夏の終りのハーモニー/俺はシャウト!

日本のシンガーソングライターである井上陽水と、ロックバンドである安全地帯の楽曲。

夏の終りのハーモニー/俺はシャウト!」(なつのおわりのハーモニー/おれはシャウト!)は、日本のシンガーソングライターである井上陽水と、ロックバンドである安全地帯とのコラボレーション・シングル。

夏の終りのハーモニー/俺はシャウト!
井上陽水安全地帯シングル
初出アルバム『安全地帯V
リリース
規格 7インチレコード
ジャンル
時間
レーベル Kitty Records
作詞 井上陽水
作曲 玉置浩二
プロデュース
チャート最高順位
井上陽水 年表
新しいラプソディー
(1986年)
夏の終りのハーモニー/俺はシャウト!
(1986年)
WHY
1987年
安全地帯 年表
プルシアンブルーの肖像
(1986年)
夏の終りのハーモニー/俺はシャウト!
(1986年)
Friend
(1986年)
安全地帯V 収録曲
EANコード
EAN 4988031000632(1986年・7")
EAN 4988031003749(1988年・CD)
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1986年9月25日Kitty Recordsからリリースされた[注釈 1]。井上としては「新しいラプソディー」(1986年)よりおよそ4か月ぶり、安全地帯としては「プルシアンブルーの肖像」(1986年)よりおよそ3か月ぶりとなるシングルであり、作詞は井上、作曲は玉置浩二、編曲は星勝と安全地帯および中西康晴、プロデュースは多賀英典と井上および玉置が担当している。

「夏の終りのハーモニー」は1986年の神宮球場における井上と安全地帯のジョイント・コンサートにて初披露された楽曲であり、およそ1か月後にシングルとしてリリースされた[2]。本作はオリコンシングルチャートにおいては最高位第6位となった[1]

「夏の終りのハーモニー」は後に作曲者である玉置がセルフカバーを行ったほか、MOOMIN中村あゆみ清水翔太などの著名な歌手によってカバーされている。

音楽性と歌詞 編集

「夏の終りのハーモニー」は、1986年8月20日および8月21日の2日間に亘って神宮球場で行われた井上陽水安全地帯によるジョイントコンサート「スターダスト・ランデヴー井上陽水・安全地帯LIVE AT 神宮」にて初披露された[2][3]。安全地帯のベスト・アルバム『ALL TIME BEST』(2017年)の楽曲解説では、本作を「珠玉のミディアムバラード」であると述べ、井上と玉置が異なるタイプの歌手であるとした上で、「情感豊かで憂いのある歌声が重なると、得も言われぬ感動が生まれてくる」と主張したほか、井上による歌詞と玉置によるメロディーおよび両者によるハーモニーが絶妙であるとして「まさに天才二人の邂逅」と述べている[3]。また、両者とも後に至るまで同曲をコンサートで披露しているために両者にとって重要な1曲であるとも述べている[3]

リリース、チャート成績 編集

本作は1986年9月25日Kitty Recordsより7インチレコードにてリリースされた。本作のレコーディングおよびジャケット写真の撮影は、同年9月2日に行われている。1988年12月10日には8センチCDとして再リリースされた[4]

本作はオリコンシングルチャートにおいて最高位第6位、登場週数は10回で売り上げ枚数は10.8万枚となった[1]。本作は安全地帯のデビュー40周年記念ベスト・アルバム『THE BEST ALBUM 40th ANNIVERSARY 〜あの頃へ〜』(2022年)の収録曲を決定するファン投票において第5位を獲得した[5]

ライブ・パフォーマンス 編集

「夏の終わりのハーモニー」を井上と玉置の両者が共演する形で披露された機会は、「スターダスト・ランデヴー井上陽水・安全地帯LIVE AT 神宮」を中継した1986年8月のNHK総合特別番組の他に、1992年1月2日放送のテレビ朝日系音楽番組『タモリの音楽ステーション』(1992年 - 1993年)において両者の共通の友人である司会のタモリを前に弾き語りで披露、また2017年11月10日放送のNHK総合音楽番組『SONGSスペシャル 井上陽水×玉置浩二』において正式な演奏としては神宮球場ライブ以来で31年振りに披露された[6][7]のみで、両者の共演によるライブ演奏は数回となっている。

カバー 編集

日本語バージョン 編集

  • 金澤豊 - シングル「夏の終りのハーモニー(duet with shungo.)」(2020年)としてリリース。
  • 川島ケイジ - アルバム『KEIJI』(2016年)に収録。
  • 猿岩石 - アルバム『1986』(1999年)に収録。
  • 清水翔太 feat.大橋卓弥スキマスイッチ) - アルバム『MELODY』(2012年)に収録[8]
  • SOLO-DUO(ギラ・ジルカ & 矢幅歩) - アルバム『Morning Light』(2016年)に収録。
  • 玉置浩二 - セルフカバー・アルバム『ワインレッドの心』(1999年)に収録。
  • DEEP - シングル「Just The Way You Are」(2014年)に収録[9]
  • DEEN - アルバム『クロール』(2010年)に収録[10]
  • 徳永ゆうき & 萩原義人 - カバー・アルバム『とくながポップス』(2019年)に収録。
  • 中田裕二 - アルバム『PORTAS』(2020年)に収録[11]
  • 中村あゆみ - アルバム『VOICE III〜青春の光と影〜』(2010年)に収録。
  • bird - カバー・アルバム『covers』(2009年)に収録[12][13]
  • 翠千賀 - 配信限定シングル「夏の終りのハーモニー」(2016年)としてリリース。
  • MOOMIN - アルバム『NATURAL HIGH』(2002年)に収録。
  • 山崎育三郎 Duet with 尾上松也 - カバー・アルバム『1936 〜your songs II〜』(2017年)に収録[14]
  • jyA-Me - アルバム『With. Me -Duet Cover-』(2013年)に「夏の終りのハーモニー with Lil’B」として収録[15]
  • Rune - カバー・アルバム『RUNE COVER SELECTION』(2017年)に収録。

中国語バージョン 編集

シングル収録曲 編集

全作詞: 井上陽水、全作曲: 玉置浩二
#タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
1.夏の終りのハーモニー井上陽水玉置浩二星勝安全地帯中西康晴
2.俺はシャウト!井上陽水玉置浩二井上陽水、安全地帯、中西康晴、川島裕二
合計時間:

スタッフ・クレジット 編集

参加ミュージシャン 編集

スタッフ 編集

リリース日一覧 編集

No. リリース日 レーベル 規格 カタログ番号 最高順位 備考
1 1986年9月25日 Kitty Records 7インチ 7DS 0130 6位
2 1988年12月10日 8センチCD H10K-30041 -

収録アルバム 編集

「夏の終りのハーモニー」 編集

井上陽水・安全地帯
安全地帯
井上陽水
  • 『Re-View』(1987年
  • GOLDEN BEST』(1999年)
  • 『井上陽水 プラチナ・ベスト 〜アーリー・タイムズ〜』(2003年

「俺はシャウト!」 編集

安全地帯
井上陽水
  • GOLDEN BAD』(2000年
  • 『井上陽水 プラチナ・ベスト 〜アーリー・タイムズ〜』(2003年)

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 安全地帯としては12枚目のシングルとなる。

出典 編集

  1. ^ a b c オリコンチャートブック アーティスト編 1988, p. 52.
  2. ^ a b 志田歩 2006, p. 77- 「第4章 スターダム」」より
  3. ^ a b c 『ALL TIME BEST』収録楽曲解説”. ユニバーサルミュージックジャパン公式サイト. ユニバーサルミュージック. 2023年1月15日閲覧。
  4. ^ 安全地帯 / 夏の終りのハーモニー [廃盤]”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2022年6月9日閲覧。
  5. ^ 安全地帯デビュー40周年、玉置浩二ソロデビュー35周年 リクエスト投票 結果発表”. otonano. ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッド. 2023年2月24日閲覧。
  6. ^ SONGSスペシャル 井上陽水×玉置浩二”. SONGS Archives. NHK. 2022年6月9日閲覧。
  7. ^ 井上陽水と玉置浩二、31年ぶりに「夏の終りのハーモニー」を披露”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2017年11月1日). 2023年1月29日閲覧。
  8. ^ 清水翔太が絢香、桑田、陽水&安全地帯らラブソングカバー”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2012年10月25日). 2023年1月28日閲覧。
  9. ^ DEEP新作に、陽水&安全地帯カバーも”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2014年7月16日). 2023年1月28日閲覧。
  10. ^ 初回盤には夏ベスト!DEENがシングル&アルバム連続発売”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2010年6月7日). 2023年1月28日閲覧。
  11. ^ 中田裕二の10thアルバム「PORTAS」詳細発表、ビルボードライブ東京で発売記念ライブ決定”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2020年10月9日). 2023年1月28日閲覧。
  12. ^ birdデビュー10周年を記念したカバーベスト発売”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2009年2月24日). 2023年1月28日閲覧。
  13. ^ birdによるカヴァー作品をコンパイルしたアルバム『covers』が4月29日にリリース”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード (2009年4月16日). 2023年1月28日閲覧。
  14. ^ 山崎育三郎カバーアルバム第2弾がリリース、テーマはLove・Summer・Happiness”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2017年4月10日). 2023年1月28日閲覧。
  15. ^ jyA-Me 吉田栄作、中西圭三、m.c.A・Tら迎えたデュエットカバー集発表”. Billboard JAPAN.com. 阪神コンテンツリンク (2013年7月3日). 2023年1月28日閲覧。

参考文献 編集

  • 『オリコンチャート・ブック アーティスト編 全シングル作品 昭和43年-昭和62年<20年>』オリコン、1988年10月8日、52頁。ISBN 9784871310215 
  • 志田歩『玉置浩二 幸せになるために生まれてきたんだから』雲母書房、2006年4月30日、77頁。ISBN 9784876722006 

外部リンク 編集