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新庄盆地の地形図

新庄盆地(しんじょうぼんち)は、山形県北東部に位置する盆地である。国内有数の豪雪地帯として知られている。近年では多数の巨木が点在する地域として、脚光を浴びるようになった。中心都市は、新庄市

概要編集

範囲編集

新庄市、金山町舟形町真室川町大蔵村鮭川村戸沢村

山形県の4地方のうち、ほぼ最上地方の圏域に相当するが、同じ最上地方の最上郡最上町小国盆地に位置する。

広義には、盆地の範囲に新庄市を含めた上記の7市町村と考えることができる。しかし盆地内には比較的大きな丘陵や段丘が存在し、平坦地が連続する区域のみを新庄盆地の区域とした場合は、ほぼ新庄市に限定される。

地理編集

四方を山地に囲まれ、東部に奥羽山脈(神室連峰)、西部に出羽山地が連なる。盆地南部に最上川が流れ、その支流に鮭川最上小国川銅山川角川などがある。おおむね東から西に向かうほど標高が低くなり、多くの河川は盆地西部を南北に流れる鮭川に注ぐ。

新庄市は鮭川の支流の升形川や泉田川の扇状地に位置し、真室川町や鮭川村は西山丘陵を隔てた先の鮭川流域に位置する。金山町は、新庄市北部の段丘面を越えた金山川流域(新庄盆地とは独立した金山盆地とされる場合もある)に、舟形町は盆地南部の最上小国川流域に、大蔵村や戸沢村は最上川流域に位置する。

気候編集

盆地特有の気候で一日の寒暖の差が大きく、また年間を通じ日照時間が短く冬季の降雪量が多い。特に降雪に関しては国内有数の豪雪地帯に数えられ、平野部でも積雪は1mを超える。理由としては、最上川を吹き抜ける北西の季節風が脊梁山脈の奥羽山脈にぶつかり、その西側で多く降雪するためである。同様の特徴が尾花沢盆地でも見られる。

湿度も高く、梅雨の季節には家中の床や壁が全て湿り、水滴が浮き出てしまうほどである。

夏は、盆地特有の高温となり、日中は熱が滞留する。ただし、夜は熱が抜けて、上空から冷気が降りて涼しくなるため、寝苦しくなることはない。

歴史編集

  • 鮮新世(500万年前~160万年前):盆地一帯は日本海から深く入り込んだ内湾であった。真室川町では、その時期のものと思われる鯨の化石が発見されている。
  • 縄文中期(4500年前~4000年前):盆地一帯にはすでに人が住んでいたと思われる。舟形町で、この時期のものと思われる高さ45cmで日本最大の土偶縄文の女神)が発見されている。
  • 元和8年(1622年):盆地内に新庄藩が立藩する。独自の文化や言葉(新庄弁)が育まれた。
  • 明治4年(1871年):廃藩置県により新庄藩は廃藩となって新庄県となる。同年、新庄県は山形県に編入される。
  • 昭和2年(1927年):原野・馬産地であった新庄市北部の塩野原が国策により大規模に開拓される(昭和開拓)。

産業編集

  • 農業:主に稲作が行われている。また特筆すべきものとして、鮭川村のきのこ栽培(県内一の生産量を誇る)や主に真室川町の山菜(特に促成栽培たらの芽は日本一の産地である)、大蔵村桃太郎トマトが挙げられる。花卉栽培も行われており新庄市や鮭川村ではバラやトルコギキョウが盛んに栽培されている。日照時間が短く、降水量も多いため県内の他地域で盛んな果樹栽培はあまり適さないが、近年短い夏がイチゴ栽培に適すとして、その産地化に向け研究されている。
  • 林業:古来より良質の木材の産地として知られており、現在でも金山町は樹齢250年を超すスギの美林が点在する金山杉の産地として有名。
  • 漁業アユサクラマス等の釣り場として知られている。特に舟形町はアユの町として知られている。鮭川村には、サケの孵化場が設置されている。
  • 観光業:全市町村に温泉が沸き、特に大蔵村の肘折温泉、鮭川村の羽根沢温泉などは有名である。また一帯は日本一の巨木が16あまりもある巨木王国として知られ、巨木を見に訪れる観光客も増えている。毎年8月24日から26日までの3日間に渡り東北最大級の山車祭り、新庄祭が開かれる。

交通編集

四方を山地に囲まれ、また積雪量も多いために交通網の整備は遅れてきたが、近年山形新幹線が新庄まで延伸し、尾花沢新庄道路が整備されるなど域内の交通環境は飛躍的に向上している。

鉄道編集

新庄市は交通の要所であり、新庄駅を中心に路線は四方に伸びる。

道路編集

鉄道同様、新庄市は交通の要所であり道路は四方に伸びる。

なお盆地内から他地域に出る際は必ず峠や峡谷と言った難所を経由する。現在は、トンネル等整備され快適な道となっている。

  • 北部:秋田県に抜ける際は、雄勝峠主寝坂峠を越える。(雄勝トンネル、新主寝坂トンネル)
  • 南部:村山地方に抜ける際は、猿羽根峠を越える。(舟形トンネル、猿羽根トンネル)
  • 東部:最上町(宮城県方面)へ抜ける際は、最上小国川の峡谷を通る。
  • 西部:庄内地方に抜ける際は、最上川の最上峡を通る。また真室川町から酒田市へ抜ける際も青沢峠を越える。

新庄盆地断層帯編集

新庄盆地を南北に貫く活断層。長さ約11~23kmで、平均的な活動周期はおよそ2000~3000年。将来の地震発生の予測では、今後30年以内にマグニチュード6.6~7.1程度の地震が発生する確率は、0.7~1%である。

関連項目編集