桜の花びらたち

AKB48のインディーズ1枚目のシングル
桜の花びらたち2008から転送)

桜の花びらたち」(さくらのはなびらたち)は、日本女性アイドルグループAKB48の楽曲。楽曲は秋元康により作詞、上杉洋史により作曲されている。2006年2月1日にAKB48のインディーズ1枚目のシングルとしてAKSから発売された。楽曲のセンターポジションは、高橋みなみが務めた[2]

桜の花びらたち
AKB48シングル
初出アルバム『SET LIST〜グレイテストソングス 2006-2007〜
A面 桜の花びらたち
B面 Dear my teacher
リリース
規格 マキシシングル
ジャンル J-POP
時間
レーベル AKS
作詞・作曲 秋元康(作詞)
上杉洋史(作曲)
プロデュース 秋元康
チャート最高順位
AKB48 シングル 年表
桜の花びらたち
(2006年)
スカート、ひらり
(2006年)
SET LIST〜グレイテストソングス 2006-2007〜 収録曲
転がる石になれ
(12)
桜の花びらたち(チームA Ver.)
(13)
EANコード
EAN 4948722206385
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本項では、リメイク版「桜の花びらたち2008」についても併せてここで扱う。

背景とリリース 編集

メジャーデビュー前に発売されたシングルは、本作と『スカート、ひらり』の2作のみとなっている。この当時は後の「選抜制度」が確立されていなかったため、両曲とも選抜メンバーではなく、当時のAKB48メンバー、つまりはチームA全員による歌唱である。センターポジションは、高橋みなみが担当した。

このシングルは、AKB48として初めてオリコンシングルチャートTOP10入りを記録している。

 
「桜の花びらたち」発売記念イベント(2006年3月26日、サッポロファクトリーアトリウムにて)

2012年8月15日に発売されたアルバム『1830m』には、当時AKB48の前田敦子ソロ歌唱による「桜の花びら〜前田敦子 solo ver.〜 」が収録されている。

アートワーク 編集

ジャケット写真のメンバー
渡邊志穂 小嶋陽菜 大島麻衣 峯岸みなみ 佐藤由加理
戸島花 折井あゆみ 中西里菜 平嶋夏海 成田梨紗
浦野一美 大江朝美 前田敦子 星野みちる 川崎希
宇佐美友紀 駒谷仁美 高橋みなみ 板野友美 増山加弥乃

ジャケット写真は表・裏ともに、チームAメンバー20名となっている。並び順は上記の通り。また、ジャケット写真の「桜の花びらたち」の文字は、発売当時チームAのメンバーだった宇佐美友紀が書いている。

チャート成績 編集

桜の花びらたち 編集

チャート 最高位
オリコン週間[1] 10
オリコン年間[3] 202

桜の花びらたち2008 編集

チャート 最高位
オリコン週間[4] 10
オリコン年間[3] 288
Billboard Japan Hot 100[5] 26
Billboard Japan Hot Singles Sales[6] 25
Billboard Japan Hot Top Airplay[7] 34

ミュージック・ビデオ 編集

ミュージック・ビデオ平川雄一朗が監督を務めた。秋葉原48劇場(当時の呼称。現・AKB48劇場)ステージでの歌唱シーンに、レッスンやレコーディング、楽屋裏の映像を織り交ぜた構成となっている。既に劇場で披露されていた楽曲は他にも存在したが、プロデューサー・秋元康がファンと話し合った結果、同曲が一番人気であると判断、デビューシングルの表題曲として選んだ。

ライブ・パフォーマンス 編集

2008年1月に開催された『AKB48 リクエストアワーセットリストベスト100』において第1位に選ばれた。これにより、同年『桜の花びらたち2008』としてリメイクされ、メジャーレーベル8枚目(通算10枚目)のシングルとして再び発売されている。

2009年7月3日・4日にフランスパリ近郊のセーヌ=サン=ドニ県ヴィルパントで開催されていたJapan Expoでのコンサートでは、最後に同曲のフランス語バージョン「Les Pétales de SAKURA」を披露したが、秋元康曰く「サービスで喜んでもらえるかと思ってたら『何で日本語で歌わないんだ?』と「日本に憧れている」現地のファンから批判を受けた」[8][信頼性要検証]とされる。

2016年12月14日にフジテレビで放送された『2016 FNS歌謡祭 第2夜』で「アイドルシャッフルコラボメドレー」の最終曲として、SKE48NMB48乃木坂46欅坂46ももいろクローバーZ私立恵比寿中学モーニング娘。'16℃-uteといった8組の女性アイドルグループとのコラボレーションで披露され、グループからの卒業を発表していた島崎遥香小嶋陽菜がダブルセンターを務めた[9]

メディアでの使用 編集

タイアップとして以下の通り使用されている。

シングル収録曲 編集

#タイトル作詞作曲編曲時間
1.「桜の花びらたち」秋元康上杉洋史樫原伸彦
2.「Dear my teacher」秋元康岡田実音景家淳
3.「桜の花びらたち(カラオケバージョン)」   
4.「Dear my teacher(カラオケバージョン)」   

歌唱メンバー 編集

カップリング曲の歌唱メンバーは下記と同一である。

桜の花びらたち2008 編集

桜の花びらたち2008
AKB48シングル
初出アルバム『SET LIST〜グレイテストソングス〜完全盤
B面 最後の制服
リリース
規格 マキシシングル
ジャンル J-POP
時間
レーベル デフスターレコーズ
作詞・作曲 秋元康(作詞)
上杉洋史(作曲)
プロデュース 秋元康
チャート最高順位
AKB48 シングル 年表
ロマンス、イラネ
(2008年)
桜の花びらたち2008
(2008年)
大声ダイヤモンド
(2008年)

【配信限定】
Baby! Baby! Baby!
(2008年)
SET LIST〜グレイテストソングス〜完全盤 収録曲
ロマンス、イラネ
(14)
桜の花びらたち2008
(15)
Seventeen
(16)
テンプレートを表示

桜の花びらたち2008』(さくらのはなびらたちにせんはち)は、AKB48の8枚目のシングル[注釈 1]として、2008年2月27日デフスターレコーズ(現:ソニー・ミュージックレーベルズ)から発売された。楽曲のセンターポジションは前田敦子が務めた[11]

背景とリリース(桜の花びらたち2008) 編集

前々作『夕陽を見ているか?』、前作『「ロマンス、イラネ』に引き続き、2種類の初回限定盤が通常盤と同時発売された。カップリング曲の「最後の制服」は、劇場公演で使用されていない初のCD書き下ろし作品である。

このバージョンは原曲と違い「選抜制度」が採用されている。選抜人数は前作から6名増の20名となった。センターポジションは前田敦子が担当した。

初選抜は多田愛佳成田梨紗松原夏海は『会いたかった』以来、平嶋夏海柏木由紀は『BINGO!』以来の復帰。戸島花が選抜から外れた。

初回限定盤Bのカップリングには、合唱曲のようなアレンジになった学校 Mixバージョンが収録されている。このバージョンでは、イントロにあった鐘の音が鳴らなくなり、サビの部分で学校のチャイムが鳴る効果が挿入されている。

プロモーション 編集

キャッチコピーは「卒業アルバムを開きながら、聴いてください。じ〜んと来ます」。

AKB48劇場でのシングル購入者にはランダムで全44種の特製ポスターがプレゼントされ、一部はサイン入りとなっていた。44枚完全コンプリートで特別イベント招待の特典があったが、完成率が極端に低過ぎること[注釈 2]から独占禁止法に定める「不公正な取引方法」(一般指定第9項「不当な利益による顧客誘引」)に該当する疑いが生じたとして、2月28日にイベント自体の中止が発表された[12]。なお、劇場で複数購入したシングルCDについてはポスターのついた未開封品に限り返品を受け付けることになった。これが原因で、AKB48はデフスターレコーズから契約を解除されることとなるが、その後デフスターレコーズを運営していたソニー・ミュージックエンタテインメント(SMEJ)系列のレコード会社から、派生ユニット・ノースリーブス[注釈 3]渡辺麻友[注釈 4]がデビューしている。

アートワーク 編集

ジャケット写真(表)は、通常盤と初回限定盤AはAKB48メンバー43名、初回限定盤Bは大島優子河西智美小嶋陽菜・前田敦子・峯岸みなみの5名である。

ミュージック・ビデオ 編集

ミュージック・ビデオは「軽蔑していた愛情」「夕陽を見ているか?」を担当した高橋栄樹が監督を務め、撮影は2007年12月15・16日に行われた。架空の学校「私立葉瑠女学院高等学校」の卒業式の日を舞台にしたドラマ仕立ての映像となっており、ドラマ部分をメインとした[Full Ver.]は、10分を超える内容となっている。主要キャストを、卒業生総代を演じる峯岸みなみをはじめ、大島優子・河西智美・小嶋陽菜・前田敦子の5人が演じ、生徒役として選抜以外のメンバーも出演している。歌唱シーンは卒業式における生徒全員による斉唱風となっているため、一切の振り付けがない。また、教師役で蛭子能収が特別出演している。

ライブ・パフォーマンス 編集

2010年3月27日に放送された『MUSIC JAPAN「春うた2010」』では、この年高校を卒業したメンバー[注釈 5]へのメッセージをこめて、歌詞の一部を秋元康が新たに書き下ろした詞に置き換えた曲(桜の花びらたち2010スペシャル)が披露された。この楽曲は2012年3月10日にNHK総合BSプレミアムで生放送された『震災から1年“明日へ”コンサート』で再び披露された。

メディアでの使用 編集

タイアップとして以下の通り使用されている。

シングル収録曲 編集

通常盤 編集

#タイトル作詞作曲編曲時間
1.「桜の花びらたち2008 (Original Mix)」秋元康上杉洋史樫原伸彦
2.「最後の制服」秋元康伊藤心太郎伊藤心太郎
3.「桜の花びらたち2008 (Original Mix Instrumental)」   
4.「最後の制服 (Instrumental)」   

初回限定盤A 編集

CD
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「桜の花びらたち2008 (Original Mix)」  
2.「最後の制服」  
3.「桜の花びらたち2008 (Original Mix Instrumental)」  
4.「最後の制服 (Instrumental)」  
DVD
#タイトル作詞作曲・編曲
1.「「桜の花びらたち2008」ビデオクリップ [Full Ver.]」  
2.「Making of 「桜の花びらたち2008」」  

初回限定盤B 編集

CD
#タイトル作詞作曲編曲時間
1.「桜の花びらたち2008 (Original Mix)」   
2.「最後の制服」   
3.「桜の花びらたち2008(学校 Mix)」秋元康上杉洋史立山秋航
4.「桜の花びらたち2008 (Original Mix Instrumental)」   
5.「最後の制服 (Instrumental)」   

選抜メンバー 編集

カップリング曲の歌唱メンバーは下記と同一である。

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ メジャーシングルの総数。インディーズシングルを含めた場合、10作目。
  2. ^ 単純計算でおよそ77分の1。
  3. ^ SMEJ傘下のエピックレコードジャパン所属。
  4. ^ ソニー・ミュージックレコーズ所属。
  5. ^ 板野友美・河西智美・柏木由紀・北原里英小林香菜高城亜樹・高橋みなみ・仲川遥香仲谷明香野中美郷・前田敦子・増田有華米沢瑠美と、研究生の大家志津香・佐野友里子・鈴木まりやの計16名。

出典 編集

  1. ^ a b 桜の花びらたち”. ORICON STYLE. oricon ME. 2013年12月14日閲覧。
  2. ^ 高橋みなみ(インタビュアー:西森路代)「AKB48総監督・高橋みなみが説く、リーダーの条件!「嫌われる勇気を持てますか?」」『現代ビジネス』、2015年12月17日https://gendai.media/articles/-/467712017年6月3日閲覧 
  3. ^ a b you大樹”. オリコンリサーチ (2013年11月7日). 2013年11月9日閲覧。
  4. ^ a b 桜の花びらたち”. ORICON STYLE. オリコン. 2013年12月14日閲覧。
  5. ^ Billboard Japan Hot 100 2008/03/10 付け”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2013年12月14日閲覧。
  6. ^ Billboard Japan Hot Singles Sales 2008/03/10 付け”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2013年11月9日閲覧。
  7. ^ Billboard Japan Hot Top Airplay 2008/03/10 付け”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2013年12月14日閲覧。
  8. ^ 未来ビジョン 元気出せ!ニッポン!』第27回『エンターテインメントを革新する』2010年10月2日放送分
  9. ^ “AKB48・乃木坂46・モー娘。・ももクロらのアイドルコラボが「すごすぎ」と話題 ファンが盛り上がったポイントは?”. モデルプレス (ネットネイティブ). (2016年12月14日). https://mdpr.jp/music/detail/1646053 2016年12月19日閲覧。 
  10. ^ 桜の花びらたち2008【初回限定盤 Type A】”. JBOOK. 文教堂. 2013年12月14日閲覧。
  11. ^ 秋元康、オサレカンパニー『AKB48 衣装図鑑 放課後のクローゼット〜あの頃、彼女がいたら〜宝島社〈TJMOOK〉、2017年3月25日、41頁http://akb48.tkj.jp/ 
  12. ^ Sony Music Online Japan公式HP「公式サイトインフォメーション」2008年2月28日付

参考文献 編集

  • AKB48『桜の花びらたち』AKS、2006年2月1日。ASIN B000E1RJ2C 

外部リンク 編集