ディスカバリー・チャンネル プロ・サイクリングチーム
ディスカバリー・チャンネル プロ・サイクリングチーム(Discovery Channel Pro Cycling Team)は、かつて国際自転車競技連合が主催したUCIプロツアーに参加していた自転車ロードレースのチームである。アメリカ合衆国に本拠地を置いていた。
ディスカバリー・チャンネル プロ・サイクリングチーム Discovery Channel Pro Cycling Team | |
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チーム情報 | |
UCIコード | DSC |
本拠地 | アメリカ合衆国 |
創設年 | 1988年 |
解散年 | 2007年 |
種目 | ロードレース |
格付け | UCIプロチーム |
自転車 | トレック |
首脳陣 | |
監督 | ヨハン・ブリュイネール |
過去のチーム名 | |
1988 - 1989 1992 - 1994 1995 1996 - 2004 2005 - 2007 |
Sunkyong スバル・モンゴメリー モンゴメリー・ベイル USポスタル・サービス プロ・サイクリングチーム ディスカバリー・チャンネル プロ・サイクリングチーム |
チームの歴史 編集
1988年にアマチュアチームとして活動開始。一時活動は中断されるも1992年からプロチームとして再開。1996年からはUSポスタルがスポンサーにつき、現在でも知名度の高いチーム名であるUSポスタル・サービス プロ・サイクリングチームとなる。2005年からはディスカバリーチャンネルがスポンサーとなった。
このチームはジロ・デ・イタリア(2005年、パオロ・サヴォルデッリ)とツール・ド・フランス(2007年、アルベルト・コンタドール)、ブエルタ・ア・エスパーニャ(2003年、ロベルト・エラス)でそれぞれ1回ずつ総合優勝を獲得しており、チームとしてグランツール完全制覇を達成している。ランス・アームストロングが1999年から2005年までツール・ド・フランスを7連覇したが、ドーピングによるものとして剥奪されている。
チームの戦略はエースであるアームストロングの高いタイムトライアル能力を活かし、個人タイムトライアルのステージでライバルからリードを奪い、山岳コースではライバルたちがアタックしにくいペースでアシストが牽き続け、タイム差を詰めさせずアームストロングを総合優勝へ導く、という形だった。しかし戦わず勝利するということが原因でフランス人からはあまり好まれないチームであった。
アームストロング引退以降はリーヴァイ・ライプハイマーやジョージ・ヒンカピー、アルベルト・コンタドールなどが中心となって活動していたが、新たなスポンサーを見つけることができず、2007年限りで解散した。
日本の別府史之も2005年から2007年の間このチームに所属していた。
主な成績 編集
1997年
- クリテリウム・デュ・ドーフィネ・リベレ ステージ優勝 ヴィアチェスラフ・エキモフ
- パリ~ニース ステージ優勝 ヴィアチェスラフ・エキモフ
- ロシア選手権 個人ロードレース 優勝 ヴィアチェスラフ・エキモフ
- セトマナ・カタラナ ステージ優勝 ジョージ・ヒンカピー
1998年
- アメリカ合衆国選手権 個人ロードレース 優勝 ジョージ・ヒンカピー
- ツール・ド・ルクセンブルク 総合優勝、ステージ優勝 ランス・アームストロング
1999年
- アメリカ合衆国選手権 個人ロードレース 優勝 マルティ・ジェミソン
- ダンケルク4日間レース 新人賞 クリスティアン・ヴァンデヴェルデ
2000年
- グランプリ・エディ・メルクス 優勝 ヴィアチェスラフ・エキモフ
- シドニーオリンピック
- 個人タイムトライアル 金メダル ヴィアチェスラフ・エキモフ[1]
2001年
- ヘント~ウェヴェルヘム 優勝 ジョージ・ヒンカピー
- サンフランシスコ・グランプリ 優勝 ジョージ・ヒンカピー
2002年
- アメリカ合衆国選手権 個人ロードレース 優勝 チャン・マックレー
- ブエルタ・ア・ムルシア 総合優勝 ビクトル・フーゴ・ベーニャ
2003年
- ツール・ド・フランス 第4ステージ(TTT) 優勝
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 総合優勝 (第20ステージ優勝) ロベルト・エラス
2004年
2005年
- クールネ~ブリュッセル~クールネ 優勝 ジョージ・ヒンカピー
- ツアー・オブ・ジョージア 総合優勝 トム・ダニエルソン
- ジロ・デ・イタリア 総合優勝 (第11ステージ優勝) パオロ・サヴォルデッリ
- ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ 総合優勝 ヤロスラフ・ポポヴィッチ
- クリテリウム・デュ・ドーフィネ・リベレ
- ツール・ド・フランス
- エネコ・ツアー 第1,5ステージ 優勝 マックス・ファンヘースヴァイク
- GP西フランス・プルエー 優勝 ジョージ・ヒンカピー
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 第6ステージ 優勝 マックス・ファンヘースヴァイク
2006年
- イギリス選手権 シクロクロス 優勝 ロジャー・ハモンド
- ツアー・オブ・カリフォルニア 第2,5ステージ 優勝 ジョージ・ヒンカピー
- デ・パンネ3日間 総合優勝、山岳賞 (第1,4ステージ 優勝) ライフ・ホスト
- ツール・ド・ロマンディ プロローグ 優勝 パオロ・サヴォルデッリ
- ジロ・デ・イタリア パオロ・サヴォルデッリ
- 日本選手権 個人ロードレース&個人タイムトライアル 優勝 別府史之
- ツール・ド・フランス
- ツアー・オブ・オーストリア 総合優勝 トム・ダニエルソン
- ドイツ・ツアー 新人賞(プロローグ 優勝) ウラディミール・グセフ
- エネコ・ツアー 第4ステージ 優勝 ジョージ・ヒンカピー
- ベルギー選手権 個人タイムトライアル 優勝 ライフ・ホスト
- アメリカ合衆国選手権 個人ロードレース 優勝 ジョージ・ヒンカピー
- ツール・ド・ポローニュ 第1ステージ 優勝 マックス・ファン・ヘースウィック
- ブエルタ・ア・エスパーニャ
- 山岳賞(第11ステージ 優勝) エゴイ・マルティネス
- 第17ステージ 優勝 トム・ダニエルソン
- チーム総合優勝
2007年
- チャレンジ・ブエルタ・ア・マリョルカ 優勝 トマス・ヴァイトクス
- ツアー・オブ・カリフォルニア 総合優勝 (プロローグ,第5ステージ 優勝) リーヴァイ・ライプハイマー
- ブエルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシア 第4ステージ 優勝 アルベルト・コンタドール
- パリ~ニース
- ブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオン 総合優勝、複合賞、ベストスペイン人ライダー賞(第4ステージ 優勝) アルベルト・コンタドール
- デ・パンネ3日間 第4ステージ 優勝 ステイン・デヴォルデル
- ツアー・オブ・ジョージア
- 総合優勝、新人賞 ヤネス・ブライコヴィッチ
- 第3ステージ 優勝 ジャンニ・メールスマン
- 第4,5ステージ 優勝 リーヴァイ・ライプハイマー
- チーム総合優勝
- ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ 第3ステージ 優勝 アラン・デイヴィス
- ツアー・オブ・ベルギー 総合優勝(第3ステージ 優勝) ウラディミール・グセフ
- ツール・ド・スイス 山岳賞(第6ステージ 優勝) ウラディミール・グセフ
- ツアー・オブ・チンハイレイク
- ポイント賞(第1,3,5,6,9ステージ 優勝) アラン・デイヴィス
- 第8ステージ 優勝 ホセ・ルイス・ルビエラ
- ロシア選手権 個人タイムトライアル 優勝 ウラディミール・グセフ
- ベルギー選手権 個人ロードレース 優勝 ステイン・デヴォルデル
- アメリカ合衆国選手権 個人ロードレース 優勝 リーヴァイ・ライプハイマー
- ツアー・オブ・オーストリア
- 総合優勝(第7ステージ 優勝) ステイン・デヴォルデル
- 第5ステージ 優勝 ジャンニ・メールスマン
- ツール・ド・フランス
- ツール・ド・ラン 第2ステージ 優勝 ブライアン・ヴァンボルグ
- ツアー・オブ・ミズーリ
- 総合優勝(第2ステージ 優勝) ジョージ・ヒンカピー
- 第3ステージ 優勝 リーヴァイ・ライプハイマー
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 第14ステージ 優勝 ジェイソン・マッカートニー
2007年陣容 編集
GM ヨハン・ブリュイネール
関連項目 編集
戦略が非常に類似しているチーム
脚注 編集
- ^ タイラー・ハミルトンの失格による繰上げ
参考文献 編集
- Cyclingnews (英語)
- Cyclingnews (英語)
- Discovery Channel Pro Cycling Team Report (英語)
- ディスカバリーチャンネルが今シーズン限りで解散 - CYCLINGTIME.com 2007年8月12日付
- ディスカバリーチャンネル2006チームプレゼンテーション - CYCLINGTIME.com 2006年1月26日付
- CYCLISMAS (英語)
- RKP (英語)