絢爛たる流離

松本清張の連作小説集

絢爛たる流離』(けんらんたるりゅうり)は、松本清張連作短編小説。『婦人公論』に連載され(1963年1月号 - 1963年12月号)、1964年3月に中央公論社から刊行された。

絢爛たる流離
著者 松本清張
発行日 1964年3月30日
発行元 中央公論社
ジャンル 連作短編小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 上製本
ページ数 237
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連作中、いくつかの作品がテレビドラマ化されている。

概要・あらすじ 編集

  • 前・戦中・戦後の各時代を背景に、3カラット以上もあるダイヤの指輪が転々と持ち主を変え、その持ち主が遭遇する境遇を綴ったオムニバス。連載中の誌面は、新珠三千代の写真を撮り下ろして、挿絵のかわりに入れるという作りになっていた[1]。清張はフランス映画『舞踏会の手帖』をイメージして書いたという[2]
  • 連作各編のタイトルは以下の通り。
    • 第1話『土俗玩具』
    • 第2話『小町鼓』
    • 第3話『百済の草』
    • 第4話『走路』
    • 第5話『雨の二階』
    • 第6話『夕日の城』
    • 第7話『灯』
    • 第8話『切符』
    • 第9話『代筆』
    • 第10話『安全率』
    • 第11話『陰影』
    • 第12話『消滅』

テレビドラマ 編集

1963年版・1 編集

『小町鼓』

  • 2月7日2月8日NHKの「松本清張シリーズ・黒の組曲」枠にて2回にわたり放映。前編は22:30-23:00、後編は22:15-22:45の放映。
キャスト
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『走路』

  • 3月28日3月29日(22:15-22:45)、NHKの「松本清張シリーズ・黒の組曲」枠にて2回にわたり放映。
キャスト
スタッフ

1963年版・2 編集

『百済の草』

キャスト
スタッフ

『陰影』

  • 12月8日TBS系列の「東芝日曜劇場」枠(21:00-22:00)にて放映。
キャスト
スタッフ
TBS系列 東芝日曜劇場
前番組 番組名 次番組
足は暖かかった
(1963.6.9)
百済の草
(1963.6.16)
破壊された男
(原作:由起しげ子
(1963.6.23)
愛する
(1963.12.1)
陰影
(1963.12.8)
巷のあんばい
(1963.12.15)

1987年版 編集

1987年3月30日から4月2日まで、テレビ朝日系列にて4夜連続で放映された(21:00-21:54)。


松本清張の絢爛たる流離・第1話 美しい人妻の復讐」。原作は『土俗玩具』。

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松本清張の絢爛たる流離・第2話 銀座の女の完全犯罪」。原作は『陰影』。

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松本清張の絢爛たる流離・第3話 離婚した花嫁の殺意」。原作は『夕日の城』。

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松本清張の絢爛たる流離・第4話 年上令嬢の危険な誘惑」。原作は『消滅』。

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脚注・出典 編集

  1. ^ 文春文庫新装版(2009年)巻末の藤井康栄による解題を参照。なお本作の当初の担当編集者は澤地久枝であるが、有馬頼義との恋愛事件により途中退社した。
  2. ^ 林悦子『松本清張映像の世界 霧にかけた夢』(2001年、ワイズ出版)69頁参照。