うっちゃれ五所瓦

うっちゃれ五所瓦
ジャンル 相撲漫画
漫画
作者 なかいま強
出版社 小学館
掲載誌 週刊少年サンデー
発表号 1988年19号 - 1991年29号
巻数 全12巻
OVA
原作 なかいま強
監督 小沢一浩
キャラクターデザイン 梶谷光春
発売日 1991年10月25日
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

うっちゃれ五所瓦』(うっちゃれごしょがわら)は、なかいま強による日本の高校相撲漫画、およびこれを原作としたOVA作品。第35回(平成元年度)小学館漫画賞受賞。

目次

概要編集

週刊少年漫画雑誌『週刊少年サンデー』(小学館)に、1988年19号から1991年29号まで連載された。単行本は小学館:少年サンデーコミックスより全12巻、小学館文庫より全6巻。

主人公の五所瓦と仲間たちが、力を合わせて最強のライバル打倒を目指す、典型的なスポーツ漫画

あらすじ編集

武蔵山高校三年生、五所瓦 角は、たった一人の相撲部員。来年度以降の廃部が決まった相撲部に最後の花を添えるため、インターハイ団体戦で優勝できるメンバーを集めていた。そんな彼の誠意と熱意に、柔道インターハイ制覇した柔道部主将清川薫、プロレスラー志望のレスリング部員関内孝之、ハッタリとコケオドシを得意とする硬派の応援団員難野一平、小心者だがチョンマゲの似合う巨漢の囲碁部雷電五郎、……といった個性的なメンバーが集結する。

彼らは即席チームメイトながらも、五所瓦の熱意に応えるため一致団結し、自分たちの得意技を駆使して、次々と個性的な敵チームを破り、地区予選を勝ち進んでいく。

登場人物編集

武蔵山高校編集

武蔵山高校・相撲部編集

五所瓦角(ごしょがわら かく)
武蔵山高校三年生、相撲部主将。武蔵山高校相撲部、最後の部員。大将。
不器用で誠実で、普段は口数も少ないが、相撲を愛する気持ちと勝負への情熱は誰にも負けない。過去二年のインターハイ個人戦では、いずれも地区予選でその年の優勝者(黒島の田門)と初戦で対戦したために実績はないが、その優勝者に「対戦した中で最も手ごわかった相手」と言わしめる、隠れた実力者。ダンベルで頭突きを鍛えており、その威力は驚異的。ただし部員不足で練習相手がいなかった為、まわしが取れず、まわしを取られると対処できないのが弱点であった。清川と関内の加入である程度は補えられるようになった。最大の弱点は籤運の無さで、過去二年のインターハイ個人戦では、いずれも地区予選でその年の優勝者(黒島の田門)と初戦で対戦する結果となった。
清川薫(きよかわ かおる)
武蔵山高校三年生、柔道部主将。チームのまとめ役。先鋒。
男気に溢れる親分肌。五所瓦の「どうしても団体戦で優勝したい」と言う一途な気持ちに心打たれ、相撲部助っ人を賭けて五所瓦と対戦。相撲と言う競技の底力に触れたことで、相撲部の助っ人を承諾する。柔道の腕前は二段、昨年度のインターハイ優勝と言う実績を持つ実力者。土俵上でも柔道技で次々と相手を下すが、うっかり巴投げをしそうになって自らピンチに陥ったことも。
難野一平(なんの いっぺい)
武蔵山高校一年生、応援部員。次鋒。
自称「硬派」で情に厚いが、どちらかと言うと姑息で勝つためには手段を選ばない。ハッタリとコケオドシを何より得意とする。相撲部助っ人を賭けた五所瓦と清川の勝負を見て、その「硬派」な心意気に感動、相撲部助っ人に押しかける。あばらが浮き出たガリガリの体で、まわしを分厚く巻いた姿は爪楊枝に紙テープを巻いた独楽のようで他メンバーや観客から勝利は期待されていない(邪魔者扱いされることも)。ただし予選全ての試合をきちんと見て研究しており、雷電に有効な対策を伝授するなど勝負に対する真剣さは他メンバーにも負けない。予選の初戦以外はすべて敗退しており、2度の反則負けを取られている。決勝での戦いぶりから他の仲間や観客からも認められるようになった。なお、団体戦の籤引きで黒島高校と初戦で戦うことを阻止した立役者となる、といったストーリーを進めるうえではしばしば大きな役割を果たしている。
関内孝之(かんない たかゆき)。
武蔵山高校一年生、レスリング部員。清川と並ぶチームのポイントゲッター。中堅。
口調や態度は軽薄だが、勝負に対しては真摯に取り組む。優れた格闘センスの持ち主で、レスリングの実力は高いものの、プロレスラー志望のためアマレスに物足りなさを感じており、自分より強い相手を求めて相撲部助っ人になり土俵上でプロレス技を展開する(ただし、ジャーマンスープレックスがすっぽ抜けて敗れたこともある)。ファイトスタイルはストロングスタイル
後述する堀大附属の藤木とは同じ中学の出身でもあり、また一生物の怪我を負わせてしまった因縁の仲。
雷電五郎(らいでん ごろう)
武蔵山高校二年生、囲碁部員。副将。通称「ゴロちゃん」。
強そうな名前と巨体だけを理由に、難野に無理やり相撲部助っ人にさせられた。気弱なため、チームで唯一難野に押されている。相撲は弱いが、難野に授けられた奇策により勝利することもあり、大会では通算3勝を挙げており、その取組内容も関内いわく「おまえ(難野)よりは1万倍マシ」と巨体を生かした戦い方で善戦することも多い。奇策のひとつとして、物語中盤から髷を結わされることになる。本来の囲碁の段位は二段とかなりのもの。

武蔵山高校の人々編集

佐久間(さくま)
武蔵山高校三年生、レスリング部主将。
名門であるアマチュアレスリング部の主将で、五所瓦からもその実力は認められている。しかし五所瓦からの誘いを鼻で笑い拒絶している。当初、部員であった関内からは「ケツの穴が小さい」と馬鹿にされているが、黒島戦で苦戦している関内に対して叱咤激励した。
梅木(うめき)
武蔵山高校レスリング部員。上級生だが、実力で関内に劣った為に補欠にされたことを恨んでいる。
レスリング部の監督
武蔵山高校レスリング部監督。
どちらかというとかなり若く、実力重視でレギュラーを決めるタイプ。主将の佐久間と関内を代表に選出した。
石井(いしい)
武蔵山高校、柔道部員。清川と親しい。その他の柔道部員の代表とも言える人物。小学校時代から清川のことを知っており、清川に憧れて柔道を志した。
長谷川清
武蔵山高校柔道部部長。メガネをかけた白髪交じりの壮年の男性。五段で国体優勝経験もあるらしい実力者。教え子を信頼し、その意思を尊重している様子。
応援団員の面々
武蔵山高校応援団員。非常にぬるく軟派だが難野の退部の際に落とし前を要求するなど変なところで形式を重んじている。臆病で情けない集団だが、黒島戦で苦戦している難野に対して叱咤激励した。
囲碁部の面々
武蔵山高校囲碁部員の面々。雷電をゴロちゃんと呼んでいる。黒島戦ではアントニオと一緒に相撲部を応援した。

ライバル校の相撲部の面々、関係者編集

黒島高校編集

ここ数年、高校相撲の王者となっている私立校。全国から素質ある選手が集まっており、団体戦メンバーは「よそのチームの大将格と同じ」と五所瓦が評しているほどの強者揃い。実力だけでも圧倒的だが、さらに「個人戦で有力選手を潰す」などの卑劣な策略を弄する手段を選ばないダーティーな一面もある。五所瓦もこのチームとは合同稽古をさせてもらっているので、一応は顔見知りである。

田門泰造(たもん たいぞう)
黒島高校三年生。黒島高校相撲部主将。
過去二年連続インターハイ個人戦で優勝している無敗の高校横綱。五所瓦のライバルで、その実力を認めている。五所瓦を完膚なきまで叩き潰すために尋常でない稽古を自らに課す努力家だが、性格は冷酷かつ残忍で、味方からも顧問の神田と合わせて「ダーティーコンビ」と言われている。ただでさえ圧倒的な力を持ちながら話術等で相手の精神を揺さぶることもできる。敵は勿論味方に対しても酷薄。常に仏頂面で堂々とした振る舞いをしている。
庄司(しょうじ)
黒島高校三年生。黒島高校相撲部団体戦メンバー副将。
四角い風貌をしている。内臓破裂をさせる自信があるといわれるぶちかましを得意とする。初期から登場しているが、得意技、名前など決勝戦まで明らかにされなかった人物。
黒島高校三年生。黒島高校相撲部団体戦メンバー中堅。
六角形の頭に彫りの深い険しい顔立ち。初期から登場しているが、話が進むたびに耳が尖り無口になるなど外見・性格共に変わっている。話によって苗字の読み方が異なる。
相手の肩をはずす関節技が得意だが、決勝戦ではレスリング勝負に持ち込まれて関内に敗北。その後田門に冷酷な言葉を浴びせられた。
小林(こばやし)
黒島高校三年生。黒島高校相撲部団体戦メンバー次鋒。
メンバー随一の長身と懐の深さで勝負をするが、本選では長身からの張り手百連発を駆使する。合同稽古では関内、難野、雷電を破った後に五所瓦に圧倒されて敗北。本選では終始、難野を圧倒していたが、難野の根性の前に勝負の上では敗北した(取組は難野の反則負け)。
久木崎(くきざき)
黒島高校三年生。黒島高校相撲部団体戦メンバー先鋒。
岩石のようなゴツい顔立ち。五所瓦の鉄頭ほどではないがかなり硬い頭による頭突きと田門も認める怪力を駆使して戦う。
合同稽古では五所瓦と対戦して苦しめるもののその底力の前に敗退。本選ではその怪力で清川の腕を折るが、清川によって脳震盪を引き起こされて敗退。その後監督によって激しい折檻を受ける羽目になる。
神田八十次(かんだ やそじ)
黒島高校の数学教師で相撲部顧問。強豪・黒島の監督。いつもジャージ姿で下駄履き、竹刀を持ち歩く。禿げた頭と厳つい風貌ではあるが、42歳。
選手の育成能力、対戦相手への分析眼など相撲部の監督としての能力は非常に優秀。五所瓦の実力を見抜き認めていた数少ない一人でもある。自校の勝利のためには悪辣な術策を平気で用いたりと手段を選ばないために「ダーティー神田」と教え子から恐れられている。五所瓦たちの活躍に対しての驚き役でもある。難野とは初対面の時のやりとりから色々あったためか「殺してもいい」と教え子に命ずるほどの因縁の間柄。
菊里(きくさと)
黒島高校相撲部員。おそらくは二年生。
眉毛の薄い厳つい顔立ち。補欠選手だが「次期レギュラー候補」と目されている実力者。しかし個人戦のメンバーには漏れている。
合同稽古の時に五所瓦が予想外の実力者を揃えたことを察した神田の命令で清川と対戦し、敗北したが「同体」とされて試合上は引き分け。柔道選手の清川を挑発したことがある。
手島(てじま)
黒島高校相撲部員。
関内に「間抜け面」と評された顔立ち。ダーティーな戦い方を心得ているが、合同稽古の時は関内に敗退。
県大会では団体メンバーではないが、個人戦メンバーには選出されている。神田の策略で頭突きを喰らったこともある。

杉田工業編集

春大会では予選リーグ敗退だったが、丙馬の加入から躍進を遂げる。作中においては、予選リーグにて武蔵山との決定戦で敗退したものの、本戦出場のチーム・吉田高校が食中毒で棄権の為に急遽再戦、敗退となっている。

丙馬 一郎(ひのえうま いちろう)
杉田工業高校一年生。
ゆうに2mは越していそうな長身とパワーを持ちながらもノミの心臓の持ち主。その長身から繰り出す叩き込み(ジャイアントハエ叩きと呼ばれる)とパワーで一年生ながら大将を任されている。また、血を見ると気絶するが、複数回見るとキレて凶暴化する。団体戦予選リーグ、決勝トーナメントでは五所瓦と壮絶な取組を見せた。また、個人戦では4強入りを果たすも、田門に敗れている。

その他のレギュラーは、先鋒・梅田(うめだ)、二陣・石井(いしい)、中堅・佐々木(ささき)、副将・米本(よねもと)。決定戦と再戦で石井と米本の顔が入れ替わっている。

玄海学園編集

下級生部員・二瓶の十円ハゲジンクスによって勝ち上がってきた異色のチーム。予選では武蔵山で喫した2つの敗北以外はすべて勝利だったものの、本戦では準々決勝にて小岩井率いる神山産業に敗退している。

二瓶(にへい)
玄海学園相撲部。言葉遣いからおそらくは下級生。
偶然とジンクスだけで予選リーグ第三戦で武蔵山と対戦するまで無敗を続けていたチームの一員。それは彼の十円ハゲが「白星ハゲ」としてげんかつぎとなっているから。本人は礼儀正しい好青年。難野の奇策で十円ハゲを黒く染められた為、ジンクスが通じなくなり、白く戻っても実力で五所瓦には敗れている。

その他のレギュラーは、先鋒・神野(じんの)、中堅・山佐(やまさ)、副将・河野(こうの)、大将・田所(たどころ)

堀大附属編集

関内と因縁のある藤木の通う高校。相撲部は一応は8強入りをしているが、大会の観客からは地味で人気が無いと言われている、本戦では準々決勝で武蔵山と対戦。文字通り、関内と藤木の遺恨試合となった。

藤木(ふじき)
堀大附属高校一年生。関内と同じ中学の出身。いつもマムシドリンクを飲んでいる。
元は空手をやっていたが、関内との異種格闘の野良試合で(不可抗力ではあるが)顔に大怪我を負い一生物の傷となっており、それ以来関内を激しく憎悪している。物事を成し遂げるには手段を選ばない。相撲部に入部した理由は「嫌々入った高校に空手部が無かったため仕方なく」。相撲部では補欠である(しかし初戦では二陣に入って一緒に勝利を喜び分かち合っている)。
今西(いまにし)
堀大附属相撲部主将(大将)。個人戦では16強。
個人戦ではベスト16で丙馬と、団体戦の武蔵山高校戦(ベスト8)では五所瓦と対戦。しかし双方ともロクに試合描写もされずあっさりと敗退している。関内や藤木から夜郎自大ぶりを馬鹿にされるが、相撲に関しては真剣で、藤木の暴挙には激怒していた。

その他のレギュラーは、先鋒・秋本(あきもと)、二陣・五味(ごみ)、中堅・渋井(しぶい)、副将・細井(ほそい)。武蔵山高校との対戦では、藤木の陰謀により渋井が棄権し藤木が中堅で出場した。

神山産業編集

「ナンバー2」小岩井を擁するチーム。

小岩井 一(こいわい はじめ)
神山産業の主将(大将)。個人戦では準優勝をしている「ナンバー2」。全国でも8強には入る実力者。いくつかの相撲部屋からも誘いが来ているという。しかし、作中では個人戦準決勝ではアントニオに翻弄されて敗退、団体戦準決勝でも五所瓦の前に頭突き一発で気絶させられ、黒島の神田からは五所瓦の実力を測る為の捨て石扱いにされるなどいい所なく敗れ、扱いは不遇。

その他のレギュラーは、先鋒・松下(まつした)、二陣・奥山(おくやま)、中堅・小島(こじま)、副将・篠田(しのだ)

和樽高校編集

元は無名のチームだったが、アルゼンチンからの留学生・アントニオの加入で躍進したチーム。本戦では準決勝にて黒島と対戦し、力の差を見せ付けられて敗北。武蔵山とは一度も対戦していない。アントニオ以外のチームの選手の名前はお笑い芸人をモチーフにしている。(先鋒・花紀、二陣・、中堅・など)

アントニオ・マロセロ
アルゼンチンからの留学生で、母親は大阪出身の日本人。そのため、関西弁ながらも日本語はペラペラ。無名に近かった和樽高校相撲部を引っ張る。
がぶりよりと奇策で相手を追い詰め、個人戦決勝戦や団体戦準決勝の大将戦では二度も田門を敗北寸前まで追い詰めた。
陽気な性格で策士ではあるが卑劣ではない。しかし、かなり根に持つ一面もある。

南西実業編集

春大会の準優勝チーム。大将・草津(くさつ)は春の個人戦3位の強豪。予選リーグ初戦にて武蔵山と対戦し、まさかの全敗。これによって決勝への道は閉ざされた。

その他のレギュラーは、先鋒・前島(まえじま)、二陣・吉野(よしの)、中堅・司(つかさ)、副将・白山(しろやま)

青春ヶ丘高校編集

レギュラー選手の名前は、先鋒・一文字(いちもんじ)、二陣・風間(かざま)、中堅・白鳥(しらとり)、副将・花形(はながた)、大将・一条(いちじょう)。 応援の掛け声は非常に達者であるが、全員が難野と同じ位の貧弱な体型で、相撲の実力は皆無。 予選リーグ第二戦の武蔵山との対戦において、二陣の風間が難野に勝利を上げるまで、全ての大会で負け続けていた。

その他関係者編集

瀬戸(せと)
押売新聞のスポーツ担当記者。七三分けの髪型とメガネが特徴。高校相撲を担当して12年から13年のベテランだが、五所瓦のことは知らなかった。
辺茂木(へもぎ)
武蔵山高校相撲部OB。現在は運送業。後輩である五所瓦の活躍をラジオで聴き、会場に現れる。
松竹梅
杉田工の生徒で悪名をとどろかせている不良生徒で留年している3人組。相撲部入部前の丙馬に絡んで苛めていたが、凶暴化した丙馬に逆襲されて入院するはめに。
観客
特定の人物ではないが、なかいま強作品によく見られる演出として、観客の応援、驚き、感嘆などのセリフが、ト書きや独白では説明的になる部分を担当することで、会場が一体となった雰囲気を作り上げる。

OVA編集

  • うっちゃれ五所瓦、発売:1991年10月25日

スタッフ編集

  • 監督:小沢一浩
  • 監修:関田修
  • 原作:なかいま強
  • 脚本:広瀬襄
  • 撮影監督:九鬼四郎
  • 美術監督:地蔵本拓嗣
  • キャラクターデザイン:梶谷光春
  • 作画監督:梶谷光春
  • 美術デザイン:加藤浩

キャスト編集

外部リンク編集