ブラックタイアフェアー
ブラックタイアフェアー (Black Tie Affair) は、アイルランド生産、アメリカ合衆国調教の競走馬。1991年のブリーダーズカップ・クラシックを制し、同年のエクリプス賞年度代表馬および最優秀古牡馬に選出された。半弟にフランスG2ギョーム・ドルナーノ賞の優勝馬グレートパーム(父マニラ)がいる。
ブラックタイアフェアー | |
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1996年撮影 | |
欧字表記 | Black Tie Affair |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 芦毛 |
生誕 | 1986年4月1日 |
死没 | 2010年7月1日(24歳没) |
父 | Miswaki |
母 | Hat Tab Girl |
母の父 | Al Hattab |
生国 | アイルランド |
生産者 | Stephen D .Peskoff |
馬主 |
Hudson River Farm Jeffrey Sullivan |
調教師 |
Walter C. Reese Ernie T. Poulos(アメリカ) |
厩務員 | 2010-7-2 |
競走成績 | |
生涯成績 | 45戦18勝 |
獲得賞金 | 337万694ドル |
戦績
編集デビューからしばらくはスプリント〜マイル路線を進んでいたが、4歳を終えるまでにG3を1勝しかしておらず、一介の下級重賞馬に過ぎなかった。古馬となってもG3では好走するがG1では大敗というレースが続いていたが、秋に行われたブリーダーズカップ・スプリントで10番人気ながら、セイフリーケプトとデイジュールの激しい競り合いの後方で3着に入った。その1ヶ月後、短距離戦から一転して出走した距離10ハロンのG2バドワイザーゴールドカップで優勝し、中距離への適性を見せた。
5歳になってしばらくは短距離戦を走っていたが、夏前から中距離戦を主戦場とすると連勝を始め、G2スティーヴンフォスターハンデキャップから数えて4連勝目のフィリップ・H・アイズリンブリーダーズカップハンデキャップで、デビューから43戦目にしてG1競走に優勝。さらにその次も連勝し、迎えたブリーダーズカップ・クラシックでは2番人気に推され、ジョッキークラブゴールドカップを制して来た1番人気フェスティン、前年の優勝馬アンブライドルドらを破り、6連勝でアメリカ競馬の頂点に立った。デビュー45戦目でのブリーダーズカップ・クラシック制覇は史上最も遅い記録だった。翌年1月にエクリプス賞で年度代表馬と最優秀古牡馬の受賞が発表され、ブラックタイアフェアーはこれをもって競走馬を引退し、種牡馬となった。
馬齢別競走成績
編集- 2歳-8戦3勝
- 3歳-16戦4勝(フェリダンハンデキャップ・G3)
- 4歳-11戦4勝(ホーソーンゴールドカップ・G2、コモンウェルスブリーダーズカップ・G3、エクイポイズマイルハンデキャップ・G3)
- 5歳-10戦7勝(ブリーダーズカップクラシック・G1、フィリップH.アイズリンハンデキャップ・G1、ミシガン1&1/8マイルハンデキャップ・G2、ワシントンパークハンデキャップ・G2)
引退後
編集種牡馬となっては、初年度産駒からG1競走2勝のフォーマルゴールドを送り出し、さらに2年目産駒の中から日本に輸入されたワシントンカラーも短距離の重賞路線で活躍を見せた。この活躍を受けて1998年にブラックタイアフェアー自身も日本に輸入され、北海道のイーストスタッドに繋養された。初年度は150頭近い種付け頭数を確保したが、産駒の成績が上がらず2004年にアメリカに再輸出された。その後2002年に生まれたフジノウェーブが2007年のJBCスプリントに優勝している。2009年7月に種牡馬引退、その後はケンタッキー州ジョージタウンのオールドフレンズに移動し余生を送っていたが[1]、蹄葉炎のため2010年7月1日に安楽死された[2]。
主な産駒
編集- Formal Gold(1993年産 ドンハンデキャップ・G1、ウッドワードステークス・G1など重賞4勝)
- ワシントンカラー(1994年産 根岸ステークス連覇、クリスタルカップ、ガーネットステークス)
- Lisence Fee(1995年産 ビューゲイハンデキャップ・G3、ギャロレッテハンデキャップ・G3など重賞4勝)
- Evening Attire(1998年産 ジョッキークラブゴールドカップステークス)
- グレイスアッパー(1999年産 北日本新聞杯、ほくてつニューイヤーカップ)
- サンキョウフェアー(1999年産 オータムスプリントカップ)
- オリジナルステップ(2000年産 黒潮菊花賞、珊瑚冠賞、サラ系最多勝記録45勝)
- レイナワルツ(2000年産 東海菊花賞、名古屋記念3連覇、東海桜花賞)
- フジノウェーブ(2002年産 JBCスプリント、東京盃、東京スプリング盃4連覇)
- ジョインアゲン(2002年産 黒潮マイルチャンピオンシップ連覇)
- ナリタブラック(2002年産 福山大賞典)
- ホリエモン(ライブドア元代表取締役社長堀江貴文の所有馬)
- アプローチアゲン(2004年産 二十四万石賞)
ブルードメアサイアーとしての主な産駒
編集- Mastercraftsman(2006年産 アイリッシュ2000ギニー・G1、セントジェームズパレスステークス・G1など重賞6勝)
血統表
編集ブラックタイアフェアーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ミスタープロスペクター系 |
[§ 2] | ||
父 Miswaki 1978 栗毛 |
父の父 Mr. Prospector1970 鹿毛 |
Raise a Native | Native Dancer | |
Raise You | ||||
Gold Digger | Nashua | |||
Sequence | ||||
父の母 Hopespringseternal1971 栗毛 |
Buckpasser | Tom Fool | ||
Busanda | ||||
Rose Bower | Princequillo | |||
Lea Lane | ||||
母 Hat Tab Girl 1979 芦毛 |
Al Hattab 1966 芦毛 |
The Axe | Mahmoud | |
Blackball | ||||
Abyssinia | Abernant | |||
Serengeti | ||||
母の母 Desperate Action1971 栗毛 |
Bold Commander | Bold Ruler | ||
High Voltage | ||||
Crafty Alice | Crafty Admiral | |||
Thelma Berger | ||||
母系(F-No.) | 9号族(FN:9-f) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Nasrullah 5×5×5 | [§ 4] | ||
出典 |
脚注
編集- ^ “Black Tie Affair to relocate to Old Friends”. Thoroughbredtimes. 2009年7月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。 Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
- ^ “1991 Horse of the Year Black Tie Affair Dead” (英語). Bloodhorse.com. The Blood-Horse (July 2, 2010). 2023年12月9日閲覧。
- ^ a b c “5代血統表|血統情報|ブラックタイアフェアー(IRE)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年12月9日閲覧。
- ^ a b c “ブラックタイアフェアー (Black Tie Affair) の血統表 | 競走馬データ”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年12月9日閲覧。
外部リンク
編集- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post
- ブラックタイアフェアー(IRE) - 競走馬のふるさと案内所