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概要編集

1951年昭和26年)に、中央アルプス県立自然公園に指定された。『日本百名山』の著者である深田久弥が同著を執筆する際、木曽山脈南半分から一つ選ぼうとして南駒ヶ岳と空木岳とで迷った結果、最終的にはわずかに背が高いこと、そして山名の美しさから空木を選んだという[3]。また山頂には、二等三角点があり、花崗岩の大きな岩が乱立する。山頂直下の北東には空木駒峰ヒュッテがあり、その先の稜線上には「駒石」(写真)と呼ばれる巨石がある。東北東に広がる空木平カールには無人小屋の空木平避難小屋がある。

山名の由来編集

山名は、春に麓の伊那谷から見上げた時、空木岳の頂上だけ雪が残っているのが見え、その残雪模様が卯木(ウツギ)に似ているためとされている[4][5]。また、ウツギの木が多いことも由来であるとする説もある[6]。西側に下った鞍部は木曽殿越と呼ばれ、平安時代1180年治承4年)に、武将木曾義仲が越えたという伝説があり、登山道には「義仲の力水」と呼ばれる水場がある。干天時には、涸れることがある。

自然・環境編集

山頂一帯は花崗岩の岩場であり、その白い砂礫地となっている。空木岳の頂上東側は空木平カールと呼ばれる圏谷地形で、森林限界ハイマツ帯の高山植物の宝庫である。北隣の東川岳からは目の前に立ちはだかるようなピラミッド状の空木岳を見渡せる。1960年(昭和15年)から翌年にかけて周辺で見られたライチョウは、その後確認されていない。周辺では、西側が風が吹くことが多く、風向きが変わると天気の変わり目となることが多い。

周辺の動植物編集

山頂付近には、オコジョホシガラスイワヒバリなどが生息し、山腹にはニホンカモシカニホンジカなどが生息している。東斜面の空木平では、チングルマハクサンイチゲタカネグンナイフウロアオノツガザクラなどの高山植物が見られる。

登山編集

登山ルート編集

  • 中央アルプス縦走ルート
山頂は、中央アルプスの主稜線にあり南北の縦走ルートとなっている。千畳敷カールから木曽駒ヶ岳に登り、空木岳まで縦走して、池山尾根を下るルートがよく利用されている。
  • 池山尾根のルート
菅ノ台(駒ヶ根高原)から池山尾根に沿ったルート。下部の池山小屋付近では、池山を通る稜線ルートと山腹を通るルートがある。上部では、駒石を通る稜線ルートと空木平を通るルートがある。
  • 倉本からのルート
JR東海中央本線倉本駅から、二つの尾根を越えて、木曽殿越に至るルート。伊奈川ダムからの伊奈川林道を通るルートは、うさぎ平でこのルートに合流する。

周辺の山小屋編集

中央アルプスの有人の山小屋は、完全予約制となっている。駒ヶ岳頂上山荘にのみキャンプ指定地がある。

画像 名称 所在地 収容
人数
備考
  宝剣山荘 浄土乗越すぐ西 300人
  天狗荘 浄土乗越すぐ西 300人
  駒ヶ岳頂上山荘 山頂と中岳との鞍部 150人 キャンプ指定地
テント80張り)
  檜尾避難小屋 檜尾岳山頂直下の東側 20人 無人小屋
駒ヶ根市
  木曽殿山荘 標高2,490 m地点
木曽殿越の鞍部
100人 小屋西に義仲の力水
  空木駒峰ヒュッテ 山頂直下の東側 30人 食事提供なし
  空木平避難小屋 空木平 20人 無人小屋
  摺鉢窪避難小屋 摺鉢窪カール 30人 無人小屋
  池山小屋 池山尾根
池山の南南西
20人 無人小屋

地理編集

周辺の山編集

中央アルプスの中部の主稜線上にある。東北東には池山尾根、東南東には丸山尾根が延びる。北西の東川岳との鞍部は「木曽殿越」と呼ばれる。

 
小秀山から望む中央アルプス
山容 名称 標高
m
三角点 空木岳からの
方角と距離 (km)
備考
  御嶽山 3,067 (一等)
3063.41
 北西 36 日本百名山
  木曽駒ヶ岳 2,955.95 一等  北 7.9 日本百名山
木曽山脈最高峰
  檜尾岳 2,727.74 三等  北 3.7
  熊沢岳 2,778  北北西 2.6
  東川岳 2,671  北西 1.3 ひがしかわだけ
  空木岳 2,863.71 二等[1]   0 日本百名山
木曽山脈第二高峰
  赤椰岳 2,798  南 1.4 あかなぎだけ
  田切岳 2,730  南 1.4
  南駒ヶ岳 2,841  南南西 2.0 日本二百名山
  越百山 2,613.24 三等  南南西 4.6 日本三百名山

源流の河川編集

以下が主な源流の河川で、太平洋伊勢湾に流れる。

交通・アクセス編集

空木岳の風景編集

空木岳の山容編集

空木岳からの眺望編集

八ヶ岳連峰南アルプス糸瀬山空木平三ノ沢岳木曽駒ヶ岳南駒ヶ岳 

脚注編集

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  1. ^ a b 基準点成果等閲覧サービス”. 国土地理院. 2016年11月18日閲覧。
  2. ^ 日本の主な山岳標高(長野県)、国土地理院、2010年12月16日閲覧。
  3. ^ 深田久弥『日本百名山』、朝日新聞社ISBN 4-02-260871-4
  4. ^ 『日本の山1000』山と渓谷社、438ページ。ISBN 4-635-09025-6
  5. ^ 『コンサイス日本山名辞典』三省堂ISBN 4-385-15403-1
  6. ^ 『日本二百名山』昭文社、131ページ。ISBN 4-398-22001-1
  7. ^ 『山と高原地図 木曽駒・空木岳 中央アルプス2010』昭文社、ISBN 978-4-398-75720-3
  8. ^ 『ヤマケイ アルペンガイド 中央アルプス 御嶽山・白山』山と渓谷社、ISBN 4-635-01320-0

参考文献編集

関連項目編集