メインメニューを開く

笙野 頼子(しょうの よりこ、1956年3月16日 - )は日本小説家。本姓・市川。三重県出身、立命館大学法学部卒。

笙野 頼子
(しょうの よりこ)
誕生 市川 頼子(いちかわ よりこ)
(1956-03-16) 1956年3月16日(63歳)
日本の旗 日本三重県四日市市
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
教育 学士法学
最終学歴 立命館大学法学部
活動期間 1981年 -
ジャンル 小説
主題 ジェンダーフェミニズム
文学活動 ポストモダン文学
幻想小説
私小説
代表作 『二百回忌』(1993年)
『タイムスリップ・コンビナート』(1994年)
『金毘羅』(2004年)
『未闘病記――膠原病、『混合性結合組織病』の』(2014年)
主な受賞歴 群像新人文学賞(1981年)
野間文芸新人賞(1991年)
三島由紀夫賞(1994年)
芥川龍之介賞(1994年)
泉鏡花文学賞(2001年)
センス・オブ・ジェンダー賞(2004年)
伊藤整文学賞(2005年)
野間文芸賞(2014年)
デビュー作 『極楽』(1981年)
Portal.svg ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

自称「神道左翼」の立場からラディカルな政治性を打ち出し、私小説と幻想小説を周到なメタフィクションやポリフォニーを用いて過激に混成させた作風で、「闘う作家」「メタの女王」[1]などと呼ばれる。

2011年度より立教大学特任教授(文学研究科・比較文明学専攻博士課程前期課程)。

概要編集

自らアヴァン・ポップ作家と称し、藤枝静男内向の世代などの影響を受けた独自の私小説を得意とする。概説的には世界への違和感を社会的な視座に見据えつつ、不穏な幻想とスラップスティックなユーモアによって批評的に描くスタイルと言え、この傾向は90年代後半、「論争」を経てからより顕著になった。

初期の作品は緊密な文体で鬱屈した観念・心理表現と澄明な幻想描写の融和を試行した難解なものが多く、発表できても反応はほとんどなかったが、1990年代に賞を立て続けに獲得したことで一気に評価が高まった。デビュー自体は村上春樹高橋源一郎などのポップ文学の書き手と近い時期であるが、あまりに対蹠的な作風とその転換・再評価の時期に鑑みて、阿部和重らのように理論性と娯楽性を併せ持った、いわゆるJ文学作家の一人と言われることもある(本人はエッセイにおいてこのカテゴライズに疑念を表明している)。

研究者とも言える支持者には長編評論『笙野頼子 虚空の戦士』を著した清水良典がおり、笙野のさまざまな作品に積極的な評価を与えている。

来歴・人物編集

1956年、三重県四日市市に生まれ、伊勢市に育つ。 伊勢市立修道小学校伊勢市立五十鈴中学校三重県立伊勢高等学校卒業後、二浪して立命館大学法学部に入学し、主に民法を学ぶ。大学在学中より小説を書き始める。大学卒業後も他大学受験の口実のもと予備校に通いながら執筆していた。1981年、地獄絵図に固執する絵師の妄執と暗い情念を描いた「極楽」で第24回群像新人文学賞を受賞し、小説家デビュー。藤枝静男川村二郎木下順二から選評で賛辞を受けるも、田久保英夫はこれを「小説の文章とは思えない」と評した[2]

その後もひたすら両親からの仕送りを頼りに専業で小説を書き続けるが、向こう10年もの間は、いくつかの幻想文学的短篇が『群像』にかろうじて掲載されるほかは担当編集者からの没を受け続け[3]、また批評的な耳目からも遠ざかった。当然自身の収入はほとんどなく、現在でいう「引きこもり」のような生活のなか作品を執筆し続け、1991年、自身の境遇を思わせる女性のモノローグを介して他者や社会との断絶された関係を描き出した『なにもしてない』で野間文芸新人賞を受賞後、1994年、マジック・リアリズム的手法を用いて「先祖や身内や郷里との、無関係をも含む関係を、反リアリズムで表現」し[4]、「大地と共同体に挑んだ」[5]「二百回忌」で第7回三島由紀夫賞、海芝浦駅への紀行文的体裁の中で自由自在に時間軸を往還する語り口の「タイムスリップ・コンビナート」で第111回芥川賞を受賞し一気に注目を集める。また純文学新人賞として名のある上記三賞を受賞したことから「新人賞三冠王」などとも称された[6]

それらの受賞作と同時進行的に書かれた『硝子生命論』『レストレス・ドリーム』『増殖商店街』と作品を重ねるごとに80年代からの作風を次第に批評的にシフトさせていき、1996年に実母の病の中で「母と娘の間の愛憎のねじれと切なさ」を「言語のアクロバット」によって描いた[7]『母の発達』で第6回紫式部文学賞候補、1998年に東京で女性らしくなく独居する女性が妖怪化し、様々な都市の妖怪と出会う風刺的な『東京妖怪浮遊』で女流文学賞候補となる。しかしいずれも女性作家のみを対象にした賞であることから、「自分が取れば『女は得だ』と言われると思った」[8]という理由でいずれも辞退している。

こうして90年代の内に、スラップスティックな意匠と複雑な社会と自己の認識が作品にあらわれていくにしたがって、徐々にそれまでの澄明な硬質さから、くだけた口語や俗語、卑語などを交えた晦渋かつ饒舌な文体へと転換し、更に後述の「純文学論争」、作品ではそれら論敵への苛烈な批判を戯画的に作品化した『てんたまおや知らズどっぺるげんげる』頃を契機として、これまでのある種内向的な作風から、対外的な視野を持った批判的・戦闘的な作風に軸足を移すこととなった。

2001年、森茉莉を援用して既成文壇の「少女」観・女性観への批判を行いつつ森を「やおい」的な偏見から切り離して擁護すると共に、笙野の現在に至るポリフォニックで狂騒的な語り口を確立した『幽界森娘異聞』で第29回泉鏡花文学賞受賞。2004年、鈴木いづみらの先行作を想起させる(実際に参考文献として巻末に鈴木の著作が記載されている)男性的性差別の支配原理と「[9]」権益によって運営される女性国家・ウラミズモを通して男性原理的社会制度とそれに抵抗するフェミニズム双方の欺瞞を戯画的に描いたフェミニズム批評的ディストピア譚『水晶内制度』で第3回センス・オブ・ジェンダー賞受賞。2005年、生まれてすぐに一度死んだ女児に金毘羅が宿り女流作家となった、という奇抜な設定のもと、社会・政治に排斥された土俗神などへの言及をからめ自他に冷徹な考察を綴った『金毘羅』で第16回伊藤整文学賞受賞。近作に『金毘羅』『萌神分魂譜』『海底八幡宮』の三部作、「おんたこ」「論畜」「ロリリベ(ロリコン・リベラリズム)」などのユーモラスな自作タームを用いて日本の批評空間・政治言説へ痛烈な皮肉をぶつけた三部作『だいにっほん、おんたこめいわく史』『だいにっほん、ろんちくおげれつ記』『だいにっほん、ろりりべしんでけ録』、狂騒的な情況のなかで愛猫の死を越えていくまでの記録『おはよう、水晶――おやすみ、水晶』など。

近年ではそれまでの私小説と幻想の共存した世界観のみならず、日本の社会制度、殊に安直に男性原理をなぞるようなフェミニズムやジェンダー意識への風刺や、柄谷行人の文学観や西洋哲学・テクスト主義中心主義的な評論のような文学を取り巻く情況への疑義をこめつつ、「神道左翼」[10]としての立場からそれらの制度を自壊まで突き詰めるようなスケールの作品を志向している。また現代社会構造の戯画として「明治政府ちゃん」「美少女」「火星人」「遊郭」「ポルノ」「ロリコン」などの挑発的な道具立ても好んで用いる。またフォイエルバッハドゥルーズ(『千のプラトー──資本主義と分裂症』『批評と臨床』など)といった既存の哲学・思想の表立った援用も試みはじめる。

近年は主に『すばる』『文藝』両誌において連作『小説神変理層夢経』の執筆に着手していたが、2013年に自身がこれまで三十年以上膠原病混合性結合組織病)に罹患していたことが発覚、現在は継続的な治療を受けている。その闘病記である『未闘病記――膠原病、『混合性結合組織病』の』で第67回野間文芸賞受賞。

純文学論争編集

1998年頃、大塚英志が1980年代に主張した「売れない純文学は商品として劣る」との主張に対して笙野が抗議し、純文学論争となる[11]。さらに2002年には笙野は『ドン・キホーテの侃侃諤諤』[12]を発表して大塚の見解を、文学に商品価値のみを認める見解であり芸術としての文学に害を及ぼすものだと批判した。これに対して大塚は、『不良債権としての「文学」』[13]で、漫画雑誌の売り上げによって文芸誌の採算の悪さが補われていると主張してそれを批判の根拠とし、対症療法として提案した「既存の流通システムの外に文学の市場を作る」ために、また「文学」の「書き手」と「読者」が出会うための「文芸誌」ではない具体的な「場」として文学フリマを主催したが、これに関しても、笙野は、第1回だけに大塚がかかわり、その後事務局体制に移行したことを批判している。笙野の立場は純文学の徹底擁護であり、大塚のような考え方がでてくる背景として、「高給取り」の「編集者」こそが「文学は駄目だ駄目だ」という声を発していると指摘している[14]。しかし笙野は漫画などに対する攻撃を行っているわけではなく、『多重人格探偵サイコ』などのヒット漫画の原作者という大塚が、ジャンプの売り上げが『すばる』、マガジンの売り上げが『群像』を支えている、とまるで「漫画全体の代表者」であるように振る舞っての文学への攻撃に反論している。更に「駄目」なものと一方的に断じていたはずの文芸雑誌で連載を行っているという言行不一致や、漫画の側では文学寄り、文学の側では漫画寄りの論者として態度を変える大塚の批評的なスタンス、更に大塚が編集側に働きかけ笙野を誌上からパージし反論を封じたことなどを批判した。

この件について笙野に批判されたこともある小谷野敦は、文学に無知な大塚の暴論に笙野が怒ったのも無理はないが、大塚が不誠実にも無視したため、笙野は「ついにおかしくなり、自分に異をとなえる者に対しては罵詈雑言を投げつけ、ついには小説中に登場させ、名をあげずに罵倒するようになってしまった」とし、「大塚に滅ばされた作家[要校閲] 」と笙野のことを評している[15]

文学賞選考委員歴編集

作品一覧編集

小説編集

  • 極楽 笙野頼子・初期作品集1
    • 極楽(『群像』1981年6月号)
    • 大祭(『群像』1981年11月号)
    • 皇帝(『群像』1984年4月号)
      • 1994年11月30日、河出書房新社、ISBN 9784309009476
      • 『極楽・大祭・皇帝―笙野頼子初期作品集』2001年3月10日、講談社文芸文庫、ISBN 9784061982529
  • 夢の死体 笙野頼子・初期作品集2(1994年11月30日、河出書房新社、ISBN 9784309009483
    • 海獣(『群像』1984年8月号)
    • 冬眠(『群像』1985年4月号)
    • 夢の死体(『群像』1990年6月号)
    • 虚空人魚(『群像』1990年2月号)
    • 呼ぶ植物(『群像』1989年5月号)
  • なにもしてない
    • なにもしてない(『群像』1991年5月号)
    • イセ市、ハルチ(『海燕』1991年2月号)
  • 居場所もなかった
    • 居場所もなかった(『群像』1992年7月号)
    • 背中の穴(『群像』1991年10月号)
  • 硝子生命論(1993年7月15日、河出書房新社、ISBN 9784309008486
    • 硝子生命論(『文藝』1992年冬季号)
    • 水中雛幻想(『すばる』1991年9月号、初出時タイトル「アクアビデオ―夢の装置」)
    • 幻視建国序説(『ブックTHE文藝 1』1993年3月)
    • 人形暦元年 (書き下ろし)
  • レストレス・ドリーム
    • レストレス・ドリーム(『すばる』1992年1月号)
    • レストレス・ゲーム(『すばる』1992年10月号)
    • レストレス・ワールド(『すばる』1993年3月号)
    • レストレス・エンド(『文藝』1994年春季号)
  • 二百回忌
    • 大地の黴(『海燕』1992年7月号)
    • 二百回忌(『新潮』1993年12月号)
    • アケボノノ帯(『新潮』1994年5月号)
    • ふるえるふるさと(『海燕』1993年1月号)
  • タイムスリップ・コンビナート
    • タイムスリップ・コンビナート(『文學界』1994年6月号)
    • 下落合の向こう(『海燕』1994年1月号)
    • シビレル夢ノ水(『文學界』1994年9月号)
  • 増殖商店街(1995年10月27日、講談社、ISBN 9784062078993
    • 増殖商店街(『群像』1993年1月号)
    • こんな仕事はこれで終りにする(『群像』1994年11月号)
    • 生きているのかでででのでんでん虫よ(『群像』1995年7月号)
    • 虎の襖を、ってはならなに(『海燕』1995年1月号)
    • 柘榴の底(『海燕』1988年8月号)
  • 母の発達
    • 母の縮小(『海燕』1994年4月号)
    • 母の発達(『文藝』1995年秋季号)
    • 母の大回転音頭(『文藝』1996年春季号)
  • パラダイス・フラッツ(1997年6月20日、新潮社、ISBN 9784103976028
    • 初出 :『波』1996年1月号 - 1997年1月号
  • 太陽の巫女(1997年12月20日、文藝春秋、ISBN 9784163173900
    • 太陽の巫女(『文學界』1995年10月号)
    • 竜女の葬送(『文學界』1997年11月号)
  • 東京妖怪浮遊(1998年5月、岩波書店、ISBN 9784000241083
    • 東京すらりんぴょん(『毎日新聞』日曜版1996年4月7日 - 6月23日)
    • 単身妖怪・ヨソメ(『へるめす』1997年5月号)
    • 触感妖怪・スリコ(『へるめす』1997年7月号)
    • 団塊妖怪・空母幻(『世界』1998年1月号)
    • 抱擁妖怪・さとる(『世界』1998年2月号)
    • 女流妖怪・裏真杉(『世界』1997年3月号)
    • 首都圏妖怪・エデ鬼(『世界』1998年4月号)
  • 説教師カニバットと百人の危ない美女(1999年1月20日、河出書房新社、ISBN 9784309012582
    • 説教師カニバット(『文藝』1997年冬季号)
    • 百人の危ない美女(『文藝』1998年冬季号)
  • 笙野頼子窯変小説集 時ノアゲアシ取リ(1999年2月1日、朝日新聞社、ISBN 9784022573438
    • 時ノアゲアシ取リ(『一冊の本』1998年11月号)
    • 人形の正座(『群像』1995年11月号)
    • 一九九六、段差のある一日(『三田文学』1996年夏号)
    • 使い魔の日記(『群像』1997年1月号)
    • 壊れるところを見ていた(『文學界』1997年1月号)
    • 夜のグローブ座(『一冊の本』1997年3月号)
    • 魚の光(『新潮』1997年4月号)
    • 蓮の下の亀(『すばる』1998年1月号)
    • 全ての遠足(『群像』1998年1月号)
    • 一九九六・丙子、段差のある一年(書き下ろし)
  • てんたまおや知らズどっぺるげんげる(2000年4月20日、講談社、ISBN 9784062100953
    • てんたまおや知らズどっぺるげんげる(『群像』1998年7月号)
    • 文士の森だよ、実況中継(『群像』1999年1月号)
    • ここ難解過ぎ軽く流してねブスの諍い女よ(『群像』1999年7月号)
    • リベンジ・オブ・ザ・キラー芥川(『群像』2000年1月号)
  • 渋谷色浅川(2001年3月30日、新潮社、ISBN 9784103976035
    • 渋谷色浅川(『新潮』1996年2月号)
    • 無国籍紫(『新潮』1998年1月号)
    • 西麻布黄色行(『新潮』1999年1月号)
    • 中目黒前衛聖誕(『新潮』2000年3月号)
    • 宇田川桃色邸宅(『新潮』2001年1月号)
  • 愛別外猫雑記
  • 幽界森娘異聞
    • 幽界森娘異聞(『群像』2000年3月号 - 10月号)
    • 幽界森娘異聞後日譚 神様のくれる鮨(『群像』2001年1月号)
  • S倉迷妄通信(2002年9月10日、集英社、ISBN 9784087746051
    • S倉迷妄通信(『すばる』2001年3月号)
    • S倉妄神参道(『すばる』2001年11月号)
    • S倉迷宮完結(『すばる』2002年4月号)
  • 水晶内制度(2003年7月30日、新潮社、ISBN 9784103976042
    • 初出 :『新潮』2003年3月号
  • 片付けない作家と西の天狗(2004年6月30日、河出書房新社、ISBN 9784309016405
    • 胸の上の前世(『Vogue 日本』2002年8月号)
    • S倉極楽図書館(『図書館の学校』2002年3月号)
    • 素数長歌と空(『群像』2002年1月号) ※第29回川端康成文学賞最終候補作
    • 五十円食堂と黒い翼(『河南文藝』文学篇2003年夏号)
    • 箱のような道(『群像』1996年10月号)
    • 猫々妄者と怪(『文藝』2004年春季号)
    • 越乃寒梅泥棒(『新潮』1996年9月号)
    • 雑司が谷の「通り悪魔」(『東京新聞』1999年6月26日夕刊、初出時タイトル「墓地脇の『通り悪魔』」)
    • 片付けない作家と西の天狗(書き下ろし)
  • 金毘羅(2004年10月10日、集英社、ISBN 9784087747201
    • 初出 :『すばる』2004年4月号
    • 2010年9月3日、河出文庫、ISBN 9784309410371
  • 絶叫師タコグルメと百人の「普通」の男(2006年4月30日、河出書房新社、ISBN 9784309017587
    • 絶叫師タコグルメ(『文藝』2005年春季号)
    • 百人の「普通」の男(『文藝』2005年夏季号)
    • センカメの獄を越えて
    • 八百木千本様へ笙野頼子より
  • だいにっほん、おんたこめいわく史(2006年8月18日、講談社、ISBN 9784062135245
    • 初出 :『群像』2006年1月号
  • 一、二、三、死、今日を生きよう! 成田参拝(2006年10月10日、集英社、ISBN 9784087748246
    • 成田参拝(『すばる』2003年5月号)
    • 一、二、三、死、今日を生きよう!(『すばる』2005年1月号)
    • 語、録、七、八、苦を越えて行こう(『すばる』2005年6月号)
    • 羽田発小樽着、苦の内の自由(『すばる』2006年4月号)
  • 笙野頼子三冠小説集(2007年1月20日、河出文庫、ISBN 9784309408293
    • タイムスリップ・コンビナート
    • 二百回忌
    • なにもしてない
      • いずれも改稿が施され、書き下ろしの後書を付する。解説・清水良典
  • だいにっほん、ろんちくおげれつ記(2007年10月31日、講談社、ISBN 9784062139434
    • 初出 :『群像』2006年8月号
  • 萌神分魂譜(2008年1月10日、集英社、ISBN 9784087748994
    • 初出 :『すばる』2007年9月号
  • だいにっほん、ろりりべしんでけ録(2008年4月28日、講談社、ISBN 9784062146449
    • 初出 :『群像』2007年12月号
  • おはよう、水晶――おやすみ、水晶(2008年12月20日、筑摩書房、ISBN 9784480804167
    • 初出 :『ちくま』2006年6月号 -2008年6月号
  • 海底八幡宮(2009年9月11日、河出書房新社、ISBN 9784309019376
    • 初出:『すばる』2008年10月号
  • 人の道御三神といろはにブロガーズ(2011年3月23日、河出書房新社、ISBN 9784309020327
    • 初出:『文藝』2009年春季号・夏季号
  • 猫ダンジョン荒神(2012年9月21日、講談社、ISBN 9784062178969
    • 小説神変理層夢経 猫未来託宣本 猫ダンジョン荒神(前篇)(『すばる』2010年9月号)
    • 小説神変理層夢経 猫未来託宣本 猫ダンジョン荒神(後篇)(『すばる』2010年10月号)
  • 母の発達、永遠に/猫トイレット荒神(2013年3月、河出書房新社、ISBN 978-4309021577
    • にごりのてんまつ 『母の発達』濁音編(『文藝』2007年冬季号)
    • 母のぴぴぷぺぽぽ 『母の発達』半濁音編(『文藝』2012年秋季号)
    • 小説神変理層夢経・序 便所神受難品 その前篇 猫トイレット荒神(『文藝』2010年秋季号)
    • 小説神変理層夢経・序 便所神受難品 その中篇 割り込み託宣小説 地神ちゃんクイズ(『文藝』2010年冬季号)
    • 小説神変理層夢経・序 便所神受難品 完結篇 一番美しい女神の部屋(『文藝』2011年春季号)
  • 未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の(2014年7月31日、講談社、ISBN 978-4-06-219016-9
  • 猫キャンパス荒神(2014年12月、河出書房新社、ISBN 978-4-309-02350-2
    • 小説神変理層夢経3 猫文学機械品 猫キャンパス荒神(前篇)(『すばる』2012年3月号)
    • 小説神変理層夢経3 猫文学機械品 猫キャンパス荒神(後篇)(『すばる』2012年4月号)
  • 植民人喰い条約 ひょうすべの国(2016年11月、河出書房新社、ISBN 978-4-309-02520-9
    • こんにちは、これが、ひょうすべです(書き下ろし)
    • ひょうすべの約束(『文藝』2016年夏号)
    • おばあちゃんのシラバス(『文藝』2016年秋号)
    • 人喰いの国(『文藝』2016年冬号)
    • 埴輪家の遺産(書き下ろし)
    • ひょうすべの菓子(『文藝』2013年春季号)
    • ひょうすべの嫁(『文藝』2012年冬季号)
    • 姫と戦争と「庭の雀」(『新潮』2004年6月号)
  • さあ、文学で戦争を止めよう 猫キッチン荒神(2017年7月、講談社、ISBN 978-4-06-220661-7
    • 初出:『群像』2017年4月号
  • ウラミズモ奴隷選挙(2018年10月20日、河出書房新社、ISBN 978-4309027364
    • 初出:『文藝』2018年秋号

随筆・評論編集

単行本未収録作品・形態編集

  • この街に、妻がいる(『群像』2006年10月号)(講談社文芸文庫『猫道』に収録)
  • 竜の箪笥を、詩になさ・いなくに(『新潮』2006年12月号)
  • 九条越え前夜と火星人少女遊廓の誕生(『論座』2008年6月号)
  • 日日漠弾トンコトン子(『新潮』2013年5月号)

関連項目編集

参考文献編集

  • 青土社『現代思想』2007年3月号 特集・笙野頼子
  • 河出書房新社『文藝』2007年冬号 特集・笙野頼子

脚注編集

  1. ^ 『だいにっほん、』三部作帯タタキより
  2. ^ 『極楽|大祭|皇帝 笙野頼子初期作品集』解説より
  3. ^ 『言葉の冒険、脳内の戦い』などのエッセイによると、手書きの没原稿が「ユニットボックス三段以上」たまるほどであったという
  4. ^ 河野多惠子の第111回芥川賞候補作選評[1]より。
  5. ^ 単行本帯タタキより
  6. ^ 後にこの三作を『笙野頼子三冠小説集』として出版し、この呼称に触れている。ちなみにこの三賞を一人ですべて受賞しているのは、18年後の2012年鹿島田真希が第147回芥川賞を受賞するまでは笙野ただひとりであった。その後、鹿島田に続き、本谷有希子も2015年下期の芥川賞受賞で三賞獲得者となった。
  7. ^ いずれも単行本帯の書評、それぞれ清水良典沼野充義によるもの
  8. ^ 自筆年譜、『S倉迷妄通信』などより
  9. ^ 笙野はこの作品において、「原」の字を中心に眼を開かせたような「大日本印刷始まって以来の文字」(『徹底抗戦!文士の森』による)で表現した
  10. ^ 『S倉迷妄通信』において自称。ただし既成の左翼思想との差異を明確に表明している
  11. ^ 笙野『ドン・キホーテの「論争」』『徹底抗戦!文士の森』(2005)
  12. ^ 群像』2002年5月号
  13. ^ 『群像』2002年6月号、現在もweb上で読むことが出来る
  14. ^ 『徹底抗戦!文士の森』(2005),pp.405-8
  15. ^ 小谷野敦『私小説のすすめ』(平凡社新書、2009年)161p