2016年オーストラリアグランプリ

2016年3月20日にメルボルンで開催されたF1モーターレース。このレースは、メルボルングランプリサーキットの57ラップを巡って行われ、2016年のFIA F1世界選手権の最初のラウンドだった。

2016年オーストラリアグランプリ (2016 Australian Grand Prix) は、2016年のF1世界選手権第1戦として、2016年3月20日アルバート・パーク・サーキットで開催された。

オーストラリアの旗 2016年オーストラリアグランプリ
レース詳細
日程 2016年シーズン第1戦
決勝開催日 3月20日
開催地 アルバート・パーク・サーキット
オーストラリア メルボルン
コース 市街地コース
コース長 5.303km
レース距離 57周(302.271km)
決勝日天候 晴時々曇
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:23.837
ファステストラップ
ドライバー オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド
タイム 1:28.997(Lap 49)
決勝順位
優勝
2位
3位

予選 編集

2016年3月19日(土曜日)

ノックアウト方式の新ルール(ルールの詳細については2016年のF1世界選手権#予選ルールを参照)で予選が行われた。

Q1でこの新ルールにうまく対応できなかったダニール・クビアトがノックアウトの対象となる波乱があった[1]。Q3ではニコ・ロズベルグが1位のルイス・ハミルトンに続くタイムを記録し、メルセデスのフロントロー独占となった段階で時間とタイヤ不足のため全車タイムアタックを諦め[2]、残り時間はコース上に誰もいない状態のままノックアウトにより順位が確定し、そのまま静かにチェッカーフラッグが振られ予選は終了した[3]

ハミルトンは通算50回目のポールポジション

予選終了後、ドライバーやチームからこの新ルールに対する多くの意見が噴出する事態となり[4]、翌日の決勝前にチーム代表とマネージャーによる緊急ミーティングが開かれた。この席で次戦バーレーンGPから2015年までのフォーマットに戻すことで合意した[5]。しかし、FIAや一部チームからの反対があり、3月24日(木曜日)の会合において全会一致とはならず、新ルールによる予選を継続することになった[6]

結果 編集

Pos. No. ドライバー コンストラクター Q1 Q2 Q3 Grid
1 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 1:25.351 1:24.605 1:23.837 1
2 6   ニコ・ロズベルグ メルセデス 1:26.934 1:24.796 1:24.197 2
3 5   セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:26.945 1:25.257 1:24.675 3
4 7   キミ・ライコネン フェラーリ 1:26.579 1:25.615 1:25.033 4
5 33   マックス・フェルスタッペン トロ・ロッソ-フェラーリ 1:25.934 1:25.615 1:25.434 5
6 19   フェリペ・マッサ ウィリアムズ-メルセデス 1:25.918 1:25.644 1:25.458 6
7 55   カルロス・サインツ トロ・ロッソ-フェラーリ 1:27.057 1:25.384 1:25.582 7
8 3   ダニエル・リカルド レッドブル-タグ・ホイヤー 1:26.945 1:25.599 1:25.589 8
9 11   セルジオ・ペレス フォース・インディア-メルセデス 1:26.607 1:25.753 9
10 27   ニコ・ヒュルケンベルグ フォース・インディア-メルセデス 1:26.550 1:25.865 10
11 77   バルテリ・ボッタス ウィリアムズ-メルセデス 1:27.135 1:25.961 161
12 14   フェルナンド・アロンソ マクラーレン-ホンダ 1:26.537 1:26.125 11
13 22   ジェンソン・バトン マクラーレン-ホンダ 1:26.740 1:26.304 12
14 30   ジョリオン・パーマー ルノー 1:27.241 1:27.601 13
15 20   ケビン・マグヌッセン ルノー 1:27.297 1:27.742 14
16 9   マーカス・エリクソン ザウバー-フェラーリ 1:27.435 15
17 12   フェリペ・ナッセ ザウバー-フェラーリ 1:27.958 16
18 26   ダニール・クビアト レッドブル-タグ・ホイヤー 1:28.006 17
19 8   ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 1:28.322 18
20 21   エステバン・グティエレス ハース-フェラーリ 1:29.606 19
21 88   リオ・ハリアント MRT-メルセデス 1:29.627 222
22 94   パスカル・ウェーレイン MRT-メルセデス 1:29.642 21
107% time: 1:31.325
ソース[7]
追記
  • ^1 - ボッタスはギアボックス交換で5グリッド降格[8]
  • ^2 - ハリアントは土曜フリー走行でグロージャンと接触したため、3グリッド降格とペナルティポイント2点が科された[9]

決勝 編集

2016年3月20日(日曜日)

[10]

ポールポジションルイス・ハミルトンがスタートを失敗し6位まで順位を落とす一方、セバスチャン・ベッテルキミ・ライコネンフェラーリ勢が1-2位に躍り出た。

17周目、フェルナンド・アロンソが前を走っていたエステバン・グティエレスに接触、アロンソのマシンは宙を舞い大きくクラッシュ。マシンは大破したもののアロンソは自力でマシンを降り無事だった。この事故により赤旗が出て中断。この中断がメルセデスに追い風となる。

レース再開後、22周目にライコネンのマシンが出火してリタイア。ベッテルもタイヤ戦略が裏目に出てメルセデス2台に抜かれた。レースはニコ・ロズベルグが制し、ハミルトンも2位でチェッカーを受けメルセデスのワン・ツー・フィニッシュとなった。

新規参入のハースロマン・グロージャンが6位入賞し、デビュー戦でポイントを獲得した。

結果 編集

Pos. No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア Grid Pts.
1 6   ニコ・ロズベルグ メルセデス 57 1:48:15.565 2 25
2 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 57 +8.060 1 18
3 5   セバスチャン・ベッテル フェラーリ 57 +9.643 3 15
4 3   ダニエル・リカルド レッドブル-タグ・ホイヤー 57 +24.330 8 12
5 19   フェリペ・マッサ ウィリアムズ-メルセデス 57 +58.979 6 10
6 8   ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 57 +1:12.081 19 8
7 27   ニコ・ヒュルケンベルグ フォース・インディア-メルセデス 57 +1:14.199 10 6
8 77   バルテリ・ボッタス ウィリアムズ-メルセデス 57 +1:15.153 16 4
9 55   カルロス・サインツ トロ・ロッソ-フェラーリ 57 +1:15.680 7 2
10 33   マックス・フェルスタッペン トロ・ロッソ-フェラーリ 57 +1:16.833 5 1
11 30   ジョリオン・パーマー ルノー 57 +1:23.399 13
12 20   ケビン・マグヌッセン ルノー 57 +1:25.606 14
13 11   セルジオ・ペレス フォース・インディア-メルセデス 57 +1:31.699 9
14 22   ジェンソン・バトン マクラーレン-ホンダ 56 +1 Lap 12
15 12   フェリペ・ナッセ ザウバー-フェラーリ 56 +1 Lap 17
16 94   パスカル・ウェーレイン MRT-メルセデス 56 +1 Lap 21
Ret 9   マーカス・エリクソン ザウバー-フェラーリ 38 ドライブシャフト 15
Ret 7   キミ・ライコネン フェラーリ 21 パワーユニット 4
Ret 88   リオ・ハリアント MRT-メルセデス 17 ドライブシャフト 22
Ret 21   エステバン・グティエレス ハース-フェラーリ 16 アロンソと接触 20
Ret 14   フェルナンド・アロンソ マクラーレン-ホンダ 16 グティエレスと接触 11
DNS 26   ダニール・クビアト レッドブル-タグ・ホイヤー 0 電気系統 18
ソース[11]
ファステストラップ
ラップリーダー
追記
  • フォーメーションラップを終えたマシンがホームストレートに戻ってきた際にクビアトがストップしたため、エクストラフォーメーションラップを実施。これによりレースは57周で行われた(当初の予定は58周)[12]

第1戦終了時点のランキング 編集

  • :ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。

脚注 編集

FIA F1世界選手権
2016年シーズン
次戦
2016年バーレーングランプリ
前回開催
2015年オーストラリアグランプリ
  オーストラリアグランプリ 次回開催
2017年オーストラリアグランプリ