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岩下尚史

日本の作家

岩下 尚史（いわした ひさふみ、1961年6月28日[1] - ）は、日本の作家、國學院大學客員教授[1]。別名宮薗千齋 、ニックネームはハコちゃん・お師匠はん。熊本県菊池市出身、東京都青梅市在住。

岩下 尚史
いわした ひさふみ
誕生 (1961-06-28) 1961年6月28日（63歳）
職業 作家
國學院大學客員教授
国籍 日本の旗 日本
代表作 『芸者論』
『直面（ヒタメン）：三島由紀夫 若き日の恋』[1]
主な受賞歴 第20回和辻哲郎文化賞（2007年）[2][3]
配偶者 未婚
岩下尚史 公式WEBサイト
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来歴

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熊本県菊池市で一人っ子として生まれ、國學院大學文学部を卒業して新橋演舞場株式会社へ入社し、企画室長として劇場創設の母体である新橋花街主催「東をどり」の制作に携わる[3]。幕末から平成にいたる東都の花柳界を調査研究して社史『新橋と演舞場の七十年』を編纂する。

退職後の2007年に『芸者論：神々に扮することを忘れた日本人』で第20回和辻哲郎文化賞[3][注 1]を受ける。

2008年に、甘美な小説に旧知の後藤貞子[注 2]の回顧談を仕組んだ『見出された恋：金閣寺への船出』を著す[注 3]。のちに貞子の友人で『鏡子の家』のモデルと言われる湯浅あつ子を取材した『ヒタメン』を著す。

10代の頃から能、歌舞伎、新派劇、声曲舞踊の諸流をたしなみ、現在は一中節の宗家である都一中の相談役を務める[4]。

新橋演舞場勤務当時に宮薗節を稽古するため交詢社の稽古場へ通い、千之流の浄瑠璃を皆伝して「宮薗千齋」[5]の名を許される。

2009年7月に日本舞踊協会の新作公演第1回目の作者として招かれて『恋するフリ・古今舞踊抄』を著した。演出：花柳寿楽、出演：市川團十郎ほか、於：国立劇場[6]。

「東音創作会」で、東音長坂雄太郎の依頼による長唄の作詞を多く手掛けている[7]。

シス・カンパニーの演劇公演のアドバーザーとして、大西信行作「怪談牡丹燈籠」（2009年8月）[8]、武者小路実篤作「その妹」（2011年12月）[要出典]、「宮沢賢治が伝えること」（2011年5月・構成担当）[要出典]、などにかかわる。

2010年からバラエティ番組に多く出演し、物腰柔らかな口調と「ハコちゃん」の愛称で人気を得る。

2016年に大河ドラマ『真田丸』の明智光秀役で俳優（自身は女優と称している）として初出演。

2021年9月から毎週火曜日にレギュラー出演している『5時に夢中!』を休養[9]、約2か月後の10月19日放送回から復帰した[10]。のちに入院していたことを公表した[10]。2022年1月9日放送『安住紳一郎の日曜天国』にゲスト出演した際、15年前ほど前から人間ドックで心臓弁膜症と診断され定期的に検査を行っていたこと、2021年8月に都内ホテル滞在中、体に異変を覚え、東京女子医科大学病院に救急搬送されてそのまま入院になったこと、精密検査に1か月ほど時間を要し、その後、心臓弁膜症の手術を行い、合計2か月の入院であったことなどを話した[11]。

2021年12月17日、自身の公式サイトを開設[12][13]。所属していたシス・カンパニーを退社したことを報告した[12][13]。

人物

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  • 女性口調で物腰柔らかく会話する。時に辛口で毒舌な面を見せることもある。
  • 学生時分に居候した祇園町の料理屋で、一人っ子の坊ちゃん育ちの気風を箱入り息子の「ハコちゃん」と可愛がられ、2010年のバラエティ番組『おじさんスケッチ』で箱の中から謎の紳士「ハコさん」として登場し、2011年に『タモリ倶楽部』で「ハコちゃんです」と自己紹介した際、「箱入り娘のため」とテロップが付された。
  • 知人の勧めで聴き始めたレミオロメンのファンになったことを2018年10月16日放送の『5時に夢中!』で述べた。2013年7月20日の『サワコの朝』で「今心に響く曲」にレミオロメン『南風』を挙げている。
  • 流行歌や昭和歌謡を演奏するバンド東京大衆歌謡楽団に執心しており、コロナ禍で演奏会に足を運ぶこともままならないと『5時に夢中!』（2021年5月18日放送）で発言したところ、翌週、同番組のスタッフが取材に赴き、岩下宛のサイン色紙を受け取り、本人へと贈られた[14]。

受賞

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主な出演

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テレビドラマ

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古典芸能

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バラエティ番組

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ラジオ

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著作など

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単著

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  • 『芸者論：神々に扮することを忘れた日本人』雄山閣、2006年
    • 『芸者論：花柳界の記憶』文春文庫、2009年　
  • 『名妓の資格：細書・新柳夜咄〈芸者論〉2』雄山閣、2007年
    • 増補版『名妓の夜咄』文春文庫、2012年
  • 『見出された恋：「金閣寺」への船出』雄山閣、2008年、ISBN 978-4-639-02024-0
    • 『見出された恋：「金閣寺」への船出』文春文庫、2014年。実話をもとした小説
  • 『ヒタメン：三島由紀夫が女に逢う時…』雄山閣、2011年、ISBN 978-4-639-02197-1
    • 『直面（ヒタメン）：三島由紀夫 若き日の恋』文春文庫、2016年
  • 『大人のお作法』集英社インターナショナル新書、2017年1月

編著

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雑誌連載

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脚注

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注釈

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  1. ^ 同賞の選考委員である梅原猛は、「このように若くして老成した文章という感を強く受けたのは高橋和巳の書いたもの以来である」（『和辻哲朗文化賞20年記念誌』）と評した[2]。
  2. ^ 豊田貞子のこと。三島由紀夫の恋人と噂された女性で、料亭の娘。
  3. ^ 田中美代子は「三島由紀夫の謎に迫ろうとして、これまで数知れぬ作家論が書かれてきたが、本書は、従来の肖像を一新するかも知れない、異色の力作である。（略）岩下氏はみごとに成功し、三島由紀夫の後半生の秘められた悲劇を、背面から焙り出すことになった。」（熊本日日新聞2008年6月29日）と評し、竹内洋は「三島の激しくも夢のような恋愛が繊細で美しい筆づかいによって再現されている。見事な作品。」（週刊東洋経済2008年6月28日）と評した。

出典

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  1. ^ a b c 『文藝年鑑2023』, p. 19.
  2. ^ a b c “第二十回 和辻哲郎文化賞 一般部門 受賞作” (PDF). 姫路文学館 (2016年). 2019年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月4日閲覧。
  3. ^ a b c d e 『美しいキモノ』2018年秋号, p. 295.
  4. ^ “岩下尚史”. 5時に夢中!. TOKYO MX (n.d.). 2021年12月20日閲覧。
  5. ^ 季刊文科42「荷風低唱」ISBN 4862651585
  6. ^ 朝日新聞2009年7月12日
  7. ^ 東音創作会パンフレット2006年―2010年
  8. ^ “produce / シス・カンパニー公演　怪談 牡丹燈籠”. SIS company inc. Web. シス・カンパニー (2009年). 2021年12月20日閲覧。
  9. ^ 岩下尚史 [@iwashita_hisafumi] (2021年9月22日). "世に名高き國手の療治のおかげさまにて、日ごと快方に向かふ倖せを、病室に光射し入る月天子の、きよらな裳裾に照らされつゝ、心しづめて伏しをがむ。". Instagramより2023年3月11日閲覧。
  10. ^ a b 岩下尚史 [@iwashita_hisafumi] (2021年10月12日). "MXテレビ「5時に夢中」の良き相棒は、いつも、このように励まし、そやし、芯から気遣って下さいます。〈略〉来週の火曜日、愛しい貴女の隣へ戻りますよ。". Instagramより2023年3月11日閲覧。
  11. ^ “放送後記＆「プレイバック 岩下尚史さん」”. 安住紳一郎の日曜天国. TBSラジオ (2022年1月9日). 2024年4月30日閲覧。
  12. ^ a b “岩下尚史 公式WEBサイト”. 岩下尚史 公式WEBサイト (2021年12月). 2021年12月20日閲覧。 “ご挨拶 長らく御厄介をお掛け申したシス・カンパニーを、このたび勝手ながら、退かせて戴くことになりました。”
  13. ^ a b “作家・岩下尚史氏、公式サイト開設　『シス・カンパニー』退社を報告、『5時夢』コメンテーターなど”. ORICON NEWS. oricon ME (2021年12月17日). 2021年12月20日閲覧。
  14. ^ 岩下尚史 (2021年5月26日). “〈前略〉『5時に夢中』の制作担當が取材に出向き、昨日のこと、短い時間ながらも番組で御紹介に及びましたが、私宛てに高島御兄弟お揃ひで、色紙に署名を贈られたことは近頃の欣事でありました。”. Instagram. 2021年12月20日閲覧。
  15. ^ 岩下尚史【文藝家】 [@iwashita_hisafumi] (2022年2月25日). "奥さん、御機嫌やう、ジャック安永でえす。". Instagramより2023年2月9日閲覧。
  16. ^ “特別座談会 池松壮亮と3人の監督、大いに語らう！”. ステラnet (2022年3月7日). 2023年2月9日閲覧。初出：『NHKウイークリーステラ』2022年3月4日号。
  17. ^ "「蔵出し!名舞台"時代のさきがけ 浄瑠璃に生きた女性たち"」". NHK. 2021. 2021年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月20日閲覧。
  18. ^ “「芸能きわみ堂」で中村勘九郎・中村七之助出演の「籠釣瓶花街酔醒」放送”. ステージナタリー. ナターシャ (2024年5月1日). 2024年5月4日閲覧。
  19. ^ 「土曜プレミアム」の枠で21:00 - 23:10に放送された。
  20. ^ “NHK　BSプレミアム 「京都　名門のうたげ〜樹木希林の"仕出し"巡り〜」 再放送のご案内”. 杉本節子のだいどこ日記 (2016年11月5日). 2021年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月27日閲覧。
  21. ^ てれびのスキマ (2021年12月23日). 高橋千里 (ed.). "『水ダウ』番組内容を隠す異例の試み。テレビでしかできない遊び心の『すてきに帯らいふ』（てれびのスキマ）". QJWeb クイック・ジャパン ウェブ. とうこう・あい. 2024年5月2日閲覧。
  22. ^ "岩下尚史："ハコちゃん"が「THE TIME，」の月曜マンスリーレギュラーに　「日向坂46」松田好花、「乃木坂46」一ノ瀬美空、「櫻坂46」松田里奈は続投". MANTANWEB（まんたんウェブ）. MANTAN. 2024年5月2日. 2024年5月2日閲覧。

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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