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イエロー・サブマリン』(Yellow Submarine)は、1968年に製作されたビートルズ初のアニメ映画。出演者は「Starring Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Bandサージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド)」とクレジットされている。なお一部スタッフは『アニメ・ザ・ビートルズ』にも関わっていた。

イエロー・サブマリン
Yellow Submarine
監督 ジョージ・ダニング英語版
ジャック・ストークス英語版
脚本 リー・ミノフ
アル・ブロダックス英語版
ジャック・メンデルソーン英語版
エリック・シーガル
製作 アル・ブロダックス英語版
出演者 ビートルズ(歌とアニメ画像)
音楽 ジョン・レノンレノン=マッカートニー
ポール・マッカートニー(レノン=マッカートニー)
ジョージ・ハリスン
ジョージ・マーティン・オーケストラ
撮影 ジョン・ウィリアムズ[要曖昧さ回避]
編集 ブライアン・J・ビショップ
配給 UA
公開 イギリスの旗 1968年7月17日
日本の旗 1969年7月19日
上映時間 90分
製作国 イギリスの旗 イギリス
言語 英語
製作費 £250,000
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目次

概要編集

アニメ『イエロー・サブマリン』はマネージャーのブライアン・エプスタインアメリカの映画プロデューサー、アル・ブロダックスが企画を持ち込んだものであった。企画の概略はリー・ヤノフ原作、ジョージ・ダニングの監督で製作するというものであった。ブロダックスは、1965年にテレビアニメ番組の「アニメ・ザ・ビートルズ[注 1]を制作した実績からエプスタインはこの企画に同意する。しかし映画の制作期間中の1967年8月にエプスタインは急逝し、その後ビートルズはビジネス上混乱することとなった。

アップル・レコードの設立、インドマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーの下での瞑想の修行などもあり、サウンド・トラック盤の制作には積極的に取り組むには至らない状態であった。ビートルズのメンバーはアニメ映画の制作には乗り気ではなく、内容にも期待していなかったと言われる。プロデューサーのジョージ・マーティンによれば、「彼らは作った曲の出来が悪いと、『イエロー・サブマリン』に入れるのにちょうどいいなどとジョークを飛ばしていた」と言う[注 2]

インドから帰国後、ビートルズのメンバーは制作半ばにあった作品の試写を観て意識を変えた。アニメ『イエロー・サブマリン』は、アルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』をモチーフとし、おとぎ話やサイケデリックやシュールリアリズムなどがミックスされ "All You Need Is Love(愛こそはすべて)" のメッセージで統一された作品であったからである。作品が単なるアニメ映画の娯楽作品ではなく、ポップ・アートを含めた芸術性の高い作品と知ったメンバーは、アルバム用の新曲を用意し、更には自らも映画のラスト・シーンに登場する事をブロダックスに約束した。アニメ『イエロー・サブマリン』は映画作品自体が注目され、本国イギリスにましてアメリカでも好評を博し、マスコミから高く評価された。この作品のおかげで、テレビ映画『マジカル・ミステリー・ツアー』の失敗の汚名を返上したと言われている。

なお、ビートルズのメンバーは、1968年7月17日ロンドンのパヴィリオンにおいての映画のワールド・プレミア・ショウに出席し、久々に人々の前に姿を現した。

キャラクターデザインは、ビートルマニア時代をモチーフとした『アニメ・ザ・ビートルズ』に対して、1967年の「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」のミュージック・ビデオでの4人をモチーフとしている[注 3]

2009年8月21日ウォルト・ディズニー・ピクチャーズロバート・ゼメキスが本作を3Dアニメ映画としてリメイクすることが報じられ[1]9月11日に正式に発表された[2]。しかし高額の制作費とプレゼン用に制作されたフッテージの出来が悪かったことに加え、同時期に公開された『少年マイロの火星冒険記3D』の興行成績が散々な結果であったことから制作中止となった[3]

ストーリー編集

昔々(Once upon a Time)、海の底にある平和な国ペパー・ランドがあった。ある日ペパー・ランドの人気楽団サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドがコンサートを開いていると、音楽が大嫌いな青鬼(ブルー・ミーニーズ)が現れ、ペパー・ランドへの侵略を始めた。青鬼らの攻撃によって、平和な王国からは愛や音楽が失われてしまう。

なんとか青鬼らの攻撃を逃れたペパー・ランドの指揮者のフレッドは、司令官に任ぜられ、潜水艦「イエローサブマリン」に乗って外界へ助けを求めることにする。リヴァプールに辿り着いたフレッドはそこでリンゴ・スターに出会う。ペパー・ランドの危機を聞き、リンゴ・スターはビートルズの仲間であるジョン・レノンジョージ・ハリスンポール・マッカートニーと共に、ペパー・ランドを救うため、イエロー・サブマリンに乗って海の底へと出発した。

航海の途中で様々な不思議な出来事に出くわしながらもフレッドと4人はペパー・ランドに辿り着き、音楽とユーモアを武器に青鬼らとの対決に挑み、最後は和解するのであった。

キャスト編集

役名 英語 日本語吹き替え
ジョン・レノン ジョン・クライブ 津嘉山正種
ポール・マッカートニー ジェフリー・ヒューズ 森功至
ジョージ・ハリスン ピーター・バトン
(ノンクレジット)
朝戸鉄也
リンゴ・スター ポール・アンジェラス 富山敬
大将 ディック・エメリー 大塚周夫
フレッド ランス・パーシヴァル 田村錦人
ジェレミー ディック・エメリー 大泉滉
マックス ディック・エメリー 肝付兼太
ナレーター ポール・アンジェラス 小川哲哉

使用曲編集

評価編集

公開当時は興行的には成功したとは言い難かったが、当時から評論家の評価は高く、公開から40年以上たった21世紀に入ってもその評価の高さは変わっていない。特に、今ではアメリカを代表する映画評論家のロジャー・イーバートは映画評論家になりたての頃、この映画を大絶賛して評価の星の数のうち満点を与えた。さらに後年には彼自身による映画の選出リスト「Great Movies」の1本に加えた。

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 1965年9月25日からCBSで毎週土曜の朝に放送。全39話
  2. ^ この場合の「出来が悪い」というのは、第三者からの評判云々ではなく、メンバーが制作段階で破棄に値すると判断を下したという意味である。
  3. ^ ただし、ポールの髭は描写されていない。
  4. ^ イギリス初回公開時とビデオソフトを除き、諸事情によりカットされ、「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」を使用したシーンが延長されている。

出典編集

  1. ^ ビートルズ「イエロー・サブマリン」をディズニーがリメイク”. 映画.com (2009年8月21日). 2018年11月4日閲覧。
  2. ^ Animation News Discussion Cartoon Community – toonzone news”. News.toonzone.net. 2012年9月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月4日閲覧。
  3. ^ ゼメキス監督「イエロー・サブマリン」3Dリメイクの製作が中止に”. 映画.com (2011年3月17日). 2018年11月4日閲覧。

外部リンク編集