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月とライカと吸血姫』(つきとらいかとノスフェラトゥ、Луна, Лайка и Носферату)は、牧野圭祐による日本ライトノベルイラストかれいが担当しており、ガガガ文庫小学館)から2016年12月20日より刊行中。

月とライカと吸血姫
ジャンル 恋愛ファンタジー
小説
著者 牧野圭祐
イラスト かれい
出版社 小学館
レーベル ガガガ文庫
発売日 2016年12月20日
巻数 既刊5巻
漫画
原作・原案など 牧野圭祐(原作)
作画 掃除朋具
出版社 講談社
掲載誌 コミックDAYS
発表号 2018年3月8日号 -
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画
ポータル 文学漫画

1950 - 1960年台の冷戦期宇宙開発競争をモデルに、吸血種族「ノスフェラトゥ」が人類と共に月を目指す姿を描く。『このライトノベルがすごい!』では、2018年版で初登場ながら文庫部門第4位を受賞。また日本の音楽グループ『H△G』とのコラボレーションでスピンオフの『星町編』をweb連載し、ライブ内で声劇化。

あらすじ編集

共和国編(第1巻 - 第2巻)編集

宇宙飛行士候補生であるレフ・レプスはチーフ技術者よりある任を受ける。人類初の宇宙飛行に向けて、無重力下での人体への影響を見たいと。しかし、実験も無しではリスクが大きすぎる。そのために、吸血鬼を実験動物として打ち上げるので、訓練の付き添いをしてほしいというのである。
吸血鬼の名前はイリナ・ルミネスク。17歳の少女であった。2人の出会いこそ、史上初の宇宙飛行士誕生につながっていく。

連合王国編(第3巻 - )編集

共和国のレプス・ルミネスクショックによって、連合王国は大きく出遅れてしまった。初の有人飛行では飽き足らず、月着陸を目標に新たなプロジェクトが動き出す。
ANSAの新米技術者、バート・ファイフィールドの配属されたDルーム室長は、新血族種のカイエ・スカーレットであった。コンピュータでの計算をもとに、連合王国は軌道飛行の成功を目指す。

星町編編集

1964年、星町、星祭りの夜。宇宙に夢を見る高校2年生の少女ミサは、見た目で吸血鬼と噂される少女アリアと出会い、不思議な星巡りの旅を体験する。その旅の中で、ミサは喧嘩をして音信不通になってしまった幼なじみカレンとの、とある出来事を思い出していく。

登場人物編集

共和国編の登場人物編集

レフ・レプス
共和国の宇宙飛行士候補生(補欠)。実験体である吸血鬼の少女・イリナの訓練&監視係に任命される。『雪融けのレフ』と呼ばれるほどの熱く純粋な性格。ジャズバーで蒸留酒をよく飲んでいる。 忌み嫌われし異種族であるイリナと共同生活することで、互いの心が通じていくのだが…
イリナ・ルミネスク
吸血鬼の少女。人間の代わりに宇宙飛行をさせる実験体として『ライカ44』に連れて来られた。 人間を嫌っていたが、レフと心を通わせていく。 高所恐怖症。アルコールに弱くてすぐに酔う。炭酸水と茱萸の実の浸酒を好む。スケートが上手い。 史上初の宇宙飛行士を目指すが…。誕生日は9月19日。
ミハイル・ヤシン
共和国の宇宙飛行士候補。レフやローザと『人間史上初』の宇宙飛行士の座を懸けて争う。冷静沈着、容姿端麗。家柄は良く、成績はトップ。テストパイロットとしても優秀と、非の打ち所がない。欠点があるとしたらプライドの高さ。後にレフの親友となる。
ローザ・プレヴィツカヤ
共和国の宇宙飛行士候補で唯一の女性。レフたちと『人間史上初』の宇宙飛行士の座を懸けて争う。『サングラードの白薔薇』の異名を持ち、戦闘機の操縦能力はトップクラス。いつも強気で孤高を貫いているが、その態度は、解決できない悩みを抱えていることの裏返しである。
スラヴァ・コローヴィン
共和国の科学者。宇宙開発全般をひとりで取り仕切っている重要人物。国家機密として名前や存在を秘匿されており、「チーフ」と呼ばれる彼の正体を知る者は少ない。連合王国からは『東の妖術師』として恐れられている。病を患っている。見た目は怖いが情に厚い、夢追い人。
モジャイスキー博士
生体医学研究所主任。数々の動植物実験を行い、何匹もの犬を宇宙へ送り込んだ実績を持つ。史上初めて地球軌道へと実験犬・マールイを打ち上げたときは、確実に死ぬことが分かっており、涙を流した。
アーニャ・シモニャン
空軍医学研究所所属の研究員。専門は吸血鬼の生態研究でイリナのデータ採取係。イリナを「イリニャン」と呼び、呆然とさせた。明るく物怖じしない性格だが、じつは孤独な生い立ち。人間嫌いだったイリナと友情を育み、彼女の背中を押す。
ヴィクトール中将
訓練センター長官で、宇宙飛行士候補生の監督責任者。大戦の英雄。額の傷は大戦時についた。見た目は怖く、中身も厳しい。宇宙への夢や情熱は薄く、規則と命令に従って候補生を育てる厳粛な軍人だったが、レフやイリナたちと長期間を過ごすことで思いを共にするようになる。
ナタリア
共同宿舎の寮母。メガネをかけた田舎っぽい素朴な女性。料理が上手く、彼女の作るブリュシチは職員に愛されている。
サガレヴィッチ副長官
訓練センター副長官。「吸血鬼は呪われた種族であり、穢れたモノ」と考え、イリナに対して虐待ともとれる訓練をする。レフからは煙たがられ、誰からも好かれていないが、本人はまったく気にしていない。
フランツ・フェルツマン
訓練センターで機器の操作を担当する青年技師。レフとは年齢が近いこともあり、仲のいい友人。清潔で真面目な性格。サガレヴィッチの横暴を嫌っているが、部下なので口答えは出来ず、ただ命令に従う。
フョードル・ゲルギエフ第一書記
共和国の最高指導者。連合王国に勝利することだけを考えている。気分屋で思ったことを独断で実行しようとする。躁鬱が極端に激しいが、宇宙開発で連合王国に勝っているあいだは常に躁状態。二枚舌、三枚舌で、息を吐くように嘘をつく。
リュドミラ・ハルロヴァ
ゲルギエフの側近、文章担当秘書官。実質は作戦参謀であり、ゲルギエフは全幅の信頼を寄せている。学生時代に連合王国に留学していた。誰に対しても飄々としており、裏で何を考えているか分からない。甘い物が好きでアイスや苺の甘露煮をいつも食べている。
クセニア・コローヴィナ
コローヴィンの娘。父親譲りの強気で堂々として気丈な性格。レフとイリナと初めて会ったとき、国民的英雄と吸血鬼相手なのに全然怯まず、機銃のような勢いでタメ口で話した。レフは彼女と話すとき何故か敬語になってしまう。ロックが好きで、家のピアノでよく弾いている
セミョーン・アダモフ
共和国の宇宙飛行士。レフたちと同じ『夢の6人』のひとり。史上初の宇宙遊泳を成し遂げる。共和国の宇宙飛行士で一番陽気な性格で、レフとイリナをくっつけようとしたり、イリナを酔わせるためにアルコールを勧めたりする。

連合王国編の登場人物編集

バート・ファイフィールド
ANSA所属の技術者。連合王国史上初の宇宙飛行士である兄に対するコンプレックスがある。基本的に不運で、当時は未知の道具であるコンピューターを扱う部署に派遣され、新血種族の才媛・カイエと共に国家の広告塔に任命されてしまう。 小型衛星コンテストの記録保持者。
カイエ・スカーレット
ANSA所属の技術者。人間から差別を受ける新血種族。映像記憶能力がある天才で、コンピューターを操る。集中しすぎると周りが見えなくなり、段差からよく落ちる。 とある理由により「月が大嫌い」だったが、バートと交流することで本当の気持ちを明かせるように。
サンダンシア・ソフィ・アリシア女王
連合王国の若き女王。知識も経験も足りないまま女王となったせいで自信がなく、自分の意見を言えず、周りからは美しくて若いだけのお飾りだと思われている。万博でレフやバートたちと話したことがきっかけで変化を見せる。犬とアップルパイが好き。
ジェニファー・セラーズ
ANSA本部、広報室所属。『アーナック・ワン』の広告塔となったバートとカイエの世話係。一般的なアーナック国民と同じで新血種族に対して壁を作り、カイエに冷たく接するが、次第に変わっていく。若い2人をからかうのが趣味。留学中のリュドミラと同じ大学に在籍していた
アーロン・ファイフィールド
バートの兄。連合王国初の宇宙飛行士であり、国民的英雄。愛国心に溢れ、アーナック人が理想とする男性を体現している。バートはアーロンを尊敬しているが、一方で常に比較されるので肩身が狭い。弟思いのいい兄貴。
ブライアン・デイモン
ANSAのオペレーション部門長、フライトディレクター。宇宙への興味よりも、共和国に対する競争心のほうが強い。バートには温情の欠片もなく接する。冷たく厳しいが、成果を出せば新血種族だろうと認める完全実力主義者。
ミア・トリアドール
ANSAのDルーム所属の職員。人間に対して壁を作り、バートには単語でしか話してくれない。とっつきにくいが、じつは面倒見がよく、さらに有能で、カイエから信頼されている。悪戯好きでカイエやバートを困らせる。
スティーヴ・ハワード
連合王国初の有人軌道飛行を成し遂げた宇宙飛行士。テストパイロット時代には超音速機で大陸横断飛行の記録を樹立した国民的英雄のひとり。軍人気質で性格や外見ともにワイルド。操縦の腕が不要になるコンピューターを憎み、新血種族を嫌悪し、カイエにつらく当たる。
リベルテ・スカーレット
カイエの母。人間居住区で清掃員の仕事をしていたが、カイエが幼い頃に亡くなった。名前の由来は『自由』。特異な才能をもって生まれたカイエを全肯定し、吸血鬼始祖の血を引くことに誇りを持って強く生きるように育てた。
ドミニク・スカーレット
カイエの父。港湾の作業員。密造酒を浴びるように飲む。スキンヘッドで筋肉質の強面。カイエに近づく人間のバートを警戒している。人間の世界で生きるカイエを心の底では応援しながらも、妻を亡くした傷は癒えておらず、素直に認められない、不器用でぶっきらぼうな男。
ククーシュカ
連合王国のサンダンシア女王の愛犬。宇宙飛行をした共和国の猟犬が産んだ子で、ゲルギエフが偉業を自慢するためにサンダンシアに送りつけた。大人や権力者に囲まれているサンダンシアが悩みを吐露できる唯一の話し相手。

星町編の登場人物編集

ミサ
声 - 伊達朱里紗
極東の島国にある星町に住む、高校2年生の少女。宇宙関係の仕事に就きたいと考えているが、自分に自信がなく、誰にも夢を言えずにいる。幼なじみと喧嘩別れしてしまい、学校に友達がおらず、孤独に生きている。レフとイリナが来訪したとき、著書『宇宙への旅路』にサインを貰った
アリア
声 - 天海由梨奈
ミサと同じクラスに外国から転校してきたが、一度しか出席していない。人間離れした美しい外見のせいで「吸血鬼」と級友に陰口を叩かれ、それが原因で不登校なのではとミサは思う。ミサを不思議な星巡りの旅に誘う。クールでハッキリと物事を言う性格で、ミサはタジタジになる。
カレン
ミサの幼なじみ。内気なミサにとっての唯一の親友だったが、中学卒業と同時に転校していった。容姿端麗、頭脳明晰、運動神経も抜群で人気者という完璧さだが、牛乳が飲めない。宇宙技術の開発者になることを夢見ている。

地名編集

ツィルニトラ共和国連邦
東側の超大国。連合王国とは宇宙開発において熾烈な争いを繰り広げる。
ライカ44
サングラード
アルビナール宇宙基地
旧リリット国
アーナック連合王国
西側の超大国。
Like a Crescent
ケイリー研究所
ロケット発射センター

用語編集

吸血鬼

書誌情報編集

著者 - 牧野圭祐 / イラスト - かれい / 発行 - 小学館 / レーベル - ガガガ文庫

巻数 タイトル 発売日 ISBN
1[1] 月とライカと吸血姫 2016年12月20日 ISBN 978-4-09-451647-0
2[2] 月とライカと吸血姫2 2017年4月20日 ISBN 978-4-09-451672-2
3[3] 月とライカと吸血姫3 2018年2月20日 ISBN 978-4-09-451720-0
4[4] 月とライカと吸血姫4 2018年9月19日 ISBN 978-4-09-451752-1
5[5] 月とライカと吸血姫5 2019年8月21日 ISBN 978-4-09-451804-7

オーディオブック編集

ガガガ文庫と声優事務所の81プロデュースが組んでオーディオブックを提供していくこととなり、2019年4月12日より行われる初回配信タイトルに第1巻が含まれている[6]。朗読は関山美沙希ランズベリー・アーサー大久保瑠美蒔村拓哉四月一日佳穂

漫画編集

講談社のウェブコミックサイト『コミックDAYS』に2018年3月8日号から連載されている。作画は掃除朋具が担当。

コラボレーション編集

  • 赤月ゆに - コラボイラストが第4巻の電子版に特典として収録された[7]

脚注編集

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注釈編集

出典編集

  1. ^ 月とライカと吸血姫”. 小学館. 2018年10月13日閲覧。
  2. ^ 月とライカと吸血姫2”. 小学館. 2018年10月13日閲覧。
  3. ^ 月とライカと吸血姫3”. 小学館. 2018年10月13日閲覧。
  4. ^ 月とライカと吸血姫4”. 小学館. 2018年10月13日閲覧。
  5. ^ 月とライカと吸血姫5”. 小学館. 2019年8月21日閲覧。
  6. ^ 小学館「ガガガ文庫」がオーディオブック市場へ参入!”. 小学館コミック (2019年4月12日). 2019年7月7日閲覧。
  7. ^ 『月とライカと吸血姫』が金髪美少女吸血鬼YouTuber赤月ゆにとコラボレーション 電子版ではコラボイラストも収録へ”. ラノベニュースオンライン (2018年9月19日). 2018年10月13日閲覧。

外部リンク編集