スティーブン・クワン
スティーブン・ロバート・クワン(Steven Robert Kwan, 1997年9月5日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロスガトス出身のプロ野球選手(外野手)。左投左打。MLBのクリーブランド・ガーディアンズ所属。
クリーブランド・ガーディアンズ #38 | |
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2022年5月21日 | |
基本情報 | |
国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | カリフォルニア州ロスガトス |
生年月日 | 1997年9月5日(27歳) |
身長 体重 |
5' 9" =約175.3 cm 170 lb =約77.1 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 外野手 |
プロ入り | 2018年 MLBドラフト5巡目 |
初出場 | 2022年4月7日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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経歴
編集プロ入りとガーディアンズ時代
編集2018年のMLBドラフト5巡目(全体163位)でクリーブランド・インディアンスから指名されプロ入り[1]。傘下のルーキー級アリゾナリーグ・インディアンスでプロデビューし、シーズン途中にA−級マホーニングバレー・スクラッパーズへ昇格した。この年は2チーム合計で17試合に出場して打率.346、5打点の成績を記録した[2]。
2019年はA+級リンチバーグ・ヒルキャッツで123試合に出場して打率.280、3本塁打、39打点の成績を記録した[2]。
2020年は新型コロナウイルスの影響でマイナーリーグのシーズンが中止となり[3]、公式戦への出場はなかった[2]。
2021年はAA級アクロン・ラバーダックスで開幕を迎え、シーズン途中にAAA級コロンバス・クリッパーズへ昇格。2チーム合計で77試合に出場して打率.328、12本塁打、44打点の成績を記録した[4]。
2022年4月2日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りし、開幕戦となった4月7日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦に先発出場してメジャーデビューを果たした[5]。4月11日のロイヤルズ戦では史上初となるメジャーデビューから4試合連続3度以上出塁を記録した[6]。また4試合で15度出塁も記録の残る1901年以降初だった[6]。さらにデビュー6試合目のシンシナティ・レッズ戦、第1打席の2球目がファウルチップになるまで、デビューから116球に渡り空振りの記録が無かった。これは2000年以降にデビューした選手としては最多記録となった[7]。4月は15試合の出場で打率.354、7打点を記録し、ルーキー・オブ・ザ・マンスを受賞した。オフの11月14日に全米野球記者協会(BBWAA)の投票による新人王が発表され、2位票が10、3位票が14、計44ポイントで3位にランクインした[8]。
選手としての特徴・人物
編集走攻守に定評がある外野手で[9][10]、「ベイビー・イチロー」の異名を持つ[11]。打撃では巧みなバットコントロールを誇るコンタクトヒッターであり[12]、高い出塁率と空振りの少なさが魅力[10]。外野守備では堅実なプレーが持ち味[10]。
父は中国系アメリカ人であり、母は日系アメリカ人[13]。母方の祖父母は日本の山形県出身で、第二次世界大戦後にアメリカのカリフォルニア州に移住して娘を出産した[14]。2023年のWBCでは日本代表入りが模索され、本人も加入に前向きだったが、メジャーリーグ機構に「資格がない」と判断され実現しなかった[11][14][注 1]。
子供の頃は厳格で完璧を求める母親に育てられたが、そのおかげで今の自分があると語っている[15]。
人生で何度か自信を喪失しており、インポスター症候群にかかったことを明かしている[16]。
イチローのような選手になりたいと語っており、打席に立つ前のしゃがむ動作などを真似している[17]。
詳細情報
編集年度別打撃成績
編集年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
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2022 | CLE | 147 | 638 | 563 | 89 | 168 | 25 | 7 | 6 | 225 | 52 | 19 | 5 | 2 | 4 | 62 | 2 | 7 | 60 | 9 | .298 | .373 | .400 | .772 |
2023 | 158 | 718 | 638 | 93 | 171 | 36 | 7 | 5 | 236 | 54 | 21 | 3 | 1 | 6 | 70 | 2 | 3 | 75 | 9 | .268 | .340 | .370 | .710 | |
2024 | 122 | 540 | 480 | 83 | 140 | 16 | 3 | 14 | 204 | 44 | 12 | 5 | 2 | 0 | 53 | 0 | 5 | 51 | 5 | .292 | .368 | .425 | .793 | |
MLB:3年 | 427 | 1896 | 1681 | 265 | 479 | 77 | 17 | 25 | 665 | 150 | 52 | 13 | 5 | 10 | 185 | 4 | 15 | 186 | 23 | .285 | .359 | .396 | .755 |
- 2024年度シーズン終了時
年度別守備成績
編集年 度 |
球 団 |
左翼(LF) | 中堅(CF) | 右翼(RF) | |||||||||||||||
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試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2022 | CLE | 123 | 224 | 7 | 2 | 2 | .991 | 7 | 9 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 20 | 33 | 1 | 2 | 1 | .944 |
2023 | 153 | 344 | 10 | 4 | 2 | .989 | - | - | |||||||||||
2024 | 114 | 205 | 9 | 1 | 3 | .995 | - | - | |||||||||||
MLB | 390 | 773 | 26 | 7 | 7 | .991 | 7 | 9 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 20 | 33 | 1 | 2 | 1 | .944 |
- 2024年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
- 各年度の太字年はゴールドグラブ賞受賞
表彰
編集- ゴールドグラブ賞(外野手部門):3回(2022年 - 2024年)
- フィールディング・バイブル賞(外野手部門):2回(2022年、2023年)
- ルーキー・オブ・ザ・マンス:1回(2022年4月)
記録
編集- MLBオールスターゲーム選出:1回(2024年)
背番号
編集- 38(2022年 - )
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ The Oregonian/OregonLive, Joel Odom (2018年6月5日). “MLB draft: Steven Kwan picked by Cleveland in 5th round” (英語). oregonlive. 2022年4月11日閲覧。
- ^ a b c MLB公式プロフィール参照。2022年11月20日閲覧。
- ^ “2020 Minor League Baseball Season Shelved” (英語). Minor League Baseball (2020年6月30日). 2020年7月1日閲覧。
- ^ “Drew Rasmussen Headed To MLB Postseason” (英語). Oregon State University Athletics. 2022年4月11日閲覧。
- ^ “Tito teases Kwan, then grants him Opening Day debut” (英語). MLB.com. 2022年4月11日閲覧。
- ^ a b Mandy Bell (2022年4月12日). “Rookie reaches base 15 times in first 4 games” (英語). MLB.com. 2022年4月12日閲覧。
- ^ 「ガーディアンズ新人クワン、デビュー117球目で初空振りの新記録 6試合25打席目で初三振も」『日刊スポーツ』2022年4月14日。2022年5月9日閲覧。
- ^ “Mariners outfielder Julio Rodriguez wins AL Jackie Robinson Rookie of the Year” (英語). BBWAA – Baseball Writers' Association of America (2022年11月14日). 2022年11月15日閲覧。
- ^ 「WBC侍ジャパン入りが噂される日系人選手スティーブン・クワンの実力をデータ分析」『SPAIA』。2022年11月27日閲覧。
- ^ a b c 「侍Jの”新1番候補”スティーブン・クワン 3割近い高打率&ゴールドグラブ受賞」『BASEBALL KING』。2022年11月27日閲覧。
- ^ a b 「MLB屈指の巧打者クワン、侍ジャパン入りを認められずに本音を吐露「他のチームでは例外が認められている」」『THE DIGEST』2023年1月20日。2023年4月22日閲覧。
- ^ 「【MLB】5試合で18出塁、クワンの偉業はコンタクトヒッターの再評価につながるか | 野球コラム」『週刊ベースボールONLINE』。2022年11月27日閲覧。
- ^ 「「野球は白人が優位」侍ジャパン入りが認められなかったクワンの主張。イチローを「心の師」とする巧打者の想い」『THE DIGEST』2023年1月21日。2023年4月22日閲覧。
- ^ a b c 「日系人の母をもつガーディアンズ外野手クワンはWBC代表資格得られず「かなりがっかりした」」『スポニチ』2023年1月20日。2023年1月25日閲覧。
- ^ “Rising Cleveland Guardians star Steven Kwan proudly sports his AAPI culture, identity” (英語). wkyc (2022年5月22日). 2022年11月21日閲覧。
- ^ “HOW CLEVELAND'S STEVEN KWAN BECAME THE STAR OF MLB OPENING WEEKEND” (英語). FOX SPORTS (2022年4月12日). 2022年11月21日閲覧。
- ^ “Kwan's front-row seat to seeing his idol” (英語). MLB.com (2022年9月10日). 2022年11月21日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Steven Kwan stats MiLB.com
- スティーブン・クワン (@skwanzaa) - X(旧Twitter)
- スティーブン・クワン (@skwanzaa) - Instagram