メインメニューを開く

結婚物語

新婚物語から転送)

結婚物語』(けっこんものがたり)は、新井素子によるラブコメディ小説1985年から1987年まで角川書店の雑誌『野性時代』で連載され、後に角川文庫より全3巻で発売された。後に1988年に続編にあたる『新婚物語』(しんこんものがたり)が『野性時代』に連載され、こちらも角川文庫より全3巻で発売された。

また、日本テレビ系「土曜グランド劇場」として『結婚物語』が1987年2月 - 3月、『新婚物語』が1988年10月 - 1989年1月までテレビドラマが放送されている。

その後、新井は2010年から2011年にかけて『web小説中公』(中央公論新社)において後日譚である『銀婚式物語』(ぎんこんしきものがたり)を連載し、2011年に中央公論新社から発売された。これに伴い『結婚物語』も中公文庫から全2巻で復刊された。その後も「大腸ポリープ物語」を2015年4月から同年7月まで『yomiDr.』(読売新聞)に、「ダイエット物語」を2016年1月から同年6月まで『Web小説中公』で連載した。

本項目では『新婚物語』及び『銀婚式物語』、『ダイエット物語』についても合わせて記述する。

目次

概説編集

新井素子は1985年に大学時代の同期生と結婚しているが、本作はその結婚を巡る本人及びその周辺のドタバタぶりをヒントに脚色・小説化したものである。本人にとっては初めてのSF以外の分野の小説である。

なお、新井のそれまでの作品やキャラクターから「いつからSF小説に発展するのか?」「これは全て実話なのか?」という読者からの問い合わせが多く、作者は「あとがき」でこの作品がSF小説ではなく、また「実話そのもの」(エッセイ)でもなく、フィクションとして大幅に脚色したものであることを強調している。

あらすじ編集

若手女性作家・原陽子は、先日別れ話を切り出されて別れた筈の大学時代の同期生・大島正彦から、「結婚の話を両親にしてきた」と告げられる。別れた恋人に自分の結婚話をする正彦に激怒する陽子。だが、陽子が別れ話だと思って聞いていた正彦の告白は、実は正彦が必死で考えた一世一代のプロポーズの言葉で、陽子も同意した(陽子は別れ話と思っていたわけだが)と思った正彦は結婚の準備を始めていたのである。

誤解が解けて、改めてプロポーズを受け入れた陽子であったが、思いがけない展開で決まった結婚が婚約を経て結婚式にこぎつけるまでには、考えもしなかったトラブルが次々と発生することになったのである。

続編の『新婚物語』では、何とか結婚式を挙げた陽子と正彦が、最初の結婚記念日を迎えるまでの1年間を描いている。

『銀婚式物語』は結婚式から25年、すなわち銀婚式当日の朝を迎えた陽子が夕方に約束した正彦との食事会までの間に『新婚物語』の結末からの24年間を振り返ってゆく姿を描いていく。

「大腸ポリープ物語」は新井自身の体験を、便潜血による発覚、検査、入院ポリープ切除術といった闘病記として描く。

「ダイエット物語」では、正彦のみならず愛猫までも糖尿病予備軍と診断されたため、陽子は両者のダイエットに奮闘する。

主な登場人物編集

原 陽子(はら ようこ)(→大島 陽子:『結婚物語』段階では戸籍上は原のまま)
高校生で作家デビューした小説家。本人は常識は備えているつもりだが、「正彦が関東ローム層に理解を示さない」ことを理由に婚約破棄を言い出しかけるなど思い込みの強さが思わぬトラブルを呼ぶことも。生まれも育ちも東京都練馬区
大島 正彦(おおしま まさひこ)
陽子の大学時代の同期生で卒業後は会社員。通称は「た〜さん」。少し太り気味なため「たぬきのおじさん」と呼ばれていたのを略したもの。岡山県出身で激高した場合は岡山弁が出る。
原 力(はら ちから)
陽子の父。出版社勤務。陽子同様に思い込みが強い。
原 光子(はら みつこ)
陽子の母。力とは職場結婚で結婚・出産後も仕事と家事を両立してきた。
原 粒子(はら りゅうこ)
陽子の妹。原家の中で一番の常識人。
原 かく
力の母・陽子の祖母。仕事と家庭を両立させようとする光子に不満を抱いていたが、最近は少しボケの症状が出ている。
田部
正彦の親友。結婚式の司会役。
ファージ
『新婚物語』に登場する大島家の飼い猫。名前の由来はバクテリオファージから。

書誌データ編集

カバーイラストはいずれもさべあのまが担当している。ただし、ドラマ放映前後には、陽子を演じる沢口靖子の写真がカバーとなった版も存在する。

結婚物語
角川文庫
中公文庫
新婚物語
角川文庫
前作と同じく全3巻であるが、上中下となっていないのは、第1巻発売時にどこまで続くか未定であったため。
  1. 『新婚旅行は命がけ』 (1988年3月25日発行 ISBN 4-04-160005-7
  2. 『引っ越し貧乏』 (1988年8月25日発行 ISBN 4-04-160006-5
  3. 『傍若無人な冷蔵庫』 (1988年9月25日発行 ISBN 4-04-160007-3
銀婚式物語
中央公論新社
ダイエット物語……ただし猫
「大腸ポリープ物語」、描き下ろしの「ダイエット物語……今度はヒト」も収録。
中央公論新社


テレビドラマ編集

結婚物語編集

1987年2月14日〜3月28日の毎週土曜日・21:00〜21:54 、日本テレビ系土曜グランド劇場」で放送(全7回)。当時のテレビドラマでは珍しく、結婚にまつわるデータや各儀式の説明などがテロップで本編中に流れた。

テレビドラマ版では、陽子の妹・粒子は、弟・粒太(りゅうた)となっている。また、大島正彦の愛称は「ま〜さん」となっている。

スタッフ編集

キャスト編集

サブタイトル編集

  1. 「やっとプロポーズ」
  2. 「やったね! 婚約」
  3. 「めんどいな! 式場探し」
  4. 「スッタモンダで結納!」
  5. 「見て見てッ! 婚約指輪」
  6. 「忘れてた! 新婚旅行」
  7. 「長い間…ありがとう」

新婚物語編集

1988年10月8日〜1989年1月28日の毎週土曜日・21:00〜21:54 、日本テレビ系「土曜グランド劇場」で放送(全15回)。前作『結婚物語』のキャストが引き続き出演している。

なお、第1話は陽子と正彦の新婚旅行という設定でマレーシアロケを敢行し、21:00~22:24の拡大放送だった。

スタッフ編集

キャスト編集

  • 沢口靖子 (大島陽子)
  • 陣内孝則 (大島正彦)
  • 小林稔侍 (原力)
  • 白川由美 (原光子)
  • 山田邦子 (石野勝子)
  • 京本政樹 (高杉芳信)
  • 角田英介 (原粒太)
  • 千石規子 (原かく)
  • 天久美智子
  • 小西博之
  • 渡辺満里奈 (矢島早苗)
    • 粒太のガールフレンド
  • 銀粉蝶 (久野周子)
    • 出版編集部員
  • 山下容里恵
  • 萩原祥加
  • 小谷ゆみ
日本テレビ 土曜21時枠
前番組 番組名 次番組
結婚物語
新婚物語