カカオ (企業)

韓国の企業

株式会社カカオ: 주식회사 카카오: Kakao Corporation)は、2014年に設立された韓国インターネットサービス会社。無料通話・メッセンジャーアプリカカオトークなどを、国内外に展開している。

주식회사 카카오
Kakao Corp.
Kakao CI yellow.svg
種類 公開会社
市場情報 KRX: 035720
略称 Kakao、カカオ
本社所在地 大韓民国の旗 韓国
63309
済州特別自治道済州市첨단路242
設立 2014年10月1日
業種 情報・通信業
代表者 キム・ボムス英語版(会長)
リム・ジウ・ホーン英語版(CEO)
主要株主 キム・ボムス(18.80%)
KCUBEホールディングス(14.90%)
テンセント(13.54%)
Affinity Equity Partners英語版(8.30%)
WeMadeエンターテインメント英語版(3.50%)
SKテレコム(2.00%)
(2016年1月期)
主要子会社 LOENエンターテインメント
外部リンク https://www.kakaocorp.com
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株式会社カカオ
各種表記
ハングル 주식회사 카카오
漢字 Kakao
発音 チュシクェサ カカオ
日本語読み: かぶしきがいしゃかかお
英語表記: Kakao
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韓国のIT企業NHN(現: NAVER)の前身ハンゲームの創設者であり、NHNの元CEOである キム・ボムス英語版によって設立された。 2014年10月1日に、ダウム・コミュニケーションズがカカオを買収合併して社名を「ダウムカカオ」とし[1]、翌2015年9月1日に、株式会社カカオに返戻した[2]

目次

来歴編集

主なサービス編集

コミュニティ

  • カカオトーク(KakaoTalk)- 無料通話・メッセンジャーアプリケーション
  • カカオストーリー(KakaoStory)- 画像・動画・音楽共有サービス。
  • カカオページ(KakaoPage)- 漫画・小説投稿サイト。
  • カカオグループ(KakaoGroup)- 画像・動画・音楽の共有ができるグループチャットサービス。
  • Plane - モバイルブログサービスアプリケーション。
  • Brunch - モバイルコンテンツ作成アプリケーション。

娯楽

ファッション

  • カカオスタイル(KakaoStyle)- モバイルファッションサービス。

金融

交通

  • カカオT(Kakao T)- 近距離タクシーや運転代行カーナビゲーションシステムを提供するアプリケーション。
  • カカオバス(KakaoBus)- バスの運行状況などを配信するアプリケーション。

ビデオゲーム

  • カカオゲームズ(Kakao Games)- ビデオゲームの会社。

その他

  • カカオフレンズ(KakaoFriends)
  • カカオハロー(KakaoHello)
  • カカオTV(KakaoTV)
  • カカオホーム(KakaoHome)
  • カカオプレイス(KakaoPlace)
  • カカオアルバム(Kakao Album)

合併編集

2014年5月26日韓国国内2位のポータルサイトを運営するダウム・コミュニケーションズと、カカオトークを運営するカカオの統合が発表された[3][4]

同年10月1日株式交換による2社の合併が行われ、統合会社の商号はダウムカカオとなった[5]。合併後の存続会社はダウムで、統合会社の本社もダウムの旧本社があった済州島に置かれたが、株式の交換比率の関係から、カカオ創業者のキム・ボムスが筆頭株主となった[6]

合併について、カカオの李碩祐(イ・ソクウ)共同代表は「両社の競争力を統合すれば、変化するグローバル市場に対応するための強力な推進力を確保できる」と述べた[4]

以下、合併以前の2社の沿革について記述する

ダウム・コミュニケーションズ

1995年2月12日ハンゲームの運営会社として設立し、1997年5月、韓国におけるフリーメールサービスの先駆けとして、ハンメールの運営を開始した。
その後も順調に成長を続け、1999年5月にオンラインコミュニティ「ダウムカフェ(: 다음카페)」のサービスを開始し、同年7月に大手ポータルサイトのダウムを設立した。
2004年8月3日スペインの企業テラ・ネットワークス英語版から、傘下のポータルサイトライコスを1億5000万ドルで買収[7]。同月、日本法人株式会社ダウムジャパン(現: 株式会社LYCOM)を設立した。
創業前に開発されたハンゲームは、カカオとの合併合意以前に韓国企業ネイバーに売却された[8]

カカオ

企業買収編集

  • Kキューブベンチャーズ
2015年3月23日、太平洋地域や韓国の企業を支援しているベンチャー企業のKキューブベンチャーズを買収した[9]
尚、ダウムカカオが2014年10月23日に設立した投資企業部門であるKベンチャーグループとは、名称は類似しているが独立して運営されている[9]
  • Loc&All
2015年5月19日、スマートフォンのカーナビアプリ「KIMGISA(韓: 김기사)」を提供するLoc&Allの全株式を626億ウォンで買収した[10]
ダウムカカオは、この買収について「Loc&Allが持つ膨大な交通情報やリアルタイムのビッグデータ分析システムと、ダウムカカオのサービスとのシナジー、将来の成長可能性を考慮して戦略的に投資した」と述べた[10]
  • LOENエンターテインメント(現: KakaoM
2016年1月11日モバイルオペレーティングシステムでのコンテンツ競争力を強化する目的で、韓国最大の音楽ストリーミング配信サービスMelOn(メロン)を運営するLOENエンターテインメントの株式76.04%を、約1兆8743億ウォンで買収した[11]
また2018年3月23日に、総合メディア・ブランドとしての地位の確立を目的として、社名をKakaoM(カカオM)に改めた[12]
社名の「M」は、音楽(­­Music)、メロン(Melon)、メディア(Media)などの、LOENの事業領域を表す複数の単語の頭文字をとって名付けられた[12]

海外進出編集

2011年7月26日に設立した日本法人。カカオトーク日本語版の運営や、スマートデバイス向けの漫画・小説アプリピッコマを運営している。本社は東京都港区六本木に所在する[13]
  • Beijing KAKAO Co., Ltd
2013年6月に設立した中国法人。本社は、北京市朝陽区に所在する。
  • Path Mobile Inc Pte. Ltd.
2015年8月に設立した米国法人。インドネシアでは3大SNSのひとつとして数えられている[14]Pathを運営している。本社は、カリフォルニア州サンフランシスコに所在する。

競合編集

個人情報漏洩問題編集

通信傍受問題編集

2014年、ダウムカカオが韓国の情報捜査機関へカカオトークの一部利用者の対話内容を提供していたことが明らかになった。ダウムカカオは、2013年から2014年上半期の間に、リアルタイムで傍受する「傍受令状」を147件、過去の対話記録を提出する「押収捜索令状」を4807件受け取り、それぞれ130件超、3800件超を処理した[16]

同年10月16日、李碩祐共同代表が利用者に対して謝罪し、今後は傍受令状に応じないことを表明したところ、検察関係者は、「裁判所の令状執行を拒否するのは明白な公務執行妨害であり現行犯で処罰できる」と発言した[17]

しかし翌年10月7日、カカオは検察への協力を再開した[18]。同月14日、韓国における司法の最高機関である大法院は、「傍受令状の執行を委託されたカカオが、サーバーに保存された対話内容を抽出して一定周期で捜査機関に提供したのは違法である」とし、李共同代表とほか2人に懲役2年、資格停止3年を判決した[19]

最高検察庁は同日、「殺人、強盗、性的暴力、国家保安法違反など重大犯罪を捜査するためにも通信傍受は必ず必要であり、大法院が見解を変更しない場合は、立法的、技術的補完が必要である」と判決に不満を示したが、カカオは再度傍受令状に応じないと言明した[19]

これらを受け、カカオトーク利用者の間では、情報捜査機関の傍受を嫌い海外のサーバーを利用する対話アプリに移る動きが強まり、韓国で社会現象となった[16]

先端技術産業編集

2017年の第3四半期に、カカオは自然言語処理能力を用いた秘書機能アプリケーションソフトウェアの開発の開始を発表し[20]、同年9月18日人工知能(Al)プラットフォームKakao I」を搭載したスマートスピーカー、「Kakao mini(カカオミニ)」の予約販売を開始した[21]

ウェイクワードは「hey,Kakao」で、同社が提供するMelOnからの音楽ストリーミングをサポートしている。また、カカオトークのメッセージの送信や受信メッセージを確認することができ、タクシーの呼び出し、スマートホームデバイスの対応も予定されている[21]

韓国企業のサムスン電子や米国企業のアップルが同様のサービスを始めており、この分野における競争が激化している[20]

ICO分野への参入編集

2018年3月8日ブロックチェーン技術に重点をおいた子会社「カカオブロックチェーン(仮称)」を設立し、ICOの分野へ参入することを発表した[22]

韓国では、2017年9月29日より新規仮想通貨公開が全面禁止されている[23]ので、韓国国外でICOを進めた後、韓国の主要取引サイトで売買できるようにするとみられている[22][24]

脚注編集

  1. ^ ダウムカカオがスタート…ネイバー圧倒する「IT恐竜」になるか=韓国中央日報記事より)
  2. ^ ダウムカカオ、社名を「カカオ」に変更日本経済新聞記事より)
  3. ^ 韓国メッセージアプリのカカオ、ダウムと10月に合併へロイター記事より)
  4. ^ a b 韓国SNSのカカオ、検索大手ダウムと経営統合日本経済新聞記事より)
  5. ^ ヤフーとカカオ、合弁を解消 今後の展開は「検討中」日本経済新聞記事より)
  6. ^ カカオ“食った”韓国ダウム ネイバー包囲網の勝算日本経済新聞記事より)
  7. ^ 『ライコス』を韓国のポータル最大手が買収|WIRED.jp
  8. ^ ダウムとカカオの合併 IT大手「ダウム」、「カカオ」、「ネイバー」経営者たちの知られざる因縁ハンギョレ記事より)
  9. ^ a b 韓国のポータル/チャットアプリ大手Daum Kakaoが、独立系VCのKCube Venturesを買収 - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)
  10. ^ a b Daum Kakaoが韓国のカーナビ・スタートアップ「KIMGISA」を約70億円で買収 - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)
  11. ^ カカオ、1兆8700億で「メロン」買収 - MK Japanese News List | 韓国経済の窓’毎日経済新聞
  12. ^ a b LOENエンタ、”カカオM”に名称を変更へ - デバク
  13. ^ 人気アプリ「カカオトーク」、日本進出を本格スタート……カカオジャパン設立 | RBB TODAY
  14. ^ インドネシア人のSNS・メッセンジャーアプリの利用実態調査 利用しているSNS1位は「Facebook」(36%)、2位は「Path」(32%)
  15. ^ ダウム、またもや情報流出事故…見知らぬ人にメール中央日報記事より)
  16. ^ a b カカオトーク、無断で捜査機関に情報 「今後は応じず」謝罪日本経済新聞記事より)
  17. ^ カカオトーク「傍受令状には応じない、検察「公務執行妨害」=韓国中央日報記事より)
  18. ^ 検察のSNS傍受協力を拒否したカカオが情報提供再開に同意ハンギョレ記事より)
  19. ^ a b カカオ、捜査機関によるカカオトーク傍受への協力を中止ハンギョレ記事より)
  20. ^ a b カカオ、AI音声アシスタントサービス開始へ日本経済新聞記事より)
  21. ^ a b 韓国カカオのスマートスピーカー「Kakao Mini(カカオミニ)」とは? | ロボスタ
  22. ^ a b カカオトークを運営するカカオ社が仮想通貨市場に参入
  23. ^ 韓国もICOを全面禁止、現地報道 ビットコインは一時3%安日本経済新聞記事より)
  24. ^ 韓国カカオ、ブロックチェーン子会社を設立へ--国外でICOを計画かCNET記事より)

外部リンク編集