Bおよび南信A、Bは地区の名前であり、部門の名前ではない。なおいずれの地区でも【A】のみ地区大会を行う。
    • 栃木県中学の部B部門、愛知県高校の部、熊本県では県大会の後さらに代表選考会を行い、支部大会に推薦する団体を決定する。

コンクール課題曲編集

吹奏楽コンクールで全国大会まで開催される部門【A】では、課題曲の演奏が義務付けられている。近年は、朝日作曲賞の入選作品3 - 5曲(大賞受賞作品は翌年度の課題曲 I となる。ただし、過去に I 以外の課題曲となった例外有。)と、連盟の委嘱による作品1曲前後が課題曲に選ばれている。

過去には、既存曲や吹連委嘱曲として團伊玖磨大栗裕小山清茂別宮貞雄三善晃など現代日本を代表する作曲家による作品が課題曲となったこともあるほか、河辺浩市間宮芳生東海林修保科洋三枝成彰池辺晋一郎藤掛廣幸西村朗木下牧子和田薫など一線級の作曲家による作品も課題曲となっている。他には、岩井直溥藤田玄播兼田敏真島俊夫など、その他の吹奏楽作品の作編曲でも知られる作曲家も課題曲を書いている。

また、近年では邦人作曲家による新曲が主であるが、かつてはジョン・フィリップ・スーザアルフレッド・リードウィリアム・フランシス・マクベスロバート・ジェイガーなど外国人作曲家の既存の楽曲もしくは吹連委嘱曲が課題曲になった。

課題曲設定方針の変更編集

第41回(1993年) - 第55回(2007年)大会の15年間、西暦で奇数年はマーチの楽曲、偶数年はマーチ以外の楽曲が指定されてきたが、第56回(2008年)大会より以下の通り変更が施行される。

  • 課題曲全般
    • 毎年、マーチの楽曲2曲・マーチ以外の楽曲3曲が課題曲に設定される。(2019年課題曲は例外である。)数はこれまでと同様I - Vの5曲。作曲者の要望がない限り楽譜の書き換え、カットなどは禁止となっている。
  • 課題曲I - IV(A部門で選択可能)
    • 毎年、マーチ2曲を含む多様なものとする。
    • 「技術的にやさしく、親しみやすい旋律のもの」とする。
    • 演奏時間は3 - 4分程度
    • 連盟委嘱作品については、第56回(2008年)大会では1曲委嘱を行い、第57回(2009年)大会では委嘱は行わない。
    • 第65回(2017年)大会以降、毎年1曲、委嘱を行うことが決定された。[7]
  • 課題曲V(中学の部は選択不可)
    • 「吹奏楽曲の開発を意図した多様なもの(マーチも可能)」とする。
    • 演奏時間は3 - 4分程度
    • オーボエファゴットパートのオプションとして、2番パートの追加を可能とする。
    • 現在の朝日作曲賞とは別に2009年度から連盟独自に「全日本吹奏楽連盟作曲コンクール」を設け、このコンクールの第1位作品を翌年度の課題曲Vに設定する。この作曲コンクールは連盟発足70周年を記念して創設されるものである。
    • 課題曲Vは中学の部では選択できない。現在、「高校大学、職場・一般の部」が選択可能となっているが、第56回(2008年)大会までは「大学、職場、一般の部」のみが選択可能となっていた。

課題曲の変遷編集

課題曲の設定については、時代によって変わってきた。

  • 第1回(1940年) - 第3回(1942年
    戦前の実施であり、国威高揚を図るような曲であった。
  • 第4回(1956年) - 第6回(1958年
    中学の部、高校の部、職場の部、一般・大学の部で各一曲指定。すべてマーチであった。
  • 第7回(1959年
    中学の部、高校の部、職場・一般・大学の部で各1曲指定。すべてマーチであった。
  • 第8回(1960年) - 第21回(1973年
    中学の部、高校以上の部で各一曲指定。ほとんどがマーチ、第12回(1964年)大会に初めてマーチ以外の曲が採用。第13回(1965年)大会のみ、中学、高校・職場、大学・一般の3つに分かれて指定。
  • 第22回(1974年
    課題曲は2曲。A、Bと頭をつけ、部門に関係なく選択できるようにした。初めて本格的なポップス調の課題曲が登場。
  • 第23回(1975年
    課題曲は4曲。A・Bが中学、C・Dが高校以上でそれぞれ選択。この年より課題曲の参考音源として連盟よりプロの吹奏楽団の演奏による参考演奏のカセットテープが発売開始される。
  • 第24回(1976年
    課題曲は4曲。A、B、C、D。部門に関係なく選択可能。
  • 第25回(1977年
    課題曲は4曲。Aが中学、Bが高校以上、Cが全部門共通、Dが小編成部門用でそれぞれ選択。小編成部門の全国大会は無いため、全国大会での実況録音は無い(地区大会での録音は、存在する可能性がある)。
  • 第26回(1978年
    課題曲は4曲。部門に関係なく任意に選択。A-Cは序曲風、Dはマーチという時代がしばらく続く。なお1978年の課題曲Bは、この年の全国大会ではどの団体も演奏していない。
  • 第27回(1979年) - 第40回(1992年
    課題曲は4曲。任意に選択。ただし、第27回(1979年)大会と第35回(1987年)大会は5曲。1990年より朝日作曲賞が創設され、第39回(1991年)大会より朝日作曲賞大賞・入賞作品が課題曲に指定される。
  • 第41回(1993年) - 第50回(2002年
    課題曲は4曲。ただし、第44回(1996年)大会は5曲。第41回(1993年)大会から、4曲すべて西暦で奇数年はマーチの楽曲、偶数年はマーチ以外の楽曲に指定された。また、課題曲番号がA - DからI - IVと、アルファベットからローマ数字に変わった。同時に、課題曲参考演奏を収めた音源が従来のカセットテープからCDに変更された(A - D表記をI - IV表記に変更したのは、CD化に合わせたものといわれる)。
    第42回(1994年)は、全課題曲が歴代最高の難度を誇っており、特に課題曲III「饗応夫人 太宰治作『饗応夫人』のための音楽」(田村文生 作曲)は課題曲史上屈指の難曲とされた。そのためにコンクールの出場を断念した団体も少なからず出たことから、課題曲の選考基準が大きく見直されることとなる。
  • 第51回(2003年) - 第55回(2007年
    課題曲は5曲。Vは大学・職場・一般の部のみが選択できる。その他は変更なし。
  • 第56回(2008年
    課題曲は5曲。毎年、マーチの楽曲・マーチ以外の楽曲が指定される。
  • 第57回(2009年) -
    課題曲は5曲。「全日本吹奏楽連盟作曲コンクール」が創設され、この作曲コンクールの第1位作品がVとなる。また高校の部でもVが選択できるようになった。

課題曲一覧編集

課題曲楽譜・参考演奏編集

会場編集

中学の部、高校の部編集

中学の部および高校の部の全国大会は、愛知県名古屋市熱田区にある名古屋国際会議場センチュリーホールで行われる。

普門館時代編集

東京都杉並区にあった普門館立正佼成会所有[注 10])で行われていた。

初めて使用されたのは、第20回(1972年)大会である。その後、第25回(1977年)大会から第59回(2011年)大会まで(第53回大会を除く)開催されていた。さらに、予選を勝ち抜いた学校のみ演奏できたことから、「吹奏楽甲子園」と呼ばれていた。

例年、定員をはるかに超える入場希望者に対応するため、第44回(1996年)大会以降、中学の部・高校の部それぞれ全29団体のプログラムを「前半の部」と「後半の部」の2部に分け、完全入替制で大会を進行していた。

2012年に立正佼成会が専門家に依頼した耐震調査で、「大ホールの天井について十分な耐震性が確保されていない」ことが判明したため[9][10]2013年11月13日に、立正佼成会が普門館ホールの耐震工事を断念、使用停止すると発表。これにより、普門館での開催の歴史に幕を閉じた[11]

普門館でのエピソードとして、第52回(2004年)大会中学後半の部の開催中、新潟県中越地震が発生し、大会史上初めて一時中断するという事態が発生した。高校後半の部では、演奏中にステージ裏側で誤って次の団体が楽器を落下させてしまうということがあり、これらのことを機に、大会を安全に運営するためのマニュアルが連盟によって作成された。

名古屋国際会議場センチュリーホール時代編集

初めて使用されたのは、第53回(2005年)大会である。この時は、立正佼成会大聖堂の改修事業に伴い、大聖堂の代替施設として普門館が利用されたことに伴うものだった。

第60回(2012年)大会からは、普門館の使用停止・参加団体の増加に伴い、中学の部・高校の部それぞれ全30団体の会場として当ホールが使われている。第67回(2019年)大会までは名古屋市で開催が決定している[注 11]

大学の部、職場・一般の部編集

大学の部および職場・一般の部の全国大会は、会場は固定されていない。

近年では、東京文化会館大阪府立国際会議場アクトシティ浜松宇都宮市文化会館など同一の会場で複数回開催される例もある一方で、Kitaraミューズりゅーとぴあびわ湖ホールなど音響に優れた音楽専用のホールを会場として開催される例もある。

中学の部および高校の部とは違い、コンサートホールや、きちんとした反響板を備えている多目的ホールで開催されることが多いものの、一方で大阪府立国際会議場・仙台サンプラザなど響かないホール・横に長いホール・変則的な楽器の配置が必須となるホールで開催されることもある。

毎年会場を変えているため、会場の特性を把握できないまま本番に臨む団体がほとんどである。この場合、必然的にホールを知っている地元支部の団体が有利となる。持ち回り開催のため、このような問題がある[12]

下位大会編集

各支部・都道府県・地区大会は、その地域のホールが主に使われる。

2004年まで東京都大会が普門館で主に行われていたものの、参加団体の増加などにより4日連続でホールを借りなければならず普門館では4日連続で行うことができなくなったため、2005年からほかのホールで行われている[注 12]

コンクール開催会場・期日一覧編集

コンクール参加団体数 (2010年度)編集

全国
合計
中学校 高等学校 大 学 職 場・一 般 合 計
A B A B A B A B
2,648 3,981 6,629 1,539 1,626 3,165 174 12 186 499 67 566 10,546
  • 各部門の「A」は全国大会予選部門(大編成部門・A部門・Aパートなど)
  • 各部門の「B」はそれ以外の部門(小編成部門・B部門・C部門・フリー部門・合同部門など)
  • 参加団体数は、全国大会3年連続出場団体を含んだ数

全国大会出場団体数編集

全国
合計
中学校 高等学校 大 学 職場・一般 合 計
30 30 13 26 99

支部代表数の決定について編集

  • 全日本吹奏楽連盟2012年度理事会 全国大会の予選の部門の参加数を基準に支部代表数を決定する[13]
  • 全日本吹奏楽連盟2014年度理事会(11月) 基礎数2[注 13]に加え、全国大会予選部門の参加数が多い支部から、中高は8支部を+1とする[14]
  • 全日本吹奏楽連盟2014年度理事会(3月) 8番目の支部の参加数が同数となった場合、当該支部の中学校A部門・高等学校A部門の参加率(A部門参加数÷加盟団体数)の高い支部をプラス1とする。なお、大学の部の2番目の支部の参加数が同数となった場合、職場・一般の部の4番目の支部の参加数が同数となった場合も同様とする。※ここでのA部門とは、全国大会へ通じる予選大会のこと[15]
  • 全日本吹奏楽連盟2019年度理事会 「参加数(全国大会へ通じる部門)で按分する」算出方法を採用する。基礎数は変更しない。なお、2019年度は周知期間とし、実施は2020年度からとする[16]

入場券編集

  • 1990年代に入った頃から高校の部の入場券は、極めて入手困難なプラチナチケットと化してきた。
  • 第39回(1991年)大会までは、中学・高校の部共に当日券が発売されていたが、徹夜組が行列をつくるなどの混乱が問題となった。
  • 第40回(1992年)大会からは、中学・高校の部の当日券発売を廃止し、事前受付販売のみに変更した(1通あたりの申し込み枚数を制限し、申し込み多数の場合は抽選とした年もあった。抽選にもれた入場希望者に対応するため、チケットぴあチケットセゾンで第2次前売りを行った年もある)。
  • 第44回(1996年)大会からは、少しでも多くの入場希望者に対応するために、一部の支部予選において以前から行われていたものを参考に、中学・高校の部において前半の部、後半の部の入替制を導入した。しかし、それでも全自由席であったことから開場時に聴衆が良席を巡って会場内を走ったり、荷物を置いて座席を確保するなど聴衆同士のトラブルは依然として残り、安全な大会進行が急務となっていた。
  • 第53回(2005年)大会からは、高校の部のみ一般向けの入場券を史上初めて指定席制としチケットぴあによるオンライン販売(店頭発売のみ)としたが、発売開始後数分で完売した。
  • 第54回(2006年)大会からは、前年の高校の部の指定席制オンライン販売が安全性や大会のスムーズな進行についても十分な効果があったとして、中学の部でも指定席制として、9月末にチケットぴあでのオンライン発売を行った。チケットは発売初日で中・高両部門共完売したが、特別電話予約のみの予約受付だった(ぴあ通常予約電話番号、ぴあファミリーマートサークルKサンクス店頭では予約不可)ため、全国からの電話が殺到、ぴあ特別電話予約センターに大変つながりにくくなった(大半は電話番号ダイヤル直後に、大変混雑している旨を知らせるメッセージが流れ、通話を切断せざるを得ない状況となった)ため、高校の部(前半・後半共)においては発売開始後2時間弱をもって完売、中学の部(前半・後半共)も発売開始後3時間程で完売した。
  • 第55回(2007年)大会からは、全部門において一般向けの入場券を指定席制とし、全てチケットぴあによるオンライン販売を行った。混雑の緩和また部門違いによる誤購入を防ぐため、「中学」「高校」「大学」「職場・一般」それぞれの部門に対し別々のPコードを設定し、更に販売開始日を「中学」「高校」「大学・職場・一般」と3日間に分散した。また、第54回大会では特別電話のみの予約受付であったが、第55回大会からはインターネットでも購入できるようになった。以上のような変更を行ったことから中学の部では34分で完売(ただし中学の部はその後予約流れが発生し、再度余席の購入が可能となった)、高校の部においては7分で完売と、比較的短時間で一般向けの指定席入場券の予定枚数全てが完売した。入場券の入手のし難さから、インターネットオークションでの転売が年を追うごとに激化し、入場券1枚10万円を越える高値で出品されることもあった[17][18]
  • 第58回(2010年)大会からは、高校の部の入場券は、インターネットでの抽選販売(プレリザーブ)となる。
  • 第64回(2016年)大会からは、中学の部の入場券も、インターネットでの抽選販売(プレリザーブ)となる。またインターネットオークションでの転売対策として、当選後の指定席券受け取り開始日が本番の3日前からに設定される。
  • 第65回(2017年)大会からは、インターネットでの抽選販売(プレリザーブ)の当選後の指定席券受け取り開始日が本番の4日前からに変更される。
  • 大学の部、職場・一般の部の入場券も、第55回(2007年)大会からインターネットによるオンラインでの指定席販売となったが、第64回(2016年)大会では、恐らく転売屋によるbotと呼ばれる自動プログラムによって、どちらの部門も数分で一般向けの指定席入場券の予定枚数全てが完売した。実際、コンクール当日までインターネットオークションサイトでは両部門の入場券が出品されていた。しかし、元々、中学・高校の部のようにプラチナチケット化していなかったので、多数が取引されないままコンクール当日を迎えた。結局、大学の部、職場・一般の部の両日とも会場である金沢歌劇座では指定席入場券が完売であるにも関わらず多数の空席が目立つ状態になった。第65回(2017年)大会の会場である倉敷市民会館、第66回(2018年)大会の会場であるあましんアルカイックホールでも同様であった。
  • 2016年8月23日、読売新聞と朝日新聞に「私たちは音楽の未来を奪うチケットの高額転売に反対します」という意見広告が全15段で掲載された。広告を出したのは日本音楽制作者連盟コンサートプロモーターズ協会(以下、ACPC)など4つの音楽関係団体。賛同者として人気アイドルグループのサザンオールスターズなど116組の著名アーティストが名を連ねた。これによってチケットの高額転売問題が一般的な社会問題として広く認知されるようになった[19]
  • 2019年6月14日、チケット不正転売禁止法が施行された。中学・高校の部の入場券購入時には「この公演はチケット不正転売禁止法の対象となる特定興行入場券として販売。主催者の承諾のない有償譲渡は禁止。」という警告文が明示されるようになった。そのため第67回(2019年)大会の入場券購入時では高額転売問題はある程度、沈静化された。
  • 全日本吹奏楽連盟では、入場券がオークションサイトへ多数出品されている状況を鑑み、チケット販売方法のひとつの選択肢として電子チケットの導入を検討している[20][21]
  • 第67回(2019年)大会からは、プラチナチケットで入手できなかったり、会場に足を運ぶことが難しかった人々のために、中学の部、高校の部を全国のイオンシネマなどの映画館で中継上映する「ライブビューイング」を実施している。

世間認知度編集

テレビ・映画編集

各種TV番組などで度々紹介される。

  • 2004年から2005年、また2010年日本テレビ系列のバラエティ番組『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』で特集が組まれた。この番組で「普門館すなわち吹奏楽甲子園」というコンクール経験者間の認識が一般にも紹介された。
  • BS朝日では、2011年9月10日(土)に全国大会出場校のドキュメンタリー番組「響け!吹奏楽の甲子園 第58回全日本吹奏楽コンクール 全国大会 高校の部」を放送した。2018年を除く[注 14]毎年で放送があった。2019年10月13日(日)放送の「響け!吹奏楽の甲子園~第67回全日本吹奏楽コンクール~」では、高校の部だけでなく中学校の部についても特集している。
  • 全日本吹奏楽コンクール全国大会出場を目指す高校生の群像を描いた武田綾乃による小説「響け! ユーフォニアム」(出版:宝島社)がアニメ化(製作:京都アニメーション)され、2015年4月にTOKYO MXほかで放送された。その後、総集編、スピンオフ、続編が映画化されている。

ラジオ編集

動画配信編集

  • 第55回(2007年)大会では、NTT東日本Bフレッツ販売促進としてコンクール特集企画が行われ、全国大会までの練習の様子や、大会当日の演奏風景・結果発表の様子などの動画配信を行った。
  • 朝日新聞デジタルの「吹奏楽のページ」[22]では、期間限定で中学・高校の部の演奏のダイジェスト動画を配信している。

ライブビューイング編集

録音・録画編集

近年、全国大会の会場では出場団体の演奏を収録したCD-Rの当日販売が行われる。演奏を終えた団体の録音が演奏終了後15分程度で即売ブースに並ぶため、休憩時間などには熱心なファンが列を作る光景が見られる。また大会から1・2ヶ月程度で、実況録音・録画がCDDVDBlue-rayとして一般のレコード店やインターネット・ショップにて販売、iTunesから音楽配信[注 16]されている。

新聞編集

  • 朝日新聞では、全国大会の結果を朝刊の特集ページや各地の地域面で伝えている。
  • 朝日新聞では、全国大会に出場した学校の写真を記念号外として無料で届けるサービスも実施している。

書籍等編集

  • 「一音入魂! 全日本吹奏楽コンクール名曲・名演50」(出版:河出書房新社、著者:富樫鉄火・播堂力也・石本和富、ISBN:978-4-309-26977-1)
  • 「一音入魂! 全日本吹奏楽コンクール名曲・名演50 Part2」(出版:河出書房新社、著者:富樫鉄火・播堂力也・石本和富、ISBN:978-4-309-27043-2)
  • 「吹部ノート1 全日本吹奏楽コンクールへと綴られた想い ひたむきな高校生の成長を追いかける」(出版:ベストセラーズ、著者:オザワ部長、ISBN:978-4-584-13690-4)
  • 「吹部ノート2 全日本吹奏楽コンクールへと綴られた想い ひたむきな高校生の成長を追いかける 青春のすべてはその12分間のために」(出版:ベストセラーズ、著者:オザワ部長、ISBN:978-4-584-13755-0)
  • 「吹部ノート3 「12分間」そのために綴った言葉が自分を変える」(出版:ベストセラーズ、著者:オザワ部長、ISBN:9978-4-584-13826-7)
  • 「新・吹部ノート 私たちの負けられない想い。全日本吹奏楽コンクールにかけた青春!」(出版:ベストセラーズ、著者:オザワ部長、ISBN:978-4-584-13955-4)
  • 吹奏楽専門誌「バンドジャーナル」(出版:音楽之友社)では、毎年、1月号で「全日本吹奏楽コンクール全国大会」、2月号で「全日本吹奏楽コンクール自由曲集計」を特集している。
  • 全日本吹奏楽コンクールオフィシャルムック「吹奏楽の星」(出版:朝日新聞出版)が、2012年から毎年、出版されている。
  • 小説「響け! ユーフォニアム」シリーズ(出版:宝島社、著者:武田綾乃)が刊行、そのコミック版(出版:宝島社、原作:武田綾乃、作画:はみ、キャラクター原案:アサダニッキ)が出版されている。

課題編集

  • 観賞マナーについて。全国大会では毎年熱心な聴衆で埋め尽くされる。ただ、一部の過度に熱狂的な聴衆のマナーはしばしば問題にされる。顕著な例としては、演奏が終わるか終わらないかのところで余韻を無視して「ブラボー」と大声で叫ぶ、通称「フライングブラボー」が挙げられる。度々、吹奏楽専門誌『バンドジャーナル』で取り上げられ、啓発記事が掲載されている。
  • 課題曲の在り方について。
    • 課題曲V(全日吹連作曲コンクール)に見直しについて、廃止も含め慎重に検討していく[23]
    • 2019年度の全日本吹奏楽連盟定時総会の協議会で「邦人作品を発掘する目的として始めた課題曲Vは、概ね当初の目的を達成したと思っている。」と 林尚彦 常任理事(開発・振興部長)は述べている。また、少子化対策として二管編成の課題曲の要望が出ている[24]
  • 部活動における吹奏楽への知名度が高まり、従来から高校入試にあった吹奏楽推薦入試や吹奏楽部推薦入試が増えたほか、音楽科ではなく普通科吹奏楽コースを設置する高校が増え、個々の生徒が音楽を通して芸術性を高めていく活動よりも、吹奏楽コンクールやマーチングコンテスト等を中心とした集団的音楽活動を優先させる傾向が強くなってきている。
  • 大学の部の活性化について検討していく[25]
  • 大学の音楽学部、高校の音楽科・音楽コースの加盟と大会参加について検討していく[26]
  • 2021年から大学入学共通テストや英語外部検定利用入試が開始されるのに伴い、進学校では高3の参加がさらに困難になると予想される。開催時期の見直しについて、今後、協議する必要がある[27]
  • 2005年から高校の部、2006年から中学の部、2007年から全部門の一般向けチケットは、チケットぴあ委託により全て指定席発売となったため、以前と比べ、事務的負担の軽減や大会運営の円滑化、聴衆側にとっては安全性とチケット購入時期における公平性の向上などが図られたものの、指定席が即日完売する現状は変わっていない。
  • 入場券がオークションサイトへ多数出品されている状況を鑑み、チケット販売方法のひとつの選択肢として電子チケットの導入を検討している。
  • 長年に渡り小学校の部の全国大会設置の要望がある。2018年度の全日本吹奏楽連盟定時総会の協議会において、『1. これからの吹奏楽 ●全日本吹奏楽コンクール小学校の部の開催について』という議題で意見聴取が行われた[28]
  • 働き方改革[29]とガイドライン[30][31]について、2019年度の全日本吹奏楽連盟定時総会の協議会で「来年も取り上げていかなければならないと思う。」と中澤正人 副理事長は述べている[32]
  • 2019年12月11日、第200回国会(臨時会)で、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律」[33]が公布されるにあたり、参議院文教科学委員会が「政府は、教育職員の負担軽減を実現する観点から、部活動を学校単位から地域単位の取組とし、学校以外の主体が担うことについて検討を行い、早期に実現すること。」を附帯決議している[34]。全日本吹奏楽連盟には、学校毎だけではなく、中学生のみや高校生のみのいわゆる地域バンド(社会教育バンド)の加盟と大会参加についての対応が求められている。

関連の大会編集

全日本吹奏楽連盟主催による大会編集

その他の主催者による吹奏楽大会(吹奏楽形態で参加できる大会を含む)編集

など(括弧内は主催者)

関連項目編集

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 3年間連続して全国大会で金賞を受賞した団体は、その翌年の吹奏楽コンクールに参加することができない制度
  2. ^ 3年間連続して全国大会に出場した団体は、その翌年の吹奏楽コンクールに参加することができない制度
  3. ^ 小学校の部は設置されていないが、小学校部門という位置付けで創設された「全日本小学生バンドフェスティバル」がある。このコンテストでは吹奏楽・金管バンド・マーチングバンドなどの出演を想定している。
  4. ^ 会報「すいそうがく」(No.199 2015年7月)によると、2014年度の全日本吹奏楽連盟理事会において、同居でない連携型中高一貫校のコンクール参加の可否についての協議され、次のように決定した。
    吹奏楽コンクール実施規定第7条の「同一経営の学園内」に準ずる扱いとし、高等学校の部への出場を認める。ただし、(1)連携校として内閣府と文科省に認可されていること (2)それぞれの学校が加盟すること、が条件となる。
    すいそうがく(No.199 2015年7月、9項) 全日本吹奏楽連盟
  5. ^ 職業演奏家とは、主たる収入源が「演奏活動」および「自分が専門とする楽器の指導」による場合
    すいそうがく(No.211 2019年7月、26項) 全日本吹奏楽連盟
  6. ^ チェロ・セクションを設ける吹奏楽作品は多くはないものの、ないとは言い切れない。欧米のバンドでは、楽団の編成に組み入れているバンドもあり、そういったバンドからの委嘱作品では、楽曲中に当然チェロ・パートが存在する。長らく続いたトレビエハ国際吹奏楽作曲コンクールでは、チェロ・セクションを義務付けてあった。現在、全日本吹奏楽コンクールにおいて規定で使用禁止にしている理由や経緯は不詳である。
  7. ^ 高校:習志野市立習志野高校、一般:乗泉寺吹奏楽団、西宮市吹奏楽団
  8. ^ 「先輩たちの努力の結果、翌年の後輩がコンクールに参加できなくなるのは理不尽」、「こういった制度を採用しているクラブ大会はほかにない」
  9. ^ 毎年11月または12月発行の会報「すいそうがく」に記載される。
  10. ^ 立正佼成会は、第55回(2007年)大会から全面協力している[8]
  11. ^ 但し、連盟は「将来的に使い続けるかは未定」としている[11]
  12. ^ 東京支部の中学の部では都大会予選の一部日程と都大会本選、高校の部では都大会本選が普門館で開催されていたこともあった。
  13. ^ 大学の部の基礎数は1
  14. ^ メインスポンサー異動の都合
  15. ^ 企画・提供:朝日新聞社イオンエンターテイメントギャガ
    協賛:ナカバヤシ
    協力:ジャパンケーブルキャスト
    配給:ギャガ
    映像提供:ブレーン
    音源提供:キングレコード
    特別協力:全日本吹奏楽連盟
  16. ^ 第65回(2017年)大会以降の実況録音、過去の名演奏集「全日本吹奏楽コンクール 名門の饗宴! 高校I~III」

出典編集

  1. ^ 秋山紀夫 『吹奏楽の歴史〜学問として吹奏楽を知るために〜』(初版) ミュージックエイト、2013年。ISBN 978-4-87164-313-9 
  2. ^ 藤森章(記念誌準備委員会委員長・総務部長) 『全日本吹奏楽連盟70年史』 社団法人全日本吹奏楽連盟、2008年。 
  3. ^ 全日本吹奏楽コンクール実施規定・審査内規 全日本吹奏楽連盟
  4. ^ X CONCURSO DE COMPOSICIÓN PARA BANDA "CIUDAD DE TORREVIEJA”の要綱。チェロセクションが確認できる。”. www.nuestrasbandasdemusica.com. 2019年3月6日閲覧。
  5. ^ 全日本吹奏楽連盟会報「すいそうがく」2011年7月号、全体協議会における質問・意見(9p)全日本吹奏楽連盟
  6. ^ すいそうがく(No.212 2019年12月、6項) 全日本吹奏楽連盟
  7. ^ 丸谷明夫「理事長所信」『すいそうがく』第205号、全日本吹奏楽連盟、2017年7月、1-2ページ。
  8. ^ “「吹奏楽の甲子園」出場者に人気、普門館の床、記念品に”. 朝日新聞社. (2007年10月23日). http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200710220036.html 2014年6月7日閲覧。 
  9. ^ “全日本吹奏楽コンクール中学の部・高校の部の会場変更について” (プレスリリース), 全日本吹奏楽連盟, (2012年5月21日), http://www.ajba.or.jp/info20120521.htm 2012年8月26日閲覧。 
  10. ^ “第60回全日本吹奏楽コンクール中学の部・高校の部 日程と会場について” (プレスリリース), 全日本吹奏楽連盟, (2012年5月29日), http://www.ajba.or.jp/info20120529.htm 2012年8月26日閲覧。 
  11. ^ a b “「普門館」音色途絶える 吹奏楽コンの聖地、改修を断念”. 朝日新聞社. (2013年11月14日). http://www.asahi.com/articles/TKY201311130574.html 2014年6月7日閲覧。 
  12. ^ 「爆音系」が減る? 聖地「普門館」消えた影響. AERA dot. (2013年12月22日) 2018年2月25日閲覧。
  13. ^ すいそうがく(No.192 2013年1月、14項) 全日本吹奏楽連盟
  14. ^ すいそうがく(No.197 2014年12月、6項) 全日本吹奏楽連盟
  15. ^ すいそうがく(No.199 2015年7月、24項) 全日本吹奏楽連盟
  16. ^ すいそうがく(No.210 2019年1月、14項) 全日本吹奏楽連盟
  17. ^ 【 #転売NO 】全日本吹奏楽コンクール チケット転売問題 togetter
  18. ^ 【 #転売NO 】全日本吹奏楽コンクール チケット転売問題(2018年Ver) togetter
  19. ^ “チケット転売問題に見る音楽業界の怠慢 嵐・サザンが賛同した意見広告が炎上 櫻井俊(Wedge編集部)”. Wedge. (2016年10月21日). https://wedge.ismedia.jp/articles/-/8038 
  20. ^ すいそうがく(No.210 2019年1月、14項) 全日本吹奏楽連盟
  21. ^ すいそうがく(No.212 2019年12月、6項) 全日本吹奏楽連盟
  22. ^ 「吹奏楽 - 教育:朝日新聞デジタル」朝日新聞デジタル>ニュース>教育>吹奏楽
  23. ^ すいそうがく(No.207 2018年1月、14項) 全日本吹奏楽連盟
  24. ^ すいそうがく(No.211 2019年7月、5-6項) 全日本吹奏楽連盟
  25. ^ すいそうがく(No.202 2016年7月、6項) 全日本吹奏楽連盟
  26. ^ すいそうがく(No.210 2019年1月、14項) 全日本吹奏楽連盟
  27. ^ すいそうがく(No.210 2019年1月、7項) 全日本吹奏楽連盟
  28. ^ すいそうがく(No.208 2018年7月、5-6項) 全日本吹奏楽連盟
  29. ^ 「学校における働き方改革について」文部科学省
  30. ^ 「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」スポーツ庁
  31. ^ 「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」文化庁
  32. ^ すいそうがく(No.211 2019年7月、7-8項) 全日本吹奏楽連盟
  33. ^ 「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案」参議院
  34. ^ 「文教科学委員会 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(令和元年12月3日)(PDF)」参議院

外部リンク編集