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郭 文貴(かく ぶんき、クオ・ウエンコイ、英語:Miles Kwok、1970年5月10日 -)は、中国を逃れ、アメリカ合衆国で事実上「亡命」状態にある中国の実業家である[1]

人物・来歴編集

吉林省生まれ、山東省の出身であり、中学校卒業後、河南省鄭州市に移動。

その後、国有企業職員、1992年には家具工場の経営者、1993年には不動産会社オーナーとなる。曽慶紅と親しい政商として暗躍し、2008年に行われた北京オリンピックの公園開発にも携わった[2]

2014年には中国の「胡潤百富榜」にて74位にランクインし、個人資産額は155億元(約2550億円)と推定。

2015年に米国に国外逃亡後は、中国共産党内部の暴露を続けている。「江沢民の息子が臓器移植を複数回受け、5人が彼のために命を落とした。」「中国共産党の藍金黄計画が、アメリカを蝕んでいる」など、日本やアメリカで、金品やハニートラップが展開されていると指摘する[3]

2017年4月には、2016年12月に国際刑事警察機構の総裁に、初の中国人である孟宏偉が就任したことで国際指名手配に成功したとされる[4][5]。2017年4月19日、米国の国営放送であるボイス・オブ・アメリカ(VOA)で3時間話す予定であったが、1時間で打ち切られ、何らかの圧力があったものとされた[6]。後に郭文貴にインタビューして中継を行っていた記者3人がVOAから解任されてる[7]。また、「マレーシア航空370便墜落事故は、江沢民派が起こした」といった発言もある[8]。江沢民など歴代の中国指導者は批判するのに対して、腐敗撲滅に取り組む習近平党総書記個人に対しては度々称賛しており[9]、郭文貴自身は「郭七条」を掲げて中国の腐敗に反対してるだけで、国家や習総書記に反対してるわけではないと再三主張している[10]。ただし、王岐山書記など習近平派の側近の汚職も暴露している[6]

2017年5月には、郭文貴のもとに、中国共産党中央規律検査委書記・劉彦平が帰国交渉のために訪れ、その際にFBIアメリカ合衆国司法省が在留資格外の活動を行った劉彦平の逮捕と起訴を準備したため、これに米中関係への影響を懸念したアメリカ合衆国国務省が介入するという事件が起きた[11]アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプは当初郭文貴を国外退去させようとするも、貴重な交渉カードを失うと見た側近の説得により思い止まったという報道もされている[12]

2017年9月、郭文貴は米国に対して正式に亡命を申請した[13]

2017年10月18日、中国共産党第十九回全国代表大会の開幕に際して郭文貴のYoutubeTwitterFacebookのアカウントが一時凍結された際は中国政府の圧力が囁かれた[14]。11月27日までYoutubeとTwitterとFacebookのアカウントの一時凍結がまだ完全に解除されなかった。凍結の理由が公開されていない。

2019年7月、ウォール・ストリート・ジャーナルは郭文貴が中国の反体制派を装った中国政府のスパイであると報じた[15]

脚注編集

  1. ^ えっ? 中国共産党が北ミサイルより恐れる「郭文貴」を知らない?
  2. ^ 郭文貴のVOAインタビューを中断させたのは誰か”. 日経ビジネス (2017年10月26日). 2017年4月26日閲覧。
  3. ^ 郭文貴氏、共産党の浸透工作を暴露 日本でも「藍金黄計画」を展開か
  4. ^ [FT]国際刑事警察機構、中国人大富豪を国際手配”. 日本経済新聞 (2017年4月20日). 2017年10月26日閲覧。
  5. ^ 郭文貴のVOAインタビューを中断させたのは誰か
  6. ^ a b 澁谷 司の「チャイナ・ウォッチ」 -222- 郭文貴が暴露した中国共産党の党内闘争日本戦略研究フォーラム(JFSS)
  7. ^ 米国営放送VOA、中国人大富豪郭文貴を取材した記者らを解雇”. 大紀元 (2017年11月17日). 2017年11月16日閲覧。
  8. ^ 「マレーシア航空370便、江沢民派が墜落させた」在米中国人富豪・郭文貴氏が暴露
  9. ^ As Trump Meets Xi at Mar-a-Lago, There's a 'Wild Card'”. ニューヨーク・タイムズ (2017年4月4日). 2017年10月26日閲覧。
  10. ^ 海航集团反驳郭文贵指控,郭促其起诉”. 美国之音中文网 (2017年6月11日). 2017年10月26日閲覧。
  11. ^ 「亡命」富豪めぐる米中攻防、スパイ映画さながら”. ウォール・ストリート・ジャーナル (2017年10月26日). 2017年10月26日閲覧。
  12. ^ 政商・郭文貴氏と交渉した中国諜報員 米NYで逮捕寸前”. 大紀元 (2017年10月26日). 2017年10月25日閲覧。
  13. ^ 中国富豪が米に亡命申請 高官の汚職告発で中国当局に国際手配”. 産経新聞 (2017年10月26日). 2017年9月8日閲覧。
  14. ^ 中国政府に批判的な活動家、YouTubeなどのアカウントが停止に 圧力か”. 財経新聞 (2017年10月26日). 2017年10月27日閲覧。
  15. ^ 米国逃亡中の中国人実業家、反体制派装う中国のスパイか”. ウォール・ストリート・ジャーナル (2019年7月23日). 2019年7月23日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集