米国医師外科医協会

米国医師外科医協会: Association of American Physicians and Surgeons, AAPS)は、エイズの否定中絶乳ガンの関連、ワクチン自閉症の関連、同性愛寿命を縮めるなど、現代医学において間違っているとされる情報を拡散する保守派非営利の政治団体

米国医師外科医協会
設立 1943
種類 政治ロビー団体
36-2059197
法的地位 501(c)(6)
目的 中絶反対公的医療保険制度反対、ユニバーサルヘルスケア反対、政府による医療への介入反対
本部 アメリカ合衆国アリゾナ州ツーソン
会員数
~5,000人[1]
収入(2019年)
$642,740[2]
費用(2019年)
$724,976[3]
ウェブサイト aapsonline.org
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政府による医療の国有化に反対するために1943年に設立された。著名なメンバーに共和党ロン・ポールランド・ポールトム・プライスなどがいる。

政治的立場編集

AAPSは、政治的に保守または極右的であると認識されており[4] [5] 、頻繁に政府の認識する医学政策に反対の意を示している [6]アメリカの医療保険制度改革やその他の国民皆保険制度に反対しており、患者の治療には医師が全面的に独立した決断を許されるべきで、政府の規制や医療基準、また医療ミスに対する罰則を減らすべきであると考えている[6]。メンバーは、公的医療保険や民間の保険会社と協力しないことを誓約する「独立宣言」に署名することが要求される[7]

2020年の大統領選挙では、団体の代表であるマリリン・シングルトンが、連邦選挙委員会が許可する最大学である寄付金をドナルド・トランプに寄付した[8]

人工妊娠中絶編集

AAPSは中絶に反対する立場から緊急避妊薬店頭販売に反対している[7]。また、中絶と乳がんの間に関連性があると主張している[9][10]

銃規制編集

AAPSは銃規制に反対し、アメリカ合衆国における拳銃の蔓延によって発生する暴力を公衆衛生上の問題として認識しない。代わりに、AAPSは、拳銃は命を救うと主張し、米国疾病予防管理センター(CDC)が後援する銃の研究は政治的な「クズ科学」であると述べた [11][12][13][14]

医療制度改革への反対編集

トンデモ理論編集

バラク・オバマの催眠術編集

2008年のアメリカ合衆国大統領選挙に先立ち、AAPSは、当時の候補者であるバラク・オバマ催眠術を用いて聴衆を魅了していたと主張する記事を発表した[15][16]。団体によるとオバマ氏のスピーチは、20世紀のアメリカの心理学者ミルトン・エリクソン神経言語プログラミングに基づいて分析された[17]。団体によると、オバマ氏によって「非常に遅いスピーチ、リズム、トーン、曖昧さ、視覚的イメージ、比喩、感情の高まり 」が使われ、「視覚的固定点」としてのオバマ氏のキャンペーンのロゴの「O」の使用されたという。 [18]

「魔医者」としてのバラク・オバマ編集

2009年9月、フロリダ州セントピーターズバーグの脳神経外科医であり、その後フロリダAAPSの代表となるデイヴィッド・マクカリプは、バラク・オバマ大統領がエキゾチックな頭飾り、ふんどし、そして鼻に骨を刺した偽造写真を、魔医者であることの証拠だとしてメールで拡散していたことが批判を浴びた[19]

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ Khazan, Olga (2020年2月25日). “The Opposite of Socialized Medicine”. The Atlantic. 2021年7月30日閲覧。
  2. ^ 2019 Form 990 for Association of American Physicians and Surgeons (AAPS)”. Cause IQ (2021年2月22日). 2021年7月30日閲覧。
  3. ^ Cause IQ 2021.
  4. ^ “New Power in A.M.A.; Milford Owen Rouse”. The New York Times. (1966年6月30日). http://select.nytimes.com/gst/abstract.html?res=FB0714F73F55117B93C2AA178DD85F428685F9 2007年3月16日閲覧。 
  5. ^ Hall, Mimi (2002年7月22日). “Many states reject bioterrorism law”. USA Today. https://www.usatoday.com/news/healthscience/2002-07-22-states-healthlaw_x.htm 2008年8月22日閲覧。 
  6. ^ a b Goldstein, Amy (2017年2月9日). “Tom Price belongs to a doctors group with unorthodox views on government and health care”. The Washington Post. https://www.washingtonpost.com/news/powerpost/wp/2017/02/09/through-views-and-alliances-hhs-nominee-has-long-opposed-government-role-in-health-care/ 2019年2月7日閲覧。 
  7. ^ a b Mencimer, Stephanie (2009年11月18日). “The Tea Party's Favorite Doctors”. Mother Jones. オリジナルの2009年11月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20091121020124/https://www.motherjones.com/politics/2009/11/tea-party-doctors-american-association-physicians-surgeons 2009年11月19日閲覧。 
  8. ^ A 501tax-exempt. “OpenSecrets” (英語). OpenSecrets. 2021年6月7日閲覧。
  9. ^ Mencimer. “The Tea Party's Favorite Doctors” (英語). Mother Jones. 2021年6月7日閲覧。
  10. ^ “Melbourne doctors under review for promoting discredited Covid treatment”. The Guardian (Australia). (2021年2月21日). https://www.theguardian.com/australia-news/2021/feb/22/melbourne-doctors-under-review-for-promoting-discredited-covid-treatment 
  11. ^ Carter, Gregg Lee (2002). Guns in American Society: An Encyclopedia of History, Politics, Culture, and the Law. ABC-CLIO. ISBN 9781576072684. https://books.google.com/books?id=H_RrLyV9rDUC&q=AAPS+gun+control&pg=PA38 
  12. ^ “Research Fails to Support Gun Control Agenda, According to Journal of American Physicians and Surgeons” (プレスリリース), (2013年9月), オリジナルの2013年10月21日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20131021015153/https://www.reuters.com/article/2013/09/04/az-aapsguncontrol-idUSnPNDC73885%2B1e0%2BPRN20130904 2010年10月21日閲覧。 
  13. ^ Doctors to Ask Patients About Gun Ownership”. Journal of the American Physicians and Surgeons. 2018年12月30日閲覧。
  14. ^ Public Health and Gun Control --- A Review (Part I: The Benefits of Firearms)”. Journal of the American Physicians and Surgeons. 2018年12月30日閲覧。
  15. ^ Paul medical group: HIV doesn't cause AIDS, abortion increases breast cancer risk | Kentucky Politics” (2010年10月3日). 2010年10月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月7日閲覧。
  16. ^ Gilson. “Conspiracy Watch: Obama, Hypnotist in Chief” (英語). Mother Jones. 2021年6月7日閲覧。
  17. ^ Anonymous. “An Examination of Obama's Use of Hidden Hypnosis Techniques in His Speeches”. www.FreedomsPhoenix.com. 2008年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月9日閲覧。
  18. ^ Gerth, Joe (2010年9月25日). “From the archives: Paul in group with offbeat views”. USA Today. https://www.usatoday.com/story/news/politics/gerth/2015/02/04/rand-paul-in-association-of-american-physicians-and-surgeons/22857153/ 2017年11月1日閲覧。 
  19. ^ Company. “Doctor Chastised Over Obama Image” (英語). Tampa Bay Times. 2021年7月7日閲覧。