豪雪地帯

大量の積雪がある地域

豪雪地帯(ごうせつちたい)とは、に大量の積雪がある地域のことで、日本の法制度上は特に豪雪地帯対策特別措置法に基づき指定された地域を指す。雪国ともよばれる。

立山黒部アルペンルート 立山高原道路 雪の大谷
乗用車の高さを大きく超える雪が積もった十日町市役所。2006年1月。
赤色:全域が豪雪地帯の道県、黄色:豪雪地帯を含む府県

概要編集

日本列島の日本海側北海道東北地方日本海側、北陸地方中国地方日本海側)は世界有数の豪雪地帯である。(日本海側気候も参照)。人口稠密地帯が豪雪地帯になっているのは、世界でも日本の日本海側だけである[1]


日本と世界各都市における降雪量の比較

出典:気象庁・気象統計情報Environment Canada韓国気象庁

豪雪地帯対策特別措置法に基づく豪雪地帯編集

日本の豪雪地帯対策特別措置法は、「積雪が特にはなはだしいため、産業の発展が停滞的で、かつ、住民の生活水準の向上が阻害されている地域」(第1条)のうち、「国土交通大臣、総務大臣及び農林水産大臣」が「前条に規定する地域について、積雪の度その他の事情を勘案して政令で定める基準に従い、かつ、国土審議会の意見を聴いて、道府県の区域の全部又は一部を豪雪地帯として指定する」(第2条第1項)と定義している。

さらに同法は、「国土交通大臣、総務大臣及び農林水産大臣」は、豪雪地帯のうち「積雪の度が特に高く、かつ、積雪により長期間自動車の交通が途絶する等により住民の生活に著しい支障を生ずる地域」について「国土審議会の議決を経て国土交通大臣、総務大臣及び農林水産大臣が定める基準に従つて、豪雪地帯として指定された道府県の区域の一部を特別豪雪地帯として指定する」(第2条第2項)としている。

これらの指定において、同法では「国土交通大臣総務大臣及び農林水産大臣は、豪雪地帯又は特別豪雪地帯の指定をしたときは、これを公示しなければならない」(第2条第3項)としている。

本法により豪雪地帯(および特別豪雪地帯)の指定を受けた地域においては、道府県豪雪地帯対策基本計画が策定、適用され、交通通信、農林業、義務教育、医療などにおいて、積雪期のこれら機能の維持対策が施行される。

豪雪地帯(および特別豪雪地帯)の指定基準編集

「豪雪地帯対策特別措置法」に基づく「豪雪地帯」あるいは「特別豪雪地帯」の地域指定については、それぞれ、同法の下位政令である「豪雪地帯の指定基準に関する政令」に定める基準(以上、豪雪地帯の指定)あるいは同法第2条第2項に基づき国土審議会の議決を受けた「特別豪雪地帯の指定基準」(以上、特別豪雪地帯の指定)に基づいて行われる。

豪雪地帯の指定基準に関する政令

本政令では、豪雪地帯の指定基準について以下のように規定している。

  • 豪雪地帯対策特別措置法第二条第一項の指定は、国土交通省令・総務省令・農林水産省令で定める期間における累年平均積雪積算値が五千センチメートル日以上の地域(以下「豪雪地域」という)の存する道府県又は市町村で次の各号のいずれかに該当するものの区域について行うものとする。
  1. その区域の三分の二以上が豪雪地域である道府県又は市町村
  2. その区域の二分の一以上が豪雪地域であり、かつ、当該道府県の道府県庁が所在する市の区域の全部又は一部が豪雪地域である道府県
  3. 当該市町村の市役所若しくは町村役場又は当該市町村の区域内に存する施設で国土交通省令・総務省令・農林水産省令で定めるものが豪雪地域内にある市町村
  4. その区域の二分の一以上が豪雪地域であり、かつ、当該市町村の境界線の延長の三分の二以上が前三号の一に該当する道府県又は市町村に接している市町村
特別豪雪地帯指定基準

1971年、国土審議会は「豪雪地帯対策特別措置法」に基づき特別豪雪地帯指定基準を議決した。その後1979年には基準判定に用いる気象統計情報の観測年数・時期等を修正する改定を議決した。本基準は、第一号要件「積雪の度の要件」と第二号要件「積雪による住民の生活の支障の要件」から成る。

豪雪地帯(および特別豪雪地帯)の指定地域編集

2016年(平成28年)4月1日の時点において、日本の国土の約半分である約19万平方キロメートル、自治体数にして24道府県532市町村(全国の約31%)、人口約2千万人(日本の全人口の約15%)が豪雪地帯の指定を受けており、その範囲は北海道北東北日本海沿岸部および本州を縦断する山地部に亘る。中国地方西部の島根県においては、山地部のみが豪雪地帯指定を受け日本海沿岸部はその指定地域外となっている[2]

これら豪雪地帯のうち、特別豪雪地帯指定を受けている地域は、国土の約20%である約7.5万平方キロメートル、自治体数にして201市町村(全国の約12%)、人口約321万人(日本の全人口の約2.5%)となっている[2]

豪雪地帯・特別豪雪地帯に指定された地域には除雪や交通・通信の確保、地域の振興などのための豪雪地帯対策基本計画が定められ、行財政上の特別の配慮が行われる。

以下は2019年4月1日時点において特別豪雪地帯・豪雪地帯の指定地域である[3]。うち豪雪地帯が分布している都道府県はほとんど日本海側であり、太平洋に面する都道府県で全域が豪雪地帯に指定されているのは北海道青森県岩手県の3道県のみ。

特別豪雪地帯に指定されている地域が存在するのは、宮城県福島県群馬県長野県岐阜県滋賀県となっている。豪雪地帯に指定されている地域が存在するのは上記の県に加え、栃木県山梨県静岡県京都府兵庫県鳥取県島根県岡山県広島県となっており、茨城県埼玉県千葉県東京都神奈川県愛知県三重県奈良県大阪府和歌山県山口県四国地方九州地方には豪雪地帯に指定されている地域が存在しない。

道府県 特別豪雪地帯 豪雪地帯 備考
北海道 岩見沢市(旧岩見沢市・旧北村)、留萌市稚内市美唄市芦別市赤平市士別市名寄市三笠市滝川市砂川市深川市富良野市伊達市(旧大滝村)、石狩市(旧厚田村・旧浜益村)、当別町新篠津村木古内町八雲町長万部町厚沢部町今金町せたな町(旧瀬棚町・旧北檜山町)、黒松内町蘭越町ニセコ町真狩村留寿都村喜茂別町京極町倶知安町豊浦町洞爺湖町(旧洞爺村)、共和町岩内町神恵内村積丹町古平町仁木町赤井川村南富良野町月形町浦臼町新十津川町妹背牛町秩父別町雨竜町北竜町沼田町幌加内町鷹栖町当麻町愛別町上川町東川町美瑛町占冠村和寒町剣淵町下川町美深町音威子府村中川町増毛町小平町苫前町羽幌町初山別村遠別町天塩町豊富町幌延町猿払村浜頓別町中頓別町枝幸町津別町清里町遠軽町(旧丸瀬布町・旧白滝村)、滝上町興部町西興部村雄武町新得町中標津町標津町 札幌市函館市小樽市旭川市室蘭市釧路市帯広市北見市夕張市、岩見沢市(旧栗沢町)、網走市苫小牧市江別市紋別市根室市千歳市歌志内市登別市恵庭市、伊達市(旧伊達市)、北広島市、石狩市(旧石狩市)、北斗市松前町福島町知内町七飯町鹿部町森町江差町上ノ国町乙部町奥尻町、せたな町(旧大成町)、島牧村寿都町、洞爺湖町(旧虻田町)、泊村余市町南幌町奈井江町上砂川町上富良野町中富良野町由仁町長沼町栗山町東神楽町比布町厚真町安平町むかわ町礼文町利尻町利尻富士町美幌町大空町斜里町小清水町訓子府町置戸町佐呂間町、遠軽町(旧遠軽町・旧生田原町)、湧別町壮瞥町白老町日高町平取町新冠町浦河町様似町えりも町新ひだか町音更町士幌町上士幌町鹿追町清水町芽室町中札内村更別村大樹町広尾町幕別町池田町豊頃町本別町足寄町陸別町浦幌町釧路町厚岸町浜中町標茶町弟子屈町鶴居村白糠町別海町羅臼町 全域豪雪地帯
青森県 青森市黒石市弘前市(旧相馬村)、五所川原市(旧五所川原市)、十和田市(旧十和田湖町)、平川市(旧平賀町・旧碇ケ関村)、平内町今別町蓬田村鰺ケ沢町西目屋村野辺地町東北町(旧東北町) 弘前市(旧弘前市・旧岩木町)、五所川原市(旧金木町・旧市浦村)、十和田市(旧十和田市)、平川市(旧尾上町)、八戸市三沢市むつ市つがる市外ヶ浜町深浦町藤崎町大鰐町田舎館村板柳町鶴田町中泊町、東北町(旧上北町)、七戸町おいらせ町六戸町横浜町六ヶ所村大間町東通村風間浦村佐井村三戸町五戸町田子町南部町階上町新郷村 全域豪雪地帯
岩手県 八幡平市(旧松尾村、旧安代町)、西和賀町(旧湯田町、旧沢内村 盛岡市宮古市大船渡市奥州市花巻市北上市久慈市遠野市一関市陸前高田市釜石市二戸市滝沢市、八幡平市(旧安代町・旧西根町)、雫石町葛巻町岩手町紫波町矢巾町金ケ崎町平泉町住田町大槌町山田町岩泉町田野畑村普代村軽米町洋野町野田村九戸村一戸町 全域豪雪地帯
宮城県 大崎市(旧鳴子町 仙台市(旧宮城町・旧秋保町)、大崎市(旧古川市・旧岩出山町)、白石市栗原市(旧築館町・旧若柳町・旧栗駒町・旧高清水町・旧一迫町・旧鶯沢町・旧金成町・旧志波姫町・旧花山村)、蔵王町七ヶ宿町川崎町加美町(旧小野田町・旧宮崎町
秋田県 横手市(旧増田町・旧大森町・旧雄物川町・旧山内村)、大館市(旧比内町・旧田代町)、湯沢市鹿角市(旧八幡平村)、由利本荘市(旧矢島町・旧鳥海町・旧東由利町)、大仙市(旧協和町)、北秋田市(旧森吉町・旧阿仁町)、仙北市(旧田沢湖町・旧西木村)、上小阿仁村藤里町美郷町(旧千畑町)、羽後町東成瀬村 秋田市能代市、横手市(旧横手市・旧平鹿町・旧十文字町・旧大雄村)、大館市(旧大館市)、男鹿市、鹿角市(旧花輪町・旧十和田町・旧尾去沢町)、由利本荘市(旧本荘市・旧岩城町・旧大内町・旧由利町・旧西目町)、潟上市、大仙市(旧大曲市・旧神岡町・旧西仙北町・旧中仙町・旧南外村・旧仙北町・旧太田町)、北秋田市(旧鷹巣町・旧合川町)、仙北市(旧角館町)、にかほ市小坂町三種町八峰町五城目町八郎潟町井川町大潟村、美郷町(旧六郷町・旧仙南村 全域豪雪地帯
山形県 米沢市鶴岡市(旧羽黒町・旧櫛引町・旧朝日村)、酒田市(旧八幡町)、新庄市上山市村山市長井市尾花沢市南陽市西川町朝日町大江町大石田町金山町最上町舟形町真室川町大蔵村鮭川村戸沢村高畠町川西町小国町白鷹町飯豊町庄内町(旧立川町 山形市、鶴岡市(旧鶴岡市・旧藤島町・旧温海町)、酒田市(旧酒田市・旧松山町・旧平田町)、寒河江市天童市東根市山辺町中山町河北町、庄内町(旧余目町)、三川町遊佐町 全域豪雪地帯
福島県 喜多方市(旧熱塩加納村・旧山都町・旧高郷村)、南会津町(旧舘岩村・旧南郷村・旧伊南村)、下郷町檜枝岐村只見町北塩原村西会津町磐梯町猪苗代町柳津町会津美里町(旧会津高田町)、三島町金山町昭和村 福島市(昭和39年1月1日以前の旧福島市・旧飯坂町・旧吾妻町)、会津若松市郡山市(旧湖南村)、喜多方市(旧喜多方市・旧塩川町)、天栄村、南会津町(旧田島町)、会津坂下町湯川村、会津美里町(旧会津本郷町・旧新鶴村
栃木県 日光市(旧日光市・旧栗山村・旧藤原町)、那須塩原市(旧黒磯市・旧塩原町)、那須町
群馬県 片品村 高崎市(旧倉渕村・旧箕郷町・旧榛名町)、沼田市(旧沼田市・旧利根村)、渋川市(旧渋川市・旧伊香保町・旧子持村・旧小野上村)、榛東村吉岡町中之条町東吾妻町長野原町嬬恋村草津町高山村川場村みなかみ町
新潟県 長岡市(旧長岡市・旧小国町・旧越路町・旧山古志村・旧栃尾市・旧川口町)、三条市(旧下田村)、柏崎市(旧柏崎市・旧高柳町)、小千谷市加茂市十日町市糸魚川市妙高市村上市(旧朝日村)、五泉市(旧村松町)、上越市(旧上越市・旧安塚町・旧浦川原村・旧大島村・旧牧村・旧柿崎町・旧吉川町・旧中郷村・旧板倉町・旧清里村・旧三和村・旧名立町)、魚沼市南魚沼市胎内市(旧黒川村)、阿賀町湯沢町津南町関川村 新潟市、長岡市(旧中之島町・旧三島町・旧寺泊町・旧与板町・旧和島村)、三条市(旧三条市・旧栄町)、柏崎市(旧西山町)、新発田市見附市燕市、村上市(旧村上市・旧荒川町・旧神林村・旧山北町)、五泉市(旧五泉市)、上越市(旧大潟町・旧頸城村)、阿賀野市佐渡市、胎内市(旧中条町)、聖籠町弥彦村田上町出雲崎町刈羽村粟島浦村 全域豪雪地帯
富山県 富山市(旧大山町・旧八尾町・旧山田村・旧細入村)、黒部市(旧宇奈月町)、砺波市(旧庄川町)、南砺市(旧城端町・旧平村・旧上平村・旧利賀村・旧福光町)、上市町立山町 富山市(旧富山市・旧大沢野町・旧婦中町)、高岡市射水市魚津市氷見市滑川市、黒部市(旧黒部市)、砺波市(旧砺波市)、小矢部市、南砺市(旧福野町・旧井波町・旧井口村)、舟橋村入善町朝日町 全域豪雪地帯
石川県 加賀市(旧山中町)、白山市(旧河内村・旧吉野谷村・旧鳥越村・旧尾口村・旧白峰村 金沢市七尾市小松市輪島市珠洲市、加賀市(旧加賀市)、羽咋市かほく市、白山市(旧松任市・旧美川町・旧鶴来町)、能美市野々市市川北町津幡町内灘町志賀町宝達志水町中能登町穴水町能登町 全域豪雪地帯
福井県 大野市勝山市池田町南越前町(旧今庄町 福井市敦賀市越前市小浜市鯖江市あわら市坂井市永平寺町、南越前町(旧南条町・旧河野村)、越前町美浜町おおい町高浜町若狭町 全域豪雪地帯
山梨県 南アルプス市(旧芦安村)、早川町
長野県 長野市(旧戸隠村・旧鬼無里村)、飯山市白馬村小谷村高山村山ノ内町木島平村野沢温泉村信濃町栄村 長野市(昭和41年10月16日以前の旧長野市・旧七二会村・旧若穂町・旧大岡村・旧豊野町・旧信州新町・旧中条村)、松本市(旧安曇村)、上田市(昭和45年4月1日以前の旧上田市・旧真田町)、須坂市(旧東村)、中野市大町市(旧大町市・旧美麻村)、飯田市(旧南信濃村)、安曇野市(旧穂高町・旧堀金村)、松川村飯綱町小川村
岐阜県 高山市(旧荘川村)、飛騨市(旧河合村・旧宮川村・旧神岡町)、揖斐川町(旧徳山村・旧坂内村)、白川村 高山市(旧高山市・旧丹生川村・旧清見村・旧宮村・旧久々野町・旧朝日村・旧高根村・旧国府町・旧上宝村)、関市(旧洞戸村・旧板取村)、山県市(旧美山町)、飛騨市(旧古川町)、本巣市(旧根尾村)、郡上市(旧八幡町・旧大和町・旧白鳥町・旧高鷲村・旧明宝村)、下呂市(旧馬瀬村)、関ケ原町、揖斐川町(旧揖斐川町・旧谷汲村・旧春日村・旧久瀬村・昭和62年4月1日以前の旧藤橋村
静岡県 静岡市(旧井川村)、浜松市(旧水窪町
滋賀県 長浜市(旧余呉町 大津市(旧堅田町)、長浜市(旧長浜市・旧浅井町・旧木之本町・旧西浅井町)、高島市(旧マキノ町・旧今津町・旧朽木村)、米原市(旧山東町・旧伊吹町
京都府 福知山市(旧福知山市・旧夜久野町・旧大江町)、舞鶴市綾部市宮津市京丹後市南丹市(旧美山町)、与謝野町伊根町
兵庫県 豊岡市養父市丹波市(旧青垣町)、朝来市宍粟市(旧波賀町・旧千種町)、新温泉町香美町
鳥取県 鳥取市米子市倉吉市境港市岩美町若桜町智頭町八頭町三朝町北栄町湯梨浜町琴浦町日吉津村大山町南部町伯耆町日南町日野町江府町 全域豪雪地帯
島根県 益田市(旧匹見町)、安来市(旧広瀬町・旧伯太町)、雲南市(旧吉田村・旧掛合町)、浜田市(旧金城町・旧旭町)、奥出雲町飯南町美郷町(旧大和村)、邑南町
岡山県 津山市(旧津山市・旧加茂町・旧阿波村・旧勝北町)、新見市(旧新見市・旧大佐町・旧神郷町)、真庭市(旧湯原町・旧美甘村・旧川上村・旧八束村・旧中和村)、美作市(旧勝田町・旧大原町・旧東粟倉村)、新庄村鏡野町(旧富村・旧奥津町・旧上齋原村)、奈義町西粟倉村
広島県 三次市(旧君田村・旧布野村・旧作木村)、廿日市市(旧吉和村)、安芸高田市(旧美土里町・旧高宮町)、庄原市(旧東城町・旧西城町・旧口和町・旧高野町・旧比和町)、安芸太田町(旧戸河内町)、北広島町

世界の豪雪地帯編集

世界の豪雪地帯としては、カナダブリティッシュコロンビア州アラスカ州パンハンドル部からワシントン州オレゴン州カリフォルニア州にかけてのロッキー山脈西部、アメリカ五大湖エリー湖南岸、ロシアカムチャツカ半島チリアンデス山脈ノルウェーの西海岸、トルコからグルジアにかけての黒海南東岸山岳地帯、イラン西部の高地、天山山脈西部などがあげられる。また、中東では突発的な豪雪になることがあり、イスラエルエルサレム[4]でも1920年1月9 - 11日には1m以上の積雪記録が残っているほか、ヨルダンアンマンシリア北部、イラク北部なども積雪量が多くなる。

北アメリカ編集

北米大陸の西部ではロッキー山脈から海岸部にかけての地域で雪が多い[5]。また、北米大陸の東部ではラプラドル高原から五大湖にかけての地域が多雪地帯となっている[5]

カナダ西部には豪雪地帯があり太平洋気団からもたらされる気流の山越えが豪雪の主たる要因になっている[5]。また、カナダ東部にも豪雪地帯があり、北極から南下してくる寒気と、太平洋の暖流とともに北上してくる湿潤な暖気が豪雪の要因になっている[5]

ワシントン州レーニア山ベーカー山周辺などのカスケード山脈は世界屈指の豪雪地帯である。ベーカー山の1998 - 1999年の年間降雪量は1140インチ (2895.6cm) であり、これは世界一の記録である[6]。また、カナダ大西洋側からニューイングランド山地部も豪雪地帯である[7]

五大湖の南東岸の一帯はスノーベルトと呼ばれる豪雪地帯が広がるが、これはカナダの内陸部から吹く冷たい風が五大湖の上を通る際に大量の水蒸気を含み、湖の南側、特に山岳地帯に大雪を降らせるためである(湖水効果雪と呼ばれる)。山岳地帯で雪を降らせた後は、風下の中西部東海岸ではそれほどの大雪が降ることはない。東海岸のボストンニューヨークワシントンD.C.などにけかけての地域も低気圧(ノーイースター)による50 - 80センチ程度の局地的な大雪となることがあるが普段は雪はそれほど多くはない。

脚注編集

  1. ^ 世界一の「豪雪国」、日本の現実
  2. ^ a b 豪雪地帯・特別豪雪地帯の指定(平成28年4月1日現在)”. 国土交通省. 2016年10月28日閲覧。
  3. ^ 豪雪地帯(特別豪雪地帯)指定地域(平成31年4月1日現在)”. 国土交通省. 2019年9月16日閲覧。
  4. ^ 「世界気候誌.1(アジアの気候)」p118 倉嶋厚
  5. ^ a b c d 三寺光雄『第三の災害』東京堂出版、1976年、42頁。
  6. ^ NOAA: Mt. Baker snowfall record sticks
  7. ^ アメリカの年間降雪量分布図

関連項目編集

外部リンク編集