クロガネモチ

モチノキ科モチノキ属の常緑高木

クロガネモチ(黒鉄黐、学名:Ilex rotunda)とは、モチノキ科モチノキ属の常緑中高木。別名、フクラシバ[2]、フクラモチ[2]ともよばれる。

クロガネモチ
Ilex rotunda KRGNMT01.jpg
クロガネモチ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: モチノキ目 Aquifoliales
: モチノキ科 Aquifoliaceae
: モチノキ属 Ilex
: クロガネモチ I. rotunda
学名
Ilex rotunda Thunb.[1]
和名
クロガネモチ
英名
Round Leaf Holly

概要編集

和名クロガネモチは、モチノキの仲間で、若い枝や葉柄が黒ずんでいることから名づけられた[3]

常緑広葉樹[2]。中高木に分類されるものの、自然状態での成長は普通10m程度にとどまり、あまり高くならない。生長の速さは遅い[3]。株は1本立ちで、ふっくらした樹形になる[3]。樹皮は灰白色[3]。若い茎には陵があり、紫っぽく色づくことが多い。春4月に新芽を吹き、葉が交替する。

互生し、深緑色のなめらかな革質で表面は光沢があり、裏面は淡緑色[2]。葉身は長さ5 - 8センチメートル (cm) の楕円形 - 広楕円形で、先端は尖りやや波打つことが多く、葉縁は全縁[2]

雌雄異株で、花期は5 - 6月[2]。当年枝の葉腋から花序をつくって、淡紫色や白色の小さな4 - 6弁を咲かせる[3]

果実核果で、直径5 - 6ミリメートル (mm) ほどの球形をしており、秋に多くの実が集まってつく[2]。雌雄異株のため雌株だけ果実がつき、11 - 2月に真っ赤に熟して春まで枝に残る[3][2]

分布と生育環境編集

日本の本州(茨城・福井以西)・四国・九州・琉球列島に産し[2]、国外では台湾・中国・インドシナまで分布する。暖地から亜熱帯のやや気温の高い地域の山野に生え、日なたから半日陰地を好み、やや日陰地にも耐える[2]

低地の森林に多く、しばしば海岸林にも顔を出す。

利用編集

しばしば庭木として用いられ、比較的都市環境にも耐えることから、公園樹、あるいは街路樹として植えられる[3]。「クロガネモチ」が「金持ち」に通じるから縁起木として庭木として好まれる地域もある。西日本では野鳥が種を運び、庭等に野生えすることがある。

日本では関東から沖縄までの地域が植栽可能で、植栽適期は4 - 5月中旬、6月中旬 - 7月、9月中旬 - 下旬とされる[3][2]。土壌は壌土にし、根は深く張る[3]。剪定は6月 - 9月、施肥は1 - 2月に行う[3]

材木は農機具の柄としても用いられる。

地方公共団体の木編集

脚注編集

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  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ilex rotunda Thunb.” (日本語). BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年6月10日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k 山崎誠子 2019, p. 46.
  3. ^ a b c d e f g h i j 正木覚 2012, p. 55.
  4. ^ 岡山市のプロフィール 市の花・木・花木”. 岡山市. 2018年7月12日閲覧。
  5. ^ ありがとう因島市 : 因島市閉市記念誌”. 国立国会図書館 (2006年11月29日). 2014年10月17日閲覧。

参考文献編集

  • 正木覚『ナチュラルガーデン樹木図鑑』講談社、2012年4月26日、55頁。ISBN 978-4-06-217528-9
  • 山﨑誠子『植栽大図鑑[改訂版]』エクスナレッジ、2019年6月7日、46 - 47頁。ISBN 978-4-7678-2625-7
  • 北村四郎・村田源、『原色日本植物図鑑・木本編I』、(1971)、保育社

関連項目編集