Wikipedia

盆ギリ恋歌

サザンオールスターズの楽曲
サザンオールスターズ > サザンオールスターズの作品 > 盆ギリ恋歌

「盆ギリ恋歌」（ぼんギリこいうた）は、サザンオールスターズの楽曲。自身の4作目の配信シングルとして、タイシタレーベル / SPEEDSTAR RECORDSからダウンロード配信・ストリーミングで2023年7月17日に発売された。

「盆ギリ恋歌」
サザンオールスターズの配信限定シングル
リリース2023年7月17日
日本の旗 日本
規格デジタル・ダウンロード
ストリーミング
ジャンルロック
レーベルタイシタレーベル
SPEEDSTAR RECORDS
作詞者桑田佳祐
作曲者桑田佳祐
プロデュースサザンオールスターズ
チャート順位
サザンオールスターズ シングル 年表
愛はスローにちょっとずつ
（2019年）		 盆ギリ恋歌
（2023年）		 歌えニッポンの空
（2023年）
Official Music Video
「盆ギリ恋歌」 - YouTube
ライブ映像
盆ギリ恋歌 ［Live at 茅ヶ崎公園野球場, 2023］ - YouTube

背景・リリース 編集

前作「愛はスローにちょっとずつ」から約3年11か月ぶりとなる新曲[注釈 1]。本作品のリリースはデビュー記念日（6月25日）の前日にあたる2023年6月24日に桑田のラジオ番組『桑田佳祐のやさしい夜遊び』（TOKYO FM）にてサザンとしての活動再開及び『茅ヶ崎ライブ2023』の開催決定の報告と共に発表され、本作品以降新曲を3カ月連続で配信することも明かされた[5]。放送後にメンバーはこれに際してコメントを発表し、ファンと生まれ育った日本及びそれぞれの故郷への感謝や愛郷の念を綴っており[注釈 2][14]、この思いが『茅ヶ崎ライブ2023』開催のきっかけとなり、本作品と次作「歌えニッポンの空」の歌詞のコンセプトにもなっている[15][16][17]。45周年を記念して開設された特設サイトでは後者の歌詞を引用した「"ここが故郷（ふるさと） 歌えニッポンの空" サザンオールスターズ、参ります!!」というキャッチコピーが掲載された[16]。また、この二作と「Relay〜杜の詩」は共通したテーマを持つ三部作であるとメディアでは語られている[18]。これらの楽曲はいずれも茅ヶ崎やレコーディングで通う東京・青山をテーマとしたものであり、鍵となる言葉として"ふるさと"がモチーフに取り入れられている[18][19][20]。

プロモーション 編集

テレビ披露 編集

放送日 番組名 放送局 披露曲 出典
2023年8月4日 ミュージックステーション テレビ朝日 「歌えニッポンの空」
「盆ギリ恋歌」
「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート」 		[21][22]
2023年8月17日 NHK MUSIC SPECIAL サザンオールスターズ シン・日本の夏ライブSP!! NHK総合 「歌えニッポンの空」
「盆ギリ恋歌」
「チャコの海岸物語」
「東京VICTORY」
「My Foreplay Music」
「涙のキッス」
「栄光の男」
「OH!! SUMMER QUEEN 〜夏の女王様〜」
「太陽は罪な奴」
「真夏の果実」
「希望の轍」
「勝手にシンドバッド」
「Oh! クラウディア」 		[23][24]

チャート成績 編集

2023年7月31日付のオリコン週間デジタルランキングで初週1.6万DLを売り上げて、初登場3位にランクインした[1]。同年7月26日付のBillboard JAPANダウンロード・ソング・チャート“Download Songs"でも1.6万DLで3位にランクインしている[2]。

収録曲 編集

  1. 盆ギリ恋歌
    （作詞・作曲：桑田佳祐 / 編曲：サザンオールスターズ & 片山敦夫）[16]
    ファンキーなロックナンバーで、サザンが得意とするエキゾチックな曲に仕上がっている[5]。その一方で、非常にシンプルなコードで構成されており、ボーカルパートの主旋律のメロディはピアノで言うところの白鍵でほとんどの部分が構成されている。意味があるようでないような、桑田らしい奇想天外な歌詞が並んでおり、曲を作るにあたってイメージした言葉は【神社・仏閣・烏帽子岩】、【江ノ島・歌舞伎町・パッポン通り】、【風俗・民族・ヒト科妄想属】、【愛倫・欲望・魑魅魍魎】だったという[5]。また、2番のサビの歌詞ではサザンビーチやそこで夏場に経営されている海の家『夏倶楽部』[注釈 3]及び経営者の名前が登場しており、ミュージック・ビデオにも本人が出演している[26][16]。なお、この人物は桑田の小・中学時代の同級生であり[27][28]、2013年には「桑田佳祐さんに茅ヶ崎市民栄誉賞を贈るべく推薦する会」のメンバーにもなっている[29]。2023年6月24日放送の『桑田佳祐のやさしい夜遊び』を夫婦で聴いた際にも「あいつ、本当に茅ヶ崎が好きなんだな、ありがたいよな」と桑田の茅ヶ崎を愛する姿勢を称え語り合っていた[27]。また、本楽曲の歌詞に名前が登場したことについても「ニクいことするよね。俺も年だから少し落ち着こうと思ってたけど、仕方ない、あいつががんばっている間は、がんばるしかねえじゃん」とコメントしている[27]。アウトロの前にはデビュー曲である「勝手にシンドバッド」の《江ノ島が見えてきた 俺の家も近い》という歌詞が念仏を唱えるような形で引用されている[30]。
    タモリは本楽曲に高い評価を与えており、「（サザンの）曲、本当にいいんですけど、ちょいちょい『盆ギリ恋歌』、ああいうふうなことをたまにやるでしょ。あれ、俺好きだね」と語っている[31]。
    「歌えニッポンの空」と共に2023年6月24日放送の『桑田佳祐のやさしい夜遊び』で初めて音源が解禁され[5]、7月10日からは全国のラジオ局で本楽曲のオンエアが開始された[32]。
    7月19日の午前0時にミュージック・ビデオ (MV) がサザンオールスターズ公式YouTubeチャンネルにて公開された[33]。本楽曲のMVにて演奏するメンバーを取り囲む、顔を編み笠で覆った怪しげなダンサーたちによる独特な踊りは「盆ギリ踊り」と呼ばれ、7月21日には定点カメラで撮影したショート動画が、公式YouTubeチャンネルにて公開された[34]。また、ユーザーが動画投稿する際に同楽曲の音源を選択し、TikTokとInstagramで動画投稿することや、YouTube（通常の動画およびショート動画）で動画投稿することが可能になっている[34]。

関連項目 編集

脚注 編集

[脚注の使い方]

注釈 編集

  1. ^ 一部メディアでは4年ぶりの新曲と表記されている[3][4]。
  2. ^ かねてから桑田は2000年に開催した茅ヶ崎ライブで「茅ヶ崎に生まれて良かったです!!」[6][7]、東日本大震災発生から一週間後に放送された『桑田佳祐のやさしい夜遊び』では「日本の国民のみなさんは素敵で優しい人たちだと思う。この国に生まれて良かったなと思います」といった生まれ育った日本及び茅ヶ崎市への愛と感謝の念を発言している[8]。また、地元である神奈川県の地名や日本の文化を歌詞やライブの演出に取り入れたり[9][10][11]、バックモニターに日の丸を掲揚したり[11][12]、国歌「君が代」を歌唱するなどのパフォーマンスも行っている[13]。
  3. ^ 『夏倶楽部』において桑田は『桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜』（フジテレビ系）2009年7月20日・27日放送分第13・14回 「海の日記念スペシャルライブ」でミニライブを開催したことがあり、経営者本人も同番組に顔出しで出演している[25]。

出典 編集

  1. ^ a b オリコン週間デジタルシングルランキング2023年7月31日付 オリコン 2023年7月26日閲覧
  2. ^ a b 【ビルボード】米津玄師「地球儀」がDLソング初登場1位、サザン／INI／UVERworldがトップ10デビュー Billboard JAPAN 2023年7月26日配信 2023年7月30日閲覧
  3. ^ サザンオールスターズの45周年開幕！4年ぶり新曲「盆ギリ恋歌」発表＆「茅ヶ崎ライブ」4DAYS開催音楽ナタリー 2023年6月25日配信 2023年6月29日閲覧
  4. ^ サザンオールスターズ45周年 43年ぶり3ヶ月連続新曲&10年ぶり茅ヶ崎ライブ発表「皆様との素敵な逢瀬の時間となりますように」ORICON NEWS 2023年6月25日配信 2023年6月29日閲覧
  5. ^ a b c d デビュー45周年のサザンオールスターズ　新曲を3カ月連続配信　第1弾は7月17日発売の「盆ギリ恋歌」スポニチアネックス 2023年6月25日配信・閲覧
  6. ^ 「この青い空、みどり 〜BLUE IN GREEN〜」CD盤収録。
  7. ^ 【サザンオールスターズ40周年への轍】2000年 悲願の茅ヶ崎“凱旋”コンサート　最大のヒット曲『TSUNAMI』発売3カ月で250万枚を突破 zakzak 2019年4月15日配信 2021年5月5日閲覧。
  8. ^ 桑田佳祐と吉田拓郎との隠された過去。今日までそして明日から。 - Techinsight 2011年3月20日配信 2022年5月5日閲覧。
  9. ^ さすが「神奈川県出身」だと思う芸能人ランキング! 2位「中居正広」に大差をつけた1位は?AllAbout NEWS 2023年4月23日配信 2023年4月27日閲覧。
  10. ^ サザンオールスターズ - 通りゃんせ SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
  11. ^ a b 桑田佳祐 – 涙をぶっとばせ!!（Full ver.） Youtube 2020年5月5日配信 2020年12月9日閲覧。2:15 - 2:17を参照。
  12. ^ ぴあDay(1984年)1984年7月の「ぴあ」 ぴあDAY 2019年7月5日配信 2020年12月8日閲覧。
  13. ^ シークレットライブ '99 SAS 事件簿 in 歌舞伎町 SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
  14. ^ "サザンオールスターズ45周年イヤー開幕! 三ヶ月連続、新曲配信リリース決定!! & 10年ぶり"故郷"での野外ライブ「茅ヶ崎ライブ2023」4DAYS開催決定!!" (HTML) (Press release). サザンオールスターズオフィシャルサイト. 25 June 2023. 2023年6月25日閲覧。
  15. ^ サザンオールスターズ「茅ケ崎ライブ」開催決定　10年ぶり　桑田佳祐の故郷である“聖地”茅ケ崎でスポニチアネックス 2023年6月25日配信 2023年6月26日閲覧
  16. ^ a b c d サザンオールスターズ45周年特設サイト 2023年6月25日配信・閲覧
  17. ^ サザンオールスターズ、45周年を故郷・茅ヶ崎からスタートする特別な意味　桑田佳祐のラジオや新曲を受けて考えるリアルサウンド 2023年6月29日配信 2023年7月21日閲覧
  18. ^ a b 月刊ローチケ 2023年8月15日号 P2より。
  19. ^ サザンオールスターズ 新曲「歌えニッポンの空」8月2日(水)配信リリース決定!!SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE 2023年7月30日配信・閲覧
  20. ^ サザン桑田佳祐さん、神宮外苑を憂える新曲　坂本龍一さん遺志つなぎ毎日新聞 2023年9月3日配信・閲覧
  21. ^ サザンオールスターズ「歌えニッポンの空」試聴動画公開、「Mステ」でテレビ初パフォーマンス,2023年8月2日,音楽ナタリー
  22. ^ sasfannetの2023年8月5日のツイート、2023年8月5日閲覧。
  23. ^ 8月17日22時放送 NHK MUSIC SPECIAL サザンオールスターズ シン・日本の夏ライブSP!!NHK MUSIC 2023年8月14日配信 2023年8月27日配信
  24. ^ NHK MUSIC SPECIAL サザンオールスターズTVでた蔵 2023年8月17日配信 2023年8月27日配信
  25. ^ 「桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜 あいなめBOX」（アミューズソフトエンタテインメント、2010年）DISC-3。
  26. ^ サザンオールスターズ - 盆ギリ恋歌 ［Official Music Video］YouTube 2023年7月19日配信・閲覧。
  27. ^ a b c 朝日新聞神奈川版 2023年6月26日号 15面
  28. ^ サザンビーチちがさきで海の家を営む大久保義雄さん。 ニッポン放送『キキマス！ 湘南ライフ!!』ニッポン放送 2023年6月28日閲覧。
  29. ^ 桑田さんに市民栄誉賞を 地元団体が会を発足タウンニュース 茅ヶ崎版 掲載号：2013年7月5日号
  30. ^ サザンオールスターズ、45周年の幕開けを告げる「盆ギリ恋歌」　新鮮さと中毒性に満ちた“時空を超えたエロソング”にリアルサウンド 2023年7月22日配信 2023年8月5日閲覧。
  31. ^ 『Mステ』2023年最強パフォーマンスベスト30発表 5人体制最後のキンプリにファン悲喜こもごもORICON NEWS 2024年1月12日配信 2024年2月10日閲覧
  32. ^ 茅ヶ崎ライブ控えるサザンオールスターズ、奇想天外な夏ソング「盆ギリ恋歌」ラジオオンエア開始,音楽ナタリー,2023年7月10日
  33. ^ サザンオールスターズの新曲「盆ギリ恋歌」MV公開、祭会場でド派手にパフォーマンス,音楽ナタリー,2023年7月19日
  34. ^ a b サザンオールスターズ、新曲「盆ギリ恋歌」MVの“盆ギリ踊り”振付ダンス動画公開リアルサウンド 2023年7月21日配信・閲覧

外部リンク 編集

「https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=盆ギリ恋歌&oldid=99692989」から取得