Rise of the Ronin』(ライズ オブ ローニン[1])は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントから発売されたオープンワールドアクションロールプレイングゲーム

Rise of the Ronin
ライズオブローニン
ジャンル オープンワールドアクションRPG
対応機種 PlayStation 5
開発元 コーエーテクモゲームスTeam NINJA
販売元 ソニー・インタラクティブエンタテインメント
プロデューサー
  • 早矢仕洋介
  • 安田文彦
人数 オンライン時1人 - 3人
メディア BD-ROM
発売日 2024年3月22日
対象年齢
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開発はコーエーテクモゲームスTeam NINJA。2024年3月22日にPlayStation 5用ソフトとして発売された[2]

概要 編集

19世紀、黒船来航の衝撃によって、動乱が巻き起こった幕末江戸時代末期)が舞台。プレイヤーは名もなき浪人となり、横浜江戸京都といった都市を駆け抜け、幕末の風雲の渦中で、己の道を切り開いていく[2]

プロデューサーは早矢仕洋介、開発プロデューサー兼ディレクターを安田文彦が務めた[3]

開発者インタビューによれば、本作はTeam NINJAによる『仁王』シリーズの世界的ヒットを受けて、これまでのノウハウを活かした完全新作として開発がスタートした。ただし、原型となるコンセプト自体は初代『仁王』発売以前から考えられていた[3]

幕末の時代に、横浜を舞台にしたゲームというアイディアは、社長のシブサワ・コウ(襟川陽一)によるもので、シブサワは和と洋の入り混じる幕末の時代に、開港地としていち早く外国に対して開かれた横浜を描きたいと考え、早矢仕もこの構想に、新しい遊びを提供できるポテンシャルを感じたという。また、コーエーテクモゲームスの本社が横浜にあるということも、由来の一つになっている[3]

和洋が混在する時代背景は戦闘アクションにも活かされており、本作では刀や槍といった侍らしい武具以外にも、拳銃や銃剣などの近代的な火器も登場する[2]

登場キャラクター 編集

黒洲藩 編集

  • 主人公(隠し刀)
声 - 花輪英司加瀬康之石川由依ファイルーズあい
本作の主人公で、北陸の小藩・黒洲藩が幕府に対抗するために育成した二人一組の兵士「隠し刀」の一人。幕府隠密に生まれた村を焼き払われて家族を失うが、片割れと共に「研師」に救われ、隠し刀として育てられた。
あらゆる武器を扱える高い戦闘センスを持ち、刀や薙刀や弓矢はもちろん、欧米の武器であるサーベルや銃器類も使いこなす。
研師から密書の奪取とペリー暗殺を命じられ黒船に侵入するが、青鬼に阻まれ、片割れが腕を斬り落とされた上に自身も撃たれてしまう。かろうじて単身で黒船を脱出するも、その後隠し刀の里が幕府隠密に襲撃される。主人公は片割れを捜しに行くため黒洲藩の脱藩を決意するが、研師からそれを見透かされ、彼女と対決し倒すことで自身の覚悟を示す。その後、何にも縛られる浪人となり、片割れを探すべく横浜に向かう。
本作では主人公を男性と女性から選択でき、この時選択しなかった性別のほうが後述の「片割れ」となる。また、顔や体格などを細かく設定して自分だけのキャラクターを作ることができる。
本作の主人公と片割れには決まった名前が無く、劇中で名前を名乗ることも、他のキャラクターから名前を呼ばれることもない。また、プレイヤーが任意の名前を設定することもできない。
  • 片割れ(隠し刀)
声 - 花輪英司、加瀬康之、石川由依、ファイルーズあい
主人公と共に隠し刀として研師に育てられた、文字通り主人公の片割れ的存在。研師から密書の奪取とペリー暗殺を命じられ黒船に侵入した際、青鬼の襲撃によって左腕を斬り落とされ、その後黒船を脱出した主人公と生き別れとなる。
その後は米国に連行され保護されており、左腕に「鬼の手」と呼ばれる義手を装着され、ハリスに雇われて彼の護衛として日本に帰国した。
  • 研師
声 -
主人公と片割れの育ての親で、黒洲藩の密命で彼らを隠し刀として育成していた。本名や素性は不明。
主人公と片割れに黒船への潜入指令を出すが、ペリーの暗殺に失敗。これによって幕府に隠し刀の存在が露見し、隠し刀の里が幕府隠密に襲撃される。主人公と共にこれを退けるが、主人公が片割れを探すため脱藩する気でいることに気付き、それを止めるため主人公と対決。この対決で致命傷を負うが、主人公の覚悟を知り、見送って息を引き取った。

倒幕派(幕府を倒そうとする人々) 編集

長州藩関係者
声 - 子安武人
長州藩士で、後の木戸孝允。吉田松陰とは親友。面倒見がよく、若い藩士たちのまとめ役を担う。長州藩の重臣からの信頼も厚いが、酒癖が悪いのが欠点。
幕府の開国政策を止めるべく、様々な計画を実行する。
声 - 福山潤
長州藩士。松下村塾の門下生で、自他ともに認める吉田松陰の一番弟子。高杉晋作とは幼馴染み。二刀流の剣士。
声 - 小西克幸
長州藩士。松下村塾の門下生で、久坂玄瑞と並び称される高弟。久坂玄瑞とは幼馴染み。風流人かつ遊び人で、詩歌や三味線の他、賭博や芸者も好む。
倒幕のため、私兵部隊「奇兵隊」を組織している。
声 - 堀内賢雄
長州藩士で、松下村塾の主宰者。坂本龍馬とは同門の兄弟子にあたる。幕府を廃し日本を一新したいという思想を持つ。
井伊直弼の弾圧を止めようと直談判したため、捕縛される。
声 - 能登麻美子
吉田松陰の妹で、久坂玄瑞の妻。控えめな性格だが勘が鋭い。視力が悪く、いつも眼鏡を掛けている。
声 - 伊藤健太郎
長州藩士で、後の初代内閣総理大臣。松下村塾の門下生で、久坂玄瑞や高杉晋作の弟弟子。高杉に憧れており、舎弟として従う。身分の違いに関わらず、自分の意見を毅然と言う。
声 - 遠藤大智
長州藩士。松下村塾の門下生で、吉田松陰を崇拝している。槍の達人で、宝蔵院龍槍術の使い手。多趣味な風流人だが、芸者遊びは好まない。
土佐藩関係者
声 - 武内駿輔
土佐を脱藩してきた浪人。北辰一刀流の達人で、ピストルも使いこなす。飾らない性格で、他人の懐にすぐに入り込む。
開国で揺れる日本を何とかしたいという強い志を持ち、故郷を脱藩したという同じ境遇を持つ主人公と共闘する。
声 - 小松史法
土佐の志士。陸援隊の隊長。
声 - 水中雅章
土佐を脱藩してきた浪人で、坂本龍馬の古馴染。真っすぐな性格で、意志が強く行動力がある。民が苦しんでいる今の状況を放っておけず、「天誅」による世直しを目論んでいる。
薩摩藩関係者
声 - 白熊寛嗣
薩摩藩士。大久保利通とは幼馴染み。
声 - てらそままさき
薩摩藩士。薩摩藩の実務面を担う。意志が強く実行力があるが、寡黙で威厳がある。西郷隆盛とは幼馴染み。
声 - 清水理沙
薩摩藩主の養女で、将軍家の御台所。気丈な性格で洞察力に長けており、西郷隆盛や大久保利通など多くの薩摩藩士に慕われている。猫好きで、常に愛猫のサト姫と行動を共にしている。
声 - 田所陽向
薩摩藩士で、野太刀自顕流の達人。同じ藩士の先輩格である西郷隆盛を信奉しており、西郷のためなら危険な汚れ仕事にも進んで手を染め、鬼人のごとき働きを見せる。
声 -
薩摩藩士。島津斉彬の死後、大変わりした島津家に重用される。斉彬に引き立てられていた西郷隆盛を嫌っている。
声 - 中村章吾
薩摩藩士。後の第2代内閣総理大臣。
声 -
薩摩藩士。
その他
声 -
水戸藩士。朝廷に忠誠を誓う水戸学を信奉しており、幕府の開国政策を止めるために動いていた。槍の達人で、部下との連携攻撃を得意とする。
「小瀬伝左衛門」は変名で、本当の名は「鵜飼幸吉」とも噂されている。
声 - 赤城進
熊本藩士。

佐幕派(幕府を支える人々) 編集

江戸幕府
声 - 小林親弘
江渡幕府第15代将軍。
声 - 菅生隆之
江戸幕府の大老で、彦根藩主。欧米諸国と通じて、開国を推し進めている。反対派を厳しく弾圧しており、「井伊の赤鬼」と称されている。剣術は居合を得意とする。
声 - 土師孝也
江戸幕府の老中で、隠密の頭も兼任している。一時は出世の道を外れていたが、井伊直弼によって取り立てられる。感情を露わにせず、言い渡された指令を淡々と実行する。「赤鬼」の異名を持つ井伊直弼に準ずる存在として、「間部の青鬼」と呼ばれる。
黒船で主人公達とペリーの戦いに乱入してきた青鬼の正体であり、主人公と片割れをまとめて相手にしてあしらうほどの実力を持つ。
声 - 山路和弘
江戸幕府の幕臣で、軍艦奉行を務める男。さっぱりした性格の江戸っ子だが、必要とあらば冷徹にもなれる。西洋に倣って幕府海軍の設立や身分に囚われない人材登用を目指している。
殺生を嫌い、普段は抜刀しないように鍔を紙縒りで止めている。だが、直心影流の剣術の達人であり、主人公と坂本龍馬を2人まとめて相手にしてあしらうほどの実力を持つ。
声 - 興津和幸
江戸幕府の幕臣。後に500以上の様々な企業や経済団体の設立・経営に関わり、「日本資本主義の父」と呼ばれるようになる。
声 - うえだゆうじ
江戸幕府の役人で、中津藩主。生まれは貧しく、苦学の末に今の地位にまでなった。そのため、身分差のない西洋の文化に強く憧れている。居合は免許皆伝の腕前。
声 -
江戸幕府の処刑人。山田浅右衛門の名は襲名制であり、代々「御様御用(おためしごよう)」という刀剣の試し切りの役割を務めている。浪人だが、試し斬り用の死体や人間の臓器を材料にした薬を売ってかなりの金を稼いでいる。
幕府を支える人々
声 - 北田理道
声 - 星野貴紀
声 - 岩崎正寛
声 - 廣田行生
新選組関係者
声 - 露崎亘
京都守護職。
声 -
新選組筆頭局長。
声 - 三宅健太
新選組局長。
声 - 中村悠一
新選組副長。
声 -
新選組参謀。
声 - 田丸篤志
新選組一番隊隊長。
声 - 高口公介
新選組二番隊隊長。
声 - 鈴木達央
新選組三番隊隊長。
声 - 米内佑希
新選組八番隊隊長。
声 -
新選組九番隊隊長。
声 - 森なな子
新選組隊士。法神流の使い手である女剣士。

米国 編集

声 - 木下浩之
米国海軍提督。大統領の命で、開国交渉のため軍艦を率いて日本を訪れた。
声 - 楠見尚己
米国の外交官。駐日領事として赴任してきた。ペリーとの戦いで負傷した片割れを護衛として雇い、彼から日本の情勢を聞いて、それを元に日米修好通商条約の締結を進める。
声 -
米国の植物学者。毒の扱いに長けており、錬金術師としての顔も持つ。冷たく独善的な性格で、希少な植物を手中に収めるためならば暴力的な手段さえ用いる。

欧州 編集

声 - 三上哲
英国の外交官。日本語が堪能で、通詞として公使館で働いている。日本に強く惹かれている。
声 - 青山穣
英国の外交官。元外科医。公使として開国したばかりの日本を推し測り、それを本国に報告している。ロバート・フォーチュンとは友人の間柄。
声 - 駒谷昌男
英国の植物学者。各国を回って希少な植物を採集しており、未知の植物を求めて日本に来た。シーボルトやラザフォード・オールコックとは友人の間柄。
声 - 岩中睦樹
英国の商人。まだ世界に知られていない価値ある品々を発見し、新しい商売を興そうとしている。有力な人と知り合って成功する機会を得るために来日した。
声 - 下川涼
英国の写真家。開国で失われつつある日本の情景を写真に収めようとしている。
声 - 大塚芳忠
仏国陸軍の士官。軍事顧問団の一員として日本に派遣された。情に厚い性格で、頼ってくる人間を見捨てない。

遊郭 編集

声 - 園崎未恵
横浜の港崎遊郭で評判の芸者。機知に富む話術と憂いのある美貌で人気を博している。芸者として遊郭で働きながら、井伊直弼の密偵としても活動する。
最初は横浜で港崎遊郭を拠点としているが、主人公が江戸に行くと吉原遊郭を拠点とするようになる。
声 -
港崎遊郭の芸者で、その類稀なる美貌と優れた舞で遊郭の最高位「太夫」の称号を得た女性。感情をあまり表に出さず、超然として浮世絵離れした雰囲気を持つ。
無類の猫好きで、猫に対して並々ならぬ愛情を見せる。主人公に、本作の収集要素の一つである「猫蒐集」を依頼する。
最初は横浜で港崎遊郭を拠点としているが、主人公が江戸に行くと吉原遊郭を拠点とするようになる。
声 -
港崎遊郭の芸者。評判の高い先輩芸者の村山たかを敬慕している。看護人としてハリスに遣わされたことがあり、彼と懇意にしている。

その他 編集

声 - 多田野曜平
常陸の発明家で、「からくり伊賀七」と称されていた飯塚伊賀七の孫弟子。その才能が認められて伊賀七の名を継ぎ、西洋にも負けないカラクリを開発している。
本作の要素の一つである「技術開発」で、手製の写真機や飛行装置のアビキルなど、様々なカラクリを主人公に提供する。
声 -
小笠原流弓術の師範。謙虚な性格で、天才と評されるほどの弓術の腕前を持っているが、まだまだ自分の技は未完成だと思っている。礼節を重んじる武術を通して、侍の心のありようを広めようとしている。
声 -
伊賀出身の忍者。過去に藩命で黒船に潜入したことがある。忍術が廃れつつあることを痛感し、伝授する相手を探している。
声 - 行成とあ
西洋医学所で働く蘭学医。シーボルトと日本人女性との間に生まれた娘。理知的で苦しんでいる患者を見捨てられず、コロリを治す方法を見つけるために奔走する。
声 - ふくまつ進紗
コロリの治療法を研究している医者。偏屈な性格で人付き合いがには苦手だが、医者としての腕は確かで、東洋医学はもちろん西洋医学にも通じている。日本に蔓延するコロリを何とかしたいと思っている。
声 - 伊藤静
楢崎将作の娘。父の医者業を手伝っている。とても勝気な性格で、柔軟性に長けた思考の持ち主。機転の利いた行動で周囲を助ける。
声 - 金尾哲夫
千葉道場の主で、北辰一刀流の創始者。技の伝授を中心とした合理的な剣術指導を行うことから、「技の千葉」と評されている。坂本龍馬、清河八郎、山岡鉄舟など、彼から剣術指導を受けた剣士は数多い。
声 - 小松未可子
千葉周作の姪。北辰一刀流の使い手。薙刀の扱いに秀でており、優れた美貌を持つことから「千葉の鬼小町」との異名を持つ。
坂本龍馬が千葉道場に通っていた頃、彼と結婚の約束をしていたと主張する。
声 - 上田燿司
千葉道場で学んだ剣士。千葉周作から深く信頼されており、坂本龍馬からも兄弟子として慕われている。
声 - 塾一久
男谷道場の主。底知れぬ実力と温和な性格から、「幕末の剣聖」と称されている。剣術だけでなく、史学などの学問や戦略にも精通している。また、日本の剣術全体を底上げしたいと考えており、他の流派の剣士と手合わせする「他流試合」を推奨する。
声 - 間宮康弘
男谷道場の師範代。裏表のない性格で、情に厚い。剣はまず心から学ぶべきとの考えを持つ。師匠である男谷信友の考えに賛同し、他流試合に取り組んでいる。
声 - 船木まひと
自らが創始した大石神影流を使う剣士。恵まれた体格と才能の持ち主で、片手突きを得意とする。地元の九州では敵無しで、自分が天下無双であることを示すために江戸にやってきた。
声 - 林勇
声 - 浦山迅
声 -
声 - 越後屋コースケ

脚注 編集

外部リンク 編集