イイデケンシン (Iide Kenshin) とは、日本競走馬である。馬名冠名上杉謙信の「ケンシン」が由来となっている。

イイデケンシン
2010年
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2005年4月21日
登録日 2007年4月25日
抹消日 2008年12月17日 (JRA)
2013年9月25日 (NAR)
サンダーガルチ
ヘヴンリーアドヴァイス
母の父 Theatrical
生国 日本の旗 日本北海道静内町
生産者 フジワラファーム
馬主 (株)アールエスエーカントリ
→古川直一
調教師 昆貢栗東
池添兼雄(栗東)
→田中範雄(園田
競走成績
生涯成績 38戦11勝
獲得賞金 8850万2000円
勝ち鞍
JpnI 全日本2歳優駿 2007年
重賞 笠松グランプリ 2009年
重賞 瀬戸内賞 2009年
重賞 スプリント 2010年
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経歴

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2007年、デビュー戦は7月7日函館競馬場で行われた芝の2歳新馬戦で、単勝1.9倍の1番人気に支持され、2着に2馬身差をつけ初勝利を挙げた。続く重賞初挑戦となった8月5日函館2歳ステークスでは、2番人気に支持されるが、ハートオブクィーンに敗れ3着だった。8月25日クローバー賞では、1番人気に支持されたが最下位となる8着という結果に終わった。レース後は放牧に出され、10月上旬に帰厩した。復帰初戦は格上挑戦で京王杯2歳ステークスに出走したが、11番人気で14着という結果に終わった。続く自己条件のポインセチア賞(500万下)は、初のダート戦ということで9番人気と低評価だったが、2着に1馬身差で勝利し、ダートで初勝利を挙げオープン馬となった。ダートで初勝利を挙げたことから全日本2歳優駿に出走登録を行い、12月19日のレースでは、スタートから先手をとってそのまま逃げ切り、JpnI初挑戦で重賞及びJpnI初勝利を挙げた。この勝利は昆貢厩舎と馬主のJpnI(GIを含む)初勝利とサンダーガルチ産駒の重賞及びJpnI(GIを含む)初勝利となった。レース後の12月26日UAEダービーへの出走を視野に入れていることが明らかになった[1]

2008年、出走を視野に入れていたUAEダービーには、1月31日に同競走において日本馬で唯一の選出馬となったことが発表された。それに伴い調教師サイドから同レースへの出走を正式に表明したことが2月1日に明らかになった。その前に、再び芝レースの共同通信杯に出走。しかし13着だった。3月15日に同じくドバイミーティングへの選出馬となり遠征する3頭と共に出国。レースはスタートから果敢にハナを奪うも4角手前で脱落し、勝ったオナーデヴィルから約17馬身差の8着に敗れた。レース後は遠征馬3頭と共に4月3日関西国際空港に到着し、三木ホースランドパークで輸入検疫を受け、検疫終了後はグランデファームへ放牧に出された。帰国後の4月中旬、栗東・昆貢厩舎から栗東・池添兼雄厩舎に移籍したことが発表された。

7月9日ジャパンダートダービーで国内復帰するも15着とシンガリ負けを喫した。続く関越ステークスでは2着と好走したが、8月15日サマーチャンピオンは、再び12着とシンガリ負けを喫し、シリウスステークスでも11着と大敗した。続くオープン競走ブラジルカップでも13着と惨敗した。その後、トパーズステークスに出走したがここでも14着と大敗した。2008年12月17日付でJRA競走馬登録を抹消し[2]、公営園田競馬に移籍した。

園田競馬移籍初戦となった2009年1月15日のおゝ浜のポン酢特別は2着だった。その後、交流重賞の名古屋大賞典に出走したが、9着と惨敗した。休養を挟んで8月6日の夕刊フジ杯、9月7日瀬戸内賞を共に1番人気で勝利した。続く10月8日姫山菊花賞では4着、10月29日の特別戦では2着だった。続く11月27日笠松グランプリ12月23日の菊正宗特別を連勝した。

2010年1月20日のファシリティーズカップから始動したが、2着に敗れた。続く2月25日の近畿・中国・四国交流特別でも2着だった。休養を挟んで10月15日のスプリントでは1着、笠松グランプリでは5着、兵庫ゴールドトロフィーでは10着となった。

2011年1月20日の一般戦から始動し1着、続く2月6日のマイル争覇では4着だったが、2月23日のフェブラリーカップに出走し1着となる。その後、交流重賞の名古屋大賞典に出走したが、10着と惨敗した。休養を挟んで12月15日の一般戦では逃げて4着となる。

2012年1月4日の楽天競馬賞から始動、逃げ切り勝ちした。

2013年4月19日のDASHよかわ特別で約1年3ヶ月ぶりに出走し5着。その後勝ち星を挙げられず、9月25日付けで登録を抹消された。

引退後

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引退後は乗馬となり、鹿児島県の上村乗馬苑にて繋養されている[3][4]

競走成績

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年月日 競馬場 競走名 頭数 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量
[kg]
距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2007.07.07 函館 2歳新馬 11 001.9 0(1人) 01着 藤田伸二 54 芝1200m(良) 1:11.1(35.4) -0.3 (ディープキッス)
0000.08.05 函館 函館2歳S JpnIII 11 006.2 0(3人) 03着 横山典弘 54 芝1200m(重) 1:14.6(37.7) -0.8 ハートオブクィーン
0000.08.25 札幌 クローバー賞 OP 7 002.5 0(1人) 07着 横山典弘 54 芝1500m(良) 1:33.1(35.6) -1.2 ウイントリガー
0000.11.10 東京 京王杯2歳S JpnII 15 030.5 (11人) 14着 藤田伸二 55 芝1400m(稍) 1:25.0(37.3) -2.3 アポロドルチェ
0000.12.02 阪神 ポインセチア賞 500万下 13 022.4 0(9人) 01着 藤田伸二 55 ダ1400m(良) 1:24.6(37.4) -0.2 (サンライズラッシュ)
0000.12.15 川崎 全日本2歳優駿 JpnI 12 008.4 0(5人) 01着 藤田伸二 55 ダ1600m(良) 1:41.8(38.3) -0.2 ディラクエ
2008.02.11 東京 共同通信杯 JpnIII 16 041.3 0(8人) 13着 藤田伸二 57 芝1800m(良) 1:49.5(37.4) -1.9 ショウナンアルバ
0000.03.29 UAE UAEダービー G2 10 08着 藤田伸二 55 ダ1800m(良) Honour Devil
0000.07.09 大井 ジャパンDダービー JpnI 15 018.1 0(5人) 15着 藤田伸二 56 ダ2000m(不) 2:11.7(42.6) -7.2 サクセスブロッケン
0000.07.27 新潟 関越S OP 13 018.2 0(6人) 02着 村田一誠 52 ダ1800m(稍) 1:51.4(36.4) -0.0 メイショウシャフト
0000.08.15 佐賀 サマーチャンピオン JpnIII 12 004.8 0(3人) 12着 福永祐一 54 ダ1400m(不) 1:29.0(-) -3.6 ヴァンクルタテヤマ
0000.10.04 阪神 シリウスS GIII 16 032.6 0(8人) 11着 池添謙一 54 ダ2000m(良) 2:05.6(39.2) -1.8 マイネルアワグラス
0000.11.01 東京 ブラジルC OP 16 044.3 (12人) 13着 村田一誠 54 ダ2100m(良) 2:11.6(39.5) -2.0 マイネルアワグラス
0000.11.24 京都 トパーズS OP 16 147.8 (13人) 14着 池添謙一 53 ダ1800m(良) 1:54.2(40.7) -3.4 エスポワールシチー
2009.01.15 園田 おゝ浜のポン酢特別 11 001.3 0(1人) 02着 木村健 56 ダ1400m(良) 1:28.9(38.2) -0.0 ノーモアウオー
0000.03.25 名古屋 名古屋大賞典 JpnIII 11 072.4 0(4人) 09着 木村健 56 ダ1900m(良) 2:06.5(41.6) -4.7 スマートファルコン
0000.08.06 園田 夕刊フジ杯 7 001.3 0(1人) 01着 木村健 57 ダ1400m(良) 1:27.6(37.6) -0.4 (コパケンサンバ)
0000.09.07 福山 瀬戸内賞 重賞 10 001.6 0(1人) 01着 木村健 56 ダ1800m(良) 1:57.4(-) -0.2 (キャプテンハート)
0000.10.08 園田 姫山菊花賞 重賞 10 004.8 0(2人) 04着 木村健 56 ダ1700m(不) 1:48.0(37.4) -1.1 マルヨフェニックス
0000.10.29 園田 A1 9 001.7 0(1人) 02着 木村健 58 ダ1700m(良) 1:50.1(39.8) -0.1 シンボリピレネー
0000.11.27 笠松 笠松グランプリ SPI 10 002.9 0(2人) 01着 木村健 57 ダ1400m(良) 1:25.6(-) -0.3 (マサアンビション)
0000.12.23 園田 菊正宗特別 12 001.0 0(1人) 01着 木村健 58 ダ1400m(良) 1:30.1(38.8) -0.2 (リュウノツバサ)
2010.01.20 園田 ファシリティーズC 10 001.2 0(1人) 02着 木村健 58 ダ1400m(良) 1:31.0(38.0) -0.1 ホールドマイラヴ
0000.02.25 園田 近畿・中国・四国交流特別 9 001.1 0(1人) 02着 木村健 56 ダ1400m(良) 1:29.5(37.7) -0.1 ケイティクラシー
0000.10.15 笠松 スプリント SPIII 10 003.1 0(2人) 01着 木村健 57 ダ1400m(良) 1:27.0(37.6) -0.3 (エーシンアクセラン)
0000.11.26 笠松 笠松グランプリ SPI 10 004.4 0(3人) 05着 木村健 57 ダ1400m(良) 1:26.7(39.4) -1.2 マルヨフェニックス
0000.12.28 園田 兵庫ゴールドT JpnIII 12 023.4 0(6人) 10着 田中学 53 ダ1400m(良) 1:30.8(41.7) -3.9 トーセンブライト
2011.01.20 園田 A1 A2 11 001.7 0(1人) 01着 木村健 56 ダ1400m(良) 1:29.6(38.7) -0.1 (ダイワメンフィス)
0000.02.06 福山 マイル争覇 重賞 10 003.3 0(2人) 04着 木村健 57 ダ1600m(良) 1:45.5(38.1) -1.2 キングスゾーン
0000.02.23 園田 フェブラリーC 12 003.2 0(2人) 01着 木村健 57 ダ1700m(良) 1:50.7(38.8) -0.8 (キヨミラクル)
0000.03.21 名古屋 名古屋大賞典 JpnIII 12 115.2 0(6人) 10着 木村健 56 ダ1900m(不) 2:05.7(44.2) -7.3 エスポワールシチー
0000.12.15 園田 A1 12 028.9 0(7人) 04着 板野央 57 ダ1400m(良) 1:29.2(39.5) -0.9 シンボリバッハ
2012.01.04 園田 楽天競馬賞 12 006.1 0(3人) 01着 板野央 57 ダ1700m(良) 1:51.3(39.1) -0.2 (シャムシール)
2013.04.19 園田 DASHよかわ特別 12 018.7 0(9人) 05着 板野央 55 ダ1400m(良) 1:29.7(37.4) -0.6 タガノブリガデイロ
0000.05.17 園田 ポイント還元オッズパーク特別 12 003.2 0(2人) 03着 板野央 55 ダ1700m(良) 1:52.0(39.0) -0.6 エイシンナナツボシ
0000.06.14 園田 ザ・プレミアム・モルツC 9 006.0 0(3人) 05着 田中学 56 ダ1400m(良) 1:28.8(38.6) -0.3 ファンドリノチカラ
0000.07.12 園田 報知澪標特別 9 008.9 0(4人) 08着 田中学 55 ダ1400m(良) 1:30.4(39.6) -1.6 バトルアステア
0000.08.28 園田 園田チャレンジC 重賞 12 064.5 0(8人) 11着 板野央 56 ダ1400m(稍) 1:32.6(42.4) -4.0 キューティガビー

エピソード

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同じ馬主、同年生まれ、同じ厩舎に所属していたイイデシンゲン(16戦1勝、引退・乗馬)という馬がいる。こちらの「シンゲン」は、武田信玄の名前が由来となっている。

血統表

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イイデケンシン血統ミスタープロスペクター系Northern Dancer4×4=12.50%、Raise a Native4×4=12.50%) (血統表の出典)[§ 1]

*サンダーガルチ
Thunder Gulch
1992 栗毛
父の父
Gulch
1984 鹿毛
Mr.Prospector Raise a Native
Gold Digger
Jameela Rambunctious
Asbury Mary
父の母
*ラインオブサンダー
Line of Thunder
1987 鹿毛
Storm Bird Northern Dancer
South Ocean
Shoot a Line High Line
Death Ray

*ヘヴンリーアドヴァイス
Heavenly Advice
1994 鹿毛
Theatrical
1982 鹿毛
Nureyev Northern Dancer
Special
*ツリーオブノレッジ
Tree of Knowledge
Sassafras
Sensibility
母の母
*パーソナリー
Personally
1987 鹿毛
Alydar Raise a Native
Sweet Tooth
Distaff Leader Bold Commander
High Hail F-No.23-b
出典
  1. ^ [5]

血統背景

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母ヘヴンリーアドヴァイスの半弟に、パーソナルラッシュダービーグランプリ)がいる[6]

脚注

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  1. ^ “イイデケンシンがUAEダービー視野”. 日刊スポーツ. (2007年12月29日). https://www.nikkansports.com/race/p-rc-tp0-20071229-301050.html 2022年2月1日閲覧。 
  2. ^ “昨年の2歳ダート王イイデケンシン園田へ”. スポーツニッポン. (2008年12月17日). https://keiba.sponichi.co.jp/news/K20081217Z00000880 2022年2月1日閲覧。 
  3. ^ イイデケンシン - 鹿児島市で気軽に乗馬体験 上村乗馬苑、2022年8月12日閲覧。
  4. ^ 平成31年度 乗用馬登録名簿 - 公益社団法人 全国乗馬倶楽部振興協会、2022年8月12日閲覧。
  5. ^ 血統情報:5代血統表|イイデケンシン|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年2月1日閲覧。
  6. ^ 繁殖牝馬情報:牝系情報|パーソナリー(USA)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年2月1日閲覧。

外部リンク

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