駒ヶ根市

日本の長野県の市

駒ヶ根市(こまがねし)は、長野県南部(南信地方)の

こまがねし
駒ヶ根市
Komagane City.jpg
駒ケ根市街と中央アルプス
駒ヶ根市旗 駒ヶ根市章
駒ヶ根市旗 駒ヶ根市章
日本の旗 日本
地方 中部地方甲信越地方信越地方
都道府県 長野県
市町村コード 20210-0
法人番号 5000020202100 ウィキデータを編集
面積 165.86km2
(境界未定部分あり)
総人口 31,910[編集]
推計人口、2020年8月1日)
人口密度 192人/km2
隣接自治体 伊那市上伊那郡飯島町中川村宮田村木曽郡上松町大桑村下伊那郡大鹿村
市の木 アカマツ
市の花 スズラン
市の昆虫 ハッチョウトンボ
駒ヶ根市役所
市長 伊藤祐三
所在地 399-4192
長野県駒ヶ根市赤須町20番1号
北緯35度43分43.6秒東経137度56分1.9秒
Komagane city hall.JPG
外部リンク 公式ウェブサイト

駒ヶ根市位置図

― 市 / ― 町 / ― 村

特記事項
  • 面積は、宮田村との間に境界未定部分があるため
    参考値。
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名称編集

市名は、小・中・高等学校に電話で応募依頼し、公募から僅か3日で決定したものである[1]木曽駒ヶ岳の麓に位置することに由来するが、木曽駒ヶ岳(本岳)は市域ではない。応募市名には駒ヶ根市のほか、「瑞穂」「天竜」「伊南」「信濃」などがあった[1]。駒ヶ根という名称は隣の宮田村にあったキャンプ場の名称であり、木曽郡上松町の旧称も駒ヶ根村であった。

2005年、近隣の飯島町および中川村と合併し、「中央アルプス市」という新名称に改名しようとしたが、その是非を問う住民投票で反対多数となり合併を断念した。カタカナの新名称が住民に受け入れられなかったのが原因とされる。結局、合併自体が白紙撤回されて、その後合併協議会も解散となった。似たような例は愛知県知多半島の「南セントレア市」でも起こり、いずれも大きなニュースとなった。

概要編集

伊那谷の中央部、天竜川河岸段丘上に位置する都市である。中央アルプス木曽山脈)と南アルプス赤石山脈)を望める所から、「アルプスが二つ映えるまち」をキャッチフレーズとしている。

稲作電機精密機械工業が盛ん。ケンウッドの創業の地であり、本社機能移転後も事業所を置いていたが、現在ではすべて移転している。また、養命酒製造が唯一工場を置く生産地(養命酒発祥地は隣村の中川村[2])でもあり、養命酒のテレビCMにはたびたび駒ヶ根工場が登場している。

酒造メーカーも多く日本酒地ビールワインと、多様なアルコール飲料が造られている。 特に、日本酒を造っている酒造株式会社長生社(主要銘柄「信濃鶴」)は、日本で5番目に純米酒しか造らない「純米蔵」になった酒造である。

青年海外協力隊の訓練所が置かれており[3]、多くの訓練生と共に多くの外国人が住む、国際色豊富な都市でもある。そのため、市内の保育園幼稚園小学校は、地元外国人との国際交流に力を入れている。

2000年代から土地区画整理事業により住宅地や商業地の整備が進んだが、反面財政は悪化し事業費負担の影響で、市債残高は2005年度末に414億1767万円とピークに達し、その後減少したが、2010年度末で396億8661万円となっている。第三セクター分などを含め、市が将来負担すべき実質的な負債額の度合いの「将来負担比率」は2010年度決算で167・7%となっており、これは県内市町村で最悪の財政状況である[4]

地理編集

 
上空からの伊那谷木曽駒ケ岳(中央左)とその麓写真中央右が駒ヶ根市

地域編集

大きく分けて赤穂地区と東伊那中沢地区に分かれる。赤穂地区を上在(うわざい)、東伊那・中沢地区を竜東(りゅうとう)と呼ぶこともあり、文化や方言も少し異なる(赤穂地区が飯田寄り、東伊那・中沢地区が伊那寄り)。

隣接する自治体編集

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市の区域の西端は木曽山脈(中央アルプス)の主稜線であり、宝剣岳檜尾岳熊沢岳、東川岳、空木岳が隣接する自治体とにまたがる山。東端は伊那山地の主稜線であり、高鳥谷山、戸倉山 (伊那市・駒ヶ根市)陣馬形山(山頂部は中川村)が隣接する自治体とにまたがる山。

河川編集

中心市街地の西側の伊那谷に天竜川が南北に流れ、その支流である太田切川が市の北端の宮田村との境界付近を東西に流れ、中田切川が市の南端の飯島町との境界付近を流れる[5]

  • 中田切川、上穂沢川(わぶざわがわ)、如来寺川、鼠川、七面川、田沢川、宮沢川、古田切川(ぶったぎりがわ)、精神川、下間川(したまがわ)、新宮川(しんぐうがわ)、中曽倉川、大曽倉川、古屋敷沢川(ふるやしきざわがわ)、天王川、唐沢川、北側、塩田川、太田切川[6]

歴史編集

宮田町は合併には極めて消極的であり、町民大会では95%が合併反対の意向を示したという。しかし翌日までに宮田町が合併の意思表示をしなかった場合、赤穂町側は永久に市制施行できない状況であったため(地方自治法の改正のため)合併を議決。その後宮田町による合併反対運動により合併取り消しを議決し一旦白紙になるも、が合併の法律的正当性を主張したため再び合併が推進される。宮田町では住民投票が行われ、約88%の反対票が出たが、赤穂町、中沢村、伊那村の3町村は法律的正当性を武器に駒ヶ根市成立の既存事実を作る方向へ力を向けて行き、通常の手段では和解は不可能な状況になる。

結局「市制後分離」以外に打つ手はなしの意思が固められ、市制施行後の分立の内容をもつ誓約書が調整され一旦合併。駒ヶ根市発足後10日後に宮田側は分立の申し入れを行い、[7][1]。その結果、1957年3月31日までに再合併するという条件で分立し宮田村となるも、再合併を拒否し続け今日に至る。反対理由は以下のようなものであったという[1]

    • 町村としての適正規模を忘れて徒に流行的感度でこの問題に臨んでおり極めて皮相である。
    • 地方自治の主体性と本質の無視、即ち町村民の不便不利益を無視し、単なる商業的取引を重点にしている。
    • 風土・慣習の異なる地域の合併は無理を生ずる。
    • 合併後は施策が中央のみに集中し末端部落町民が顧みられなくなる。
    • 合併を忠実に履行する者は、県庁や地方事務所に対する忠僕であって町村民の忠僕ではない。

人口編集

 
駒ヶ根市と全国の年齢別人口分布(2005年) 駒ヶ根市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 駒ヶ根市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

駒ヶ根市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


行政編集

歴代市長
氏名 就任年月日 退任年月日
初代 芦部啓太郎 1954年8月9日 1955年12月28日
2代 北原名田造 1956年1月29日 1968年1月28日
3代 座光寺久男 1968年1月29日 1976年1月28日
4代 竹村健一 1976年1月29日 1988年1月28日
5代 中原正純 1988年1月29日 2008年1月28日
6代 杉本幸治 2008年1月29日 2020年1月28日
7代 伊藤祐三 2020年1月29日 現職

立法編集

市議会編集

  • 議長:三原一高
  • 議員:15人(任期:2023年4月29日まで)

長野県議会(駒ヶ根市選挙区)編集

  • 定数:1人
  • 任期:2019年(平成31年)4月30日 - 2023年(令和5年)4月29日
  • 議員:佐々木祥二

衆議院編集

選挙区 議員名 党派名 当選回数 備考
長野県第5区飯田市伊那市駒ヶ根市上伊那郡下伊那郡 宮下一郎 自由民主党 5 選挙区

教育編集

学校編集

小学校
大学

社会教育編集

交通編集

鉄道路線編集

市の中心となる駅:駒ケ根駅

東海旅客鉄道(JR東海)

道路編集

 
駒ヶ根市中心部周辺の空中写真。1976年撮影の3枚を合成作成。
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。

バス編集

かつては路線バス(駒ヶ根駅~東伊那方面、駒ヶ根駅~中沢方面)が運行されていたが廃止された。代替手段としてコミュニティバス伊那バス駒ヶ根営業所担当)が運行されるも、それらも廃止となった[注釈 1]。代替手段として乗り合いのタクシー「こまタク」が導入された。

高速バス編集

こまタク編集

市内を循環するバス路線が廃止されたため、代替手段として実証導入された。民間のタクシー会社と提携することで病院などに設けられた停留所と自宅をつなげることを目的としている。乗り合い型で、市内を5地区に分け各地区あたり平均して週に2日、一日に2往復する。ただし乗車するには前日までに電話予約する必要がある。

その他編集

経済編集

製造業編集

建設業編集

姉妹都市・提携都市編集

日本国内編集

友好都市

海外編集

姉妹都市

観光編集

 
ロープウェイの終点、千畳敷カール。氷河地形で夏は高山植物が咲き乱れる。木曽駒ヶ岳もここから近い。
観光スポット
祭り・イベント
  • こどもまつり(4月)
  • くらふてぃあ杜の市(6月)
  • 駒ヶ根の祇園祭・ゆかた祭り(7月に同日開催)
  • KOMA夏(7月)
  • 天竜ふるさと祭り・花火大会(8月下旬に同日開催)
  • ふれあい広場(9月)
  • 大御食神社例大祭(9月)
  • 大宮五十鈴神社例大祭(9月)
  • 駒ヶ根高原マラソン(9月)
  • 駒ヶ根もみじクラフト(9月)
  • 国際広場(10月)
名物

TBSの「ニュースの森」やテレビ東京系の人気番組「元祖!でぶや」にも紹介された)

著名な出身者編集

ゆかりの著名人編集

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ ただし、冬場に1時間に1本中央アルプス観光のみ運行 春~秋4/1-11/30の観光路線30分に1本 中央アルプス観光と伊那バス共同運行のしらび平線<ロープウェイ線:駒ヶ根駅~女体入口~菅の台バスセンター~駒ヶ根橋~しらび平駅>のみ現存している。
  2. ^ a b c d 中央高速バス飯田~新宿線 横浜線ベイブリッジ号 みすずハイウェイ 長野線ただし、駒ヶ根バスターミナルではなく、中央道駒ヶ根インターに停車のみ
  3. ^ 横浜線は以前 駒ヶ根市 宮田 沢渡伊那市 伊那インター前で昼行便も停車していた。
  4. ^ 2013年11月22日開業路線 ①伊那バス便 シティバス立川便と ②京王バス便のみ経路が異なる。①立川駅南口⇒昭島駅が3便<拝島車庫廃止> ②立川駅南口<八王子工業団地⇒南大沢駅廃止>が1便
  5. ^ 駒ヶ根発着長野線は以前 駒ヶ根市 宮田 沢渡伊那市 伊那インター前で昼行便も停車していた。のもあった

出典編集

  1. ^ a b c d e 駒ヶ根市誌刊行会(1979年)『駒ヶ根市誌 現代編 上巻』
  2. ^ 中川村 発行『中川村誌』下巻 近代・現代編/民俗編(2005年),p191-192
  3. ^ 訓練所概要 - 国際協力機構
  4. ^ 信州・取材前線:駒ケ根市政の課題(その1) 借金で財政厳しく毎日新聞2012年1月14日
  5. ^ 地図閲覧サービス・中田切川”. 国土地理院. 2019年1月28日閲覧。
  6. ^ 表-2 伊那圏域の対象区間」『天竜川水系 伊那圏域 河川整備計画』長野県、2012年11月、13ページ。
  7. ^ 長野県総務部地方課(1965年)『長野県町村合併誌』

関連項目編集

外部リンク編集