中村七之助 (2代目)
二代目 中村七之助(にだいめ なかむら しちのすけ、1983年5月18日 - )は、歌舞伎役者、俳優。屋号は中村屋。定紋は角切銀杏、替紋は丸に舞鶴。歌舞伎名跡「中村七之助」の当代。本名は波野 隆行(なみの たかゆき)。東京都出身。ファーンウッド所属。
にだいめ なかむら しちのすけ 二代目 中村七之助 | |
屋号 | 中村屋 |
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定紋 | 角切銀杏 ![]() |
生年月日 | 1983年5月18日(36歳) |
本名 | 波野隆行 |
襲名歴 | 1. 二代目中村七之助 |
出身地 | 東京都 |
父 | 十八代目中村勘三郎 |
母 | 波野好江(七代目中村芝翫の娘) |
兄弟 | 六代目中村勘九郎(実兄) 前田愛(義姉(兄嫁)) |
公式サイト | ファーンウッド |
来歴編集
1983年(昭和58年)5月18日、五代目中村勘九郎(十八代目中村勘三郎)の次男として誕生。2歳年上の兄は六代目中村勘九郎、義姉は女優の前田愛。
文京区立第五中学校、堀越高等学校卒業。
1986年(昭和61年)9月、『檻』の祭りの子で初お目見得。
1987年(昭和62年)1月、歌舞伎座『門出二人桃太郎』の弟桃太郎で二代目中村七之助を名乗り初舞台。兄桃太郎は実兄の勘太郎(現:勘九郎)が、爺と婆は二人の実の祖父である十七代目中村勘三郎(爺)と七代目中村芝翫(婆)がつとめた。
幼少時より、兄弟の姿がドキュメンタリー番組で取り上げられることも多かった。
ほっそりとした容姿と、やや寂しげな美しい風情が魅力の若女方。
歌舞伎に限らず、様々な方面で活躍している。1999年(平成11年)には、NHK大河ドラマ『元禄繚乱』に親子役で親子出演(父が大石内蔵助、本人が大石主税)。2003年(平成15年)には米国映画『ラストサムライ』で明治天皇役を演じた。
不祥事編集
2005年(平成17年)1月には、泥酔してタクシーに無銭乗車したうえ、運転手の通報で駆けつけた警察官に対して殴る蹴るの暴行を加え、大塚警察署に公務執行妨害で現行犯逮捕された[1][2]。父の「中村勘三郎」襲名を目前に控えた祝賀パーティーからの帰途での事件であったが、3ヵ月間の謹慎処分を受けた[3][4]。
人物編集
趣味はゲームとカラオケ。歌唱力はなかなかのもので、映画出演作『真夜中の弥次さん喜多さん』でその歌声を聞くことができる。
堀越高等学校在学時には同級生に松本潤、松田龍平がおり、現在でも交流があるという。
歌舞伎役者では、同じ堀越高校で1学年下だった二代目尾上松也と親しく、カラオケ仲間のひとりでもある。
2006年に『ウチくる!?』に出演した際には、叔父の九代目中村福助にまつわる逸話や、渡辺えり子の現代劇に出演したときに父から「頼むぞ、お前がしっかりしないと俺が怒られるんだ」と半ば泣きつかれたことなどを語った。
自分について、「僕、割と冷静なんです。そのお役をやっているときはのめりこみますが、舞台から下りたらスッと自分に戻る。でも、兄(勘九郎)は役に入り込む。」と述べている。
憧れと目標は、坂東玉三郎。
受賞歴編集
出演作編集
テレビドラマ編集
- 大河ドラマ(NHK)
- 豊臣秀吉 天下を獲る!(テレビ東京) - 竹千代 役
- 年末大型時代劇 『河井継之助〜駆け抜けた蒼龍〜』(日本テレビ) - 鈴木虎太郎 役
- ばら色の人生(NHK)
- うぬぼれ刑事 最終話(TBS) - 桜市太郎 役
- 令和元年版 怪談牡丹燈籠(2019年10月6日 - 10月27日、NHK BSプレミアム)- 萩原新三郎 役
バラエティ編集
ドキュメンタリー編集
- アンテナ22
- ボクらの時代
- 勘三郎が泣いた!勘太郎挙式&感動秘話〜さよなら歌舞伎座SP
- 『美しい日本に出会う旅』(BS-TBS、2015年3月25日 - 2017年3月29日) - 旅人・語り
映画編集
- ラストサムライ(2003年) - 明治天皇 役
- インストール(2004年) - コウイチ 役
- 真夜中の弥次さん喜多さん(2005年) - 食客喜多八 役
劇場アニメ編集
- かぐや姫の物語(2013年) - 御門 役
舞台編集
- ETERNAL CHIKAMATSU(2016年) - 小春 役[8]
CM編集
出典編集
- ^ 47news.jp (2005年1月30日). “中村七之助容疑者を逮捕 運賃トラブルで警察官殴る”. 2009年2月21日閲覧。
- ^ ZAKZAK (2005年1月31日). “悲痛勘九郎「勘三郎襲名」に水差す、バカ息子七之助”. 2009年2月21日閲覧。
- ^ ZAKZAK (2005年2月1日). “七之助広がる深酒のツケ 父・勘九郎もイベント自粛”. 2009年2月21日閲覧。
- ^ 47news.jp (2005年3月11日). “七之助さんが4月から復帰 父の勘三郎襲名披露公演で”. 2009年2月21日閲覧。
- ^ “読売演劇大賞 笑顔の贈賞式”. 読売新聞 朝刊 (読売新聞社): pp. 38面. (2013年2月28日)
- ^ “井上芳雄が「第36回松尾芸能賞」優秀賞を受賞 大賞には五木ひろし”. シアターガイド (2015年2月13日). 2015年2月16日閲覧。
- ^ “中村勘九郎・七之助、『森光子の奨励賞』受賞「父と祖父に感謝」”. ORICON (2015年5月7日). 2015年5月8日閲覧。
- ^ “中村七之助、深津絵里の“ほめ殺し”にタジタジ「公開処刑やめて」”. ORICON STYLE (2016年1月27日). 2016年1月27日閲覧。
- ^ “中村勘九郎さん中村七之助さんを40周年CMイメージキャラクターに起用!7月20日(水)より全国でオンエア開始”. 共同通信 PR Wire. (2016年7月20日) 2016年7月26日閲覧。