新田谷 凜(にたや りん、英語: Rin Nitaya1997年8月8日 - )は、日本の元フィギュアスケート選手(女子シングル)。血液型はO型

新田谷 凜
Rin NITAYA
フィギュアスケート選手
生誕 (1997-08-08) 1997年8月8日(26歳)
兵庫県西宮市
身長 155 cm
出身校 中京大学
選手情報
代表国 日本の旗 日本
コーチ 山田満知子
樋口美穂子
吉田早斗子
村上友季子
本郷裕子
所属クラブ 中京大学
引退 2022年
ISUパーソナルベストスコア
総合175.012016 JGPサン・ジェルヴェ
SP60.942016 JGPサン・ジェルヴェ
FS114.072016 JGPサン・ジェルヴェ

2015年ガルデナスプリング杯優勝。2017年ユニバーシアード銀メダル。

人物 編集

兵庫県西宮市出身。

名古屋市立東港中学校愛知みずほ大学瑞穂高等学校卒業。2016年4月に同じくスケート選手の宇野昌磨加藤利緒菜磯邉ひな乃等と共に中京大学スポーツ科学部へ入学、2020年3月卒業。

経歴 編集

2010-11シーズン、全日本ジュニア選手権にはじめて出場し13位となる。2011-12シーズン、同大会で再び13位に終わる。

2012-13シーズンより拠点を名古屋市に移し、長久保裕コーチに師事。全日本ジュニア選手権で5位に入り、初出場となった全日本選手権では10位となる。ガルデナスプリング杯のジュニアクラスでは2位入賞する。しかし、2013-14シーズンは、全日本ジュニア選手権で9位に終わる。

2014-15シーズン、初戦のアジアフィギュア杯のジュニアクラスで3位に入る。初参戦となったジュニアグランプリシリーズJGPクールシュヴェルに出場し、エフゲニア・メドベージェワに続いて2位に入る。続くJGPタリン杯ではSPで首位に立つが、FSでジャンプのミスが続き総合で4位となる。全日本ジュニア選手権ではショートプログラムで10位と出遅れ総合で8位に終わる。二度目の出場となった全日本選手権では13位で終わる。シーズンの締め括りとなったガルデナスプリング杯では、シニアクラスの国際大会にはじめて出場し優勝する。

2015-16シーズン、JGPJ&Tバンカに出場し4位、続くJGPコペルニクススターズではトータルスコアでパーソナルベストを更新し3位に入賞する。自身最後の全日本ジュニア選手権ではSPでノーミスで3位、FSと合わせ4位に入り、これまでの最高位となる。全日本選手権では国内大会での自己ベストを更新し8位に入る。プランタン杯ではヨシ・ヘルゲソンに続き2位に入る。

2016-17シーズン、シニアクラスへの移行を予定していたが、コーチの勧めもありジュニアグランプリシリーズの選考会に参加[1]JGPサン・ジェルヴェでは3位入賞、続くJGPタリン杯では4位となる。全日本選手権ではSPで16位と出遅れたもののFSで追い上げ、11位で終える。アルマトイで開催された2017年冬季ユニバーシアードフィギュアスケート女子シングル英語版では2012年世界選手権銀メダルアリョーナレオノワや2015年世界選手権金メダルのエリザベータトクタミシェワを破り、エレーナ・ラジオノワに続く銀メダルを獲得した。

2017-18シーズン、初戦となったISUチャレンジャーシリーズオータムクラシックではSP9位からFPで巻き返し6位。西日本学生フィギュアスケート選手権では2位、続く西日本選手権でも2位となる。全日本選手権では、ジャンプが抜けるミスもありながら、後半に3回転3回転のコンビネーションジャンプを決め、12位となる。 2018-19シーズンは怪我に悩まされ、国際大会初戦としてISUチャレンジャーシリーズオンドレイネペラトロフィーに出場したものの、ジャンプのミスが相次ぎ9位に終わる。西日本選手権では7位に入り、全日本選手権出場を果たしたものの、SP28位となり、フリー進出を逃してしまう。

2019-20シーズン、当初は当シーズンをもって現役を引退する意向を表明していた。集大成と決めたラストイヤーの中部ブロックでは横井ゆは菜大庭雅を抑え初優勝。第13回西日本学生フィギュアスケート選手権でも優勝する。続く西日本選手権ではジャンプが抜けるミスがありながらも2位に入る。周りの皆様へ感謝の気持ちを伝えたいと臨んだ全日本選手権ではSPとFSともにノーミスの演技をし、過去最高順位である7位となる[2]。 その直後に足を骨折し、約2ヶ月間氷に乗れない期間があったものの、その間に現役を続行することを決意し、ゲスト出演した「明法 ON ICE」終演後に引退を撤回。次シーズン以降も競技を続行すると発表した[3]

2020-21シーズン、JOCオリンピック強化選手に選出される。このシーズンの終わり頃に2021-2022シーズンでの引退を決断したという。

2021年9月末に保険会社から内定を得て、引退後は営業職として働くことが決まった[4]。2022年1月25日、Twitterで引退表明[5]。同年2月に行われた愛知県フィギュアスケート選手権大会が現役最後の試合であった[6]

技術・演技 編集

アクセルを除く5種類のトリプルジャンプをジャンプ構成に入れている。得意としているコンビネーションは、3回転トゥーループ-3回転トゥーループと2回転アクセル-3回転トゥーループ。他にも2回転アクセル-オイラー-3回転サルコウ、3回転ルッツ-3回転トゥーループや、3回転フリップ-3回転トゥーループも成功させている。練習では3回転ルッツ-3回転ループや3回転アクセルを着氷させている。

主な戦績 編集

大会/年 2010-11 11-12 12-13 13-14 14-15 15-16 16-17 17-18 18-19 19-20 20-21 21-22
全日本選手権 10 13 8 11 12 28 7 10 29
CSオータムクラシック 6
CSオンドレイネペラ杯 9
ガルデナスプリング杯 2 J 1
プランタン杯 2
ユニバーシアード 2
全日本Jr.選手権 13 13 5 9 8 4
JGPタリン杯 4 4
JGPサン・ジェルヴェ 3
JGPコペルニクススターズ 3
JGP J&Tバンカ 4
JGPクールシュヴェル 2
アジアフィギュア杯 3 J

詳細 編集

2021-2022 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2021年12月22日 - 26日 第90回全日本フィギュアスケート選手権さいたま 29
47.21
- 29
[7]
2020-2021 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2020年12月24日 - 27日 第89回全日本フィギュアスケート選手権長野 5
67.16
11
122.32
10
189.48
2019-2020 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2019年12月19日 - 22日 第88回全日本フィギュアスケート選手権東京 10
62.27
5
121.99
7
184.26
2018-2019 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2018年12月20日 - 24日 第87回全日本フィギュアスケート選手権門真 28
44.81
- 28
[7]
2018年9月19日 - 22日 ISUチャレンジャーシリーズ オンドレイネペラトロフィーブラチスラヴァ 10
45.57
8
88.29
9
133.86
2017-2018 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2017年12月20日 - 24日 第86回全日本フィギュアスケート選手権調布 10
61.28
15
111.22
12
172.50
2017年9月20日 - 23日 ISUチャレンジャーシリーズオータムクラシックピエールフォン 9
46.83
5
114.37
6
161.20
2016-2017 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2017年1月31日 - 2月5日 ユニバーシアード冬季競技大会アルマトイ 3
61.90
2
125.28
2
187.18
2016年12月22日 - 25日 第85回全日本フィギュアスケート選手権門真 16
54.31
8
122.55
11
176.86
2016年9月28日 - 10月2日 ISUジュニアグランプリ タリン杯タリン 5
54.22
4
96.26
4
150.48
2016年8月24日 - 27日 ISUジュニアグランプリ サン・ジェルヴェサン・ジェルヴェ 3
60.94
3
114.07
3
175.01
2015-2016 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2016年3月11日 - 13日 2016年プランタン杯ルクセンブルク市 2
50.77
2
89.95
2
140.72
2015年12月24日 - 27日 第84回全日本フィギュアスケート選手権札幌 8
60.10
7
118.38
8
178.48
2015年11月21日 - 23日 第84回全日本フィギュアスケートジュニア選手権ひたちなか 3
61.03
4
114.94
4
175.97
2015年9月23日 - 27日 ISUジュニアグランプリ コペルニクススターズトルン 4
54.06
3
107.83
3
161.89
2015年8月19日 - 23日 ISUジュニアグランプリ J&Tバンカブラチスラヴァ 6
47.19
4
103.16
4
150.35
2014-2015 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2015年3月22日 - 24日 2015年ガルデナスプリング杯ガルデナ 2
49.02
1
110.56
1
159.58
2014年12月25日 - 28日 第83回全日本フィギュアスケート選手権長野 12
54.69
13
95.90
13
150.59
2014年11月22日 - 24日 第83回全日本フィギュアスケートジュニア選手権新潟 10
49.73
5
104.55
8
154.28
2014年9月24日 - 28日 ISUジュニアグランプリ タリン杯タリン 1
57.85
5
96.41
4
154.26
2014年8月20日 - 24日 ISUジュニアグランプリ クールシュヴェルクールシュヴェル 2
58.89
2
99.87
2
158.76
2014年8月6日 - 10日 2014年アジアフィギュア杯 ジュニアクラス(台北 1
58.55
3
97.58
3
156.13
2013-2014 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2012年11月22日 - 24日 第82回全日本フィギュアスケートジュニア選手権名古屋 7
47.72
12
93.04
9
140.76
2012-2013 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2013年4月1日 - 3日 2013年ガルデナスプリング杯 ジュニアクラス(ガルデナ 6
37.71
2
85.90
2
123.61
2012年12月20日 - 24日 第81回全日本フィギュアスケート選手権札幌 9
53.49
11
93.44
10
146.9
2012年11月16日 - 18日 第81回全日本フィギュアスケートジュニア選手権西東京 8
48.97
4
103.27
5
152.24
2011-2012 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2011年11月25日 - 27日 第80回全日本フィギュアスケートジュニア選手権八戸 23
41.02
12
80.17
13
121.19
2010-2011 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2010年11月27日 - 28日 第79回全日本フィギュアスケートジュニア選手権ひたちなか 9
43.82
15
79.07
13
122.89

プログラム使用曲 編集

シーズン SP FS EX
2021-2022 映画『レッド・バイオリン』より
作曲:ジョン・コリリアーノ
振付:山田満知子樋口美穂子
映画『ブラック・スワン』より
作曲:クリント・マンセル
振付:山田満知子樋口美穂子
2020-2021
2019-2020 エクソジェネシス交響曲3部
演奏:ミューズ
振付:山田満知子、樋口美穂子
2018-2019 悪魔のトリル
作曲:ジュゼッペ・タルティーニ
振付:樋口美穂子
2017-2018 ハバネラ
作曲:ジョルジュ・ビゼー
振付:鈴木明子
映画『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』より
作曲:ジェームズ・ホーナー
振付:鈴木明子
2016-2017 レッド・ヴァイオリン
演奏:川井郁子
振付:鈴木明子
2015-2016 映画『ロミオとジュリエット』より
作曲:ニーノ・ロータ
振付:川梅みほ
イン・ザ・ムード
作曲:ジョー・ガーランド
2014-2015 ポル・ウナ・カベサ
作曲:カルロス・ガルデル
パジャドーラ
作曲:フリアン・プラサ
振付:川梅みほ
2013-2014 カルーセルワルツ
作曲:リチャード・ロジャースオスカー・ハマースタイン2世
2012-2013

脚注 編集

  1. ^ フィギュアスケート、今季の飛躍が期待されるシニア女子選手【前編】
  2. ^ 新田谷凜 笑顔で全日本ラスト演技「200点あげてもいいかな」自己最高7位も引退の意思揺るがず
  3. ^ 中部フィギュア女王の新田谷凜が引退撤回「現役続行を決意いたしました」足の骨折で心境に変化か
  4. ^ フィギュアスケート - 新田谷凜、ラストシーズンの葛藤 全日本選手権へ「試合を楽しんで滑り切りたい」 | 4years. #大学スポーツ”. 4years(2021年12月21日). 2022年3月1日閲覧。
  5. ^ @@rinrinrin0808 来月末にある知事杯で現役選手をを引退します。”. Twitter. 2022年3月1日閲覧。
  6. ^ |Japan Skating Federation Official Results & Data Site|”. www.jsfresults.com. 2022年3月1日閲覧。
  7. ^ a b フリーに進出出来ず

外部リンク 編集