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郷里 大輔(ごうり だいすけ、1952年2月8日 - 2010年1月17日[2][5])は、日本男性声優ナレーター俳優。本名および旧芸名長堀 芳夫(ながほり よしお)。

ごうり だいすけ
郷里 大輔
プロフィール
本名 長堀 芳夫
(ながほり よしお)[1]
性別 男性
出生地 日本の旗 日本東京都江東区[2]
死没地 日本の旗 日本・東京都中野区本町
生年月日 (1952-02-08) 1952年2月8日
没年月日 (2010-01-17) 2010年1月17日(57歳没)
血液型 A型[3]
身長 176 cm[4]
職業 声優ナレーター俳優
事務所 青二プロダクション(最終所属)
配偶者 あり
活動
活動期間 1973年 - 2010年
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

東京都江東区出身。身長176cm、体重78kg[4]血液型A型東京都立化学工業高等学校卒業[6]テレビタレントセンター東京校、吉沢演劇塾、江崎プロダクションを経て、青二プロダクションに所属[2]

特色編集

太く迫力ある声に定評があり[7]、主に悪役や豪放・豪傑なキャラクターを多く演じた。

テレビ番組CMなどのナレーションの仕事も数多く手掛けていた。その重い声質を生かし、北朝鮮問題が表面化して以降は『THE・サンデー』などで関連VTRで緊迫した口調でナレーションを務める機会が非常に多かった。逆に『THE・サンデー』の一部のコーナーや『謎を解け!まさかのミステリー』などでは真面目な口調の振りをして面白おかしくナレーションをしている場面もある。

スーパー戦隊シリーズ』などでも悪役を演じることが多く、代表作としては『忍風戦隊ハリケンジャー』の二の槍チュウズーボがある。『救急戦隊ゴーゴーファイブ』では、ナレーションを担当した。

2008年、日本映画・山田洋次監督作品『母べえ』に出演した。

人物・エピソード編集

演じることの多い悪役のイメージとは対照的に温和で非常に優しい性格である。しかし本気で怒らせると非常に怖かったという[8]。捨てられた動物も見過ごせなく、捨てられていた子猫を拾ってかわいそうにと頭を撫でていると、その子猫の首を折ってしまい大号泣したというエピソードを持っている。また先輩声優の野沢雅子に「ゴウリダイスケに名前を変えようと思うんです」と相談したところ、野沢は彼のイメージから「なに?ゴリラ? じゃないよね。なんていうの?」と聞き返してしまったという[9]

同じく声優の井上和彦とは、養成所で会って以来の親友同士であった。デビューする前や新人時代からマクドナルドや立ち食いそば屋で一緒に3年ほどアルバイトをして、2人で来客への挨拶をしながら発声の練習をしたり、原稿を作って台詞やナレーションの勉強をよくやっていたようで、念願の共演を果たした時には、焼鳥屋で2人して泣きながら呑んだという[10]

同じ事務所の古川登志夫からは「ゴッチ」の愛称で呼ばれていた。古川が主宰していた劇団青杜の公演「うさぎはねている」の時には、仕事で忙しい中、客演したという[11]

死去編集

2010年1月17日午後3時頃、東京都中野区本町の路上で、腕や手首などから血を流して建物のすき間にうつぶせの状態になって倒れているところを通行人に発見され、死亡が確認された。57歳没。警察は、現場の近くから刃物に加えて遺書が見つかったことから、自殺とみている[5]。遺書は家族宛てのもので「ごめんね」「ありがとう」と書かれていた。所属事務所だった青二プロダクションからは、死因は急性心不全と発表された[12]。同年1月13日に死去した田の中勇とは同じ事務所で多数の作品で共演しており、この相次ぐ突然の訃報は多くのファンに衝撃を与えた[13][14]。亡くなる数年前から糖尿病を患い、網膜剥離を併発して視力が極端に低下していたとの声優仲間からの証言があり、思うように仕事ができないとこぼすことが多かったと言われる[13]

親友だった井上和彦は「昨年末の『アンパンマン』の収録では元気のない感じだった。結婚してお子さんもいたので、あまり連れ出すのも…と思い、付き合いが減ったのが残念。もっといっぱい話したかった」と郷里の死を悼んだ[13]

ドラゴンボールZ』でミスター・サタンの娘ビーデルを演じた皆口裕子は、「もしも『ドラゴンボール改』が続いて、ビーデルを演じる時が来たとしても…郷里さんがミスターサタンじゃないなら、私もビーデルやりたくないと泣き、みんなを困らせました」と、自身のブログで心境を吐露している[15][16]

ビートたけしのTVタックル』では、2010年1月25日放送のエンディングで、同番組のナレーションを務めていた郷里の死去に対するお悔やみの言葉を添えて放送した。

クレヨンしんちゃん』では、双葉商事の部長を演じていたが、郷里の死後5年間に渡って登場しても台詞なし、もしくは名前のみでの登場がほとんどだった。2015年公開の劇場版23作目と同年6月以降のテレビアニメ版では、郷里の死後に持ち役を多く引き継いだ大友龍三郎が声を担当している。

ガンダム関係のゲーム作品におけるドズル・ザビの音声は、基本的に郷里が生前に収録していたものが使用されているが、『ガンダム無双』シリーズのように新規収録を行う場合は劇場版第3作などで同役を演じた玄田哲章を起用している。

郷里が複数役で出演していた『スターフォックス64』では、リメイク版の『スターフォックス64 3D』で郷里の死去を理由にキャストが総入れ替えされた。

週刊プレイボーイ』2010年2月22日号では、同誌連載の『キン肉マンII世 究極の超人タッグ編』の扉ページに、アニメ版にて郷里の持ち役だったロビンマスクが掲載された。原作者ゆでたまごのうち原作を担当する嶋田隆司は「唯一無二の声優だっただけに、わたしの心に穴がポッカリあいてしまいましたが、これからも誠心誠意ロビンを描いていくことを誓います」と、自身のブログで発表した[17]

戦国無双シリーズ』では、ナレーターや武田信玄を務めた『戦国無双3』の公式サイトで追悼が手向けられた。

葬儀は遺族の強い意思により、密葬にて執り行われた。

2010年3月31日に行われたニッポン放送のラジオ番組『YAGアニメラボ』の公開録音中、同局アナウンサーの吉田尚記の私物をプレゼントする企画では、ゲーム『ヴィーナス&ブレイブス〜魔女と女神と滅びの予言〜』のサイン入り台本をプレゼントすることになっていたが、郷里のサイン入り台本のみ観客や吉田の意思を尊重し、プレゼントしないこととなった。

後任編集

郷里の没後、持ち役・ナレーションを引き継いだ人物は以下の通り。

後任 役名 概要作品 後任の初担当作品
今村直樹 ナレーション ビートたけしのTVタックル 2010年1月25日放送回
銀河万丈 アナタの名字SHOW 第2回
『ビートたけしのTVタックル』 2010年4月放送回
かぜこんこん[注 1] それいけ!アンパンマン 『それいけ!アンパンマン』
大友龍三郎 バジル キディ・ガーランド 『キディ・ガーランド』第19話
ドンカエン トミカヒーロー レスキューファイアー 『トミカヒーロー レスキューファイアー』第48話
ポルンガ ドラゴンボールシリーズ ドラゴンボール改』第51話
コルド大王 『ドラゴンボール改』
牛魔王 『ドラゴンボール改』第55話
閻魔大王 『ドラゴンボール改』第129話
武田信玄 戦国無双 シリーズ」 戦国無双3 猛将伝
ブルル公爵 まじめにふまじめ かいけつゾロリ 映画かいけつゾロリ だ・だ・だ・だいぼうけん!
ローズ / タケシ クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ カスカベ映画スターズ!
部長 クレヨンしんちゃん クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃
アシュラマン キン肉マン ぱちんこキン肉マン〜夢の超人タッグ編〜
マンモシ博士 ネクスコCM『マンモシ博士の冬の高速道路講座』 2011年放送回
石塚運昇 ミスター・サタン 「ドラゴンボールシリーズ」 『ドラゴンボール改』
三島平八 鉄拳シリーズ 鉄拳タッグトーナメント2
ナレーション 「戦国無双シリーズ」 『戦国無双3 猛将伝』
江田島平八 魁!!男塾 魁!!男塾 〜日本よ、これが男である!〜
ロビンマスク 『キン肉マン』 『CRぱちんこキン肉マン〜夢の超人タッグ編〜』
宝亀克寿 ジンベエ ONE PIECE 『ONE PIECE』第442話
ドロダボ ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空 ドラゴンボールヒーローズ
イアン・ギブ ライデン ザ・キング・オブ・ファイターズ ザ・キング・オブ・ファイターズXIII
立木文彦 ヴァチール所長(マスター・サイ) カンフー・パンダ カンフー・パンダ2
斉藤次郎 サウンドウェーブ トランスフォーマー/リベンジ トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン
五王四郎 ブルース ファインディング・ニモ Kinect: ディズニーランド・アドベンチャーズ
星野充昭 ビネガー 『ドラゴンボールZ』 ドラゴンボールヒーローズ
稲田徹 黒煙の龍 ドラゴンボールGT
石井康嗣 ヨセミテ・サム ルーニー・テューンズ ルーニー・テューンズ・ショー
エッジマスター ソウルキャリバー ソウルキャリバーV
島香裕 サム キャッツ & ドッグス キャッツ & ドッグス 地球最大の肉球大戦争
三宅健太 バース・アームストロング デッド オア アライブ DEAD OR ALIVE Dimensions
ブリ・キデーラ 装甲騎兵ボトムズ 第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇
コーウェン 真ゲッターロボ 世界最後の日
カリグラ 機神咆吼デモンベイン スーパーロボット大戦UX
乃村健次 山崎ひろみ 機動警察パトレイバー 『CR機動警察パトレイバー』
小林達也 ウィンストン・ジ・オーガ バンデットQ 35周年Blu-ray版追加録音
楠見尚己 ブレア・ベア 南部の唄 Kinect: ディズニーランド・アドベンチャーズ
小山剛志 ミソカッツン ドラゴンボールZ この世で一番強いヤツ 『ドラゴンボールヒーローズ』
ザッパ ポポローグ 『ポポロクロイス物語 〜ナルシアの涙と妖精の笛』
藤井隼 アロンゾ・モーズリー ミッドナイト・ラン テレビ朝日版ムービープラス追加収録部分
藤本たかひろ ウミガメ 「ドラゴンボールシリーズ」 『ドラゴンボール改』

出演編集

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ編集

1973年
1978年
1979年
1980年
1981年
1982年
1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年

劇場アニメ編集

1981年
1982年
1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1999年
2001年
2002年
2003年
2005年
2006年
  • 機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-(バスク・オム
2007年
2008年
2009年
2010年
  • REDLINE(ハメシュ・フリーニ〈ゴリライダー〉)

OVA編集

1983年
1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1998年
2004年
2005年
2007年
2008年
2009年
2010年

Webアニメ編集

2001年

ゲーム編集

2011年以降の出演作品は生前の収録音声を引用したライブラリ出演。

1989年
1990年
  • ヴァリスIII(グラメス王)
  • 迷宮のエルフィーネ(プロフェット)
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
  • SDガンダム GGENERATION WORLD(ドズル・ザビ、バスク・オム)
  • SDガンダム GGENERATION 3D(ドズル・ザビ)
  • 機動戦士ガンダム 新ギレンの野望(バスク・オム)
  • 戦国無双3 Z(武田信玄
2013年
2014年
2017年
2019年

パチンコ・パチスロ編集

吹き替え編集

俳優編集

洋画編集

海外ドラマ編集

海外アニメ編集

人形劇編集

特撮編集

1985年
1996年
1997年
1999年
2001年
2002年
2003年
2006年
2007年
2008年
2009年

ラジオドラマ編集

CD編集

ナレーション編集

テレビドラマ編集

映画編集

  • 母べえ(2008年、松竹) - 山崎徹に話し掛けてきた人

バラエティ編集

ドキュメンタリー編集

教養番組編集

CMナレーション編集

その他編集

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 郷里の生前も代役を担当した。

出典編集

  1. ^ 『声優名鑑』成美堂出版、1999年、442頁。ISBN 978-4415008783
  2. ^ a b c 青二プロダクション 郷里 大輔(Wayback Machineによるアーカイブ)”. 2019年10月4日閲覧。
  3. ^ 郷里大輔”. goo人名事典. 2019年10月4日閲覧。
  4. ^ a b 青二プロダクション 郷里 大輔(Wayback Machineによるアーカイブ)”. 2019年10月4日閲覧。
  5. ^ a b “「キン肉マン」ロビンマスク声優の郷里大輔さん自殺か”. asahi.com (朝日新聞社). (2010年1月18日). オリジナルの2010年1月22日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20100122043242/http://www.asahi.com/national/update/0119/TKY201001190133.html 2010年1月18日閲覧。 
  6. ^ 『日本タレント名鑑(1983年版)』VIPタイムズ社、1982年、162頁。
  7. ^ EXCITE.ニュース (2010年1月28日). “『機動戦士ガンダム』ドズル・ザビ役の声優、郷里大輔さんが死去” (日本語). 2010年1月28日閲覧。
  8. ^ 集まれ昌鹿野編集部2007年8月19日放送分での小野坂昌也の発言より
  9. ^ 野沢雅子「第6章 素晴らしき声優仲間 そして、たくさんの後輩たち」『ボクは声優。』オプトコミュニケーションズ、1995年11月19日、ISBN 4-07-217886-1、187頁。
  10. ^ 井上和彦オフィシャルブログ「風まかせ」2010年1月18日
  11. ^ TOSHIO'sHOME - DIARY 2010年1月18日、2010-01-20 閲覧。[リンク切れ]
  12. ^ 青二プロダクション - WHAT'S NEW 2010年1月19日(2010年3月5日時点のアーカイブ
  13. ^ a b c 声優界衝撃「ロビンマスク役」郷里大輔さん路上死のナゾ - zakzak 2010年1月20日
  14. ^ 声優の郷里大輔さん死去=中国アニメファンも哀悼の意―日本 - Record China 2010年1月19日
  15. ^ 皆口裕子オフィシャルブログ「ちまちまの神様」 2010年1月20日
  16. ^ 実際、皆口は2012年秋から2014年春まで、ニューヨーク英語留学するため休業しており、2013年に放送された『トリコ×ONE PIECE×ドラゴンボールZ 超コラボスペシャル!!』と『ドラゴンボール改』でのビーデル役は柿沼紫乃が代役を担当していた。
  17. ^ Pehlwans - blog - TAKASHI SHIMADA 2010年1月20日
  18. ^ 「長塚芳夫」と誤表記。
  19. ^ 戦国魔神ゴーショーグン”. メディア芸術データベース. 2017年2月5日閲覧。
  20. ^ 科学救助隊テクノボイジャー”. メディア芸術データベース. 2016年9月27日閲覧。
  21. ^ 銀牙 流れ星 銀”. 東映アニメーション. 2016年7月10日閲覧。
  22. ^ 魁!!男塾”. 東映アニメーション. 2016年6月2日閲覧。
  23. ^ ゲッターロボ號”. 東映アニメーション. 2016年7月9日閲覧。
  24. ^ ムカムカパラダイス”. 日本アニメーション. 2016年6月18日閲覧。
  25. ^ ドリー”. 2018年1月28日閲覧。
  26. ^ ロックスター”. 2018年1月28日閲覧。
  27. ^ ジンベエ”. 2018年1月28日閲覧。
  28. ^ 手配者リスト VODKA”. KING OF BANDIT JING. アニプレックス. 2017年3月26日閲覧。
  29. ^ アリオン”. メディア芸術データベース. 2016年9月28日閲覧。
  30. ^ DRAGON BALL 神龍の秘密”. メディア芸術データベース. 2016年10月30日閲覧。
  31. ^ 獣兵衛忍風帖”. マッドハウス. 2016年6月24日閲覧。
  32. ^ サクラ大戦 活動写真”. メディア芸術データベース. 2016年9月20日閲覧。
  33. ^ シャム猫 -ファーストミッション-”. ArtPort Inc. Web Site. 2016年6月10日閲覧。
  34. ^ パトレイバー WXIII”. マッドハウス. 2016年6月17日閲覧。
  35. ^ ドラえもん のび太とロボット王国”. メディア芸術データベース. 2016年10月30日閲覧。
  36. ^ クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード”. メディア芸術データベース. 2016年8月21日閲覧。
  37. ^ “ラブ・ポジション ハレー伝説”. 手塚治虫公式サイト. http://tezukaosamu.net/jp/anime/82.html 2016年5月3日閲覧。 
  38. ^ ジャングルウォーズ”. 日本アニメーション. 2016年8月2日閲覧。
  39. ^ 『ドラゴンボールヒーローズ』、『ドラゴンボールヒーローズ アルティメットミッション』シリーズ(無印、2、X)
  40. ^ ミスターサタン、ミスターサタンGTの声はゴッドミッション7弾以降、『スーパードラゴンボールヒーローズ』では石塚運昇が担当。

関連項目編集

  • タカ - 郷里の演じたキャラクターのものまねをする。郷里と『快感MAP』で共演し、2人で郷里を演じたキャラクターを演じた。

外部リンク編集