K2
ジャンル 医療漫画
漫画
作者 真船一雄
出版社 講談社
掲載誌 イブニング
発表期間 2004年11号 - 連載中
巻数 既刊28巻(2017年3月現在)
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K2』(ケーツー)は、真船一雄による日本漫画作品。講談社刊行『イブニング』にて2004年11号より連載中。2017年3月現在、単行本は28巻まで刊行中。

目次

概要編集

1988年から1998年まで週刊少年マガジンにて連載されていた『スーパードクターK』シリーズ(以下、前作)の続編である。前作の主人公・ドクターK(KAZUYA)の一族の分家筋にあたる医師・神代一人と、KAZUYAのクローンである少年・黒須一也を軸に、KAZUYAの死から5年が経過した2004年からストーリーは始まる。

一人を中心にした社会的な医療ドラマと、一也の成長に関わるエピソードが基本線になっており、前作のキャラクターが脇役として登場することも少なくない。一方、KAZUYAが生前に難病患者に対して診察券代わりに渡した10本のメスにまつわる話も盛り込まれており、KAZUYAが活躍していた前作の時代(1980年代後半 - 1990年代)と比べ、現代医療がどれだけ進歩したかという点に焦点を当てられることが多い。

劇中の時間経過は現実に則しているため、レギュラー登場人物は物語の進行に伴って加齢・成長する。また、本作の未来に当たる前作の最終話エピローグ(西暦2018年)と、厳密にはつながらない要素も少しずつ見られるようになっている。

登場人物編集

主要人物編集

ドクターK / 神代 一人(かみしろ かずと)
本作の主人公。後述の設定が語られる際の描写から、生年は推定1977 - 1978年[1]
KAZUYAの一族における存亡の危機に備え、一族を影から補完する役目を担ってきた分家の当主。普段は医師として、生まれ故郷であるN県の山奥に存在するT村で診療所を営んでいるが、馴染みのある村民たちしか診ないというわけではなく、招聘などに応じて村外で治療を行うことも少なくない。父祖譲りの高い医療技術を持つうえ、最新の知見にも精通していることから、KAZUYAを知る人間には「ドクターKの再来」と評されている。
上記の経緯からその存在を完全に秘匿され、医師免許も所持していなかった。しかし、富永らとの出会いを機にドクターKの後継者として表社会へ出る決心を固め、KAZUYAの旧知の後押しを受けて厚生労働大臣から特例で医師免許の発効を受けた。
村では名士として代々尊敬を集めている。また、診療所では村民一同の協力のもと、古くから脳死患者の臓器移植をはじめとする先端的な医療体制を整えており、数多くの臨床経験を積み続けている。各種外科・内科のほかにも眼科や歯科[2]など、あらゆる分野の医学に精通しているが、状況に応じて適格な専門医に治療を託すことも少なくない。
体格がやや細身で眉が細い以外、外見はKAZUYAによく似ているが、服装はどちらかというとKAZUYAの祖父・一宗に似ている。KAZUYAと同じく人並み外れた体力を持ち、格闘技に長けているほか、医師としての情熱も非常に強い。しかし、性格はKAZUYA以上に寡黙かつ生真面目で、テレビドラマの娯楽性を優先した現実とは異なる医学考証に激怒するなど、冗談の通じない一面を持つ。
一族の掟に従い、一族の正統な後継者である一也をドクターKに育てあげるべく、常日頃から厳しい訓練を課している。
黒須 一也(くろす かずなり)
本作のもう1人の主人公。1995年12月17日生まれ。
KAZUYAのクローンで、KAZUYAの叔父・一昭の計画により黒須麻純の子宮を借りて誕生した。一人から医師としての英才教育を受けており、小学生の時点ですでに医療関係者が驚嘆する洞察力や医療センスを持っていただけでなく、実際に外科手術を執刀した経験もある。高校生の時点で、一人から一人前の医師として認められている。
短命などさまざまな問題が発生しているクローン生物の中で、何事もなく健康に成長・生活している「史上初の完成されたパーフェクト・クローン」である。そのため、クローン臓器密売組織に身柄を狙われており、身の安全を確保するために麻純のもとを離れ、一人の診療所で彼らと生活するようになった。
学業は体力面も含めて優秀で人当たりも良く、自己よりまず他人を思いやる誠実な性格である一方、やや異性へのデリカシーに欠ける一面がある。当初はKAZUYAの息子として育てられていたが、密売組織とのいさかいで自らの出生の真実を知り、現在はそれを受け入れている。KAZUYAと同じく非常に大柄な体格は、中学生の時点ですでに富永と変わらない身長になっており、外見も成長するごとにKAZUYAに近づいている。
初登場時は小学生。2014年春以降はKAZUYAと同じく帝都大学医学部へ通うようになり、実家の黒須家へ戻っている。

Kの診療所編集

村井(むらい)
神代家に仕える執事。一人の母が事故死した後、失踪した一郎の後を追うようにクローン臓器売買組織の一員となり、一也の身柄を狙っていた。しかし一也との出会いにより改心し、組織を脱退し帰郷。再び神代家の執事として一人の補佐や一也の教育を行う傍ら、村内の研究施設で最新医療の開発や実験に勤しんでいる。心筋梗塞を患ったが、自らの信念である再生医療を用いてそれを克服した。
自身も医師として高い技術を持ち、かつて一人に父親の手技と思わせるほどの手術を行った事から、K一族の技術面でのバックアップとも言える存在。一郎が行方不明になった後は一人に指導を行っていた。一人の母親に対して強い思慕の念を抱いている。組織の一員として一也を誘拐しようとしたことは、一人ら一部の人間にしか知られていない。
麻上 夕紀(あさがみ ゆき)
診療所の看護師。元々は鴨下病院の看護師で、次期師長候補として期待されるほどの技量を持ち、院長の息子と婚約関係にあったが、婚約者の医療ミスによる死亡事故の責任を冤罪として被せられ、山中で自殺しようとしていたところを一人に救われた。冤罪事件が解決した後は鴨下病院を離れ、一人の診療所で看護師として働いている。第199話で右腕を事故で骨折するが、第201話では左腕にギプスをしている作画ミスがある。
和久井 譲介(わくい じょうすけ)
一也の高校の同級生。3年生の時に転校してきた。上昇志向と執念が強く他人を精神的に支配することを好み、自分の意にそぐわない人間、敵対する人間に対して一切容赦しない冷酷さを持つ一方、傷ついた鳩を丁寧に治療し、児童虐待事件に対して激昂するような一面を持っている。右胸心体質。カレーが大好物。
両親のいない孤児で養護施設で育ち、その性格と能力を見いだされてTETSUに引き取られ、内弟子のような形で医療技術を教育されていた。TETSUからKの一族と一也の出生の秘密を聞かされており、一也のことをライバル視している。医療に関する知識量・技量は低くないが、TETSUや一也と比べると見劣りしている。
一也に実力差を見せつけられたことで一也に対して強い憎しみを抱いていたが、一人の村でコンパートメント症候群の患者を救ったことをきっかけに自分が医師を志す理由を見つめ直し、人間性に変化が顕れた。高校卒業間近となって一也らと同じく帝都大学医学部を志望するも、直前に通っていた予備校でレジオネラ菌に感染してしまったために受験できなくなり、予備校で親しくなった友人と共に来年度の受験を決意。その後、一人が患者を救うために奔走する姿に感銘を受け弟子入りを志願、TETSUに送り出される形でTETSUの下を離れ、一人の診療所に下宿を始めた。その際、自分の対人コミュニケーション能力が欠けていることを村井の指摘により自覚し、以後は一人の手術や往診に積極的に付き添い、欠点の克服と技術の向上に努めている。
しかし、診療所で生活してから1年後には心境が変化し、「自分の道を見つけた」として受験をせずに診療所に引き続きとどまることを決める。同時に、医学部に入って現場から離れた一也が「腑抜けになった」と指摘し、ドクターKの後継者としての自覚を持つよう促す。26巻で生き別れになっていた実の母親と再会。幼い異父弟が肝臓を病んでいることを知り、自ら名を明かさず肝移植ドナーとなった。
イシ(姓は不明[3]
富永が村に赴任して初めて出会った村人。ふだんは一人らの食事等の世話をし、手術時には助手も務める老婆の一人。物語冒頭で孫を心臓移植で救われた。名前は第126話(12巻)で判明。麻上が村にやって来た時も最初に出会っている。若い頃は活発な性格だったらしい。
番頭(ばんとう)
代々村民全員の血液(村の掟で月2回の献血が義務付けられている)を管理する家の当主。診療所の留守番をすることもある。
神代 一郎(かみしろ かずろう)
一人の父親で医師としての師。一人が18歳の時、村外で妻(一人の母)が事故に遭った際、自身が医師免許を持っていなかったことと、臓器移植の法的規制のために妻を亡くしてしまい、以来村から姿を消した。現在でも行方はわかっていない。村井によると、一時期クローン臓器売買組織の一員となっていたが、村井と入れ替わりになる時期に組織の実態を知って脱退したという。

KAZUYAの関係者編集

西城 KEI(さいじょう ケイ)
KAZUYAの妹。血縁上は一也の叔母にあたり、KAZUYAの母の実家である西城家で育てられた。「西城医院」を営む女医で、磯永との間に一巳という息子がいる。医師として高い技量を持っているが、自分ではドクターKの後継者になるには力不足だと判断し、一人にKAZUYAの後継者となるよう要請した。
磯永と結婚しているため西城姓は旧姓だが、医師としては西城姓を名乗って活動している。一人の一族の存在については、少女時代の事故のために長く記憶を失っていた。
黒須 麻純(くろす ますみ)
一也の母。奈良時代から代々看護師を務める女系一族の末裔で、患者の身体に触れただけでその患者の寿命がわかる特殊な能力を持っている。
KAZUYAとは親同士が取り決めた許嫁同士で、KAZUYAに強い思慕を寄せ、一昭の計画に乗る形で一也を出産した。出産後は看護師を辞め、一也を医療と関係ない普通の子供として育てていたが、一人との出会いによりドクターKの後継者として育てるべく、また組織に身柄を狙われる一也の安全の確保のため、一也を一人の村へと送り出した。
一也が家を出た後、看護師として復帰し西城医院に勤務している。
ドクターTETSU(テツ)
本名は真田 徹郎(さなだ てつろう)。KAZUYAのライバルだった裏社会の医師。医師として群を抜いた技術を誇るばかりでなく、様々な非合法的実験によって得た数々の知見を持っている。
その死後もKAZUYAを激しくライバル視しており、そのためドクターKを名乗る一人を敵視していたが、一人がKAZUYAと同じく高潔な信念と高い技術を持っていることを知り、後継者として認めるようになった。その後、スキルス性胃癌を患って一也の前に現れ、医師として試練を与えるべく自分を安楽死させようと仕向けたが、一人の手によって腹腔内に抗癌剤を定期的に流し込み続けて癌の増殖を抑える化学療法を施され、二人の前から姿を消した。その3年後、和久井譲介を伴って再び二人の前に姿を現した。
癌の進行は一進一退であり、普段は杖をついて歩行している。裏医師として様々な方面に顔が利き、また少なくない財産も築いている一方で、孤児院への寄付など慈善活動も行っている。
一人らの前に再び現れたのは、一也と引き合わせることで譲介の対抗心を煽り、一也に何らかの変化をもたらすためだった。しかし、大学受験に失敗した前後から譲介の方の人間性が変化、自分では育てきれなくなったと感じ取り、譲介と共に暮らしていた住居兼診療所を引き払い、5000万円もの大金と共に譲介を一人に託して、ひとり何処ともなく旅立っていった。その後も譲介の行き別れた母を探すなど、譲介の将来を案じている。
大垣 蓮次(おおがき れんじ)
帝都大学医学部・第一外科教授。KAZUYAの大学時代の先輩にあたる。前作では大学の出世競争に嫌気が差し、市井の診療所を経営していたがKAZUYAの死後大学に復帰。大学教授らしからぬ粗野な性格と外見をしており、厳しい指導で周囲から「鬼軍曹」と呼ばれている。
医師免許発行の経緯などから一人の技量を疑問視していたが、偶然出くわした一人の救命処置にKAZUYAの姿を重ね合わせ、ドクターKとして認めるようになった。大学に関係する患者の治療で、しばしば一人に協力を求めている。一人娘も医師を目指している。
柳川 慎一郎(やながわ しんいちろう)
KAZUYAと大垣の恩師で、帝都大学医学部第一外科の元教授。自らの出生の秘密に苦悩する一也の前に徘徊老人を装って現れ、KAZUYAの死の真相を突き止めるよう仕向けた。
磯永 幸司(いそなが こうじ)
KEIの夫で、KAZUYAの大学の後輩。内視鏡手術の権威で、家族と離れてシカゴへ長期留学、後に大学で教鞭を執るようになった。日本に帰国した際、自分の手で一也を育てあげようとアメリカ留学の選択肢を提示したが、最終的には一人の手に委ねた。
七瀬 恵美(ななせ めぐみ)
斎楓会総合病院医師。かつてKAZUYAと共に研鑽し合っていた。過去に交通事故に遭い下半身不随となっている。その後、小児科の専門医となることを改めて決意しアメリカに渡り、CLS(Child Life Specialist)の資格を取得。車いすが欠かせない体でありながら手術の執刀もこなす毎日を送っている。

医師編集

富永 研太(とみなが けんた)
富永総合病院医師。国内医療の地域格差を憂いて、志願して母校の西海大学から一人の村に派遣され診療所に住み込みで働いていた。
赴任当初は技術も洞察力も未熟だったが、一人の下で医師として経験を積むうちに大きく成長し、周囲の厚い信頼を得た。一人の超人的な手術の技量に対して劣等感を抱いている様子があるが、実父の覚醒下脳腫瘍摘出手術を成功させるなど自身も高い技術を誇っており、世界的外科医からスカウトを受けたこともある。
赴任から8年を経て帰省した際に、実家の患者のオープン型MRI下での神経膠腫摘出術を成功させたことで富永総合病院に自分の居場所を見出し、村と大学を離れることを決意。院長である父の下で、勤務医として新たな一歩を踏み出した。帰任後も一人との親交は続いている(一人からは研鑽を高め合った戦友と称えられた)。生年は不明だが、劇中の描写から1980年生まれと推測される。
氷室 俊介(ひむろ しゅんすけ)
一人と幼馴染の同級生。医学博士となってアメリカ合衆国に渡り、糖尿病の原因因子である糖尿病遺伝子を発見、世界的な名声を集めている。
一人の一族の秘密を知っており、一人に白内障の治療をしてもらうために帰国するが、一族の掟を破って村外での医療行為を始めた一人を嫌悪し治療を受けることを拒否。しかし強引に一人の治療を受けさせられたことで和解し、しばらく一人の留守の診療所を預かった後、アメリカへと戻っていった。
道尾 忠夫(みちお ただお)
音羽医風会の麻酔科医。特徴的な髪型をしたマイペースな性格の変わり者だが、麻酔医としては一人が「プロ中のプロ」と評するほど高い実力を持っている。偶然遭遇した土砂崩れ現場の救急治療で一人と出会い、以後高度な麻酔技術が必要な手術にあたって、度々一人に協力している。
相馬 有朋(そうま ありとも)
倉津大学付属病院・第一外科教授で、移植医療の第一人者。脳死患者からの肝臓移植手術に際して、一人の協力を得て肝臓を2分割して2人の患者に移植する手術を行ったことがきっかけで一人と知り合った。
臓器移植制度が浸透・進展しない国内の状況を憂慮するあまり、再生医療など関連分野の発展に目を向けず臓器移植の推進に頑なになり、やがてクローン臓器売買組織に加担するようになった。しかし一也と一人の説得により改心し、組織を裏切って摘発に協力、逃走しようとした構成員の前に立ちはだかり命を落とした。
脳死が確認された後、遺言に基づいてその臓器は患者へと移植された。クローン人間としての一也を組織に提供しようとしていた一方で、医師を志す一也を本気で教育しようともしていた。その死は、一也のその後の人生に大きな影響を与えることとなる。
刈矢 俊一郎(かりや しゅんいちろう)
倉津大学付属病院・第一外科准教授。年齢は初登場時35歳。喫煙習慣があり無精髭を生やしているなど粗野な外見だが、外科医としては相馬も認める腕前を持ち、自身も相馬のことを尊敬している。ドナーの遺族の反対により直前で脳死患者からの移植が中止になった経験から、再生医療の研究に情熱を傾けている。
寺井 台助(てらい だいすけ)
寺井美容クリニック院長。整形外科医としてアメリカへ留学した経験があり、イリザロフ法を初めとする数々の高度な技術を誇る、一人が「世界の五指に入る」と評するほどの美容整形の専門家。「その人が望む形の美は魂を救う」という信条を持つ。
同性愛者的傾向があり、おネエ言葉で喋る。大垣のような、整形外科医としての美の理想とは正反対にあるようなワイルドな風貌が好みだと語っている。美食家でもある。
富永 進太郎(とみなが しんたろう)
富永研太の父。富永総合病院の院長で、患者や医師から尊敬を集めている。自身が脳腫瘍を患った時に、執刀医となり手術を成功させた研太を後継ぎとして迎えようとしたが、研太が村に患者を残していることを知り、再び一人のもとに送り出した。その後も度々一人や研太の手術に協力し、研太が帰郷を決意した時には勤務医として病院に迎え入れた。息子を医師にすべく子供の頃から厳しく教育してきたことに負い目を感じていた。
戸倉 信茂(とくら のぶしげ)
帝都大学医学部・耳鼻咽喉科教授。大垣とは喧嘩友達のような関係で、会うたびに嫌味を言い合っている。神経質な性格の自信家で名医を自称し、それに違わぬ実力も持ち合わせている。
自分を凌ぐ才能を持つ三浦に目をかけており、一流の音声外科医にするために厳しく鍛えている。
三浦 佳治(みうら よしはる)
帝都大学医学部・耳鼻咽喉科の研修医。音の聞き分けに関して優れた能力を持ち、足音を聞いただけで誰のものか聞き分けたり、患者の声を聴くだけで様々な発声障害を正確に診断することができる。元々は大垣の教室にいたが、その能力と才能を見出され、音声外科医を目指して戸倉の下での厳しい指導を受けている。高校時代からのオーディオマニア

一也の関係者編集

宮坂 詩織(みやさか しおり)
一也の高校の同級生で1年と3年時のクラスメイト。小柄でおかっぱ頭に眼鏡姿の少女。刺繍を趣味にしており、コンクールで入選するほどの腕を持っている。極度の卵アレルギー体質だったが、一人の指導による経口免疫療法で、日常生活に支障がないレベルまで克服した。
医学の知識はほとんどないが、一也が事故で重傷を負った際に切断された腕の動脈を刺繍の技術を応用して縫合する(一人をして完璧と言わしめた)など、度々高い医療センスを垣間見せる。後に一人・一也と交友を深めたことで医師の仕事に魅力を感じるようになり、一也から出生の秘密を打ち明けられたことをきっかけに医師を志すようになった。玉砕覚悟で受験した帝都大学に見事合格し、2014年春からは一也と同じく医学部に通っている。
当初はアレルギーの影響などもあり大人しい性格で口数も多くなかったが、アレルギーの克服や一也と交友を深めていくことで徐々に強気な面が垣間見えてくるようになる。また、KAZUYAのクローンである自分の存在意義を問う一也の言葉を受け止め「君は黒須一也くん」と答えるなど芯の強い一面を持つ。
かなり小柄で足が短いため自転車に乗ることができない。
津島道夫(つしま みちお)
一也の中学の担任教師。数学担当。成績優秀で大人びた一也のことが気に入らなかったが、一也と一人に小脳出血から救ってもらったことがきっかけで一也を信頼するようになる。
内野陽平(うちの ようへい)
一也の中学・高校の同級生。漏斗胸のため周囲と距離を置き続けてきたが、一也の説得で矯正手術を受け、性格も対人関係も改善した。手術前は学区外の進学校をめざしていたが、一也と一緒に泉平高校へ進学。
徳光(とくみつ・下の名前は不明)
一也の中学の同級生。村の中学が廃校になったため一也とともに泉河中へ編入。編入直後は中野らにいじめられたが、津島先生の手術以降仲良くなる。卒業直前にそのいじめが原因のPTSDを発症したが一人によるEMDR(眼球運動による脱感作と再処理療法)により完治。アニメやゲームが好き。
中野貴則(なかの たかのり)
一也の中学の同級生。村の中学から編入してきた一也と徳光に当初辛く当たっていた。勉強ができなかったが一也に夏休みの宿題を教えてもらう中で勉強の仕方を覚え成績が良くなった。無添加無農薬食品にこだわる母親のことがちょっとウザったい。
深見武彦(ふかみ たけひこ)
一也の帝都大の同期。一也と宮坂が下宿先を探していた際に声をかけ友人となる。大病院の跡取り息子で上昇志向が非常に強い。ふだんの態度はデカいが初めての人体解剖実習で泣き出してしまうなど繊細な所もある。知識も豊富だがそれゆえに早合点することも。父親も帝都大卒で、日本医師連の理事をしている。ラグビー部(OBが医師連の幹部に多い)に所属。
緒形俊司(おがた しゅんじ)
一也の帝都大の同期。秋田出身で訛りが強い。初登場時には田舎者とバカにされぬよう、通販で買ったブランド衣類で上下固めていた。バドミントン部に所属。料理にハマり魚も自分で捌ける。実家が豪雪地帯のため雪の恐ろしさを知っており、その影響で雪が嫌い。スキーの授業もずっと休んでいたため、全く滑ることができない。
仙道安人(せんどう やすと)
一也の帝都大の同期。優秀な一也達に劣等感を抱いていたが、1年夏のキャンプの集団食中毒騒動でみんなを救ったことで自信を取り戻す。野球部に所属。
斉藤有希(さいとう ゆき)
一也の帝都大の同期。剣道部に所属。インターハイ出場経験があり強豪校からスポーツ特待生の声がかかるほどの実力者。強気で男まさりな性格。組織学のスケッチを見た者全てが絶句するほど絵が下手。
青山今日子(あおやまきょうこ)
一也の帝都大の同期。体育会系のノリを苦手とする普通の女子大生タイプ。きつい指輪を一也に外してもらった。
内田和歌子(うちだ わかこ)
解剖学教授。大垣・KAZUYAらも学んだ大ベテラン。優しく学生に人気がある。
諸田久好(もろた ひさよし)
医動物学(寄生虫学)教授。寄生虫オタクの変態でドS。
中村憲司(なかむら けんじ)
臨床検査技師。組織学の実習で一也達を指導する。

その他登場人物編集

岡元(おかもと)
警視庁の刑事。無免許医に妻を殺された過去から、医療事件の検挙に執念を燃やしている。当初は無免許医だった一人を逮捕しようと周辺を捜査していたが、一人の医師としての倫理観と強い使命感を目の当たりにして捜査を取りやめ、互いに尊敬・信頼し合うようになった。一人が正式に医師になった後は、度々協力して医療事件を解決している。
華奈という一人娘がいる。初登場時は肥満体型だったが、結婚を控えた華奈の依頼で本人の知らないうちに一人に治療を施され、以前に比べて引き締まった体型になった。
当初は頻繁に登場していたが、単行本15巻第164話以降登場していない。
冴草 克之(さえぐさ かつゆき)
妊娠中絶手術を違法に請け負う闇医師。普段からウィッグをかぶって変装している。一人の囮捜査に掛かって岡元に逮捕され、裁判で執行猶予つきの有罪判決を受け、医師免許を剥奪された。その裁判の閉廷後、被害者のひとりに刺され命を落としかけたところを一人と岡元に助けられたことから、クローン臓器売買組織への捜査に協力するようになった。
竹宮穂波(たけみや ほなみ)
日読新聞政治部の女性記者。取材かたがた潜入した西海医大病院で一人に副甲状腺機能亢進症を患っていると見抜かれたことで一人のファンになる。
岩崎敏郎(いわさき としろう)
日読新聞政治部記者。竹宮の先輩。綿密な取材に定評があり人呼んで「裏取りガンさん」。若い頃からヘビースモーカーで中心型肺ガンを発病、一人の手術で完治した。
西尾友樹(にしお ともき)
村の造り酒屋・山風酒造の酒「山の風」の大ファンで、酒造りをしたいとやってきた青年。杜氏の藤田に利き酒の才能を認められ、蔵人として住み込みで働くようになった。
島村益男(しまむら ますお)
譲介の予備校仲間。生家は農家で農業高校卒だが医学への夢捨てがたく帝都大を受け続けている。上述のレジオネラ菌集団感染に巻き込まれ、自分にはしょせん縁がなかったのかと諦めかけたが、譲介の説得でもう1年浪人することに。
ドクターK / 西城 KAZUYA(さいじょう カズヤ)
前作の主人公で、先代ドクターK。先祖代々続く医師の家系の当主で、世界的に知られる名医だった。少年時代に遭遇した被曝事故の後遺症と見られるにより、1999年、36歳の若さで死去した。帝都大学医学部出身。
歴代のドクターKの中でも傑出した実力を持っていたと言われる。また周囲に多大な影響を及ぼした人物で、死後も患者に強く慕われ、その薫陶を受けた関係者は医療界で幅広く活躍している。生前、様々な理由で当時は治療不可能だった患者に対し、後の診察券がわりに自らのメスを渡していた。その治療とメスの回収は一人が手掛けている。

KAZUYAが遺したメス編集

先代ドクターKであったKAZUYAは、当時は治療困難だった病気の患者に対して、後年の診察券としてメスを手渡している。KAZUYAの患者で懇意にしていた鍛冶師が特別に製作した鋼製のもので、その総数は10本。それぞれ番号が刻まれている。 単行本15巻第160話でNo.1のメスが登場して以降は登場していない。

No.1 - 心房中隔欠損症
患者の出生直後に発見された。患者家族の希望で手術痕を残さない治療を行うため、患者の成長と、当時は実験段階だった新たな術式の確立を待つため、3年後に手術を行う約束だった。しかし家族の経済事情の悪化により、患者が成人するまで放置されていた。
No.2 - 脳動脈瘤
発見当時は動脈瘤と呼べるほどのサイズではなかった。また治療法も確立されていなかったことから、将来の治療技術の進歩に託していた。
No.3 - 狭心症
元々はKAZUYAの父・一堡の患者で、発病の原因が不明だったことから、再発を危惧した一堡からメスを手渡されていた。その危惧通りに20年後に再発、それをKAZUYAが治療して自らのメスを渡し、更に20年後の再々発の治療を一人が行った。それぞれ、当時最先端だった治療を施されている。
No.4 - 人工関節交換
元々は柳川の後輩・貴島の患者で、変形性膝関節症を患っていた。しかし診断の過程で、当時は不治の病だった拡張型心筋症が発覚、寿命が残り少ないことから一日でも早く家族のために働けるよう、本来なら骨切り術が施されるところを、貴島の一存で人工関節置換術に切り替えられた。
その後、発作を起こして重体に陥った際にKAZUYAの執刀によりバチスタ手術が行われ症状は消失。後年に患者の人工関節が耐用年数を迎えることを見越してメスを渡されていた。
No.5 - 後縦靱帯骨化症
KAZUYAの逝去直前に発見された。進行が遅い病気で症状も初期段階であったことから当時は手術に踏み切る段階になく、病状の進行と患者の後継者育成を待って、まだ見ぬドクターKの後継者に治療を託していた。
No.6
未登場
No.7 - 心房細動
当時は根本的な治療方法が未確立だったため、KAZUYAは当時一般に普及していなかったICDを自作して体内に埋め込み、将来の治療技術の進歩に託していた。
No.8 - I型糖尿病
患者の心臓に先天性の三尖弁形成不全があったため、膵臓の移植手術が不可能であり、将来の治療技術の進歩に託していた。
No.9 - 副鼻腔膿疱
外国の戦場において散弾銃で撃たれた際、摘出できずに副鼻腔に残された散弾が、10年の時を経て膿疱を発生させた。銃弾が摘出された後再び患者に同じメスが渡され、今度は全身火傷に対する自己由来の培養皮膚を使用した皮膚移植術を施された後、メスは返却された。
No.10
未登場

単行本編集

編集

  1. ^ ただし、KEIの回想シーンで、1980年頃に彼女と同い年くらいの姿で登場するという、一種の矛盾が生じている。
  2. ^ 歯科医師免許の発行を受けた描写はないが、医師免許保持者が口腔外科的処置を行うことは可能である。
  3. ^ 第32話(第3巻)に登場する血液台帳に「佐藤イシ」という名前が記載されているがこれが本人かは不明

外部リンク編集